本日は選挙ですよ。

(ほぼアーチェリーに関連しません)

東京は小雨ですが、本日は選挙です。お忘れの方はぜひ。帰り、肉が安売りしていて、寒かったので、ワイン煮込みを作ろうと肉を買って帰ったはいいものの、煮込みの使う赤ワインの味見でグラス1杯飲んでしまい、夜に練習に行く予定ができなくなってしまいました。。

先日、ツイッターで動物擁護団体PETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)の「日本ハムを告発する」という動画を見ましたが、個人的には特に問題があるとは思いません。ただ、気持ちはわかります。自分は魚介類を食べないのですが、そのために、魚は動物にしか見えません。魚が食材に見えないのです。スーパーの鮮魚コーナーは魚の死体が並んでいるようにしか見えないので、あまり気持ちの良い場所ではなく、できるだけ近づかないようにしています。ただ、魚を食べる方を否定する気持ちはありません。

同じように肉を食べないPETEの関係者には豚が食材ではなく、動物に見えているから、ひどいと思うのでしょうが、豚が食材に見えている人に共感をしてもらうのは難しいのではないかな。

逆に言えば、好き嫌いがないという人間がどう世界を見ているのかに興味があります。食えるものは全部食材に見えるのでしょうか?

10年ぶりにリカーブを再開して、ベアボウをはじめて4ヶ月で、ようやく弓が引けるようになってきました。参考にリカーブを一番練習していた高校時代の動画を見つけたので、それを繰り返し見ています。

今ベアボウで難しいと感じているのは、センタースタビライザーがなく、エイミングが矢のポイント先、独自のアンカー方法から、意識が「赤いライン」の短い部分に集中してしまい大きく射つのが難しいです。リカーブではサイトピン、または、センタースタビライザーも見えているので、それを視覚的な補助として、センター先から引き手のひじまでの「黄色のライン」で大きく射つ。ベアボウでどのようにすれば大きく射つことができるのかが直近の課題です。


BEエディション、ベアボウ用可変軸レスト入荷。

お客様の要望により、フランスのArcsystemeからCL10レストが入荷しました。ベアボウなどでクリアランス調整のために、レストバーの回転軸自体の調整ができる珍しいタイプのレストです。上下に約+-10度軸の調整ができます。

ArcSysteme 可変軸レスト - JPアーチェリー

また、Xceedの新色・エリソン選手バージョンも入荷しています。


スコープ用スマホマウント。

スコープとスマホを両方同時に使いたかったので作って見ました。ほしい方いたら店舗渡しで…手間賃で50円くらい?で作れます(スマホの厚みだけ教えて下さい)。

これで1つの三脚で、スコープを使いつつ、遅延表示ソフトでフォームを確認しながら、または、Mantisを使用して弓の状態を確認しながら練習することが出来、効率はかなり向上したと思います。自分で作らなくても、既製品がアマゾンなどで探したら売っているかもしれません。


2022年ホイット(ターゲット)は本当に何も出ないかも。

インビクタに新しい色が2つ追加されました。先日、リカーブターゲットモデルでもBEエディション(非限定)で新色が追加されましたが、夏に社長が交代したばかりで、ターゲットラインはほぼ変わらないとは聞いていたものの、ほぼどころか(ほぼっと新色か?)、全く変わらない可能性が出てきました。ハンティングの方は新モデルがあると聞いています。

XceedのBEエディションモデルは現在通関中、早ければ、明日入荷予定です。


ワールドマスターズゲームズ2021関西が2026年に延期?試合がない…

ワールドマスターズゲームズ2021関西はコロナの関係で2022年に延期されましたが、それが更に延期され、2026年になるという報道が出ています。5年も延期されるとエントリーしているカテゴリー(年齢)が変わってしまう人が半分ほどいそうですがどうなるのでしょうか。

そして、来年の2月に全日本室内が行われますが、そのための選考試合が東京都には1試合しかない(しかも定員超過で出られない人が出そう)という事態になっています。選考点は2つ必要なので、他県の試合に出場するしかないと思いますが、公正な選考とはなにか考えさせれます。

先日の試合が終了し、押し手を強化することで試合新となる点数が出たので、11月の試合までは押し手の強化に集中していこうと思います。まずは270g重りを追加しました。まだ当分はアウトドアになりそうです。


アバロンから安いタングステンウェイトが入荷。

アバロンからタングステン製・ディスクタイプのウェイトが入荷しました。タングステン製のウェイトとしては最も安いと思います。弊社で現在扱っているラストチャンス製が4800円(3オンス)で、アバロンは3200円です。ラストチャンスは取り寄せでのみの扱いに変更します。

その分、パッケージがなんとも質素です。1/4″ネジなので、基本リカーブですが、変換ネジなどでコンパウンドで使用することも出来ます。また、接続ネジは通常(ステンレス)のディスクウェイトのものをお使いください。販売は本店(リカーブ店)です。

AVALON タングステンウェイト – JPアーチェリー

アバロンのステンレス製ディスクウェイトはカタログ値31mmで、タングステン製は32mmとなっています。装着するとこんな感じで若干0.5mm程度…気にはならない程度の違いではないかと思います。ちなみに左側が4オンス(112g)で、右側の小さい方が6オンス(168g)です。


チューニングとはなにか。

熟成したウィスキー(左)と生まれたて(蒸留しただけ)

昨日酒屋に寄ったら、2017年にニューポット、蒸留しただけのそこまで美味しくはないリキュールが、熟成してウィスキーとして完成したボルトがあり、親子揃いました。完成したウィスキーにも「we don’t have enough aged whisky yet」と書かれていて、今後が楽しみです。

チューニングマニュアルの「本当のチューニングの始まり」という章の出来にはあまり満足しておらず、書き直したいと思っています。しかし、まとまらないので、一旦、まとめずに記事にします。

エイジド・ウィスキー(Aged Whisky)は日本語では熟成ウィスキーと翻訳されます。長年自分はこの翻訳、この呼び方に納得がいかずにいました。色々と文献も読みましたが、この問題を避けているものばかりです。エイジドというのは、直訳すれば、年をとった=経年変化をしたという意味しかないはずです。それがなぜ熟成なのか。

イチローズモルトを作った男 肥土伊知郎とジャパニーズウイスキーの未来 文藝春秋digital 2020年11月4日

先日、秩父でウィスキーを作っている方とお会い機会があり、せっかくなのでプロの方に直接聞いてみました。その答えは、エイジングは経年変化だという私の考えは何も間違いなく、その結果美味しくなっていれば人間は「熟成」とそれを呼び、美味しくならなければ、人間はそれを「劣化」と呼ぶ、人間の捉え方次第だというシンプルかつ、納得行く答えをいただきました。

この話はそのままチューニングと呼ばれる作業にも当てはまります。リムアライメント機能というのは、根本的には「リムをねじる」機構に過ぎないのです。それを正しく使用すればチューニングであり、正しく使用できていないと単純に「リムをねじってしまっている」という状態になります。行っていることに違いはなくとも、その結果によって違いが生じるのです。

というような意味のことをマニュアルに入れたいのですが、さて、どのようにまとめ上げるのか、もう少し悩みたいと思います。


PSE 2022年モデル LEVITATE 新型カム搭載。

PSEが2022年のハンティング用フラッグシップモデルLEVITATEを発表しました。スタイリッシュなカーボンハンドルをベースとしていて、近年ターゲットモデルで採用は進んでいるPBTSや、ワイドリムポケット設計が取り入れられていますが、何よりもEvolveカムの次世代モデルとなるE2カムを搭載しています。

ワイドリムポケットに合わせて、カムの幅を大きくとり、大型のベアリングを採用することで性能を向上させているようです。評価が良ければ、2023年のターゲットモデルにも採用されるのではないかと思います。

ただ、LEVITATEは引き尺が27.5インチからですので、こちらのモデルの販売はしないと思います。ターゲット向けとしては来年の楽しみということで。


久しぶりの業界昔話5 – 昔じゃない話

5回目の最終回です。これまでは昔の話ですが、現在進行・将来の話となりますので、ほぼ私見です。また、その予想に対しての会社としての対応も書いておきます。

ここまでの記事で書いたように、弊社は00年代のアーチェリーショップというローカルだったビジネスが、グロービルなビジネスになってしまったタイミングで参入しました。近年、ダイナシティのような国産メーカー再誕生や、前回の記事のように韓国メーカーを中心に、メーカーが日本語でのビジネスに対応することで、もしかしたら、アーチェリーショップというビジネスが再度ローカルビジネスに戻るのかもしれません。

ビジネスがローカルとなるということは、プロショップを始めることがより簡単になるので、多様なプロショップがこれからも登場するかもしれません。新しいプロショップがどんなことを仕掛けてくるのか楽しみです。

→ 弊社としてはローカライズされるとしても、利潤ベースとなるはずなので、お金になる競技リカーブ・学生向けアーチェリーだけと予想しています。10年代以降力を入れてきた、コンパウンド・ベアボウ/フィールドカテゴリーでは、そのような変化はなく、今後も影響はない分野を深堀りしていきます。

一方で心配しているのは、国内での韓国メーカー代理店のビジネスのやり方です。前回の記事を10月8日に書いて、会社も練習場の休みの今日に最終章を書こうと思っていたのですが、それに合わせたかのように(偶然だとは思いますが)、昨日まで、某メーカーの総日本代理店が「総代理店の真骨頂」と銘打ったセールを行いました。

価格自体は弊社や渋谷アーチェリーとそこまで変わらないものでしたが、まさに恐れていたというか、起きてほしくない事態が起きてしまったと感じています。特に「総代理店の真骨頂」という言葉は象徴的です。

私たちは代理店として業界でそれなりに評価されていて、近年新規メーカーとの契約で拒否されたことはほぼない(*)のですが、それは代理店として商品を適切な価格で販売しているからでしょう。説明として、代理店となったスカイロンのパラゴンシャフトを例にします。

*YOSTとは結べませんでした。

弊社が最初にパラゴンをリカーブ用として紹介し売り出しましたが、このときにつけた金額が13800円(2018年9月)です。もちろん商品が優れていることが一番大事ですが、商品の評判が良ければ、他のプロショップも当然この商品に目をつけ販売したいと思うでしょう。そのときに、私達が13800円で販売実績を積み上げている以上、同じような価格で販売して十分な利益を得ることができるかが、判断の基準です。

その後、渋谷アーチェリーなどがパラゴンの販売を開始します。ビジネスになると判断したのでしょう。競合するので、歓迎というわけには行きませんが、販売するプロショップが増えることはメーカーの成長につながるので、悪いことだとは思いません。また、競合が増えても、価格競争はせず、今も13800円です。

代理店として、メーカーと共に成長するためには、適切な価格で販売し、その商品の価値を維持することが求められていると考えています。近年、為替が100円~120円まで大きく動いていますが、弊社ではほぼすべての商品の販売価格を変えていません。セールも在庫の入れ替え以外ではしていません。これは長年のポリシーです。

代理店の真骨頂として、商品を安売りすることは出来ますが、それは禁じ手でした(と思っていました)。それを総代理店が、かつ、販売が継続している現行モデルで行ったことは驚きです。お客様にとってはより安く商品が手に入ることにつながるので、一時的にはいいことだと思いますが、長期的には販売するプロショップ、特に在庫リスクを抱えて販売するプロショップの減少につながることは間違いないと思います。

→ 弊社としては、このメーカーの価格が安売りされると前から予測していたので、近年少しずつ取り扱い商品数の削減、在庫数の削減を続けてきましたので影響は少ないです。今後も当分は取扱商品数・在庫数を増やさず、状況を見守ります。このようなメーカーが増えないことを祈るばかりです。

コロナの収束も見えてきたような気がしますが、2022年度からは普通にアーチェリーができる環境に戻るなら、アーチェリービジネスも2年間の我慢を終えて再スタートします。以上の書いたように、アーチェリー業界に身を置くものとして楽しみにしているところもあれば、心配しているところもあります。2030年ごろにまたこの10年間を振り返る記事を書きたいと思います。

終。


ねじれているリムとねじられているリムの違い。

先日お客様から質問があり、記事にしました。リムのねじれについてです。プロショップにチェックしてもらう前のセルフチェックのための知識となります。フォーミュラーシステムでも同じことですが、ILF(グランプリ)システムで説明します。

ハンドルとリムを接合したとき、ブレースをしない限り、ハンドルとリムは接していません。赤い線のように少し隙間がある状態です。これは青の矢印で示したデタントピンの中にネバが入っているためです。これによって、ブレースしていなくても、リムが抜けないようになっています。

写真1

上の写真ではハンドルにリムを差し込んただけですが、この状態で、赤い面と青い面が同じ方向を向いていないことをリムがねじれていると言います(定義)。リムのねじれはブレースされていない状態、何なら、ハンドルにも接続されていない状態で定義されているものです。

しかし、これは実用的ではありません。製造時の誤差・接合部の誤差は存在し、この2つの面が100%、+-0.001mmの誤差もなく真っ直ぐであることを追求することはコスト面から現実的ではないです。また、ブレースするとリムとハンドルが接するので、ハンドル側のねじれ・ハンドルとの相性(*)の影響も受けます。そのために、リムの赤い面は非常に硬くブレース・ドローイング時のテンションを受けても影響を受けない、対して、青い面は柔らかいので、ブレース・ドローイング時のテンションを受けてわずかに変化する、というこの2つの面の特性の違いを利用して、最終的な誤差を調整する作業がリムアライメントの一つの側面となります。

*いくつか違うハンドルを持っているなら、同じリムを差し込んでみてください。差し込んだときのカチッとした感覚、接合後のバタつきに違いがあるはずです。これが相性と言われるものの原因です。ただ、どの状態がベストかは定義されていないので、相性としか呼べません。

写真2

写真は極端な例ですが、リムアライメントが正しく調整されていない場合、ブレース時にリムはその中心ではなく、弦(赤い線)から不均衡なテンションを受けて、そのテンションによって、リムがねじられてしまいます。その状態でシューティングをしたとき、発生する現象(弦溝に戻らない・ドローイングするとハンドルが回転する等)はリムがねじれているときと同じですが、その原因はリムがねじれているわけではなく、リムアライメントが正しくないためです。

また、写真2の状態で、長く使用すると不均衡なテンションによって本当にリムがねじれてきます。その場合には、リムに反対側からテンションをかけて、1-2日ブレースしたまま置いておくことで修正できます…が、自分で試さないで、購入したプロショップに持ち込んだほうが良いかと思います。