Mathews 2025 Title シリーズ発表

Mathews(マシューズ)が2025年ターゲットモデルとして新しいTitleシリーズを発表しました。上は公式ページの写真ですが、左が34インチモデルな訳はないので、多少写真が混乱しているようです。34/36/38/40の4モデルです。また、TRXシリーズは生産終了となります。

2025 TITLE Every technology and detail in the TITLE is aimed at making the most stable, most repeatable, and most accurate bow we’ve ever designed.

この写真はLancaster archeryより

新しく導入されるのはボンドグリップシステム。「最も必要な箇所のグリップ力を強化するテクスチャ加工のラバーグリップ表面を備える」としています。

ただ、多くのマシューズを使用しているトップアーチャーはグリップテープを全体に巻いて使用することを選択しているので、そこまで考えて設計しているとは思いますが、標準装備のラバーグリップと追加のグリップテープの相性がどうなるか気になるところです。

2025年のマシューズの全モデル、基本、Title(4モデル)とLift-X(4モデル)にSafariの3シリーズのみで、かなり削減されました。

APA 2025 TUNE SHIFT テクノロジー

APAアーチェリーが2025年の新技術としてTUNE SHIFT テクノロジーを発表しました。ケーブルをねじるだけではなく、かける場所を移動させることでカムの傾きを調整するというものです…うん…他社(下記記事)に比べると、それじゃない感がしますが、皆さんはいかがでしょうか。

ダートンが2025年モデルからケーブル調整機能を追加

ダートン(Darton)アーチェリーが2025年モデルのエクソダスPROを発表しました。

新規搭載された機能としてはリムポケット左右でリムのポンドを個別に調整することで、カムの傾き(位置)を調整できるようになります。以前書いた「カムリーンチューニング」の記事にダートンと2025年のホイットについての追記をしました。

おそらく、ダートンが全メーカーに先駆けて搭載した新機能としてアジャスタブル・ヨーク・ハンガー昨日が追加されました。

レンチで調整することでボウプレスを必要としないでケーブルの長さ(=カムタイミング)を調整できる機能になります。2020年時点でも原糸の進化によって、一回合わせたカムタイミングなんてほぼずれなかった記憶がありますが、これからも多くの作業がボウプレスなしでできるように進歩していくんでしょうか。

ブラック・イーグルとコンクエストアーチェリーと傘下のブランド合わせて、成長を見守っていきたいと思います。

ホイットターゲットが限界のCam & 1/2 システムから撤退へ

一部のハンティング・低価格モデルを除き、ホイットが長年の伝統だったCam & 1/2 システムから撤退します。

2025年のターゲットモデルはすべてSCTRカムに移行し、長年のホイットの伝統だったリムに直接ケーブルを接続する方式が廃止されるのにはびっくりしました。一点、理論は理解しているつもりですが、このタイプのシステムを長い時間向き合ってチューニングした経験が私にはありません。が、このタイプの弓を長年使用してきたアーチャーが蓄積してきたチューニングのし知識・ノウハウが価値を持たなくなるのは残念です。

多くの既存顧客にとって全く新しい技術であると感じたからか、ホイットとしては珍しくチューニング方法を含めた技術資料を同時に発表しています。

A.Iはホイットは厳密なスピード測定をしているので他社と同じスピードでも実際は速いという説明。

A.IIはATAは数字上ではブレース時の値ですが、ハンドルを長くし、リムがたわむ量が少なくなったことで、フルドロー時のATAが大きくなります。そのことにより、同じATAの全モデルよりも、弦の角度が大きくなり、フルドロー時の目のピープの距離が近づくことになります。これによってアンカーポイントとエイミング時の快適さを得ることができるとのこと。

A.IIIはブレースハイトについて、議論は尽きないが、テストの結果として最適な数字が存在するわけではなく、それは好みであり、それぞれのアーチャー固有のドローレングスに大きく左右されるので、23.5インチから対応するショートドローのFXで6.25インチ、中間の37インチモデルでは7インチ、26インチから対応する40インチモデルでは7.25インチに設定されています。

A.III は重量配分の見直しと軽量化(0.2ポンド=約100g)により、数値上よりも多くのテストシューターは軽く感じる設定になっていることと、他社ですでに採用されているように、通常のセンタースタビライザーブッシングよりも、5インチ下・2インチ前方に新規に設けられます。

B.I いよいよ肝心のSCTRカムシステムの説明です。また、カム&1/2と違い、このタイプのカムは良くチューニングしたので、知っているカムシステムですね。今回の新モデルは、長らくホイットではなたった専用の新規設計のハンドル・リム・カムの全とっかえです。このあたりは、なかなか正直に説明されていて、

ホイットカム&ハーフシステムの成功は疑いようがありません。ホイットが特許を取得したこのカムシステムは、競技アーチェリー最高レベルで数えきれないほどの勝利をもたらしました。SVXカムはカム&ハーフシステムの最後の改良版であり、近年、競技の最前線にありました。このシステムを変更するという決定は、ホイットとその経験豊富なエンジニアチーム、そして競技アーチャーたちにとって、軽々しく下せるものではありませんでした。しかし、SVX カムは設計上の改善の限界に達していました

新規に設計されたSCTRカムシステムはより簡単に多様に設定を可能にできるよう設計されています。

B.II モジュールについて。以前にはカムで選択されていたドローイングの感覚の調整はモジュールで選択できるようになります。3インチ幅の中でドローイングレングスを調整可能でソフトなウォールの感覚を持つ「CDM」と、同じドローレングスでも、最大でCDMモジュールより5fps速い、調整不可でハードなウォールを持つ「SPEC」モジュールの2つから選択することができます。

B.III レットオフについて。ドローストップを現在ホイットではモジュールフットは読んでいるようです。まぁ、役割ではなく、モジュールの末端にあり、位置として呼べば「フット」なのでしょう。通常は5%刻みでの調整(65/70/75)ですが、オプションのフット(TWEENER FOOT)で、2.5%刻みの調整が可能になります。これは60ポンドモデルの場合、レットオフは1.5ポンド刻みで調整できるということです。また、上下を入れ替えることで、ケーブルへの接触位置を変更し、ウォールの感覚も調整できます。2.5%の調整はドローレングスに1/16インチの違いを与えます。

B.IIII はどのメーカーも主張しているトルクに対しての影響を受けにくい設計にしましたよというお話。

コンセプトX (Concept X)はストラトスに比べて、SVXモデルで27%、HBTモデルとの比較で13%静かになっています。また、振動に関しては35%減を記録しています。これはちょっと驚きの数字ですね。私はホイットの弓は音も振動も大きいので、選択してこなかったのですが、コンセプトXのこの数字は他社ユーザーにも魅力的ではないでしょうか。まぁ、カムシステムが他社と同じ様になったわけですから、乗り換えもしやすいと思います。

B.V は弦について。カスタム弦が一般的になってきた中で、ホイットは標準弦についても、新しい製法を取り入れて頑張っていますが、今回はかなり詳細にスペックを公表してきていて、カスタム弦を発注する側にとっても価値のある情報かなと思います。

(一番左と右の組み合わせではケーブルがカムにこすれる可能性があるので確認を)

B.VI はチューニングガイドです。従来のリムにかかっているケーブルでカムの傾きの調整をすることはもうできないので、完全にワッシャーの入れ替えだけでチューニングする必要があります。PSEのような簡単にできるシステムはなく、ボウプレスが必要です。

また、私はやったことはないのですが、このチューニングはカムの位置を左右に変えるものですが、ホイットはわざわざ注意書きで、上下のカムの位置を一致させる必要しないとしています。これはなかなか興味深いノウハウですが…試してみる機会は当分ないので、調整してなにか得た人がいたら教えてくれたら嬉しいです。

上のチャートはでは赤・黒・グレーの3種のスペーサーがあり、一緒に移動させるのではなく、上をまず移動、それで改善しない場合は下を移動というふうして、上下をいっぺんには変えないというチューニング方法が紹介されています。

非常に楽しみに弓ですね。

HOYT 2025、TLAにて取り扱いますのでぜひお問合わせください。

HOYT Archery Concept X Complete White Paper(PDF 11MB)

HOYT コンパウンド工場見学

以前にホイット(HOYT)のリカーブボウの工場見学についての動画を紹介しましたが、今回はホイットのコンパウンドボウを作っている工場の方の紹介動画です。

HUSH(@gethushin)のチャンネルにアップされたもので、ホイットのマーケティング担当のJEREMY ELDREDGEさんが6つのステップでホイットのコンパウンドボウの製造工程の説明をしてくれています。

弦も同じ工場で作っているのは意外でしたが、昨年導入した新しい技術だそうです(非公開エリア)。ホイットのハンティング部門のホームページは久しく見ていませんでしたが、2024年からこんな可愛らしいHoleshot V2 サイレンサーが現在標準装備されているのですね。なんでこの形になったのか気になります。

一説には、現在の一部の設計にはAIによるシミュレーションが導入されていて、「シミュレーションの結果は最適」であり、設計者もなぜこの形が良いのか言語化して説明できないという都市伝説がありますが、どうでしょう。

AIに聞いてみた。↓だそうです。

説明可能性の問題

設計者が「なぜこの形が良いのか説明できない」という点については:

  • 一部の複雑なAIモデル(特にディープラーニングを用いたもの)は、「ブラックボックス」的な性質を持ち、その決定プロセスを人間が完全に理解することが難しい場合があります。
  • しかし、多くの場合、設計者はAIの提案を評価し、その根拠を理解しようと努めます。完全に説明できないケースは稀であり、むしろ例外的と言えるでしょう。

LEGEND EVEREST ボウケース 2024

LEGEND EVEREST ボウケースの2024バージョンが届きました。

変更点を確認します・・・・・ない?いや、ある。

上部のカドにプロテクターが設置されました。

そして「TSAロック」の向き(解除ボタン)が上下逆になりました。

左(黒)が2024年モデル、右(グレー)が2019年モデルです。逆にした理由は思い浮かびませんが、きっと何か訳があったのでしょう。

変更点はこの2か所だけの様です。サイズ(高さ、幅、奥行)に変更はありません。上部プロテクターが付いた分だけ重くなったと思いますが誤差程度の違いしか感じないと思います。

その他の比較です。*黒が2024、グレーが2019です

2024年モデルを販売するにあたり、2019年モデルを1,000円引きで販売します。*残1台

良ければお早めにどうぞ(^▽^)/ LEGEND EVEREST ボウケース 2024

TRU BALL TRIDENT FLEX & PRO FLEX

TruBallから新しいトリガーリリーサー「TRIDENT FLEX」「TRIDENT PRO FLEX」の2モデルが入荷しました。違いは、前者がアルミボディー(約90グラム)、後者がクイックシルバーボディー(約134グラム)となっています。(共に実測値)

装着されているトリガーバーの形状も異なります。

なんといってもその特徴はコッキング不要、フックを閉じる操作も不要で、まさに「全自動化」されたトリガー式リリーサーとなっています。競技においては不要な要素ですが、操作音が殆ど発生しないのでハンティングの場面においては獲物に気づかれるリスクが抑えられます。

「TRIDENT FLEX」「TRIDENT PRO FLEX」は店舗及びオンラインショップにて発売開始です(^.^)/~~~

SCOTT 新作 2モデル入荷

SCOTT(スコット)から2023年モデルとして、トリガータイプをトリガーレスタイプが届きました。

まずは、トリガータイプの「APEX CORE」

付属品は2つ。トリガーバレル(細)と4本掛け用交換フィンガー。

フィンガーを交換する際は、先に装着されているフィンガー内に4mmほどの小さなワッシャがあるので紛失に注意してください。

サイズ感は下記写真をご覧ください。

続いてはトリガーレスリリーサーの「select(セレクト)」こちらはサイズがMとLの2展開。

入荷はMサイズです。最大の特徴は「2ムーン」式である事。

クリッカー音の有り無し調整とクリッカー音が鳴ってから実際に発射までのタイミング調整が、パーツ交換なしにレンチだけで行えると言うものです。

調整は背面のロックイモネジを緩めてから調整を始めます。ムーン内にはバネが仕込まれており、手前に見えるブラスパーツのイモネジと、見えているムーン左側面のネジで再現性の高い調整が可能となります。

サイズ感は以下の通り

重さは55グラム。重くなく軽くなく。標準的な重量です。

SCOTT トリガーリリーサー/APEX CORE そして トリガーレスリリーサー/Select まもなく発売です。

B3 2023 HUUK(フーク/フック)

ATA2023でB3から発表されたトリガーリリーサー「HUUK(フーク/フック)」が届きました。

名称(言葉)「HUUK」の意味を調べるとスウェーデン語で「引っ掛ける」とあります。字面がイケアみたいですね。(英語ではHOOK)

外装はアルミニウム。内部構造には440Cステンレス(マルテンサイト系ステンレス・・・熱処理により高強度・高硬度を得たステンレス鋼の中では最も高硬度を有する鋼)が採用されており、シアーの耐摩耗性能に一役買っています。

重さは約76グラム サイズ感は写真の通り。

ラインナップにはミニも存在しますが、こちらはまだ出荷が始まっていない模様。詳しくはお問い合わせください。

背面にはストラップ用ホールを設置できるように別パーツが付属。

写真の部品に交換することで(ネジ1本抜き差しするだけ)、ベルト幅約10ミリまで対応可能のリストストラップを組み合わせる事が可能です。

切れの良い使用感。75グラム程度で細身の分、扱いやすい印象。

難点は、コッキングボタンがやや硬め(重め)なこと。カーターやTruBallのようなスムースさ/軽さが無いので慣れるまでは押しずらいかも。ただ、慣れるまでの間の事なのでそんなに重要なことでもありません。

B3のトリガーリリサー「HUUK」はCPオンラインショップで販売中です。

TRU BALLのnewリリーサー エグゼクティブ

Executive=重役・・・この訳であっていますか?何が重役なのかピンときませんが、ニュアンスなんでしょうね、恐らく。

さて、クリストファー・パーキンス選手のシグネチャーモデル「EXECUTIVE」が2022年Newモデルとして入荷しました。トリガーレスタイプのリリーサーです。クイックシルバー仕様の重量感あるリリーサーで大きな2つの特徴を備えています。

サイズは今のところMサイズのみ

特徴1つ目。「マイクロアジャスト・ヘッドレングス」

リリーサーのネックの長さが1/4インチ(約6.3ミリ)の範囲で長さ調整が出来ます。

微妙な引き尺調整をしたい時にイチイチ面倒臭かったストリングの捻じりやDループの山の高さ調整で煩わしい思いをしなくて済むようになりました。これはありがたいです。完璧な引き尺が実現しますね。

特徴2つ目バックテンション・スピード調整

クリック・レングス調整