1955年 New Guide to Better Archery

1955年に執筆されたアーチェリーガイドブックの1962年版が届きました。これから読み込んでいこうと思っています。

特にアメリカで書かれたものですが、今まで翻訳した本でもハンティングの部分の翻訳を省いたりしましたが、せいぜいブロードヘッドチューニング程度の内容でしたが、こちらの本ではハンティング後の解体の仕方まで解説してくれています。今でもあるのかわかりませんが、当時ハンティングでは40ポンドの逆ポンド規制(40ポンド以上を使うこと)が存在していたそうです。

今ではまず見ないレンジファインダーという装置。自分の射場で的近くの木の根元を狙っているなら、そこにマークを付け、試合会場の同じ距離の的で、自分のエイミングポイントになにか目印がないかを探すのに使います。アイスバーの棒で自作するらしいです。

コンパウンド編はPSEになりそうです。

リカーブチューニングはホイットの話が中心となってしまいました。というのも、他のメーカーは歴史が短く、リカーブを真剣に作り続けていたのが、ホイットだけだったからです。ホイットよりも古いメーカー、例えば、ベアなどは途中からコンパウンドほメインとしていて、話が繋がりません。日本メーカーは21世紀にまで残っていません。

さて、コンパウンドはどうか。67年から製造が始まりますが、発明者のアレンはあまり作る方には積極的ではなく、当初は特許権を売って開発費を回収しようとしていたようです。ちなみに発明者のホレス・ウィルバー・アレン氏は73年に会社に特許を譲渡し、79年に交通事故でなくなってしまいます。その後、譲渡された会社は特許をめぐる法廷闘争に発展しますが、その話は置いておきましょう。ちなみに、その法廷に提出された資料によって、特許使用料は弓の販売価格の5%~5.5%だったそうです。思ったより安いかな?

70年代初めに、コンパウンド黎明期に作っていたのは、Allen / Wing / Groves / Martin / Olympus / Carol / PSE / Jennings の8社でしたが、現在でも続いている会社はPSEとMartinしかなく、その中でも、PSEとは弊社のコンパウンド部門立ち上げ時(2011年)からのお付き合いですので、コンパウンドのチューニングに関しては、PSEにお世話になりたいと思います。

アンリミテッド(Unlimited)な弓、コンパウンドボウ。

4年かかってリカーブチューニングマニュアルが完成したので、次はコンパウンドに着手します。同じペースなら2025年頃に完成するのでよろしくおねがいします(^_^;)

さて、いわゆる弓の定義を変えたのがコンパウンドです。61年頃にアレン氏のアイデアが元になっているのですが、実際に登場したのは、67年です。これがアーチェリー業界に衝撃と混乱をもたらします。

アーチェリーのルール作りをしているWA(FITA)では、和弓も世界大会に出場したことがあるのですが、リカーブ部門の用具の定義は1967年時点で、

第703条(用具) (a)石弓を除き、いかなる形の弓を使用するも差し支えない。

100万人のアーチェリー 坂井 一雄

となってします。クロスボウ以外なら何でも使用できたわけです。リカーブが最も性能が高いという認識のもと、別にリカーブしていなくても、リカーブ部門には出場できます。現在でも、リカーブ部門の弓具に弓がリカーブしていなければいけないというルールはないのです

しかし、コンパウンドの登場によって、リカーブよりも優れた弓が登場してしまいました。この混乱によって、弓とはなにか、みたいな哲学的な議論が開始されます。最初にコンパウンドボウが登場したアメリカで権威のある辞書(Merriam Webster)によれば、

a weapon that is used to propel an arrow and that is made of a strip of flexible material (such as wood) with a cord connecting the two ends and holding the strip bent.

意訳すると、柔らかい素材でできていて、曲がり、両端をコード(弦)によって繋がれているというのが定義です。しかし、コンパウンドも両端で弦によってつながっているので、コンパウンドも弓です。それをどう扱うかが問題となり、71年に弓の定義に「ストリングノック」を追加します。つまり、ただ単に両端に弦によって繋がれているだけではだめで、ストリングノック(リムチップ)に弦がかかっていなければいけないというルールです。これによって、コンパウンドを一度は、弓ではないという理由でアーチェリー界から排除しました。

しかし、その後のコンパウンドの人気に押されて、アメリカでは弓ではないと追放したコンパウンドをどう復帰させるのかが問題となります。そこで考え出されたのが、コンパウンドを弓とするが、「Bow Unlimited(制限のない弓)」と新しく定義づけることでした。

アメリカのクラス分けに「制限付き(Limited )」と「制限なし(Unlimited)」がありますが、何を制限していたかといえば、リムチップを制限していたのです。現在はもう少し細分化しています。

ちなみに、他にも多くの分類があるので「Bow Limited」=リカーブというわけではないです。また、この問題にリアルタイムに巻き込まれなかったWA、はただリカーブとコンパウンドと分類していますが、ルールにはしっかりと、ストリングノックという一文がくわえられることになりました。

やっぱり弓は射ってこそいいもの!

約30年前の弓なので射てるか心配でしたが、なんの問題もなく、非常にいい感じで射てました。下リムがフルドロー時に少し音がするので、再チューニングが必要です。あと、マウンティングホール(プランジャーホール)が一つしかないので、ベアボウレストを確実に固定できない&プランジャーの出し入れする時にレストがずれてしまいます。はじめて、ホールが2つあることのありがたみを感じたかもしれません。

普通のベアボウの練習があるので、この弓は一旦インドアシーズンまでお休みです。

壮大な話かと思ったら、10分かからなかった…ヤマハILFモジュール。

一瞬で終わってしまいました。最近古い資料などを調べたりしていたのでヤマハのハンドルについて、ちょっと詳しくなっていたのですが、友人から先日入手したHOYTのゴールドメダリストをヤマハにつけて射っちゃえと言われハテナ?

しかし、調べると実際にヤマハのハンドルにホイットのリムをつけて射っている人がいました。確かに言われてみれば、構造的にはできますね。

【ReStart アーチェリー】YAMAHAのハンドルにHOYTのリムで矢を射つ (ニコニコ動画)

ということで、10分位で適当に設計図書いて、作ってみました(作るのには1時間かかりました)。

ハンドルにはピッタリと装着できそうです(穴は精度が3Dプリンタで出ないので、ドリルで実用の精度出します)。リムにもピッタリ装着できました…えっ?

という事で、企画として面白いかなと思ったのですが、記事を書く時間を入れても30分もかかりませんでした。まぁ、すごいのは3Dプリンタなんですけど。

この部分を7mmで設定していますが、この厚みを変更することでポンド/ティラー調節できます(CADなら10秒でできます)。という事でモジュールの話…終わりました。

射ってこそアーチェリーなので、もう少しいじって、αEXハンドルに負荷をかけたくないので、重い矢を使えば、弓に比較的優しいインドアでも出ようか考えています。

Wroclaw 2021 World Archery Youth Championships

世界ユースが現在ポーランドが行われています。時代は変わっていくもので、今の若い子にはこういう射形の指導がされているんだなあと勉強になります。

チューニングマニュアルのための写真を自分で撮影したものから選んでいますが、2015年の世界大会に出てから、世界大会に行けていないので、写真が若干古いです。

直近だと2022のワールドゲームズ(アメリカ)が全種目(リカーブ・コンパウンド・ベアボウ)集まる世界大会ですが、それまでに海外に行けるようになるといいのですが。。

HOYT 94 Radianのクリーニングを。

届いたハンドルはきれいアルミなので、アルコールで拭いて終了。可動部もほぼなく、リムボルトを緩めて、動くかどうかの確認を。しかし、下リムボルトが固定ボルトと一緒に動いてしまい、チューニングには2つレンチが必要なことがわかり、家にはレンチセットが1つしかないので、3/16″を会社から持ってくる必要が(射場で判明しなくてよかった…)。

リムはおまけで使えればラッキーくらいでしたが、素引きした感じ使えそうでした。GMカーボンプラスはフォームコアなので、そこまで対策は必要ないですが、塗装の剥がれは対処しないと悪化する一方なので、100円ショップのマニキュア用クリアコートを塗ってあげれば問題ありません。100円なのに意外に振動に耐えすごいやつです。

少し手間なのが、ウッドグリップで、手が触れる部分はどうきれいに使っても汗などが染み込み変色してしまいます。問題はどの程度、奥まで変色が浸透しているかです。

表面だけなら200番くらいのヤスリで削ればなんとかなりますが、さすが94年モデル。27年の積み重ねは紙やすりでは無理そうです。

浸透した汚れを削り取れない以上、上からコーティングを重ねることとなります。時間がかかりますが油性のニスを使用します。ニスの塗り方などは検索すればたくさん説明しているところが出ると思いますが、なかなか乾かないのが難点で。明日まで一晩放置して、仕上げを。

(22日の試合中止になってしまいました…)

チューニングしたいのにできない…。

射場について、準備をしていたら、ハンドルに謎の傷を発見。ハンドルケースに入れて持ち運びしているので…クリアランスに問題があり、まさかシャフトがこすっている?? といろいろと悩んだのですが…ベアボウ特有の長いレストピンがあたっているだけでした。ご使用の方はスピンのエンドテープみたいなもので良いと思うので、貼っておけば防げるかと思います。

月曜日にベアボウの的が届いたので初点取しましたが、そんな悪くない点数。でも、絶対にプランジャーがあってない。リカーブ・コンパウンドならすぐチューニングし直しますが、感覚が大事なベアボウでやっていいのかわからなく、22日の試合はこのまま行くことを決定。チューニングマニュアル書いているのに、チューニングする勇気がないとは申し訳ない。。

40mmのベインの矢と65mm(2.5インチ)のベインの矢はなぜ同じところに飛ぶ…ベアボウターゲットではまだわからないことだらけです。

【追記】アーチェリー競技の歴史をすこし。

前の記事で昔の世界選手権に触れたので、どんな競技をしていたのかについて少し触れておきます。今のように70mwからのトーナメントという形式では競技されておらず、今の競技形式の元になったものは30年前の1987年から採用されています。

もともと、アーチェリーの始まりはイギリスの貴族のスポーツでした。アーチェリー場は社交場のようなもので、それぞれの地域で楽しまれていました。そのために、アーチェリーの射場にフォーマットはなく、自分の地域のアーチェリー場の大きさに合わせて、競技が行われていました。

18世紀には、試合が200ヤード(182m)で行われ、888本中5本しかヒットしなかったという記録まであります…それアーチェリーか?と思ってしまいます(笑)

さて、1844年に現在の射場のフォーマットとなるヨークラウンド(*)が導入されます。このときに長距離は100ヤードと定められました。約91mで、この後、1931年にFITAがヤードではなく、メートルを使用していたヨーロッパに誕生したことで、90mとされました。

*海外の資料ではヨークラウンドが最も長い歴史のあるアーチェリー競技(ナショナルフォーマット)とありますが、日本の通し矢のほうが歴史があるきがします。通し矢もローカルルールではなく、全国から参加できたはず。

ヨークラウンドは100yd(91m)を72本、80yd(73m)を48本、60yd(55m)を24本射つというもので、計144本(1440ラウンド)を射つという本数もここから来ているとされています。

20世紀に入り、国際大会というものが行われるようになります。1900年のオリンピックでは”au chapelet 33m”という形式などが採用されますが、これがどういったものだったのか、知られていません。というか、そもそも出場者が6人で、3人は誰だったのかという記録すらないです。

1930年代にFITA(WA)の世界選手権が始まります。当時は男女で同じ距離で競技しており、70m/50m/30mで競技されていました。その後、男女で競技距離が別々となり、長距離(LD)と短距離(SD)を交互に4日間に渡って射つというフォーマットが定まっていきます。55年の世界選手権では長距離は男子の場合90/70/50mの3距離、短距離は50/35/25mの3距離でした。

1957年にFITAは長距離を90/70(女子は70/60)、短距離を50/30にすることを定めます。ショートハーフ(半分の短距離だけ)もこの時生まれました。ただ、4日間の競技(試合に出るために4連休)は貴族ではないアーチャーにとっては現実的ではないため、1-2日あれば開催できるシングルラウンドが一般的で、世界大会に採用されてた形式をダブルラウンドと呼びます。

その形式が30年近く続いた後に、FITA(WA)がメダルを増やして欲しいというIOCの方針に合わせて(と言われている)、現在のランキングラウンド→トーナメントラウンドという形式にうつっていきます。これにより、男子個人・女子個人の2タイトルが、東京オリンピックでは男女個人・男女団体・男女ミックスの5タイトルまで増えました。決勝戦の数が多いほうが放○権が…まぁまぁ。

【追記】根拠のジム・イーストン氏のインタビューを見つけました。

もう一つIOCに歓迎されたのが、団体戦を設けたこと。団体戦が加わったことにより、6個金メダルが増えた。従来の倍以上の数になりました。

雑誌アーチェリー 1998年

その後、ランキングラウンドの距離が70mだけとなり、現在の70mwが主要な競技となります。詳細は上記の記事を読んでいただければわかると思いますが、2011年にリカーブとコンパウンド競技を差別化するために、リカーブにマッチプレイ(ポイント制)が導入され、今に至ります。

WAって結構IOCの言うこと聞くんですね(笑)仲良しなのは良いこと♪

タバコくわえて弓具検査。

的前でもみんなで一服。1961年の世界選手権、そりゃ、1日72本、288本射つのに、4日もかかるわけで…自由な時代ですね。自分がアーチェリーを始めたときにはもうシューティングライン前方は禁煙だったと記憶しています。

1994年ホイットRadian、当たりをゲットしました!

生産したハンドルのある程度にねじれが発生したというホイットがアジャスタブルリムポケットを搭載する前の94年モデルのRadianハンドルを入手しました。70インチ38ポンドで、今ベアボウで使っているは68インチ36ポンドの弓との比較に丁度いいかなと思い1万円で入手しました。

こういったものは保証がないのは当然ですが、パーツ一つ壊れても、(たとえネジでも)交換するのが難しく、説明書がないと、入手すべきもの、サイズもわからないので、購入をおすすめするものではありません。個人的には3Dプリンタがそれなりに使いこなせるようになり、必要なパーツがなければ作れるので、手を出すことにしました。

同梱されているものは怖くて使えないので、新しい弦に交換して、ブレースして確認してみると、ばっちりセンター通っています!良かった…ねじれていた場合に備えて、スペーサーとか用意したのですが、出番なしでした。

持った感じはものすごく軽いです。1000gくらいの感じです。同じようなデザインのハンドルをいくつか知っていますが、可動部が少ないとやはり軽く作れるんですねと、実物を見て改めて実感。そして、グリップはやはり独特です。グリップは射ってみたいと評価はできないので保留。

リムはゴールドメダリストカーボンプラスというフォームカーボンリムです。引いてみると…特に癖がなく、スムーズ(まぁ、70インチのリムがスタックするまで引けるほど腕長くないし)で、今のモデルで言えば、WNSのエリートカーボンのようなスタンダードな中価格帯リムのようです。

2017年にホイットがリムボルト周りの改革として、リムボルトをコレット式に変更しましたが、94年から採用しているじゃないですか(^_^;) この部分はカタログではわからない部分だったので。

ハンドルというか独特なグリップが目的でゲットしたのですが、リムもちょうどよかったので、使ってみてリムに問題がなければ、今年の冬にでもどこかのインドアの試合でデビューさせてあげたいですね。とりあえずはリムのぎす部分にコーティング剤塗って、ウッドグリップを磨きます。

【追記】このハンドルは金属グリップとウッドグリップの間の隙間(確かに少しある)に肉が挟まる可能性があるという非常に恐ろしいコメントを頂きましたので、対策が必要のようです!