ホイット(HOYT)の2022年セラコートモデルの出荷始まる。

左がセラコートスレート、右がセラコート黒

2月中頃にホイットの2022年セラコートモデルの出荷が始まり、弊社にも入荷しました。フォーミュラーXiハンドルは入荷したものすべて売り切れ、Xceedの方は黒とスレート1台ずつ在庫であります。Xiについてはいくつか問い合わせがありましたが、次回入荷は3月末予定の第2回分の出荷になるかと思います。また、ホイットの2022年モデルのアルタスFXも週末に届く予定です。

以前の記事に書いた近年アメリカのトップ選手に人気が出ているQ2iベインが入荷しました。良いベインだと思いますので、近日販売を始めたいと思います。取り扱いモデルはZEON FUSION X-Ⅱ2.1です。一番の特徴は赤いラインを引いたベインのトップにファイバーのような蛍光加工( fiber optic edge glow)がされていて、暗い場所でも矢の確認がしやすくなっているところです。


4月1日より全ア連が1射30秒ルールに、東京都も。

4月1日より全ア連の試合が1射30秒にというのは聞いていましたが、東京都から送られてきたお知らせを読む限りでは、都道府県レベルの試合で30秒を導入するのかは、それぞれの協会の各自判断でという事になっているようです。

東京都は全ア連と同じ4月1日から30秒ルールが導入されます。たまに神奈川の試合にも参加していますが、現時点では協会のページにはどうなるかのお知らせはありませんでした。

また、詳細の競技規則は3月末に発表されるようなので、また記事にしたいと思います。


評価の難しいキネティック(Kinetic)のリムたち。

昨日の記事で次期のコスパモデルとしてWNSのトリニティC6を検討すると書きましたが、実は、競合モデルとしてのキネティックのATHLOS 3Kカーボン/メープルウッドリムもかなり良いリムでした。写真は自分のリムで、現在、アウトドアに向けてテスト中です。

その前身であるPALMARISも良いリムでしたが、最後まで取り寄せでの対応でした。ちなみに写真も自分の私物です(ベアボウ用)。取り扱わなかった理由は2020年に発表された当初の記事にあるとおりですので、気になる方は読んでみてください。

キネティック(Kinetic)の2022年モデルのATHLOSと2020年モデルのPALMARISとポンドが書かれているステッカーを見てみてください。違いがわかりますか?

キネティックは自社では製造をしておらず、委託しているのですが、そのOEMの製造ラインが変更されています。

中国工場

この点が長く弊社で取り扱いしてきたWNS/KAP(WIN&WIN)との違いで、ラインを変更することで、リムの製造拠点を自由に選択肢、性能では最適化することができるのかもしれませんが、リムの品質の一貫性に関しては、私としては不安を感じます。

I:困難や苦難はありましたか?またどんなものでしたか?

P:中略 … 次には、販売する商品に関して苦労しました。この点に関しては、2004年のアテネオリンピックの際、自社製品が様々な問題を抱えており(***)、オリンピック後の半年間は商品の生産を止めざるを得ない状況にまでなり、本気で事業をやめるかどうか考えました。今思い返してみてもとても難しい時代でした。

https://archerreports.org/2021/09/winwin%E3%81%AE%E7%A4%BE%E9%95%B7%E3%81%8C%E8%AA%9E%E3%82%8B%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%80%82/

WIN&WINの社長が以前のインタビューで語っているように、WINは自社設計・自社生産ですので、今までのトラブルもすべて自社のノウハウとして確実で社内で引き継がれるので、着実に毎年品質は向上しています。

対して、工場・ラインを頻繁に変更していると、知識としてはメーカー(キネティック)にも確実にフィードバックされますが、違うラインで活かされるのか、なんとも言えない部分があると思っています。

WIN&WIN工場

弊社で販売しているメーカーのリムはほぼすべてが自社生産品です。ハンドルについて言えば、ほぼCN機械が削っていくだけなので、設計さえちゃんとしていれば、OEMでも設計通りに作れますが、リムはまだ人の手が入る部分が多く、OEM製品を取り扱うことには不安があります。

写真上は、自分が最初にテストしたキネティックのFINITYリム(2019年モデル)。FINITY L34→2020 PALMARISはL38→2022 ATHLOSはL40と自分の中で順調にポンドアップが進んでいますね(笑)

自分で試している限りにおいて、キネティックのリムで外れはないのですが、少なくともOEM先のラインが安定しない限り、以上の理由から、WNSのように大きく在庫しての販売は難しいです。いいリムなんですけどねー。ATHLOSも取り寄せでの販売となる予定です(28,000円)。


次期注目モデルSFラインC6トリニティリム。

新しいWNSとSFラインが先日発表されましたが、価格表がやっと届きました。価格表と新規モデルを見ていくと、SFラインの新規モデルのトリニティ(Trinity)C6がかなり期待できるリムのようです。

SFラインの最上位モデルのハンドルはなかなかの価格で、そんな価格ならATF-X買ったほうがブランド・実績ともに正解なのではないかと思ってしまいます。その中でC6リムは安く設定されており、魅力的です。

現在、コストパフォーマンスモデルで最上位のものとして、同WNSのC5リムを取り扱っていますが、こちらはU/D(ユニディレクショナル)カーボンを採用したリムで、時期的にいえば、15年ほど前の最上位の競技用モデルに採用されていた技術を低価格で提供しています。対して、C6リムはナノカーボン技術を採用しており、5年間時を進めて、10年前の最上位モデルの名作のINNO EXシリーズに採用されていた技術です(*)。

トリニティ(Trinity)は三位一体という意味です。

*ナノ・ハイモジュラス・クロス・グラファイトカーボンなど定義が明確ではない技術用語が多用される世界ですが、同じメーカーであれば同じ定義で使用されています。なので、WIN以外の他社が同じナノカーボンと謳っていたとしても同じ技術とは限りません。

M36を1本発注してテストしてみようと思います。優れているリムでしたら、新規取り扱いを開始します。

雪で一日引きこもっていたので、韓国ドラマの「今、私たちの学校は」というゾンビのお話を見ていました。アーチェリーも大活躍するのでなかなかおもしろかったです。ただ、なぜかゾンビ疑いの女の子に対して、腕を互いに結んでました…なんで??

韓国だと突っ込まれないかもしれませんが、禰豆子を知ってしまって日本人には、口枷(ここ音楽室なのでレコーダーとか?)すれば済む話なのに、なぜ腕??…鬼滅の後遺症ですね。。あ、このドラマはネットフリックスで見られます。


Doinkerスタビライザー「PODIUM(ポディウム)」

Doinker(ドインカー)の新しいスタビライザーPODIUM(ポディウム)です。

ポディウムとは「表彰台」の意味

少し前のHOYTのハイエンドCPボウがこの名前でした。Specialty Archeryにも同じ名前のピープが販売されていますね。なのでもうちょっとひねって欲しかったな、と。

さて、ハイモジュラスカーボンを採用したポディウムは外径0.475インチ(実測約12ミリ)と最も細い部類に入るスタビライザーです。

昨年末登場した「AVALON TEC-X MAXX 13mm」が実測約12.6ミリで「だいぶ細いな!」と思ったぐらいですから、さらにその上をいく感じです。

ちなみに7年前に登場した同じくドインカーの「HERO」で約14.5ミリでしたから時代は変わりましたね。随分細くなりました。

付属ウエイトは「421ウエイトシステム」を採用。4オンス1個、2オンス1個、1オンス1個の合計7オンス。

右下がウエイトエンドキャップ(重さ:約10グラム/ゴム製)とその他1/4ネジや421ウエイト

そして「EXOダンパー」も付属します。

この写っている部分だけで270グラム(約9.5オンス)あります。

ドインカー製はウエイト周りのネジが全て1/4インチ径です。一般的なCP用スタビで採用されている5/16インチ径ではありませんのでご注意を。

ラインナップは30インチと27インチと24インチ。

*24インチについてはお問い合せ下さい。

ちなみに30インチが最長です。現時点では31インチ以上は存在しませんのでご容赦ください。

DOINKER Podiumスタビライザーはオンラインショップで発売中です。


クロスボウ規制、大まかに決まる、売れるものはありそうな規制に。

https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/hoan/crossbow/crossbowpower.html

クロスボウの法律ができてから半年以上経ちますが、いよいよ、規制の中身が見えてきました。これまでこの問題を取り上げてきましたので、最後まで見守りたいと思います。また、ここで書いているだけではなく、実際に警視庁さんとも意見交換させていただいています。

以上の図が警察庁科学警察研究所で測定したクロスボウのエネルギー量だそうです。50ポンドで150fpsのレーティングで7.3Jとのことで、規制値が6J(4.5ft-lbs)なので、弊社で取り扱えるところだと、下記のモデルは規制を突破できるのではないかと思います。

現在、警視庁の公式見解では、

クロスボウで発射する矢の運動エネルギーは、使用する矢の種類、重さ、クロスボウの構造との相性等の様々な要素により影響を受けますが、そのクロスボウが発射できる矢のうち、最大の運動エネルギーとなる矢の運動エネルギーの値をもって規制対象となるかを判断します。

となっていますが、ちょっとどういう意味かわかりません。実際、具体的にはまだ決まっていないようで、回答待ちですが、文字通りの運用なら、「規制対象かどう科学警察研究所に持ち込まれたクロスボウを担当者が最高の性能になるようにチューニングしてから値を測定する」となりますが、そんな運用が技術的・倫理的(*)に可能とはとても思えません。

*包丁で言えば、子供用のほぼ切れない樹脂製の包丁を持ち歩いていたら、それが危険か判断するときには、一旦警察で研ぎ上げてから危険か判断しますということでしょう。だめだろそんなの。。

そして、まさかのここでATA/IBOのレーティングの知識が活きるとは。コンパウンドボウのカタログ値の矢速を測定するときにはいくつかのルール(*)があるのですが、より高い値を出すための裏技がいくつか知られています。例えば、測定時に矢の重さは決まっていますが、長さは決まっていなく、また、羽根を貼る必要もないので、28インチのベアシャフトなどを使って測定すると数値を盛ることができます。今回の場合は、規制を満たすためには矢速を下げることを求められるので、そのノウハウを逆に使えば、7.3Jの弓の出力を6Jまで下げるのはそんなに難しいことではないと思います。

*米国国家規格協会 F 1544 – 9904 Standard Specification for Determining the Rating Velocities of an Archery Bow

3月15日の施行までには全部決まるのかな??


ホイットからロワーダンパーが入荷しました。

口コミ??わかりませんが、先週末到着したホイットのロワータイプのダンパーがこちらでお知らせする前に8個全て別々の方に売れました!!ありがとうございます。

ということで新商品として紹介してるのにもう在庫ないです…来週予定で再手配はしています。

こちらの商品の正式名称はショートストップなのですが、ハンティング用コンパウンドのロワー(下側)に装着して、働くことを前提に設計された珍しいダンパーです。設計思想はこの部分で、ウェイトが大きく揺れると、その振動幅で飛び出しが悪くなり、揺り返しで逆に不安定になるので、ゴムダンパーを採用するものの、その周りを金属で囲うことで、振幅をコントロールして悪影響を取り除くというハイブリッド構造です。

3月以降の解禁と聞いていますが、ルール改正によって、ベアボウでの使用できる前提の商品ですが、まだ、使用できないのでご注意ください。


ベガスシュート2022、男女ともに若い選手が優勝!

先程終了したベガスシュート2022ですが、男子は15歳のBodie TURNER選手が優勝し、50000ドル(570万円)の賞金をゲットしました。

女子ではもっと若い14歳の(写真右)Liko Arreola選手が優勝しました。ボウスタンドをアッパーリムの方につけるという発想はなかったです!

正直、どちらの選手もそこまで知らない方で、これから注目してみたいと思います。


お知らせが遅くなりましたが、世界のトップに質問は?

コンパウンドに関しては情報提供が遅くなりましたが、アクセル主催で、トップアーチャーに質問をして、(100%確実ではないと思いますが)回答してもらえるイベントが開催されます。

コンパウンドは本日(4日)の午前8時に開催されます。もう6時間しかないけど(汗)

リカーブは明日(5日)の午前8時です。参加には英語が必要です。

Compound Pro Panel Q&A: February 3rd @ 6:00pm EST

Recurve Pro Panel Q&A: February 4th @ 6:00pm EST


【更新】バイターから”新しい”クリッカーが。

バイターから新しいクリッカー、マイクロクリッカーが発表されました。1回のクリックで0.125mm(0.005インチ)、調整可能となります。ここまで細かす調整が必要なのかは…どうでしょう。

この商品はもともとTEC-HROというガンシューティングの会社が作っていたそうですが、その会社が製造を辞めてしまったので、バイターが再設計して、”新商品”として発売という経緯のようです。元の商品も使っている選手を見たことがないので、どう評価されるのでしょうか。1つは評価用に発注予定です。

更新 価格が発表されましたが小売価格で1万円近い価格となるため、入荷はしないこととしました。取り寄せは可能です。