SFアーチェリーがハンドルに続き、新型のリムを発表。SFアーチェリーはフランスのセバスチャンとウィンが協力して開発しているのですが、なんと、2015年からウィン&ウィンもフォーミュラータイプのリムの生産を開始するようです。MKコリアはもともと製造しているので、韓国の2大メーカーともフォーミュラーの製造を開始することになります。個人的にはウィンの中国の工場か韓国の工場かどっちで作るのかが気になるところです。
新型のリムでは他のフォーミュラータイプのリムと違い、ダンパーの取り付け位置がデタントピンとU字の中央ではなく、デタントピンの裏側に設置されていることです。
位置をずらしてよりグリップから離すことで、アッパー/ロワーのモーメントを大きくできます。また、既知のフォーミュラーリムの問題点であるリムとブッシングの間の隙間によって発生する不良も回避できます。面白いアイデアです。
写真上が新しいリムの構造で、下はこれまでの最上位モデルのアルティメイトプロリムの構造です。グラスファイバー層がカーボンファイバーに変更され、UDグラスファイバーがナノコンポジット/ナノフォームコアに変更されています。
これらの変更が行われた結果、ベロシティFリムの構造はかなりINNO EX POWERリム(写真上)に近いものになっています。使用している素材は同じでラミネートするときの順番だけ変更されています。順番を変えただけで劇的にリムが変わることはないので、このリムの個性もINNO EX POWERに近いものになると予測されます。
もちろん、フォーミュラータイプのリムだけではなく、既存のSFのハンドルに装着できるILF(HDS/GP)リム、ベロシティプロリムも発表されています。こちらは、既存のリムを進化させたものというよりも、新しい設計です。記憶が正しければ、長い間、ウィンはリムのコアにシンタクチックフォーム(syntactic foam)を使っていないはずです。この素材はホイットが長い間研究、リムに使用してきた素材で、最近ではF7リムやクアトロリムにも使用されています。今回、ウィンがフォーミュラータイプのリムの製造を開始したこともびっくりですが、近年使い続けているナノフォームではなく、シンタクチックフォームをリムに採用したこともかなり意外でした。
ウィンがシンタクチックフォームを使って設計したリム。ちょっとどんな感じになるのか想像できないので、このリムに関して、入荷してから記事にします。担当者に確認したところ、今年は旧正月(毎年日にちが異なり、2015年は2月19日)が遅く、うまく行けば1月の終わり、うまく行かないと春くらいになるようです。SFアーチェリーの2015年はかなり面白くなりそうです。楽しみです。
…ベロシティ(velocity)、ベラシティ(veracity)…いつか間違えそうです。