ベアボウ用のサイトチャートを作る。

チューニングが固まってきたので、そろそろサイトチャートを作ることにしました。チューニングが変わるごとに作り直す必要があるので、これで当分はチューニングを変えられません。。

さて、コンパウンドと違いサイトがないベアボウはクリック単位でサイトを調整できるわけでもないので、あまり精密なものを作っても使えません。あくまでも、タブの目盛りをどのように見るかのガイドとなるものを作ることが重要です。

まずは、距離ごとにどの目盛りで射つのか、5メートルごとに的を移動させて、確認していきます。

そうして確認して各距離ごとのデータをエクセルのような表計算ソフトに入れてグラフを作ります。点は入力データ、直線は次のデータまでを繋ぐ線、つまり5mと10mのデータから導く、7.5mの時のサイト。点線は全体のデータを使って計算した近似直線です。つまり、全部のデータを平均した時、7.5mの時に取るべきサイトということになります。


このどちらのほうがより、実用的なのはフィールドコースに出て確かめたいと思います。1番差が大きいのは17mあたりでしょうか。また、コンパウンドと違って貼るサイトもないので、印刷して、ノートなどに貼ることになりそうです。


エリソン選手も、サイモンフェアウェザータブに移行。

先週のワールドカップの写真見ていたら、エリソン選手がタブを新発想のカンガルーレザー&リングカンタピンチのサイモンフェアウェザー(Fairweather)のタブになっています。

ブラックマンバタブなどから始まったタブを手にしっかりと固定するという概念をより進化させたタブです。

指の太さを測ってからご購入ください。

サイモンフェアウェザー(Simon Fairweather) タブ シリーズ


インサイドアーチャーの第二版(英語)届きました。

大分遅れましたが、本日到着しました。ぱっと見安っぽい感じですが、出版側としてはサイズを小さく、ソフトカバーにして、読みやすくしたかったとのこと。実際値段も64ドルから39ドルと安くなっているので、写真集ではなく、技術本なので良い変更かと思います。


中身ですが、根本的な変更はないようで、(写真上が第二版)写真の入れ替えや、写真・および・解説の追加が基本的なアップテートです。ページ数としては30ページほど増えています。

英語版販売の予定はありません、店舗には第二版を1冊置いておきます。


GMXのかわりとしてなのか、ウィンのATFが人気です。

GMXもう販売が終わりになり結構経ちますが、それがどれだけかかわっているのかわかりませんが、現在、世界的にウィンのATFハンドルが非常に人気で、納品が遅くなっています。先週に行われたワールドカップステージ3を見ても、使用選手が目立つ感じになっているかと思います。正確に数えていませんが、(予選を通過した)ウィンを使用している選手の中では一番選ばれているようです。

5月頃から入荷が絞られていて、現在在庫切れが発生しています。次回入荷は7月の後半を予定しています。生産開始時期(発表されてから1-3か月)はともかく、新モデルでもないハンドルがこの時期に生産が追い付かないのは結構な珍事です。


ベアボウ用の弓を組み上げる。社会人に優しいベアボウ。

昨日、弓を組だてて完成させ、射場で練習してきました。概ね、50メートルでターゲット80cm的で黒以内でしたので、フィールドコースに出られるくらいのレベルにはなっていると思います。
写真はアバロンが出しているベアボウ用のケースですが、デカいクイーバーを選択しない限り、一式全部これにコンパクトに入ります。持ち運びが楽なのは助かります(笑)

実際、私はコンパウンドから転向していますが、現実的に考えて、やってみたいと考えている方はリカーブの方のほうが多いと思いますので、リカーブから転向する視点で下記記事を書きたいと思います。また、書かれている知識は現時点での自分の理解です。正しいとは限りません。成長していく流れ含め、共有することに意味があると思いますので、そのまま書きます。また、本当の初心者がベアボウを始めるためのガイドではありません、ある程度のアーチェリー経験者を想定しています。

さて、ベアボウの弓についてですが、楽しむだけであれば、タブだけ買って、距離ごとの目盛り(引く位置)を射場で記録すれば、すぐにでも楽しむことは可能です。しかし、ここでは目標は全日本選手権大会ですので、競技用、勝つための弓を組んでいくこととします。

*Erik Jonsson(スウェーデン代表選手), john demmer(アメリカ代表選手), vittorio frangilli(ベアボウハンドルデザイナー)さんからの情報をもとに構成しています

ハンドル

まず、ハンドルですが、正直なんでも大丈夫です。世界のトップでもWNSのフォージドなどで大会に出ています。ただ、ハンドルにはスタビライザーなどをつけることができないので、ハンドルにウェイトをつけることが必要です。今回はそのウェイトオプションが豊富でベアボウのために設計されているGilloのG1ハンドルを選択しました。

ベアボウのための設計というのはセンターが写真の通り、反対側に1mmオフセットされていることです。リカーブでもセンターブッシングはスタビライザーを取り付けるためのブッシングとして考えられますが、ベアボウでは、ウェイトをつけるためのブッシングです。ここをオフセットすることで、ハンドルのウィンドウ側によった重心を真ん中に持ってくることができ、かつ、左右の重心ずらすことで振動吸収性を高めることを目指しています。また、価格も高くはありません。エントリーモデルのG2フォージドと同じくらい、塗装の仕上げは高め、オプションをつけたG1でWINEXと同じくらいです(今後販売予定)。ベアボウはお金がかからないのです!

リム

リムですが、基本何でも大丈夫です。選択のポイントは引きたいポンドと矢のバランスです。リカーブの方はびっくりすると思いますが、ベアボウでは高いポンドは基本的に使いません(使えません)。2016年の世界大会で優勝したエリック選手は36ポンド、今年の世界フィールドに選ばれたアメリカ代表のジョン選手は38-39ポンドです。

なぜ、高いポンドを使用できないのか。それは多くの選手が使用しているストリングウォーキングという射法にあり、高いポンドを使えば使うほど、アンカーと矢の距離が離れてしまいます。その距離は短いほどチューニングしやすく、また矢飛びもよいのです。ですから、多くの選手はこの距離がほぼない状態で50m(再長距離)を射ちたいと考えます。この距離を決めるのはリムの性能(高いほど離れる)、リムのポンド(高いほど離れる)、矢の重さ(重いほど近づく)の3つです。

つまり、リムは体力との相談というより、この3点とギャップ(矢と50mの時の引く位置)のバランスで各選手が決めます。私の場合、アバロンの600/90grの36ポンドで、1.5cm程度のキャップでした。

全日本選手権に出た時、リカーブでは44-46ポンド、コンパウンドでは59ポンドでしたが、ベアボウでは36-38ポンドで程度で行けると思います。3種目の中でベアボウが一番体力的には楽で、練習量のとれない社会人にはかなり適しているのではないでしょうか。

また、ストリングウォーキング(以下全部この射法前提)では、引くのは弦の真ん中ではなく、弦の下の方です。そのため、下リムが早くブレースに戻ってしまいます。基本両方のリムが同時に戻るのが望ましいので、逆ティラー(上リムを強くする)をつけたり、リカーブのためのリムで最初からティラーがあるリムの場合は、上下を逆に装着したりします。私は現在+6mmに設定しています。ブレースとノッキングポイントはリカーブ設定のままです。

レスト

よくチューニングされていれば金属レストで十分ですが、ベアボウの射法ではシャフトに上下のストレスが発生します。特にチューニング途中ではかなりのストレスがかかる場合があります。自分はゼロからのチューニングですので、上下のストレスがかかっても、破損の可能性が低い頑丈なバーを持つレストを選択しました。

タブ

タブですが、目盛りがついているものを使用します。みんな36ポンド程度を使うからでしょうか。ぴったり1目盛りで5mでした。こればかりは、新規に買うしかないのではないかと思います。

ストリング

これは射ってはじめてわかりました。太いものが良いとされているのですが、自分は弦の感覚を感じたいのでリカーブと同じSノックがはまる弦(8190)を選択しましたが失敗しました。太い弦が良い理由はチューニング・シューティングではなく、射つとき、引く場所を目盛りで決め、その位置に手を置いてタブをそこに移動させるのですが、弦が細いと滑る…。太い弦(Lノックサイズ)をお勧めします!!

プランジャー


3分15秒ほどからで、一番左の選手に注目してみてください。私は採用するか決めていませんが、ベアボウではプランジャーを試合中に調整するのです!!

というのも一定に引いた(ピボットから親指までの位置)場合、矢は短距離になればなるほど引かれなくなります(リアルドローレングスと呼ぶ)。そのため、短距離ほど、矢は硬くなり、左に飛びます。それに対処する方法はいくつかあるのですが、道具側で対処するには、試合中、距離が変わるごとにプランシャーを調整するという方法がとられます。自分がどうするかは決めていませんが、アバロンの調整可能なものを選択しました。

リカーブから移行する際にはリアルドローレングスの関係で、硬く振る舞います。自分は新しく作りました。また、ポイントをサイトとして使うことになるので、ポイントはタングステンポイントのような丸いものではなく、トップハットのような尖がっているものが適しています。

チューニング

結果だけアップしておきます。チューニングとは基本理論はありますが、そう簡単に終わるものではないので、全日本レベルまでもっていくには1-2か月かかります。

ベアボウチューニングの基本は妥協です。距離によって矢にかかるテンションの方向もリアルドローレングスも違うので、同じセッティングでと飛びを全距離でよくすることは不可能です。左右は試合中にもプランジャーのテンションを変更することで調整できますが、上下は妥協となります。一番よく知られた方法では5mから10mは捨てる(インドア同様短距離は矢飛びとグルーピングの相関は低い)、15m-50mの間の中間、例えば30mで矢飛びがきれいになるようにする方法です。

動画のように、短距離では矢はプランジャー上を通り、長距離では下を通ります。30mで真ん中を通る予定です。ということで、ここまでやって、射場に行きました。

以上、ベアボウ道具選択についてでした。

これからはチューニングと射形を固めていきます。


参考 世界チャンピオン(2016世界フィールド) エリック・ジョンソン(Erik Jonsson)選手の道具

ハンドル: Win&Win wiawiz nanomax
リム: WiaWiz ONE Foam M-36 limbs
矢: Easton ACE-520 / 100gr Tophat SL points / BJORN DragonFlight vanes #225 / Beiter nocks

自分の現在の道具

ハンドル: Gillo G1 ディスクウェイト6枚 + アルミベアボウカバー(270g)
リム: SF エリート+ M36
矢: Avalon Tec one 600 / 90gr Tophat ポイント / XS Wing / Avalonピンノック


ベアボウ編を開始します。

これまで、より広範囲のプロショップとしてのノウハウを獲得すべく、コンパウンドに挑戦(全日本2位)しフィールドに挑戦し(私ではないが一緒に練習していた坂本が)全日本優勝で世界代表になったので、新しい分野として、私がベアボウに挑戦することにしました。


これまで通り、振り返る形式ではなく、どのように成長していったか分かっていただけるよう、現在進行形で記事を書いていきます。ほぼ知識のない分野ですが、頑張ります。どのような結果となるでしょうか?!


坂本、日本代表選出で祝勝会。

(フェイスブックより)

昨日は全日本フィールド選手権の祝勝会!今回は初の希少部位9点盛りを4皿!全然食えますね(笑)

日本代表に選出されたので臨時ボーナス支給しましたが、ほぼ世界大会の自己負担金に消える模様(-_-;)

過去在籍していたスタッフを含めると、全日本・世界大会での実績がないのはベアボウだけとなり、コンパウンドには岸と坂本がいるので、私はベアボウの勉強を始めました!


プロショップという商売の在り方。

最近、ボルダリングというスポーツを始めました。ホールド力というものが必要とされ、アーチェリーのトレーニングとしても有効かもしれません(現在自分で実験中)。今日も終業後練習に行く予定ですが、練習の回数が増えてきたので、マイシューズ(最初はレンタルできる)を買いに行ってきました。初めてのボルダリングシューズなので、近所の登山・ボルダリングのプロショップに行って相談に乗ってもらいました。

カラファテ(目白)
http://www.calafate.co.jp/

自分でアーチェリーのプロショップをやっていますが、他の分野のプロショップに行くのは久しぶりです。初心に戻り、ちょっと緊張(笑)。

行って、初心者で初めてのシューズであることを伝え、好みを伝え(靴下履いて履くのかとか)、予算を伝え、選んでもらいました。プロの的確なアドバイスを聞き購入しました。

価格は定価です。店内には見切り品を除き、「〇〇%割引」「大特価」「ポイント10倍」などといったポップはありません。

やっぱり、こういうシャキッとした商売がプロショップだと思います。私たちはあくまではプロとしてお客様によい商品を提供するのが仕事で、スーパーのように生活必需品を販売しているわけではないので、お客様が高いと思われるのなら、それはおそらくまだ買うべき時ではないのです。商売のために「お得」でお客様の購買心をあおるやり方は、プロショップとしてどうでしょう。

あ、以前業界では「変態バー」として有名なお店で、選択肢で出されたお酒の一つの値段が想像できなかったので、一杯いくらですかと聞いた時、「こちらを飲まれる方は値段は聞きません」といわれたのを思い出しました(*)。嗜好品の世界なら、こんな回答でもよいと思います。

*普通のバーでは教えてくれるので安心してください。

たまに、お客様から「割引をしてほしい」「ポイントをつけてほしい」といった要望がありますが、お断りしています(*)。弊社の方針について理解いただけると幸いです。

*100%ではありません。合理的な理由、例えばケースや的のスタンドのような送料の非常に高い商品を大量に購入して、車で引き取りにくる場合などです。


リムのねじりチューニングをサポートするツールの登場。

言われてみると確かに必要ですね。今までリムのアライメントはセンター調整という左右一軸でのみ調整でしたので、バイターのリムゲージや、ハンドルのリムボルトなどを基準点として調整することで問題がありませんし、リムがねじれている場合には交換する(経年変化の場合は諦める)しかありませんでしたが、プロディジーシステムから、リムをユーザーが意図的にねじって使用する事が可能となりました。

私たちは、この機能を使用するメリットを感じませんので、考えていませんでしたが、当然の流れとして、この機能を使用するユーザーは、リムのねじれを確認しながらチューニングをする必要があります。

現在、キックスターターでリムのねじれ(ブレース状態で)を可視化するチューニングフォークなるものが開発資金を募集しています。興味がある方は是非。

*リムをねじる機能がないハンドルでは、このツールは機能しません。

Archery Tuning Forks: Tools For Better Bow Alignment


TruFIRE リストアシスト

TruFire(トゥルーファイヤー)からユニークな拡張パーツの登場です。
「リストアシスト」

ハンドヘルド(手持ちタイプ)リリーサーのドローイングに必要な力をサポートします。
腕全体で引くので体力の温存にも役立ちます。

特長は・・・
・ロープタイプの長さ調整
・2.8mm径の登山用ロープ使用
・バックルタイプ

装着はこのように連結します。

TruFire製なので、TruFireのリリーサーはもちろんですが、本体背面にロープを通すことができる穴があるリリーサーでしたらほぼ使用できます。
ただ、カーター製のリリーサーによくあるデザインでコッキングボタンに穴が開いているデザインのものは「本体にある穴」ではないので、この穴は使用しないでください。あくまでもボディー本体にある穴、でお願いします。

リストアシストは店舗およびオンラインショップで販売中ですヽ(^o^)丿