(写真は5月のワールドカップのものですが使用弓具にほぼ変化はなしです)
現在行われているユニバーシアードでキ・ボベ(KI Bo Bae)選手が70mWの世界記録を更新しました。11年ぶりの更新で新しい記録は344-342=686点です。
使用している道具はスタンダード&スタンダード(GMX + EX PRIME + HMC PLUS)。今年もGMXの活躍が続きそうです。
ボウテック(Bowtech)がアメリカンスナイパーのモデルとなったスナイパー、クリス・カイル、ニックネーム”Legend”の名を冠した弓”The LEGEND”を限定生産することを発表しました。
収益の一部はクリス・カイル基金(Chris Kyle Frog Foundation)に寄付されます。

弓の方は2015年モデルのプロディジーです。アクセル間は32インチしかありませんが、ブレースハイトは7インチなので、そこまで過激な弓ではありません。
納期は8月と聞いていますが、日本から発注できるかと、価格は問い合わせ中です。
シリアルナンバー入りの限定生産ですので、興味がある方は連絡ください。一度しか発注できませんので。
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人よ、何が善であり 主が何をお前に求めておられるかはお前に告げられている。
正義を行い、慈しみを愛し、へりくだって神と共に歩むこと、これである。
Micah 6:8
クリス・カイル基金のホームページより
イギリスMybo(マイボ)からダイキャストマグネシウムハンドルが入荷しました。Myboは老舗のイギリス・マーリン社が手掛けるブランドの1つで、記憶が正しければ2013年末に設立されました。初期のころに商品を見たことがありますが、アイデアはいいものの、最後の仕上げが少し雑な印象でした。それから2年経ち、全体的にレベルが向上したようですので、本格的に取扱いを開始しようと思います。
自分が知っている限りでは、ホイットのエクリプスを最後に25インチサイズのダイキャストマグネシウムハンドルは市場から消えました。マグネシウムは柔らかく、その分軽いのが特徴で、その後、より軽く剛性があるカーボンがハンドルに使われ始めたことで、上位モデルにはもう採用されない素材になりましたが、その柔らかさに対する評価はいまだあるかと思います。このハンドルは25インチで重さは1,020gです。
初期モデルはプラスチックグリップでしたが、現在ではラバーグリップが採用されています。また、低価格モデルはどこのメーカーは中国や韓国で製造する傾向にありますが、こちらのハンドルはイギリス製です。

リムポケットは一般的なセンター調整機構になっています。ハンドルにはセンターブッシングのみがあり、アッパーロッドなどは装着できません。仕上げはパウダーコートペイントです。
本日、黒が入荷していますが、このサイズ以外も取り扱いできます。まずは、マグネシウムハンドルに対する国内のニーズが予想できないので、黒以外は取り寄せで対応します。需要が多ければ在庫しての販売に切り替えたいと思います。
エリート(Elite)のエナジー35の使用レビューです。ただし、現行の2015年モデルではなく2014年モデルです。違うはリムボルトとバックストップの設計です。
この弓は2014年にコンパウンドに転向するときに購入したものです。シンプルな設計が好みですのでワンカムのApex7とバイナリーカム(シンメトリックツーカム)のエナジー35を購入し、その2つを試してみた結果、Apex7を選択し、2014年シーズンを過ごしました。
2015年、マシューズがApex7の生産を終了し、ノーカムシステム(エナジーと同様にバイナリーカムに分類される)を発表したことで、自分もそれに合わせて1月にTRG7を購入しました。そこから3か月程度、TRG7をいじり、たどり着いた結果は、ローレットオフ(65%)で引き尺を少し短めにして、弓が飛び出さないセッティングでした。しかし、TRG7は非常に重い弓でそのセッティングでは体力が持ちません。横浜で行われている1日に2試合(50mwを2回)というフォーマットでは、風があると後半体力が持ちません。トレーニングをして体力をつけるというアスリートとして一番まっとうな選択肢もありますが、6月に控えている全日本社会人ターゲット選手権に間に合うか、4月末の時点だったので、悩んだ結果、悩みすぎてつまらなくなったので、買ってから3回程度して実射していなかったエナジー35をもって射場に気分転換に行くことになりました。
(エナジーに変えて1週間後に練習でのベストを更新 50m356点)
そこで1年ぶりにエナジーを使用したのですが、遊びのつもりが、かなりのグルーピングをたたき出し、そこで本気で2か月間この弓をいじって、これで全日に出場することを決めました。
この弓の大きな特徴の一つはこのライザーゲージと名付けられた設計で、簡単に言えばシュートスルーシステムと同じ考え方で、かつ、ハンドルが軽くなるようにウィンドウの部分を省いたものです。この設計にプラスしてリムはパラレルタイプなので相当におとなしい弓に仕上がっています。なので、スタビライザーの設計では、今までダウン角にしていたスタビライザーをストレートに戻し、少しは飛び出しを得られるようにしました。

もう一つの特徴は硬いウォール感覚を得るためのリムストップの位置を変えることができることです。これを変えることでレットオフ・ホールディングウェイトが変わりますが、同時に引き尺も変わるので、細かい引き尺の調整に利用することもでき、非常に便利でした。もちろん、これをいじって引き尺が決まったら、プレスしてストリング/ケーブルでその引き尺に設定することが必要です。ちなみに、カタログ値の引き尺はレットオフを最も高い位置に設計した時に出るので、低いセットオフでの利用も考えている方は0.5インチ長い引き尺のモデルを購入することが推奨されています。
また、この調整幅がかなりすごいのですが、実測で、最も高いレットオフが約90%(ピークが58でホールディングが5.6ポンド)、最も低いレットオフは約70%(ピークが58でホールディングが16.5ポンド)で位置を変えるだけで20%分レットオフを変更できます。これは使ってみると思った以上の便利なシステムでした。ちなみに、最終的には全日には8ポンド(85%)で出場しました。
使用して1か月ほどでここまでのセッティングが決まり、後はチューニングです。シンメトリックカムの場合のチューニングはかなりシンプルです。上下同じデザインのカムですので、基本的にはケーブルを調整して回転するタイミングを同じになるようにしてあげるだけです。上下のカムは同じ形ですので、同じタイミングで回転さえすれば、完璧にまっすぐなノックトラベルを実現で来ます。これで矢の上下のばらつきはなくなります。

問題はカムの傾きです。カムシステムのチューニングがチョー簡単な代償にカムの傾きの調整は少し厄介です。Apex7やホイットのカムシステムのようにケーブルがカムではなくリムにかかっていれば、スプリットになっているケーブルの左右の長さを調整することでカムの傾きを変更できます。しかし、エリートのシステムではケーブルはカム同士だけをつないでいて、その調整方法は使用できません。
エリートのカムの傾きを調整するための方法は二つです。1つはケーブルガードの位置を変更することです。エリートのケーブルガイドはへの字になっていて、これを回転させることで、ケーブルとリムの距離を変更できます(入れすぎると羽に接触するので限界はあります)。距離を離すことで弓によりトルクがかかり、カムの傾きが変わります。これを利用してカムの傾きを正しく合わせます。
もう一つのやり方はリムとカムの位置を変更することです。エリートのカムには2つのワッシャーが入っていますが、一つは厚みがあるもので、もう一つは薄いものです。これを左右交換することで(必ず上下ともに交換する事)、リムに対してのカムの位置を変更できます。写真のようにケーブル側に薄いワッシャーを入れた時にはカムはより弓のセンターに来ていて、ここに厚みのあるワッシャーを入れるとカムは押し手側に移動します。これによってもカムの傾きを調整することができます。
この2つの調整を行うことでカムの傾きをなくし(完全になくすのは理論上無理)、センターショットを正しい位置に合わせることで、矢の左右のばらつきをなくすことができます。この2つ(カム同期とカムの傾き・センターショット)の調整には2週間ほどかかりました。

ここまでくれば十分な精度がある弓になっています。あとは、バックストップの位置を調整してあげ、2014年モデルでは8190がストリングに使われていましたが、十分におとなしい弓なので、より強靭なBCY-Xに交換しました。2015年モデルでは最初からBCY-Xですので交換は必要ありません。
また、エナジーはハンティングとしても使用できるスピードを持ったモデルなのですが、静音性向上のためにケーブルとストリングに挟むタイプのダンパーがついています(右上のは違い被せるタイプのダンパー)。ケーブルやストリングの間にゴムダンパーをはさむことはシステムの精度を低下させるので、ターゲットで使用するのであればこれらのダンパーは取り外したほうがよいと思います。ちなみに、ターゲット特化のビクトリーには最初から取り付けられていません。
エナジー35のチューニングを終えて3週間ほど練習して全日に出場しましたが、非常に完成度の高い弓だと思います。エナジーはグリップに少し丸みがあるので、それが嫌いな方にはビクトリーという選択肢がありますが、その部分を除けば癖がなく、シンブルで、ねじひとつでピークポンドとホールディングポンドの調整ができるので、自分の体力に合わせることが簡単です。また、ストップの位置が変わる機能を利用することで、1/16インチ単位での引き尺のフィッティング(お試し)も簡単です。
重さは4.3ポンドでTRG7より約1ポンド(450g)軽い弓でした。チューニングが終わってからの1か月は本当に楽しめました。全日も終わったので、まずはエナジーのレットオフを下げて(70%)体力をつけ、10月の全日本ターゲットに向けて、再度、TRG7(65%)に向き合ってみようかなと思っています。
ボウテック(Bowtech)のカーボンアイコン(Carbon Icon)が入荷しました。

これまで、ボウテックのカーボンハンドルライナップからスタンダートモデルとしてカーボンナイトを販売してきましたが、スペックが同じでカムをグレードアップさせ、引き味を変更できるフリップ2ディスクを搭載したカーボンアイコンが登場し、ボウテックもカーボンナイトの生産を終わらせるようなので、今後はカーボンアイコンを販売します。価格はカーボンナイトと同じです。
3月に詳細が発表されたFUSEのカーボンXシリーズがついに入荷しました。リカーブ向けに開発されたカーボン-X-スリムとコンパウンド向けのカーボン-X-テーパーの両方入荷していますが、今週末の全日本社会人ターゲット選手権を控え、スリムをレビューする時間がないので、本日はXテーパーの方だけです。

カーボンXシリーズではセンターロッドのみリカーブ用とコンパウンド用があり、サイドとエクステンダーロッドは共通です。サイドロッドは5/16と1/4ねじの両方が装着できるようになっています。Xテーパーの場合、根本側が太くなっており直径が23mm、先端側は細くなっており、16mmに設定されています。16mmというのはスタビライザーの中でもかなり細いほうです。
このスタビライザーの最大の剛性をファインチューニングできることです。ディンプルの向きを変更することで剛性を変えることができ、最も剛性の高いディンプルがサイドにある状態(ロゴが上下にある状態)に対して、ディンプルを上下にある位置(ロゴがサイド)に変更することで剛性が23%減少します。
上の写真はこのスタビライザーを使ってインドアで満点の600点を射ったシュロッサー選手ですが、左のベガスシュート(ワールドカップインドアファイナル)の時にはロゴを上下、つまり剛性が最大になる一でスタビライザーをチューニングしていますが、先日行われたワールドカップ・ステージ2では、写真や動画で確認する限り、最も剛性が低い位置から20度(20/90度)ほどロッドを傾けて使用していることが確認できると思います。
ロッドの剛性が変化することはエイミングのフィーリングと飛び出し・振動吸収性に影響を与えます。一般的には剛性があるものが望ましいとされていますが、柔らかいもの(バイターのスタビライザーなど)が好きな選手(Sergio PAGNI選手など)もいます。これを1つのロッドで調整できるというのはかなり面白い発想です。
ただし、剛性を最大になるようにセットしても、テーパーロッドは独特の感覚があり、やはり先端に振動を集めることで働くシステムですので、弓全体にソリッド感を求める方には少し合わないかもしれません。逆にダンパーなどを使用することに全く違和感を感じない方にはお勧めできます。
このスタビライザーは面白いです。ぜひ、試していただきたいです。
GEARHEAD Archeryからユニークな形状のコンパウンド、アクセル間18インチのT18が発表されました。(取り扱い予定はなく紹介のみです)
大きさが18インチしかないので、通常サイズのバックパックに入れて持ち運びできます。ライザーは左右対称でその間を通すシュートスルースタイル。バックストップがグリップに取り付いているのも興味深いです。重さは2.9ポンド(約1300g)でかなり軽いです。弓のパワーは62fl-lbsで一般的なデザインの競技用モデルとほぼ同じくらい位はあります。
ターゲット競技においてこのようなデザインの何か優位性があるのかわかりませんが、フィールド・ハンティングで、特に草むらの中からのシューティングや、長期間弓を持ち運ぶときにはこの大きさはかなりのアドバンテージがあると思われます。ハンドルの真ん中にGoProを装着できるようになっています。そして…Dループ長いな。
機会があれば、ぜひ一回射ってみたい弓です。