やればできる!中国メーカーのハンドルが4か月で銀メダル獲得。

本日、中国で行われている上海ワールドカップで、昨年12月に販売が開始したChaser ArcheryのPYTHONハンドルが女子リカーブ個人で銀メダルを獲得しました。私が知る限りでは、中国メーカーのハンドルが世界戦でメダルを獲得したのは初めてだと思います。

まぁ、多くのメーカーが中国の工場でハンドルを製造しているので、中国メーカーが台頭してくるのは時間の問題だと思ってはいましたが、ノーマークのメーカーが一気にメダルまで獲得してしまうのにはびっくりしました。

フェイスブックでも見る限りでは、中国のナショナルチームの関係者とロンドンオリンピックで銀メダルを獲得したFang Yutingさんと協力して、開発されたモデルのようです。

(ここからは私の私見)中国チームを見る限りでは、今でも多くのメンバーが2年前に製造を終えたGMXハンドルを使用しており、ちなみに、今大会男子優勝もGMXハンドルです。その設計をこのハンドルはほぼ踏襲しているようです。リムボルトの構造も、センター調整の仕組みもワッシャー式でGMXと同じです。可動部は徹底的に排除されています。選手からのGMXから移行するハンドルがないといった要望に応えているようです。

新しい中国のメーカーがちゃんとやってできたのです。しかも、開発から1年(最初の応力分析が昨年の2月)、昨年12月発売で、発売から4か月で世界大会でメダルです。

2020年までまだ2年もあります。ちゃんと正しいプロセスで進めれば、日本でもできるはずです。期待しています。

惜しい!!サイズ感だけ…。

Shocqのコンペティターハンドルを仕入れてみましたが、サイズ感が21インチと微妙でした。非常に丁寧な作りの良い商品だっただけに残念です。

【特価品】Shocq コンペティター ハンドル

何名かのお客様より、ねじ式でローランやオプティモの少し上位、競技用と同じような形状でグリップがしっかりと作られている、自分の弓に移行しやすいハンドルの取り扱いを依頼されています。

弓を引き始めたころはグリップの形状なんて気にしている余裕はないと思いますが、グリップのついた自分の弓との間に、もうワンステップ挟むという流れは(時間が十分にあるなら)よい選択肢だと思います。グリップの形状という点では完璧な選択肢だっただけに残念です。

なにか簡単なことを見落としているのでしょうか…??

現在行われている上海ワールドカップでこの選手が使用しているハンドルのモデル名がどうしてもわかりません。。。

どなたかわかる方がいましたらm(__)m

【追記】
Chaser Archery PYTHON 25″ ILF Recurve Riser で確定しました。

中国国内価格で8万円を超えるので、取り扱いなどの予定はありません。

【フェイスブック】全日本アーチェリー連盟が活用へ。

友人のいいねで知ったのですが、全日本アーチェリー連盟がフェイスブックに登録をし、今行われているワールドカップより、情報発信を開始しています。

ぜひ、フォローしてみてはいかがでしょうか。

全日本アーチェリー連盟 - Facebook

MKアーチェリーのBeta(ベータ)ハンドル、文字通りの進化系。

MKアーチェリーのBeta(ベータ)ハンドル届きました。レビューの感想としては文字通りのAlpha(アルファ)ハンドルの進化系という感じですね。私のようなアーチェリー用品を評価している人間にとって、やはりうれしいのは、良いフィードバックがあることです。市場に出た時に高く評価した商品が、その後実績を出してくれると、この仕事にやりがいを感じます。と同時に、メーカーがそれに応えてくれることもやりがいの一つです。

以降の話を理解するためには、4年前のAlphaハンドルのレビューを知っていただく必要があります。

MK KOREAのアルファハンドルは極薄軽量ハンドル(2014-10)

さて、アルファハンドルはレビューの通り、調整範囲の狭いハンドルでした(耐久性が悪いという意味ではないがボルトの入っているねじ数をしっかり数えないとしないと危ない)。

それを理解したうえでベータハンドルを見れば、どういった設計が施されているかは一目瞭然でしょう。ハンドルのリムポケットに厚みを持たせ、調整可能範囲を大幅に拡大させました。(写真左がアルファ、右がベータ)

これによってMKアーチェリーが出しているハイブリッドハンドル(両方のタイプのリムが使えるという意味)は通常のハンドルと同じように調整ができると言えるようになります。


具体的な設計ですが、上の写真がダブテイルを合わせた時のグリップの位置です(上がアルファ)。リムボルトが前方に移動した分グリップのピボットポイントも的側に移動させているので、ハンドル全体としてのジオメトリは維持しています。ただ、それによってハンドル全体の重心は後方(フェイス側)に移動しましたが、触った感じでは、後ろというよりはベータのほうがクラシックな設計の重心位置に近いと思います。影響としては、そのままアルファから移行すると、飛び出し感が減ると思います。

重量もこの厚みを出すために190g増えていますので、軽量ハンドルを探している方には引き続き、アルファはよい選択肢だと思います。

アルファハンドルはハイブリットハンドルとして非常にユニークなものでしたが、その欠点(注意すべき点)をしっかりと解決した、文字通りの進化系となっていると思います。しっかりと改良してくるところはさすがです。

アルファハンドルは特にメーカーより終盤の連絡は来ていませんが、在庫品は特価品として販売し、今後在庫の予定はないです。

MKアーチェリー アルファハンドル

また、第一便のハンドルはほぼ売れました。在庫は1つだけです。カートでの色の選択肢は次回便の予定が決まってから追加します。あと、入っているマニュアルがアルファのものですが、数値は一緒とのことでした。そのままでお使いください。

MK KOREA Beta ハンドル

ウィン&ウィン(WIN&WIN)グリップ名・互換リストが更新されました。

2018年より、これまでは商品名で管理されていたウィン&ウィン(WIN&WIN)グリップ名・互換リストが更新され、番号表記となりました。個人的には分かりやすくなって良かったと思います。ユーザーの皆様は一度ご確認ください。

弊社で販売しているものの商品説明の追記しました。1番と5番となります。

【提言】下町ボブスレーの敵討ちだ。

フェイスブックで「純国産アーチェリー開発 下町ボブスレーの敵討ちだ(日刊スポーツ)」という記事を目にしました。写真は引用せず、記録のため文面は最後に引用します。リンクが生きている間はリンクで読んでください。

さて、国産アーチェリー(ハンドル)の問題点に関してはこれまで何度も書いてきました。また、下町ボブスレーに関しても記事を書きました

問題ばかりを書いて、批判だけしていても仕方ないので、「下町ボブスレーの敵討ち」をするため、今回は提言をいくつかしたいと思っています。いずれにしても、「使うか」「使わない」で2020年には結果が出る話ですので、この記事に関しては、このまま内容修正せず、2020年の東京オリンピックで答え合わせしたいと思います。

1.開発方針を改める

まず、記事によれば、”外国製に関しては愛好者からは「作りが粗い。細やかさがない」などの不満が耳に入る。”とありますが、その通りです。それを日本企業が作れば、作りが繊細で細かいものができるかもしれません。しかし、そもそもアーチャーはそれを求めているのか考えていただきたい。バリがあっても、タップが切られていなくとも、グリップの裏など見えないところの塗装が適当でも、「愛好家」はともかく、トップアーチャーはそんなところを気にはしていません。

ハンドルに限って言えば、ジオメトリ、アライメント、重量配置、ダンピング設計、グリップの形状・その加工可能性、全体での安定性などが評価のポイントとなるところであり、もし、国産ハンドルを作るのであれば、その部分でのアイデアが必要であり、特に一番重要なジオメトリに関しては、シンポジウムで一切言及されていなかったのですが、そのまま、ホイットのものをパクることにならないことを願っています。

「かつてアーチェリーを製造したメーカーに勤めていた技術者」がプロジェクトに関わっているということなので、かなり安心しましたが、例えば、実績あるGMXのホイットのジオメトリと重量配置をそのままに、リム接合部分だけを改良して、プランジーホール上下できるというのでは…期待しています。

もう一点、中小企業としてアーチェリーのマーケットなら挑戦できるという発言がありましたが、プロジャクトメンバーのスケール観には大きな疑問を抱いています。たとえば、今年のATA(主にアメリカのプロショップと大手代理店が集まるイベント)には、10000人近くの関係者が集まりました。

>国内の競技人口は約6万人も、海外は約600万人。

この調査が何をベースとしてたものかはわかりませんが、アメリカ合衆国魚類野生生物局の2016年の調査によれば、ターゲットアーチェリー(非オリンピックスタイルのコンパウンドボウとベアボウを含む)はアメリカだけでも1240万人です。もちろん、全員がオリンピックスタイルではありませんが、道具を製造している会社はほぼ共通しています。

ほかのATAの調査を合わせると、少なくとも、アメリカだけでも、アーチェリーのマーケットは2,000億以上にはなると考えています。この数値は国内だけで3,000億近いゴルフのマーケットには及ばないものの、恐らく、国産アーチェリーの開発している方々の想像よりもアーチェリーマーケットは巨大です。開発からマーケティングまで多くの資金が投入されているのです。

The Survey estimates that 12.4 million people 6 years old and older used archery equipment recreationally in 2015. Most of them, 9.8 million, or 79% were 16 years old and older. The remaining 2.6 million, or 21% were 6 to 15-years-old.
(The preliminary report of the 2016 National Survey of Fishing, Hunting, and Wildlife-Associated Recreation より)

2.行動する

ボブスレーの例からわかりように、彼らの最大の問題点は「ジャマイカ」でしょう。メイド・イン・ジャパンなのに、なぜ、国内チームに使ってもらえないのか、なぜ、日本の連盟と協力できないのか。国内選手に使ってもらえるかは、現状完成していないので、何とも言えなくとも、今からでも、全日本アーチェリー連盟や選手とのパイプ作りを開始するべきです。

担当者と連絡を取り、例えば、試作品とパンプレットだけでも持って、今年の全日本ターゲット選手権に、国体に、全日室内にブースを出店して、全ア連と現役のトップ選手と関係を持つ。完成してから、それを2019年の全日本ターゲットでやっても遅すぎるのは自明です。同時進行ですぐにでも、連盟との関係づくりを始めるべきでしょう。

また、マスコミという点でも、行動がずれていると感じます。今回は日刊スポーツさん、確か、会場では日本工業新聞さん、そして、NHKさん。どれも立派ですが、アーチェリーをやるのであれば、まずは、雑誌アーチェリーさんを招待して(*)、取材してもらうのが先決ではないでしょうか。だって、アーチェリーなのですから。

その他、シンポジウム・イベントには、経済産業省や東京都中小企業振興公社、江戸川区生活振興部の方を招待するより、現役のアーチャー、有名なチームでコーチ・指導にかかわっている方、競技団体の監督さんなどを招待するほうがよっぽど今後にとって大事だと思います。

*自分が知る限りではシンポジウムには招待されていなかった

3.自腹を切る

参加している補助事業を見る限り、おおよそ、税金は1000万円弱投入されているように見えます。その是非はともかく、正直言って本気でトップ選手に使ってもらおうと思うのであれば、全然足りません。後発なのですから、今のホイット(および販売店)の営業や、ウィンジャパンの営業の方のかけている費用を考える、本気で使って思おうと思うなら、全国各地を飛び回り、関係作り等々、相当な出費、自腹を切ることとなります。

開発して、展示して終わりが「ものづくり」であればともかく、営業して、使ってもらい、選手に帯同してメンテナンス・サポートするまでが「ものづくり」なら、かなりの出費になります。その覚悟が最終的には問われるのではないでしょうか。

頑張って下さい。

(ここから)
下町ボブスレーのリベンジを図る。東京の下町、江戸川区の町工場の社長たちが純国産アーチェリー弓具の開発に取り組む。プロジェクトリーダーで金属加工を手掛ける西川精機製作所の西川喜久社長(52)は20年東京五輪での採用、その後の一般販売、事業化を目指す。2月の平昌五輪で、下町ボブスレーは2大会連続の不採用に終わった。自国開催の五輪では、今度こそ、日本のものづくりの質の高さをアピールする。【田口潤】

きっかけは江戸川区の広報紙だった。10年前、西川精機製作所の西川社長は紙面の片隅に「アーチェリー初心者講習会」の文字を目にする。子供時代から弓矢に興味があり、いつかアーチェリーをやってみたいとの思いがあった。すぐに申し込んで体験すると、魅力にはまった。休日は区内の競技場に通うようになった。

すると、そこはものづくりの職人。「アーチェリーを見れば見るほど、自分で作ってみたい」との衝動に駆られ出す。現在製造するメーカーは米国と韓国の2社が占めている。かつてはヤマハなども製造していたが、10年以上前に日本企業は完全撤退。外国製に関しては愛好者からは「作りが粗い。細やかさがない」などの不満が耳に入る。「うちは機械屋。作ってみよう」と決断した。

5年前、まずは12分の1のミニチュアサイズのものを作製してみた。仕事の後、図面を書き、レーザーを使いながら約1カ月で完成。熱意に共鳴した愛好家からは、かつてアーチェリーを製造したメーカーに勤めていた技術者を紹介された。今は違う仕事に従事しているものの、アーチェリー作りの情熱を持続している人物。部位の寸法、位置など、設計技術を学び、研究した。ちょうど、その頃、東京五輪招致が決まった。

当初、アーチェリー製造はライフワークだったが、20年東京五輪の夢も加わった。自然と熱が入る。昨年からは同区内の中小企業とプロジェクトを結成。ネジ1本のミリ単位の調整を進め、同年9月には試作品第1号を完成させた。今後も改良を進め、東京五輪前年の来年には、最終形を完成させる計画だ。

夢は広がる。国内の競技人口は約6万人も、海外は約600万人。東京五輪で採用され、その後は大量生産し、事業化していくことが最終目標になる。「アーチェリーを製造する唯一の地域が江戸川区。アーチェリー村となれば、地域創成にもつながる。東京五輪で、日本代表選手に使っていただき、事業化となることが理想になる」。

今年からは東京都の経営革新計画承認支援事業としても認められ、アーチェリー製造は本業になった。「毎日のように壁にぶつかり、試行錯誤の連続だが、とにかく日本製の本物の一品をつくりたい」。下町ボブスレーは2度の五輪に挑戦も失敗した。道程は簡単ではないが、日本のものづくりの強みを世界に発信するためにも、東京五輪という大舞台のチャンスを射止める。

(以下省略)

大室山でアーチェリー!

つい先日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)によって地形や地質が希少な「世界ジオパーク」に日本国内9例目に認定されたことで一躍注目を集めている静岡県の伊豆半島。
この伊豆半島ジオパークの目玉の一つ「大室山(伊東市)」にお邪魔してきました。



*3つ目の写真は待合に飾ってあったものです。

大室山は国の天然記念物に指定されている標高およそ580mの鉢伏型の山で伊東市のオフィシャルサイトによると「約4000年前に活動した伊豆半島最大の単性火山で、 底面の直径1kmの大型の臼型スコリア丘。山体はほぼ原型を留めており、山頂には直径250mの噴火口があります。北側の岩室山から流出した大量の溶岩流は、広大な先原の溶岩地形を形成し、城ケ崎地形を作り出しました。南斜面には側火口が1つあり、山体形成後にも活動があったことを示しています。」
*伊東市HPより引用

この大室山周辺を含む伊東市は年間およそ600万人以上にも及ぶ国内外からの観光客が1年を通して訪れます。
大室山は天然記念物と言う理由で歩いて登れる登山道が無いのが特長で、頂上へ上る為には登山リフトで登ります。

リフトにゆられる事約6分。到着した頂上は火口直径250m、周囲1キロ、深さ約50m。
傍らにある山頂テラスにはアクティビティーとしてアーチェリーが楽しめる受付があります。

今回お邪魔したのはこちらで提供されるレンタル弓を新たに更新する為、その納品と説明に訪れました。
打ち合わせの様子

受付窓口

弓を手にしたら、ここから噴火口跡の底まで下りていきます。
およそ2~30mは取れるスペースで、的は8的ゆったりと設置されています。


写真奥上にあるグレーの建物が山頂テラス、その右側の白い建物がつい最近、数億円かけて作り直された化粧室(お手洗い)です。

お手洗いから見下ろす火口跡含む景色が何とも言えない絶景です。

山頂はアーチェリーだけでなく、ここでしか味わえないグルメや絶景、お土産など盛りだくさんです。
おすすめは伊豆の農家で作られた果汁100%無添加ストレートみかんジュース。あちらこちらでそんなに販売されていない数量限定の幻のジュースです。
見つけたら是非一度飲んでみてください。

さて、大室山登山リフトのメインイベント?でもある下りのリフト。
北側面を下っていくのですが、天気の良い日はむちゃくちゃ遠くまで見通せるんです。
この日はあいにく午前中に台風レベルの暴風雨だったためその影響で遠くの景色や富士山がほぼ見えなかったのですが、それでもこの写真からその絶景の雰囲気がお分かりいただけるかと思います。

大室山登山リフト公式ホームページ

伊豆半島ユネスコ世界ジオパーク認定の記念にぜひ訪れてみてください。ヽ(^o^)丿

 

WIN&WINのアジャスタブルカーボンVバーとFlexスコープの紫が届きました。

いくつかの新商品が入荷しています。まずはウィン&ウィンのカーボンアジャスタブルVバー(CX-AD)です。やっと届きました。届いたものを確認すると予想通り、軽量Vバーと呼ぶのは困難な商品として仕上がっています(いい意味です)。

ソリッドタイプのカーボンVバーとは違う、可動する部分が多いのがアジャスタブルVバーの特徴です。可動部は強く締め付けて固定するので、その場所にカーボンを使用するのは問題だと考えてますが、ウィンのVバーでは強い力が加わる部分はすべてアルミ素材を使用していて、高い耐久性があるものに仕上げてきました。その分、多くのバーツがカーボンではなくアルミなので、重さはカーボンVバーとは言えないほどになっています。Vバー単体で115g(カタログ値・実測値120g)となっており、この数値はアルミタイプのアジャスタブルVバーよりは軽いですが、CX2が実測で46gですのでその約3倍です。

(ウィン2018カタログ)

ただ、ウィンのカタログ(英語版)ではよくわからないことになっていて、アジャスタブルVバーよりもCX2カーボンVバーのほうが軽いように書かれています。しかし、実際にはアジャスタブルVバーの方はSAを含まない重さであり、S21VバーはSAを含む重量、CX2VバーはSAを含む重量でも、118gではなく、実測でSA込みで84g(単体は46g)です。

まぁ、常識的にVバーの構造を考えれば、CX2のほうが重いことがあり得ないのは理解していただけると思うのですが…。なので、このVバーは軽量Vバーとは分類できないと考えますが、それは悪い意味ではなく、重さはある程度になったものの、アジャスタブルタイプに必要な耐久性とカーボン素材の振動吸収の両方を兼ね備えた良い商品に仕上がっているのと思います。

WIN&WIN CX アジャスタブルカーボン Vバー

それとShrewd(シュルード)のフレックスサイトピンの新色紫が届いています。

SHREWD フレックスサイトピン

ハンティングアローメーカーの独特なシャフトデザイン。

日本ではボウハンティングは許可されていないので、私たちとしてはハンティング用のシャフトは販売したことがないのですが、たまたま、ハンティング用のシャフトの広告を見ていたら、ターゲットシャフトとは全く違う設計がされていることがわかり面白かったので、記事にしてみました。

この設計はBLOODSPORTという会社(競技用のシャフトは製造していないメーカー)のシャフトですが、シャフトのポイント側に特殊にシート*が巻き付けられています。

*特許によると特殊なテクスチュア

ボウハンティングの前提として、まず、アーチャーはバイタルエリアというもの(内臓など)を狙います(スモールゲームなどを除く)。その結果、矢は体を貫通するものの、即死することはほぼありません。獲物は完全に動きを停止するまで逃げるので、ハンターは獲物を追跡する必要があります。このあたりが日本ではボウハンティングが禁止されている理由の一つだと思うのですが、(イメージとして)銃器が獲物を殴ってその場で倒すのと違い、矢は貫通させて失血や窒息で倒すため、獲物はより長距離を移動するケースが多く、日本の平地が少ない環境では、獲物の回収の難易度が非常に高いのです(*)。

*「ボウハンティングは成功率が低い」という俗説はあまり正しくないと感じています。それは、日本国土地形を前提とした局地的なロジックでしかなく地球全体で同じことが言えるとは思いません。

さて、話を戻すと、このシャフトの前方のシートは貫通後に付着している血液・体液によって、状態が異なり、上から心臓・肺(そのあたにいる)、肝臓(3時間程度は生きている可能性がある)、胃や腸(6時間程度)、なにも付着していないとミスしたと分かるので、矢を回収した後に自分がどのように獲物を回収するかの判断ができるというユニークなものです。まぁ、加工がされていないシャフトでもある程度は付着しますし、熟練のハンターなら状況だけで判断できると思いますが、面白いアイデアです。