レストのラインナップを見直しました。

近年、大きな技術的な進歩がなく、ラインナップの入れ替わりがほぼなかったレストのラインナップを見直してみました。ずっと販売していたKAPのWS410の入荷の遅れ(3月半ば)などもあり、3つのレストを追加しました。

最も安いのはTYRO金属レスト。シンプルで低価格なレストですが、下から矢を支えるので、クリアランスに優れています。ただ、接着面が少なく、開き調整もできないので、X23のようなインドア大口径シャフトには向かないです。

次に、スピギャのエボリューション2レスト。同じ方式としてはアサヒのものを販売してきましたが、価格的にはこちらのほうが優れているので、こちらのレストに切り替えます。

最後はFIVICSのアウトノックレスト。TYROと同じ下から矢を支えるタイプですが、細かい調整が可能で、接着面も広いので、こちらも取り扱いします。

2021年にグレードアップされたRSレストも発注しましたが、2021年のものはまだ在庫がなく、入荷次第販売開始します。こちらは渋谷のものと同じ左右兼用タイプのレストです。まだ実物見ていないので、採用理由は特にないのですが、アウトノックレストのできが良かったので発注かけてみました。

レスト – JPアーチェリー

JPアーチェリーは今年14年目ですが、気がついたらアクセス数がそろそろ600万を超えそうです。日本のアーチェリー人口を考えると、非常に嬉しい数です。今後とも宜しくお願いします。


HAMSKEA サードアクシス・レベリングツール

HAMSKEA(ハムスキ)から、サイト・スコープの水平出しで必須アイテムであるサードアクシス・レベリングツールの最新版モデル「GEN2PRO」が届きました。

先代モデルから大幅に改善されての登場です。先代に比べ、よりコンパクトになり、上部にも水準器が取り付けられ、今回からストリングにも装着できるようになりました。

これにより、順を追って水平出し作業を行う事が分かり易くなりました。

また、先代モデルでは幅が広いエレベーション・バーには取り付けられなかった挟み口が今回から広がったことで、ほぼすべてのエレベーションに取り付ける事が叶いました。(メーカー発表による)

参考までにメーカーYouTubeもご覧ください。

英語再生ですが、自動翻訳機能で観られますのでおおよその内容が確認できるはずです。

これって実はけっこう大事な事なんですよ!

HAMSKEA GEN2PROは絶賛発売中ですヽ(^。^)ノ


スタン(Stan) 2021 と ハンセン選手とCX。

スタンの2021年のカタログが出ました。ブラックシリーズなどいくつかの商品が削除されました。廃盤のもので在庫があるものは特価品に追加しました。

新規に上記のハンセン選手がテストしているトリガーレスタイプのリリーサーが追加されますが、カロタグによると、2021年中ごろの予定だそうです。

また、ハンセン選手が使用しているシャフトもCX(カーボンエクスプレス)からイーストンにしましたが、CXが方向を転換したのが原因のようです。

低価格シャフトのイーストンがX10/ACE以下の競技用シャフトの多くを廃盤にしましたが、CXは2021年に上位シャフトの価格の値下げを行いました。おおよそいち価格帯で、X10と同価格帯のNano X-tremeがACEと同じ価格帯に、ACEと同じ価格帯だったSSTが(旧)ACGと同じ価格帯になります。弊社でも価格の改正を行いました。2021年のターゲット向け新シャフトの提供はないとのことです。


FIVICS 2021年カタログと共に発表。

先週末にファイビックス(fivics)の2021年ラインが出ました。今年の発表としては珍しく、カタログと商品が同時発表です(例えば、10月のホイットの2021カタログはまだ出ていないです)。

ハンドルは新しくタイタン-NXが登場します。アルゴン-Xは以降の上位モデルのハンドルは取り扱いをするつもりです。現在、納期連絡待ちです。デザインはちょっとWINEXっぽいですね。

リムでは同じタイタン-NXとアルゴン-Xのリムにアップグレードされるとのことです。タイタン-EXシリーズはリム・ハンドルともに継続です。今年、ホイットが上位リムの1モデル化、ウィンが複数モデルの上位リムを数値での性能評価を出してくる中で、FIVICSの3モデルの違いはなかなか分かりにくいものになっています。リムの取り扱いは今年も見送ります。

スタビライザー・ダンパー・ウェイトラインでの変更は特になく、弊社で取り扱いするものに関しても変更はありません。ただ、PX1500ウェイト(ブラック)が値下げとなりました。

2020年のカタログにも載っていたTENFIXタブですが、昨年中には見ませんでした。私の周りだけかもしれませんが、2020年中に納品されたショップがあったでしょうか。すぐにコロナに入ってしまったこともあり、2021年中には出荷されることを願っています。発注はずっとかけてはいます。

アクセサリーではチェストガードの販売を終了します。明日、在庫を整理し、在庫品は特価品に追加して販売を終了します。今後は、アバロンとイーストンの2アイテムとなります。

評価が分かれるというか、年齢とかによって違ってくるのでしょうか。シューズプロテクターが上記のようなポップなデザインに変更されました。私(36歳)は前の方が良いと思いますが、学生さんとかは新しい方が好きでしょうか。旧デザインにも支持はあると思うので、旧デザインの在庫少し増やしておきました。在庫がある限り、両方販売します。

KROSSEN(クロッセン)も新商品はありませんが、取り扱いしているクイーバーの緑色が廃盤となりました。新しく黄色が追加されます。

まだ、新商品はどれも納期が来ていません。以上、よろしくお願いします。


GT ステンレスブレード

ESSENTIALS Archery(エッセンシャルアーチェリー/ドイツ)からステンレス製のランチャーブレードが届きました。

先端幅のバリエーションは4ミリのみです。

イーストン・X10、X10プロツアー、BlackEagle・Impact、CX・ナノプロ、SKYLON・パラゴン等のシャフトでの使用を前提とします。

一般的なブレードは水気の除去を怠るとすぐに赤錆びまみれになり、とたんに寿命が短くなりますが、ステンレス鋼を採用したおかげで基本的に錆びないため、耐久性は一気に向上しました。また、同じくステンレス製の皿ねじ2個も付属します。一緒に交換しましょう。

厚さサイズのバリエーションが豊富で、厚さを示す数値がそのままバリエーション名になっています。0.007インチは7番、0.010は10番と言った感じです。

完成矢1本あたりの重さから何番を選択するのかと言うチャートはメーカーHPを見た限り見当たりませんが一般的なチャートに当てはめると300gr台は9番、10番。400gr以上は11番、12番。300gr未満は7番、8番と行った所でしょう。

*多少の誤差はあると思いますのでその辺はご容赦ください。

メーカー推奨のブレード設置角度は28度から37度。この間で調整してください、との事です。

スポットホッグ、トロフィーテイカー(2つネジ穴)、バイターレストでお使いになれます。

GTステンレスブレードは店舗およびオンラインショップにて発売中です(^^♪


TRU ball 3軸トリガー

TruBAllのトリガーリリーサー、「GOAT」「ABYSS」「BLADEシリーズ」用のトリガーバレル&ポストが発売されました。

このデザインは既にSTANのトリガー式リリーサーではお馴染みのタイプですが、TruBallでは初めてです。

バレルの径は12.5mm、長さ(幅)は18mm(ギザギザの部分)です。

価格はややお高めですが、“完璧なポジション”が得られるとの評判ですので気になる方はぜひお試しください。

Tru Ball アジャスタブル3軸 トリガー


SANLIDA・X10リリーサーはコスパ最高

SANLIDA(サンリダ)アーチェリーからリリーサーが届きました。

「X10リリーサー」

ギラっとしたステンレスボディーがずっしりと手に収まり、武骨な印象を与えてくれます。

重さは約200グラム(4本掛け・ラージバレル)。

なんといっても色々なバリエーションが試せるセット内容がとても魅力的です。

2本掛けから4本掛けまで変更可能。ただ欲を言えば指掛けがTruBallの「FLEX」タイプのように自由な角度調整が出来ればなお良かったのですが。

トリガーバレルはラージ径とスモール径が選択可。(ラージ:16mm、スモール:12mm)

トリガースプリングは弱・中・強の3つ(中がセット済)。

イモネジとバネの間にある小さなボールは紛失しないように

トリガーポジション以外での調整箇所はトリガートラベル調整とトリガーテンション調整。それぞれロックイモネジ(黄矢印)を半回転程緩めて調整ネジ(赤矢印)を弄ります。

更にSTANでいうところの「トレーニングピン」も付属します。これは所定の穴へセットするとフックを開かないように固定するので「キャントファイヤー」的に使用することが出来ます。チューニング時や安全に素引きするのに最適です。

入荷サイズはMサイズ。Mサイズと言っても少し大きめの印象です。端から端で11センチ(黄ライン)、人差し指と中指の間隔が約3.5cm(赤ライン)。手が小さめの方や女性の方には大きいかもしれません。

SANLIDA X10リリーサーは店舗およびオンラインショップで間もなく販売です。


WIN&WIN アーチェリー 2021 そのほかについて。

ウィンの2021年の新しいハンドルとリムについて紹介しましたが、そのほかにもいくつかあります。スタビライザーとしてはACS-ELが発表されました。ELはエクストラ・ライトでしょうか、こちらはハンドルと違い価格が届いていないので何とも言えませんが、ACS-15とほぼ同じ構造の軽量バージョン(28インチで40gほど)です。ACS15はなかなか良いスタビライザーなので、価格が高くなければ、軽いロッド好きにお勧めできるかと思います。

新しいボウスタンドも発表されましたが、多分高いので取り扱いの予定はないです。NS-Gリムは2020年はフォームのみでしたが、ウッドが追加されます。INNO CXTハンドルのチューニングパーツが近年採用されているリムが抜けにくい安全性の高いものに変更され、グリップも4番から7番に統一されました。

2021年 WIN&WIN
2020年 WIN&WIN
2019年 WIN&WIN

ひと昔は5番が標準でしたが、完全に7番に移行となります。互換性はあるので、現行のモデルの方は7番に変更すれば、2021年モデルと同じグリップとなります。ただ、7番グリップは弊社では現在在庫切れで再入荷には1か月ほどかかる見込みです。

WIN&WINの2021年はこんな感じだと思います。次はFIVICSの発表ですかね。ロゴが変更されました。楽しみです。

WIN&WIN アーチェリー 2021 カタログ(英語・PDF 20MB )


使いやすい!2021年ウィンのリム性能比較表。

ハンドルは見た目・バランス・重さなどカタログでも選ぶことはできますが、リムの性能の可視化はあまり行われてきませんでした。カタログの順番に高いくらいでしょうか。それをWIN&WINは2021年のカタログから数字でわかりやすく表記してくれるようになりました。ちなみにハンドルでも同じ取り組みがありますが、重さの項目は重いと軽いの2パターンしかないなどあまり使い物になっていません。

まとめてみました。3つ最上位モデルの違いが分かりやすくなります。

NS-G – 矢速は最速だが、滑らかさに欠ける、安定性は普通、コアで違いなし

MXT-10 – 滑らかさも安定性の最高・矢速はフォームの方がすぐれている

MXT-G – 非常に滑らかだが、MXT-10の登場でいいとこなしに(MXT-10の販売が始まったら取扱い終了します)

という結果となります。

以上の結果からもわかるようにMXT-10もハンドルに続き、ある意味ベアボウに対応したリムと言えます。

リムの違いはもちろん素材にかなりの程度左右されますが、その形状(によって作り出されるfx曲線)にも影響を受けます。スムース・安定性を追求したMXT-10とNS-Gの違いは写真でわかるほどです。リムのドローイングの最終部(クリッリーゾーン)に快適さを導入することは、すなわちポンドの上昇を抑えることですので、初速を損ないますし、ポンドが上がっていけば、初速は上がるものの、スムースさを損ないます。ですので、売り文句で「最高のスムースさと矢速を」というのは何も言っていないのと同じです(笑)。

リカーブにおいて何を選択するのかは個々人の問題です。極端な話をすれば、引き尺が23インチで30ポンドリムで競技するなら絶対に矢速を重視すべきだし、30インチで46ポンドリムが引けるなら、安定性を重視したほうが良いと思いますが、安定性(衝撃・振動の少なさ)は全体のシステムですので、リムには矢速を稼がせ、安定性はハンドル・スタビライザーのセッティングによって獲得するという考え方も合理的です。

対して、ベアボウでは基本的にはハンドルとリムによって、弓の安定性が決まりますので、矢速以外にもリムには良い多くのものが求められます。また、ベアボウのターゲット競技では、ストリングウォーキングせずに、タブがシャフトに触れる時点ドローイングして、ちょうど50mに届くのがベストであり、その場合、引き尺が27-28インチなら、自動的に最適なポンド34-40ポンドのあたりです。また、クリッカーがないので、クリッカーゾーンでのポンドの上昇の低減は引きの誤差の影響を抑えます。すべての点において、ベアボウに最適なリムです。

と書きましたが、当然リカーブにも良いリムだと思います。個人的には、この2モデルで迷うなら、36ポンドくらいまではNS-Gをお勧めしますが、38ポンドから上は、自分に足りないもの、例えば、クリッカーのコントロールがあまり上手ではないなど、自身に合わせて選択されてはいかがでしょうか。

価格はまだ決めていませんが、NS-Gと同じくらいです。来年からの出荷になると思います。また、超ロングセラーモデルだったINNO EXシリーズは生産終了、在庫のみとなります。(比較的)低価格で性能の良いリムでした。お疲れさまでした。


ウィンの2021年、最上位モデルMeta DXハンドルは。

WINから2021モデルのカーボンハンドルのMeta DXが出ました。ホイットのように日本で特定の代理店がない場合はこちらで名前つけますが、WIN JAPANさんがいますので、メタDX(ディーエックス)と呼ぶのか、メタデラックスとなるのか、発表を待ちたいと思います(この記事時点では発表無し)。

さて、Meta DXですが、ラディカルPROを超える、かなり高価なハンドルです。価格は10万円近くになり、弊社で取り扱っているものの中では最も高くなります。実はラディカルPROが1台も売れていないので、売れるか心配です。

近年ベアボウが広がりを見せていて、弊社では2018年から対応できるよう進めていますが、最近では日本国内でも多くの方が身近にも広がりを感じるほどになっているのではないかと思います。ターゲット競技も始まりました。最近の東京都の試合では、リカーブ33人、コンパウンド22人、ベアボウ11人と3:2:1でした(すべて一般男子部門)。ちなみに個人的には来年からターゲットにも参加したいと思っています。

ホイットは2019年モデルからアメリカのトップアーチャーをGilloから引き抜いて、ベアボウへの対応を進めていますが、ウィンも2021年からベアボウへの対応をします。アドバイザーは2月にベアボウに参入したメダリストのカミンスキー選手でしょうか(韓国のプロベアボウ選手にはあったことがないです)。

最大の特徴がダンパーの内蔵です。ウィンがまだターゲット用コンパウンドを新規開発しているかわかりませんが、自社開発ではなく、コンパウンドではライバル関係にあるマシューズとコラボした、ハーモニックダンパーを搭載しています。

競技規則では「スタビライザーが取り付けられていない限り、弓の一部として、振動吸収用のダンパーを使用することができる。」

とあります。つまり、ダンパーはウェイトとの組み合わせでしか使用できません。その効果を最大化するためにハーモニックダンパーを選択したものと推測しますが、そのコストがそのまま価格に反映されてしまった感じでしょうか。

もう一つがウィンがずっと取り組んでいるトルクの低減。それがグルーピングに影響を与えることは間違いありませんが、他のメーカーはあまり前面に出していません。それはスタビライザーを装着することでも低減でき(*)、ハンドル単体で解決しなくてもよいという考えです。

*コンパウンドで発生するトルクとは違うものです。

対して、ベアボウではスタビライザーは許されていないので、ウィンのトルク低減技術はベアボウとの相性はよいと思います。

また、レストプレートにも何か新しい構造が取り入れられているよわうですが、どこにも発表されていません。おそらくはホイットのような可動式のレストプレートではないかと思います。

まとめとしてベアボウハンドルとしては良いハンドルだと思います。最新のウィンの技術で、ベアボウにも対応できるハンドルを作りましたというモデルです。

訴求ポイントは振動吸収能力・トルク低減ですが、そのコストとして一般的な上位モデルよりも2-3万円高いです。しかし、これはリカーブでは両方ともスタビライザー・ダンパー・アッパーで解決できる問題でもあるので、リカーブ用としてはやはりちょっと高い感じがします。1台は在庫しますが、取り寄せでの対応となると思います。