CPチューニングマニュアル、間もなく販売終了

昔の記事なので、もう削除してしまったようですが、メールの記録を確認したら、2011年の7月にラリー・ワイズ氏と契約して、「コンパウンド・チューニングマニュアル」の翻訳と出版を手掛けました。

この本の在庫量がかなり少なくなっているとの連絡がありました。当然売れるのは良いことなのですが、前回の再販で契約した出版数上限まで印刷したので、今ある在庫を持って販売を終了することとしました。

理由としてはやはりコンパウンドについて情報が、2011年と比べ、圧倒的に増えたこと。また、日本に蓄積されたノウハウも増えている事、海外から発信されている情報に対しても、AI翻訳などの精度が高くなったことで、接しやすくなった事、海外のマニュアルを日本語の翻訳するだけの情報発信の価値が減っているのかなと思っています。

今後は、こちらのサイトで最新の情報発信をするとともに、リカーブチューニングマニュアルに相当するような、コンパウンドチューニングの基本についてまとめた、オリジナルのマニュアルを無料配布予定です。年内を目処に執筆していこうと思います。

この記事を書く中で、多くの有名コーチが寄稿していたアメリカの「アーチェリー・フォーカス(Archery Focus)」が発行を2021年で停止したことを知りました。「Archery Focus」誌に関するものです。この雑誌は、1996 年のオリンピック後に、トップアーチャーの、リック・マッキーニとデニス・パーカーが日本の雑誌アーチェリーの協力を得て、創刊された日本にも多少は関わりがある雑誌でしたが、編集者によると、最終的には収益の問題で発行を停止したとのことです。時代ですね。残念です。

25 and Done! – A Blog for Archery Coaches

カナダ 2024 世界フィールド選手権ですが

WAより

いよいよ、2024年の世界フィールドがカナダで始まりました。個人的には世界大会に出場するレベルのベアボウ選手の射形を見られる数少ない機会なので楽しみにしています。

ですが、それよりもWorld Archeryのページの写真を見ていたら、なんとJet6″ ベインが新しくなって選手に使用されていることを確認。知りませんでした。

K&K Jet6ベインは私の確認した限りでは、2022年の10月頃には販売が停止されたようですが、2023年の春頃から、新たにKorea Archery Jet6″として生産が再開されたようで、K&K時代の選手も概ね、そのまま新しいメーカーに移行しているので、品質的にも変わらないレベルで提供できているようです。良い商品だったので、復活して本当に良かったです。世界フィールドでの活躍期待しています。

JET6 archery vanes _ official account

【7000部達成】リカーブチューニングマニュアル

チューニングマニュアル完成しました。もっとわかりやすいマニュアルもある思います。素早く知りたい方の需要はもう満たされていると思うので、時間がかかっても、しっかりとストーリーとして、チューニングを1つの流れとして理解できるものを目指しました。

2021年の発表以来、7000部以上のダウンロードありがとうございます。

発表後、このページは質問や意見をいただく、サポートページとなります。また、誤字脱字に関するご指摘は、修正し最新版に反映後に削除しますのでご理解ください。

【ダウンロード↓】

リカーブボウ・チューニング・マニュアル(PDF 3MB) 

最新版(表紙に表記あり)は 240918 です

履歴

251202 ダウンロード数 7000部 達成

240918 著者の経歴を加筆、リムのねじれ修正法を追加

230319 フォント変更、歴史についての記述修正

210910 ねじれたリムで達成された記録に具体的な日時を追加

210816 ポンドによるチューニングを追加

210815 高速度カメラチューニングを一部加筆

210812 完成版公開日

今後のアーチェリーメディアのかたち

先日、図書館に籠もって調べ物をしていたのですが、結構な成果がありました。後日報告させていただきます。その間、久しぶりに過去三年間の雑誌アーチェリーを読んでみました。この三年間で自分の知らない知識が載っていたりするのかなと少しは期待していましたが…。

気になったのは、五百蔵さんとイーストンのAaron Luckyさんの対談(2023年5月号)が全く噛み合っていなかったこと。全く違う業界同士のプロが対談するのだから、ファシリテーターみたいな、仲介者を入れればいいのに。どちらの主張もわかるだけに、話が噛み合うように調整する人がいたらと思わずにはいられません。

さて、アーチェリー情報を発信する立場なので、入手できる海外のアーチェリー情報誌はできるだけ読むようにしていますが、有名な雑誌の多くはオンライン化、Webと紙(&電子書籍)の2つでやっていますが、雑誌アーチェリーは未だに紙媒体だけです。これは構造的な問題で、雑誌の中身がほぼ選手の写真集である以上、個人情報保護の点からもオンライン化は非常の困難でしょう。

そのために日本のアーチェリー界の情報は、一元管理もされていなければ、検索性も非常に低いと思います。2000年代に私が読んでいた有益な情報を発信していたサイトの多くは、依存するブログサービスの終了とともに消滅しています。

以上、これまで、「古い記事を管理しきれないため12年を目処に古い記事は削除しています。」という方針を持って運営してきましたが、プロショップ部門を譲渡して、これまでよりもサイトの運営に時間をかけられるようになったので、今後は基本的に記事は削除せず、できるだけ管理したいと思います。図書館を最近利用させていただくことが多いのですが、古い・間違った情報であったとしても、それを保存しておくことには価値があるのだと思い知りました。

また、いろいろと悩んでいますが、プロショップの運営の利益でこちらのサイトを運営できましたが、今後は自立しなければなりません。ただ、収益のために(無料の漫画広告などの)雑多な広告を掲載するつもりはないので、何らかのかたちで、アーチェリーに関係する広告を獲得する方向で考えています。それまではアマゾンギフトなどで支援していただけたら幸いです。

今後とも宜しくお願いします。

スタビライザーで戦う 真田広之さん

真田広之さん、エミー賞のドラマ部門、作品賞受賞おめでとうございます!! と、一緒に流れてきたのか…長年脳内でシミュレーションしていた、近接戦になったら、剛性が高いロッドでなら戦えるのではないかという想像ですが、まさかの真田広之さんによって実写化されていました。

*先輩方の間では誰もが知るネタかも知れませんが、自分は初めて知りました。

こちらは、超電子バイオマンというドラマの第13話 「ジュンよ」というエピソード。私の環境下では、U-NEXTで追加課金無しで見ることができました。

接近戦で向かってくる敵に対して、アッパー+センター+Vバーというセッティングで、思いっきり、スネを狙っていきます…痛そうだぞ。。

吹っ飛ぶ敵…あらためてスネは痛そう。。

なるほど、おっしゃる通り、スタビライザーの長さだけではなく、それが装着されている弓の長さもあるので、横にして振り回すという使い方が一番実戦向きかもしれません。クイックデタッチがないとスタビライザーの取り外しにも時間かかりますしね。

勉強になりました。戦闘には剛性の高いものをおすすめします。バイターロッドのようなタイプでは大したダメージは与えられないと考えます。

@odds_kunさん、@IndigoroseHiroyukiProjectさんより

2019-2024年 アクセス数ベスト5

弓は作るのが難しい。もう何本も材をだめにしていますが、少しずつ掴んできました。

さて、もうすぐ850万アクセスに到着しそうです。ありがとうございます。ということで、この5年間でアクセスが多かった記事ベスト5 です。個人的にはアクセス数が、読者さんの反応のコメント数と全く関係性がないのが興味深く…どういうことなのでしょう?

1.【追記】私たちのお客様”以外”のアーチャーに対する責任。 35,118 アクセス

2. イーストン(Easton)の2021年大改革です! 23,487 アクセス

3. 一流になるために、まだないもの 21,411 アクセス

4. 我々は技術で負けたのか。国産アーチェリーがベガスで発表。 20,195 アクセス

5.それ、センターショットじゃないんです。 17,242 アクセス

PSEアーチェリー 2025年 DUO X 発表

PSEが2025年ターゲットモデルとして、ドミネーターDUO Xを発表しました。コンセプトとしては、ドミネーターDUOに、今年度2024年モデルのスープラXの特徴を取り入れたものになっているとのことです。

一番左がドミネーターDUO Xで、真ん中がスープラX、右がドミネーターDUOです。スペックがで0.2ポンド(90g)の軽量化、スープラの固定ケーブルガードシステムと、0/4/8/12度のモジュラーグリップシステムの導入を新規導入。引き尺も38インチモデルで23インチから、40インチモデルで24インチから対応できるようになりました。

ドミネーターDUO X 38
ドミネーターDUO X 40

スペック表になります。2020年頃までは結構熱心に新商品情報についての記事を書いていたのですが、最近の自動翻訳・AI翻訳が優秀すぎて、英語を理解して日本語で情報発信するのはほぼ価値がもうないですからね…しばし、新しいカタチを模索していきたいと思います。

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PSE2025、TLAにて取り扱いますのでぜひお問合わせください。

伝説の原糸452X販売終了、452Xtraへ移行

長年コンパウンドアーチャーにとって最良の選択であるとされ、性能とコストパフォーマンスによる評価で、多くのコンパウンドメーカーが出荷時の搭載弦として選択されてきた452Xの販売が終了し、ブレンドされているベクトランをアップグレードして、452XtraとしてアップグレードすることがBCYより発表されました。

452Xの後続モデルはたくさん発表されてきましたが、(高価なカスタム用素材を除けば)結局452Xがベストという評価を変えることはできませんでした。452Xtraは452Xとほぼ変わらない価格で出荷が始まっているので、今後、こちらの弦がまずはコンパウンドメーカーに採用されるかが注目されます。

452Xはすでに多くのショップで在庫処理販売が始まっていますが、人気なのか、想像よりも早く在庫がはけていっている印象です。今後発表されるコンパウンドメーカーの来年モデルに452Xtraが採用されるか楽しみです。

452XtraはTLAにて取り扱いますのでぜひお問合わせください。

*452X原糸の一般販売が終了しても、慎重な姿勢のメーカー向けには供給していく可能性はあります。

久々の新しい原糸メーカーBlood Line Fiber

@ella.gibson_archery

事業譲渡によって日々のルーティンが大きく変化しました。まだ慣れていませんが、新商品紹介記事を久々に書きたいと思います。2020年頃からあったメーカーだと思います、アメリカのBlood Line Fiberという原糸メーカーさんです。販売している原糸の構成はBCYとは大きく違わず、また、価格についてもBCYと大きく変わらなかったので、取り上げることもなく現在に至ってしまったのですが、現在世界ランキング一位のElla Gibson選手が前から使用していて、7月に718点の世界記録を更新しました。

使用している弓はダートン(Darton)のExodusという非常にコストパフォーマンスの良いモデルです。

https://bloodlinefiber.com/pages/string-builders

こちらが現在Blood Line Fiberが原糸を提供している完成弦メーカーさんですが、日本との取引があるメーカーはないと思うので、国内での入手はまだ困難かもしれませんが、ほぼBCY一社の独占になってしまっても…(以外にBCYは値上げをせず特に弊害はないのですが)…ので、ぜひ、今後、Blood Line Fiberさんにご注目ください。

Bloodline Bowstring Fiber

今後はこんな感じて情報発信していきたいと思います。よろしくお願いします。

パラスポーツとルール

ルールとは何かについての質問をいただきました。回答を書いていたら長くなってしまったので、記事にしました。ただ、アーチェリーにとってルールとは何かという一般論は難しいので、今回の事件を前提とした記事になります。

ルールはつくられたものです。ルールを作っている人の頭の中では完璧な運用が見込まれていると思いますが、ルールは言語を介して表現されており、さらに、日本に入ってくるときには翻訳も介しています。言語ですら完璧な体系ではない以上、ルールは理論上完璧にはなりえません。では、どうするのか。WAが発行している審判のガイドブックはこのように考えています。

審判はどういう意味でしょうか。私のコンピューターの辞書と類語辞典には、JUDGEという単語の12以上の解釈が載っています。 検証、証明、確立、試行、立証、学習、確認、考慮などです。 その中で私が特に気に入っているのは、「正義」と「仲裁者」です。「審判はただルールを引用し適用するだけ」とはどこにも書かれていません。

盲目的と常識的なルールの適用における違いについて、簡単な例を挙げてみましょう。警察官が時速100キロ以上でスピード違反をしているドライバーを停止させた場面を想定してみましょう。ドライバーは飲酒運転をしていたことが判明し、警察官は職務を遂行し、そのドライバーに手錠をかけ、刑務所に連行しました。10分後、同じ警察官が同じエリアでまたも時速100キロ以上でスピード違反をしている別のドライバーを停止させます。2人目のドライバーは、トラックにはねられ、後部座席に重傷を負って意識不明の子供がいること、そして病院に急いで連れて行かなければならないことを説明し、見せました。同じ法律がほぼ同時に破られたのです。同じ罰則が適用されるべきでしょうか? もちろん違う!と皆さんは言うでしょう。

しかし、判事たちは時にそのようなことをします。①ただ本を開いて、射手のスコアを減点する罰則を見つけようとするのではなく、可能であれば、選手のスコアを救うルールを見つけましょう。もし選手が他の競技者に対して有利になるようなルール違反を犯していた場合、距離、時間、矢の本数、スコアなど、②その選手に有利になるようなルール違反を犯していた場合、厳格かつ即座に処罰しなければなりません。これは、ルール違反を犯していない他の選手の権利を守るためです。

このガイドブックは、審判や大会主催者が仕事をし、③アスリートが競技を楽しむのを助けることを目的としており、WAルールブックに代わるものではなく、また完全であると主張するものでもありません。 疑問がある場合は、ルールブックと④現在の解釈を参照してください。

WORLD ARCHERY JUDGES’ GUIDEBOOK V1.2024 意訳

さすが審判のトップの意見です。もう論点がすべて含まれており、私がお伝えしたいこともすべて含まれているのですが、解説しながら話を進めていきたいと思います。下線を引いた部分は4点です。まずは③と④、記事の最初に書いた通り、ルールブックも審判のガイドラインも完璧ではありません。そのためにWAに質問して解釈(Interpretations)を求めることができます。

https://www.worldarchery.sport/rulebook/article/82

今回にからめて言えば、WAのルールに関するページでは、オランダの協会からのパラアーチャーがパラ競技以外(つまりは一般の70mwラウンド等)でも1.25m以上のスペースを要求できるかという質問があり、パラアーチェリー委員会から、パラアーチェリーの規則はパラアーチェリー競技のみに適用されるという回答を得ています。

パラ競技ではなく、一般の競技にも適応されるパラアーチャーに関するはものは、一般大会のルールの中に盛り込まれています。例えば、上記の項目はパラアーチェリー競技に関する第19章ではなく、第12章にあります(全ア連競技規則)。

つまり、パラアーチャーの場合

→ パラ競技に参加する 第19章のルールが適応される

→ 一般大会に参加する 第19章のルールは適応されない

となるわけです。下線①(スコアを減点する罰則を見つけようとするのではなく、スコアを救うルールを見つけましょう)の精神にあるように、アーチャーは自由であるべきであり、危険でない限り、自由に大会に参加する権利がありますし、大会主催者側も私が知る限りは、多くの選手に参加してほしいと思っていますので、パラアーチャーが一般の大会に参加することを不快に感じる人はいないでしょう。

一方で、下線②(自身に有利になるようなルール違反を犯していた場合、厳格かつ即座に処罰する)の精神から見た場合、一般の大会でパラアーチャーがクラス分け時に使用して良いとされた補助具以外を使用したとき、一般の審判が、例えば、スツールから車椅子に変更した時に、この変更が選手にとって有利になるかどうか、判断基準が存在しません。なので、その大会での点数を非公認記録とすることで、他の選手の権利は守られると考えられます。

以上をルールがどうなっているのかと言えば、問題になっている第19章はWAの見解によれば、パラ競技だけに適応されるので、一般大会に参加するパラアーチャーには適応されない。パラアーチャーは健常者と同じレベルで自由に競技に参加する権利を持っている。しかし、他の競技者との公平性の担保のため、一般競技に一般の競技規則(第19条の除くもの)で参加したときの記録は、ランキング等には使用できず、非公認記録として記録されるが、私の理解するルールです。

WAがパラアーチェリーの章はパラ競技のみに適応されると判断している以上、その傘下の全ア連も当然同じ解釈を共有します。一方で、正式な資料を見つけることはできませんでしたが、日身ア連は全ア連の傘下にないという組織図が見つかりました。全ア連のホームページでも確認しましたが、加盟団体事務局一覧には日身ア連はありません。つまりは、日本身体障害者アーチェリー連盟はWAとは上下関係になく、WAのルール解釈を共有すべき立場ではないわけです。なので、独自の思想に基づいてアーチェリー競技のルールの解釈することは立場的には可能ですが、同じ内容の通知に対して、2つの解釈があるのはいかがなものでしょうか。

そして、これに巻き込まれたAさんBさんは…残念です。