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プロショップやトップチームで使っているプロユースのソフトの紹介です。無料のソフト(フリーソフト)で有志が開発していますので、時間があれば、日本語パッチの開発に参加しようと思っていましたが、どうも時間が取れそうにないので、英語版の紹介となります。いつか…時間が取れた時には日本語化のプロジェクトをやりますが…。
同様の機能があるものとしては、
ダートフィッシュなどがありますが、このソフトが無料なのに対して、ダートフィッシュは有料でかなり高価です。ただし、ダートフィッシュは完全日本語化されているので、日本語じゃなければ触れないという方にはいいかもしれません。
*0.8.20という開発者版を使用しています。このバージョンで説明を書きます。PCに詳しくない方は、0.8.15の動作安定版の使用がいいかもしれません。
さて、バイターの開発用の射場の写真は見たことがあるでしょうか。記憶が正しければ、20年ほど前に今の撮影・解析システムが導入されたはずですが、何千万円単位での投資が必要だったと聞いています。
当時はすべての機能をハードウェアで実現させる必要があったので、すべてがカスタム品で、そのために大きな投資をしないと、フォームの分析ができませんでした。20年後の今、CPU等の性能が向上し。今では多くの機能をソフトウェアで実現できるようになっています。
それに伴い、ホイットやバイターなど数千万円の投資ができるメーカーだけではなく、数十万円の投資で分析装置を導入できるようになり、トップチーム・トップクラブ・プロショップの多くが動画分析ソフトを導入しています。
完璧なシステムを構築するには、今でも数十万円の投資は必要ですが、高いのは照明や高性能のカメラで、簡易なシステムであれば、市販されているような安いカメラでも、十分に役立つシステムになります。
ちなみに今回使用しているのはSONY NEX-C3という3万円しないカメラです。生産が終了しているので現在は3万円をちょっと超えているようです。
さて、分析に使える動画を撮るという話になると、記事を書き終えられそうにないので、今回はすでに撮った動画をいかに活用するかという話に絞ります。
紹介するのは、(フリーウェアとして)アーチェリー業界で最も有名な
Kinoveaという動画・フォーム分析ソフトです。ちなみに有料のもので最も有名なものは先ほども書いたダートフィッシュです。
Kinovea
http://www.kinovea.org/
ダウンロードすると、10以上の言語から自分が使うものを選択できます。残念ながら、日本語がありません。英語を選ぶのが一番無難だと思います。今回は英語のものを紹介します。
必要な環境は下記の通り。かなり低いですが、HD画質の動画をソースにするのであれば、メモリは2GBは欲しいです。
– Microsoft Windows (XP, Vista, 7) + .NET platform 2.0 or above.
– CPU : 1GHz.
– Memory : 256 MB
– Screen resolution: 1024×600 pixels.
インストールし、起動させると、こんな画面になります。「File」で動画を開き、いじってみてください。難しくはないので、わかればこんなことができますよということを説明いたします。
1.1%単位で再生スピード調整
2.動画切り取り
3.マルチビュー(トップの写真の様に2つの角度からの動画を同期して再生可能)
4.動画に文字を書き込めます。
5.動画にフリーラインで手書きできます。
6.動画に線を引くことができます。
7.角度の測定ができます。
8.グリットを設定できます。
9.拡大できます。
10.(右クリックで開くメニュー)軌道追跡できます。
11.作成した動画の保存
それぞれを実行した結果は上記の通りです。いろいろと使えると思います。
さて、実はうちで一番使用している機能は10番の軌道追跡なのですが、この機能だけは市販のホームユースのカメラではうまく使えないことが多いです。理由はシャッタースピードです。動画はいくつもの写真をつなげたものから構成されていますが、シャッタースピードを速くすることで、動画に含まれるそれぞれの写真がブレずに、きれい写りますになります。シャッタースピードが遅いと残像が残ります。ただし、スピードが早いと副作用としてより光の量が必要になってきます。同じ光量なら画面が暗くなるということです。
ですので、管理された環境とある程度のノウハウがないと精密な軌道追跡ができませんが、3万円のカメラ(動画はシャッタースピード固定)での限界にチャレンジしました。
↑全画面再生でないとマウスカーソルの動きは確認し辛いかもしれません。
今回、撮影自体、カメラをきっちり固定して行っていないので、赤の軌道が示す動きの分だけシューターの坂本がブレているわけではありませんが、カメラをきっちりと固定すれば、意義のあるデータにとして、記録に残せると思います。
Kinoveaは無料のソフトですので、とりあえず興味を持っていただけたら幸いです。撮りためた動画を活用するきっかれになればと思います。