HOYT 2015 PODIUM X ELITE 37

先日入荷したHOYT2015年Newモデル ポディウムXエリート37。
2013年2014年の2年間販売されたプロコンプエリートの後継機としてアクセル間37インチと40インチのモデルが発表になりました。
その37インチモデル、さらに新色のブラウンです。
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一言、シブい!!カッコいい!!!
*個人的主観に基づく*

ひとつ残念なのは、カムやリムポケットもマットブラックなのにリムはターゲットカラー(グロッシー)なのです。ここもマットだろうが!と思うのは私だけではないはずです。

さて、プロコンプの後継機として新しく登場したこの弓ですが、新機構として目玉が2つ。
ひとつがグリップ「モジュラーグリップシステム」
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0度、2度、4度、6度の4つのグリップパーツが付属します。
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参考までにグリップパーツが無い状態。

もう一つが、フルドロー時のケーブルテンションを軽減してくれる「アジャスタブル・ケーブルガードバー」
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さらにモジュール交換引き尺変更が出来る新カム「スパイラル-プロ カム&ハーフ」が投入されました。(購入時はスパイラルプロカムかGTXカムの選択)

他にはロウリアブッシング(5/16in)、エアショックダンパー、そして昨年登場したショックロッドダンパー等が搭載されています。

では、2014年モデル プロコンプエリート(37)と比較してみましょう。
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プロコンプの発売からから2年の間に、必要不必要の箇所があぶり出されたのでしょう。100グラムほどの軽量化に成功しています。
出来る限りの肉抜きや溝掘りで実現しています。また、上下のリムポケットも必要な強度を残してこじんまりとまとまりました。

 

で、ハンドルを眺めていて気付いた事が。

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あれ?ハンドルのピボット上下位置が違う?!
上の写真はピボット位置を揃えて撮影しました。すると上下のカムシャフトがポディウムの方が下に位置します。
では、このカムシャフトを両方そろえるとどうでしょうか。
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あらま、ピボットが約0.5インチ強(約14ミリ)上になりました。
いや、なりましたではなく、2012年以前のハンドルデザインのピボット位置に少しだけ戻りました。

なぜでしょう。正式なアナウンスは少なくとも私は聞いていません。
2013年プロコンプが登場した時はまぁまぁ大きめの声で「ピボット位置を下げたYo!」って謳っていたと記憶していましたが。。。。
実はそんなに不要と判断し、少しだけ戻した?のかもしれませんね。キチンとした裏付けがあっての設計でしょう。

ポディウム-Xエリート37 新色ブラウン

ぜひ新弓を見に来てください!というよりも、このブラウンを見に来てください!の方が若干強めです。

大久保店にお越しくださいヽ(^o^)丿

バランスセッティングと飛び出しセッティングのスタビライザー

MAR_DA2_0816モロッコのマラケシュで行われたワールドカップ・インドア・ステージ1が終了しました。前回の記事の続きから、この試合でのトップ選手のセッティングを見て、どうするか考えようと思っていましたが、結局、相対する2つのセッティングでの対決になりました。上の写真は個人コンパウンド決勝。

リカーブではトップ選手のセッティングはもうほぼ同じようなものになっていて、飛び出しという点において大きな対立軸がないような状態ですが、コンパウンドでは大きな対立軸があり、トップ選手の間でも、バランスセッティングと飛び出しセッティングでスタビライザーを設定する選手にはっきりと分かれています。数でいえば、バランス型のほうが少し多いですが、飛び出し型の方でも大きな実績があります。

ざっくり説明するとバランス型は重さと重心のバランスを重視します。先端のウェイトの数を1とすると、サイドに3-4程度のウェイトをつけて重心がグリップに来るようにします(もしくは若干キックパック)。また、バーの引き角度を狭まめにして、弓の重心グリップにおいてニュートラルになるようにします。弓が素直に動くようにするセッティングです。重心に偏りがないので、ホールドすることが簡単で、エイミングもしやすいです。上の写真では、Brade GELLENTHIEN選手がこのセッティングです。 Brade_stbJesse他には、前回ポディウムのセッティングを紹介したジェシーもこのセッティングです。このセッティングでうつと、よほどハイグリップでない限り、リリース後も弓は水平のまま前を保ちます。

もう一つの飛び出しセッティングでは、全く逆に発想で、あえて、弓をアンバランスにします。先端のウェイトの数が1なら、サイドのウェイトの数も1にします。これによって弓の重心はかなり的側によります。サイドロッドの開き角度も大きくつけて、左右の重心もグリップの中心から若干ずらします。
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これにセッティングで射つと、リリース直後から弓は前方に飛び出し、回転を始めます。エイミング/ホールディングはバランス型よりも難しいですが、重心がニュートラルではなく、常に弓に一定の力がかかっているので、この力が毎射ごとのわずかなグリップの違いを中和して、発射後の弓の飛び出しはこのほうが安定(一定)します。写真のMike SCHLOESSERのほかに、レオ・ワイルド選手などが採用しています。

シューティングでは、エイミングと射形の2つの部分から成り立っていますが、エイミングという点では、バランス型の方が有利です。逆に、毎回全く同じように射つことができれば、バランス型が絶対的に良いのですが、そもそもアーチャーのグリップがニュートラルでなければ、重心をニューラルにおいても意味がないように、「自分は毎回全く同じようには射てない」という前提に立ってセッティングした場合には、ニュートラルなスタビライザーセッティングではわずかな違いで、弓があらゆる方向に飛んでしまいますが、弓には毎回同じ方向のテンションがかかっていれば、そのテンションがわずかなグリップの間違いを吸収してくれます。

飛び出し重視セッティングのMike SCHLOESSER選手は予選1位の595点(296-299)、バランス重視セッティングのBraden GELLENTHIEN選手は予選2の594点(297-297)。そして、決勝戦では逆にGELLENTHIEN選手が148-145点で優勝です。

リカーブと比べて、こうした対立軸があるほうがセッティングするのは楽しんですけどね。

リカーブですが、Veracityリム届きました。現在、価格設定で悩み中です。

APA 2015年モデル キングコブラが発表

Kingcomra_キングコブラ関東でもよく見かけるようになったAPAアーチェリーが新しいモデル、キングコブラ(King Cobra)のティザー広告を発表されました。速く、調整幅の大きいデュアルカムモデルだそうです。マンバM6で358fpsを達成しているので、360fpsを超えてくるような弓が発表されるのではないかと思っています。間もなく登場です。

ベアの”ワンリム”コンパウンドシステム

US20140190460A1-20140710-D00005(出願文書US 20140190460 A1より)
朝から、マシューズのエンジニアからもらった資料を基に、ノーカムシステムのチューニング方法の資料を作っているのですが、その関係で調べ物をしていたら、ベア(Bear)アーチェリーがすごく面白そうな技術を出願していました。

競技用のターゲットボウとして、どれほどの性能を有するものとして完成するかはわかりませんが、有史以来すべての弓はしなる部分(リム)を2つ以上持つのが当然でしたが、この新しい技術では、一つだけのリムで矢を飛ばしていきます。

いつ発売になるのでしょうか~。

WAの国際ユースジャッジライセンス資格取得しました

20002000p10510EDNmain141110_CLASS_HUB_headerユースジャッジ2009年からのスタッフで、異端のアーチャー、ラリーワイズのコンパウンドチューニングマニュアル、トラディショナルアーチェリー、アーチェリーの理論と実践の翻訳作業、および、海外出張時の通訳を担当してもらっている塩飽が、イギリスで行われたセミナーに参加し、WAの国際ユースジャッジライセンスを取得しました。

アーチェリーに関する知識の中で一番自分が知らない分野なので、助かります。今後何かに生かしてくれることでしょう。

大久保店にポディウムXエリート37が入荷しました。

ポディウムpodium(3)ポディウムpodium(1)ポディウムpodium(2)大久保店にポディウムXエリート37が入荷しました。近いうちに山田のほうが詳細のレビューをアップする予定です。ポディウム40の方の出荷はもう少し時間がかかるそうです。

また、今週末、または、来週の初めにNo Cam HTRのレビューボウが入荷予定です。

HUSHPUKの効果検証動画を作りました。

予定通り、メーカーから送付された店舗でのデモ用キットをもとに、ハッシュパックの効果を検証した動画を制作しました。
コンクリート時の波形マットとコンクリート時の波形メーカーの動画と同じように地面に落とすというやり方にしました。上がコンクリート、下はコンクリートの上にマットを敷いた時です。最初の方(左側)の波形がHUSHPUK未装着時、後の方の波形が装着時です。

大きさ(縦軸)、収まるまでの時間(横軸)、ともに大きく改善しているのがお分かりいただけるかと思います。

…動画作るのってやはり時間かかりますね。2時間かかりました。

ジェシー選手のポディウムXエリート初期セッティング その2

2ジェシーチューニングジェシー選手による、ポディウムXエリートのチューニングビデオの新しいものがアップされました。新しくアップされたものでは、ケーブルガードとノッキングポイントとレストの角度についてです。
2712の場合、アジャスタブルケーブルロッドを少しだけ内側に入れることで、矢を少しオフセットし、ケーブルからのクリアランスを確保できる。弓のトルクを減らす=ドローサイクル・ショットサイクルを通して真直性を持つことができ、ハンドルの回転トルクを減らすことができる。

そして、ペーパーチューニングをする。ドローレングスとカムタイミングの確認のため。それぐらいでよい。ノッキングポイントを直角か最大でも1/16″高くセットする(初期チューニング)。ブレードはバーガーホールの中央。以前は少しだけ上の位置にセットしていたが、弓のジオメトリーが新しくなってからは、まずは中央からのセッティングでテストをおこない、チューニングをしていく。

細かい点は基本的には個人の好みに合わせてファインチューニングしていく。初期チューニングで必要なことは明らかである。

・センターショットがまっすぐ
・ノッキングポイントの高さが合っている
・ピープが正しい高さにある
・使い慣れているスタビのセッティングにする
・ドローレングスとポンドを以前のものとほぼ同等にする

上記がセッティングできたら、レンジに出てしばらく射つ。このときの記録を取ること。感覚はすぐに忘れてしまうので、思い出すために。感覚のパターンが見えてくるので、次のチューニング方法を見出すヒントになる。

Spiral Proカムもモジュール式になって、ドローレングス調整もカムの回転位置の調整もでき、非常に便利になった。過去のSpiralカムと感覚もそれほど変わらないので、とても良い。
ブレードの設定は使用する矢によって違う。ここでは X27(2712)、250グレインポイント、アローレングス32″の矢がノッキングされた状況で説明する。まずは矢を指で浮かして、フルドローのときと同じような状況を再現する。フルドローのときは矢の支点がレストの他にノッキングポイントもあるので、完全にレストだけで矢の自重を支えているわけではない。この手法をとって擬似的にフルドローの状態を作り出す。矢の重さが完全に乗ってしまうとチューニングにならない。角度をフラットにしすぎていると、ベインがブレードやレスト本体に当たってしまう。 逆に立ち上げすぎてしまうと、ブレードを曲げたり壊してしまう。
適切な角度
動画のような、この間の角度が最適である。
適切な角度_測定その角度が何度なのかは動画では語られていませんが、こちらで測定したところ、24度前後でした。

以上、皆さんの参考になれば幸いです。

Apptituneもよろしくです。

その1はこちらです。

イーストンもCXも低価格リカーブ用カーボンシャフトを発表

インスパイア_プレデター2015年の新しいモデルとしてイーストンもCXも上位モデルでは新しいものはありませんが、ターゲット用の初心者向けの低価格のオールカーボンシャフトを発表しました。
イーストン_inspireシャフトイーストンのほうはインスパイア(Inspire)というシャフトです。570-1400番と幅広いスパインに対応し、ポイントはワンピース。マイクロマムーズフィニッシュが施されていて抜きやすい加工がされているようです。今年の全日本選手権では…まぁ…矢を抜くのに苦労したので、大切なことです。
CX_プレデター
カーボンエクスプレスからはインスパイアよりも(おそらく)高い価格帯の初心者向けシャフト、プレデター(Predator)が発表されました。対応スパインは狭く700-1000番だけです。
CX_プレデター_ポイントCXの上位モデルと同じ特徴を持ち、低価格シャフトでも非常に高い耐久性を持っています。精度などは価格なりでほぼ決まっているので、シャフトの耐久性で勝負してきたといったところでしょうか。

どちらも12月くらいから取り扱いを始める予定です。最上位モデルの更新がなかったのは残念…。

No Cam TRG シリーズのすごさはハンドルとリムにあった

10553786_10154799394935529_1589106929082329709_o5日に発表されたマシューズの新しいターゲットボウ。非常に期待していたのですが、ノーカムシステムが提供する”カム”としての性能には、その性能はおそらく宣伝通りの素晴らしさだろうが、それが最上位のターゲットモデルに搭載され、かつ、44%も値上がり(ドルベース、円安とは無関係)したのは理解できませんでした。

が、この2日間でいろいろな議論をして、やっと、この弓の素晴らしさを理解できました。前回のApex7は今でも十分な性能を持っていますが、登場から8年たっています。これから8年も戦える技術を全部搭載すると、このような見たこともない、そして、高い値段のターゲットボウになってしまうのであれば理解できます。

1404544_10154799395900529_4729729202300006180_o実は、同じノーカムシリーズでも、ハンティングモデルは1,099ドルと他社ともほぼ同じ程度に設定されています。ターゲットモデルだけずば抜けて高いのです。なので、TRG7が高い理由はカムではありません。それはハンドルとリムにあるのです。ノーカムだけを経験したいのであれば、HTRを購入することをお勧めします。

ノーカム比較リスト
この弓の名前。ノーカム(No Cam)からはカムが最大の売りのように思ってしまいますが、この弓の設計で最先端だと言えるのはむしろ、カムを搭載しないことをよって可能になったハンドルとリムのデザインです。

ノーカム比較リスト_実数比較のために4つのモデルを選択しました。前モデルのApex7、ホイットの最新モデルのボディウムXでApex7にスペックの近い37バージョン、2015年モデルのパラレルリムのカーボンスパイダーZT30、そして、TRG7です。

100%正確ではありませんが、アクセル間の距離をヒントにして、ハンドルとリムの長さを推定しました。リムは概算値ですが、各モデルの比率が大事なので、問題はないと思います。
リム_ハンドル_レシオ数値を見ていただければ一目瞭然ですが、ハンドルの長さは圧倒的で、アクセル間とハンドルの長さはほぼ同じです。そして、リムの長さは圧倒的で8.3インチしかありません。簡単に言えば、ものすごくリムが短く、ハンドルがすごく長いのです。

ハンドルは矢を発射するだけではなく握るスタビライザーとしてもとらえられます。長いほうが弓は安定します。38インチハンドルは現在の市場の中では最も長いハンドルではないでしょうか。そして、リムが短くわずかしかたわまないのですが、それで必要ポンドが出るということは、他社と比べて非常に剛性のある硬いリムを使用していることになります。また、剛性が同じだとしてもリムが短いということは相対的に安定性を向上させることになります。

そして、発射時の振動は主に(ハンドルと比べて柔らかい)リムから発生するので、そのリムが短いことは振動の発生を抑えます。
HTR_TRGの違いライザーそして、もう一つの違いはハンドルの構造で、TRGでは近年エリートをはじめ、今年はホイットも採用したゲージデザインを採用しました。
TRG前面
ハンティングモデルとターゲットモデルとの7万円の違いはゲージデザインのロングハンドルと高剛性のショートリムの2つにあるのです。カムではありません。自分は初見では勘違いしました。2015年には、どのメーカーも新しい機能を追加してきましたが、世界初のロングハンドル、ショートパラレルリムで、前作のApex7と同じ321fpsを達成。前作と同じ矢速、または、新しいカムになったのは同じ矢速という部分にとらわれると、この進化を理解することが難しくなってしまいます。

Apex7は自分も使っていますが、言われてみると、確かに矢速に不満を持ったことはありません。進化するのであれば、それは安定性、弓全体での剛性・振動の少なさ、カムの引きのスムーズさという方向には、既存のマシューズユーザーの望む部分であると思います。引きのスムーズさという点ではある程度自明だと思いますが、カムは偏芯しているのに対して、ノーカムシステムでは丸いホイールを引くわけですから、どっちがスムーズかは感覚でも理解していただけると思います。

あとは入荷(12月中旬)してから評価したいと思いますが、この弓の最大の売りは今までにないハンドル/リムレシオにあるということをこの記事で理解していただけたら幸いです。楽しみです。