アーチェリービジネスの業界団体であるATAが運営する「Archery360」というサイトで面白い記事がありましたので紹介を。
題して、コンパウンドはオリンピック競技になれるかというものです。
この中で、これまでコンパウンドがオリンピック競技として選ばれなかった理由、世界アーチェリー連盟のTom Dielenさんが、オリンピック委員会にとって見たら「コンパウンドはリカーブとあまりにも似ていた」からだったと書いています。
実際にアーチェリーをやっている側からすると、リカーブとコンパウンドは全く違い、商品説明でお客様が混乱しないように、オンラインショップ自体も別々にしていますが、確かに見るだけの方からしたら、使っている道具が違うだけ、ハイテクシューズで100mを走る競技と、草履で100mを走る競技の差にしか見えないのかもしれないですね…それではどちらか一方で十分ですね。残念です。
ということで、昨年の世界アーチェリー連盟の総会で決議されたように、コンパウンドをオリンピック競技とするため、世界アーチェリー連盟では、コンパウンドとリカーブができるだけ違う競技に見えるよう、競技のフォーマットを制定しました。
コンパウンドは一般的にはリカーブよりも命中率が高いにもかかわらず、新しい競技フォーマットでは、リカーブが70mで、コンパウンドはより短い50mとされたのはこのためです。リカーブをフィジカルな要素が高い競技にし、コンパウンドをよりライフル競技のような照準し、安定して狙いを定めることに重点を置いた競技にすべく、WAは動いています。
的のサイズも変え、競技ルールもリカーブはセットポイント制、コンパウンドが点数制にし、世界アーチェリー連盟の総会などで、各国の連盟の理解を得ながら、コンパウンド競技とリカーブ競技の(素人にでもわかりやすい)競技の特質の差を大きくすることで、コンパウンド競技をオリンピック競技にするという戦略をとっているという話です。
こうやって競技のフォーマットが決まっているという裏側の話ですね。
山口 諒
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いつもお世話になっております。
商品について質問なのですが、
WIN&WIN INNO CXTハンドル
と
W&W/SF Ultimate PRO ハンドル
の違いはウエイトによるハンドルの重量調整以外にありますか?また、グリップはどちらもJagerのカスタムグリップを使用することはできますか。見た目はほとんど同じに見えますが。
よろしくお願いします。
Ultimate PRO は2013年で生産が終了しています。在庫限りとなります。在庫以外で展示品が一つあります。
中身ですが、INNO CXTではなく、その前身のINNOハンドルに近いものです。その差はINNO CXTとINNO MAXがカーボンハンドル製造時に生じる最終的な誤差をセンター調整機能ではなく、金属をカーボン製ハンドルとリムの間に入れることで解消していますが、INNOハンドル、また、アルティメイトハンドルはセンター調整機能でしか、この誤差を調整できません。この差が最も大きな差となります。
>また、グリップはどちらもJagerのカスタムグリップを使用することはできますか。
使用できると思いますが、メーカーのサポート外となります。
よろしくお願いします。