ドイツの新しいシャフトメーカー

Aurel_Oryx_Promo_750_570.png
Beiterのノックが対応するということで初めて知ったシャフトメーカーさんです。ドイツのAurel Archeryというメーカーで、アルミシャフトとカーボンシャフトを作っています。
最新モデルはOryXというフルカーボンシャフトで、小売価格だとACGとACEの中間くらいの価格帯のものを作っているようです。このシャフトが最上位モデルになります。ホームページをじっくり見てみましたが、まだまだ、イーストンシャフトと競争できるレベルにはないように思います。
昨年のオリンピックだと、イーストン以外の矢でメダルを獲得できたのはCXだけでしたが、新しいシャフトメーカーは次々に生まれている状況です。現状でイーストンと競争できるメーカーはほぼないと思いますが、将来が楽しみです。順調に競合メーカーが成長していけば、10年くらいで状況変わるかもしれません。
Aurel Archery
http://www.aurel-archery.de/


3月はじめての新商品は ブロードバンド・リムセーバー

broadband-Limbsavers_ALL-COLORS.jpg

2月はあっという間に終わってしまいましたね…整理すると遅れているのはKAYAのタブです。最終工程(確か塗装)で修正があり、入荷は3月の中旬にリスケジュールされました。
さて、3月になって最初の入荷品はSVL(シムス)のブロードバンドリムセーバーです。特徴を一言でいえば、柔らかいダンパーと硬いダンパーをしっかりと接合させて、大きくゆっくりとした振動と小さく速い振動の両方(カタログ値では20-20,000Hz)を吸収してしまおうというものです。
DSC01082.jpg
DSC01080.jpg

SVLの久しぶりの新商品ですが、今回の商品はいいです。個人的に一番感心したのは、この部分です。以前に同じようなコンセプトの商品がありましたが、全く振動吸収性能に優れていませんでした。原因は違う振動を吸収するために、2つのダンパーがバラバラに動いてしまうことです。
この商品の優れているところは、2つの素材をかなりしっかりと接合させているところです。2つの素材をサンドイッチするだけではなく、柔らかいゴム(黒・これまでのリムセーバーと同じ素材)に穴が開いており、その部分にブロードバンドリング(赤・手触りはシリコンのようなゴム)の突起を差し込むだけではなく、差し込む部分の先端が太くなっていて、差し込み穴にしっかりと固定されます。
ブロードバンドとは周波数(振動)の帯域幅(幅)が広いことを意味しますが、硬いダンパーと柔らかいダンパーをしっかりと結合させることで、発射時の振動を受けても、2つの硬さのダンパーがバラバラにならずに、交互に作用しながら、異なる幅の振動(ハンドル・リムの振動とそれ以外のパーツの振動)を吸収する構造です。
*これについては、3月にハイスピードカメラで、実際の映像を撮る予定です。
Ultramax.jpg

包み込むだけではなく、さらに差し込んで固定する独特な構造が一番のポイントです。単一素材のダンパーと比較すると、一番の違いは振動吸収のスピードだそうです。
上の資料は同じSVLのUltramaxリムセーバーとの比較ですが、ノックが弦からリリースされた後、弦が5~7回振動している間の振動はほぼ変わりませんが、その後の振動のおさまりが断然違うことが分かるかと思います。
DSC01084.jpg

取り付けはこれまでのリムセーバーと同じく、3Mの両面テープ。貼り付け部分をアルコールできれいにしてから少し乾燥させ、両面テープに触らないようにして貼り付けて、5分ほど時間を置けば完了です。
貼り付け位置もこれまでのリムセーバー同様にお客様のドローレングスまで引いた時にギリギリしなっていない場所に貼り付けるのが、一番効果的です。友人などに見てもらって、テープでマーキングするとやりやすいと思います。その位置よりもリムボルト側に貼ることには何の問題もありませんが、その位置よりもチップ側に貼ると、リムが重くなり、サイトが落ちるので気を付けてください(振動吸収性能は向上しますが)。
また、上下必ず、リムチップからの距離が同じ位置に貼ってください。本日入荷、8色、1ペア1,480円、1つの重さは13g、直径は42mmです。
あ、この記事を書いている間に一つ売れました!! 緑のリムセーバーをお買い上げのお客様、さっそくありがとうございます。


新しいテーパーロッド CX-350 HMカーボン

DSC01072.jpg

入荷しテスト終了しましたので本日から取り扱いします。現在、市販されているスタビライザーはほとんどがストレートロッドを使用していますが、以前には、テーパーロッドが流行った時期がありました。ロッドの太さ(直径)が一定ではなく、先端に行くほど細くなっているスタビライザーです。
*正確には「直径」だけではなくHMC Plusのような先端に行くほど「厚み」が薄くなるものもテーパーロッドに入るようです。
テーパーロッドの中でも、極端なもの、例えば根元が20mmで先端は10mmしかないようなスタビライザーは、現在の軽いリム・軽い矢・軽く伸びない弦でセッティングされた弓では、まったくといっていいほど振動を吸収してくれません。部室などに転がっている場合には、試していただくと、弓具の進化が体感できるかと思います。あくまでも重いリム・重さ矢・重く伸びる弦でセッティングされた弓が活躍していた時代の設計です。
そのために、現在ではほとんどのメーカーはテーパーロッドを作ることを止めてしまいましたが、2000年頃に発表されたテーパーロッドのトリプルスタビライザーを、最新の素材(ハイモジュラスカーボン)で再設計し、かつ、テーパーをかなり抑え(30%程度)、根元を太くすることで、テーパーロッドを最先端の弓でも使用できるようにしたのが、このスタビライザーです。
ハイモジュラス(高弾性)というのは一般的にいうと強い(変形し難い)素材なのですが、それをたわみやすい(変形しやすい)テーパーロッドに採用したのは正解かどうかはともかく、面白い選択だと思います。
121220000L1.jpg
DSC0107601.jpg

43ポンドのINNO CXTハンドルにX10シャフトでテストしましたが、全く問題がありませんでした。ただ、価格は4,800円で、価格からもわかるとおり、けっして、最上位のモデルではありません。
今回、あちぇ屋でこのスタビライザーの取り扱いを開始したのは、テーパーロッドの独特なシューティング感(太く剛性が高い根元までは接続されたハンドルとの一体感があり、柔らかい先端部は別のロッドかの様に振動します)が好きなお客様のためです。トップアーチャーの選択を見てもわかるように(初心者でもトップでもCXTの43ポンドをうった時に発生する吸収すべき振動は大きくは変わりません)、現在の弓との調和を考えると、やはり一般的に優れているのはストレートロッドだと思います。
ただし、セッティングによってはテーパーロッドの感覚の方がいい場合も確実にあるのです。
ですので、このロッドはエントリー向けにお勧めするものでもなく、競技用としてお勧めするわけではなく、取り扱いの意図としては、シューティング時の感覚を変えて気分転換したり、新しい可能性に挑戦したいときにお勧めする一本になると思います。

ちなみに、僕はテーパーロッド(FB S3 30インチ)を使用しています。


新規代理店契約 Bee Stinger アーチェリー

samurai.jpg

本題の前に小ネタを二つ。今月の雑誌アーチェリーにWIN&WINの新しいHMC22スタビライザーについて、5色のカラーが存在すると書かれていますが、確認したところ、12月に発表されたカタログ通り、カーボンブラックの1色しかないです。ゴールドなどのカラーが出る予定はありません。
次に、SCOTT(スコット)アーチェリーから「侍」という名のリリーサーが出るようです…確認しましたが、どこら辺が侍なのかはわかりませんでした…でも、せっかくその名を付けていただいたのですから、日本のプロショップとしては、少量発注しないといけないような気に。販売価格5,000円前後のエントリー向けのリリーサーです。3月~4月の入荷予定です。
さて、これから書く記事は今年の初めには考えていたことで、それに向けて準備をして、今週の月曜日にはすべての用意が整ったのですが…昨日の夜に驚きの発表があり、書く内容の価値が半減し、ちょっとショックですが、読んでいただけたら幸いです。
以前にこんな記事を書きましたが、今年のドインカーの新作はさらに剛性を高めているとはいうものの、販売するとしたら、センター一本で3万円を超えてしまう価格です(Doinker Elite Estremo Platinum Hi-Mod 30インチの場合)。定価をつけて、そこから25%引きで販売する大手の慣習から考えると、国内での定価は4万円になります。センター一本の価格です。
そのドインカーの2013年の発表を年始に聞いたときには、びっくりしました。ロッドのスペックは業界をリードする会社ですが、ひたすらに高価な材料から高価なスタビライザーを製造する近年のドインカーの方針には少し失望しました。
例えば、WIN&WINはカーボンハンドルにフィットするようにHMC Plusを開発し、売れ行きは好調ですし、HOYTはプロコンプエリートという弓を特定のスタビライザーセッティングを想定して開発し、発売以来、すごい勢いで実績を上げています。
近年の、商品単体のスペックではなく、その商品をシステム全体(弓全体)に組み込んだ時の性能を見ながら開発していく方向性の方が正しいと思いますが、ドインカーの方向性はちょっとずれていると考えています。
おまけに今年ドインカーではAボムというダンパーがカタログに加わりましたが、ほぼ以前のAボム(2007年ごろにカタログ落ちした商品)を復刻しただけのものです。まぁ、それでも十分にいいダンパーだったので、こちらは販売を考えていますが(4月ごろに入荷予定)、この間、5年以上の時間があったのですから、進化した商品を提示して欲しかったです。
NIMESでもドインカーの人と少し話ししましたが、ドインカーの商品単体でのスペック強化と、それによるラインナップ全体の価格のインフレには、もうついていけないと思い、これから書くのですが、アメリカで現在急成長しているB-Stinger(Bスティンガー)と1月に代理店契約をして、今週の初めに初めての荷物が届いたのですが、なんと、昨日のドインカー社のフェイスブックで驚きの発表がありました。
856206_10151494876805622_1330198844_o.jpg


Doinker’s NEW sister company line of products Precision Balance, to be launched next month. It will be a completely separate line of Target and Hunting stabilizers. It will have a Non-Doinker dampener on it, and include two 1oz weights on a nice looking glossy finished carbon rod with machined Aluminum and anodized flat black ends, at a retail for about $140.00 on a 33″. The Hunting products will be similar in configuration… just shorter and Dipped in full camo.
All the rest of the details to follow next month 😉


簡単に意訳すると「2013年の3月に小売価格で1万円前半の新しい商品ラインを発表します。」ということです…早く言ってくれよ…と。。。
この想定外の展開にどう対応するかは、詳細の発表を待って、今後考えます…どういった商品を出してくるのか、140ドルの新しいラインナップと、330ドルの現行の上位ラインとをどう共存させるのか見守りたいと思います。まだ、コメントできる段階にはないのでしょう。
さて、戦略が迷走し(*)ている様に感じるドインカーですが、リカーブではFIVICSやWIN&WINにシェアを奪われていますが、コンパウンドの世界でのシェアを急激な勢いで奪っているのが、1月に代理店契約をしたB-Stinger社(とFUSE)です。
*昨日の低価格の新ラインナップの発表でドインカーはより良い方向に向かうと思いますが、ここからの部分はそのニュースを知る前に書いたものです。


本当に世の中便利になったもので…上の動画は2007年の世界選手権のコンパウンド決勝です。団体を選んだので6人の選手が出てきますが、多くの選手がドインカーのスタビライザーやダンパーを使用しているのが確認できるかと思います。この頃がドインカーの最盛期でした。
下の動画は、最新の世界戦(ベガスシュート)の様子ですが、使用している選手が激減しているのがわかるかと思います。別に意図的に選んだわけではありません。リンクは張っていませんが、検索していただければ、2012年後半の世界戦の映像がいくつもあると思いますが、どの試合でも同じ傾向です。
B-Stingerという会社の特徴はドインカーと違い、ゴムダンパーを使用しないことです。ロッドの性能だけで振動を取り除きます。下にカタログのリンクを張っておきますが、カタログにもウェイトとロッドの間に装着するタイプのゴムダンパーはのっていません(ウェイトの先端につけるタイプのエンハンサーはラインナップにあります)。あくまでも、ロッド単体で振動を吸収するという設計をしています。
B-Stinger(Bスティンガー)アーチェリー カタログ 2013
https://archery.co.jp/catalog_CP/BeeStinger2013.pdf

Beea.jpg

写真はカタログに掲載されている主な使用選手ですが、見ての通り、ほぼコンパウンドです。ロッド単体だけで振動吸収する設計はもしかしたらリカーブには向いていないのかもしれませんが、コンパウンドの世界では多くのトップ選手がドインカーからB-Stingerに変えました。
振動をしっかりと吸収するために、剛性の高いロッドを使用していますが、それでも価格はある程度に抑えられています(それでも2万円を少し切るくらいなので安いとは言いませんが…)。B-Stingerの関連会社はGold Tipという大口径シャフトでは有名なカーボンシャフトメーカーです。カーボンシャフトメーカーと一緒に原材料の仕入れを行うために、高性能のカーボンを安く仕入れることができ、それによりスタビライザーの価格を抑えています…というわけで、カーボンスタビライザーは他社の同クラスのものに比べて安いのですが、金属製品(Vバーやウェイト)は特に安くなく、競合他社と同じか逆に少し高いくらいになっています…。。。
Gold Tip
http://www.goldtip.com/

ドインカーがここ近年失っていたもの、新しい設計方針(ダンパーなしのロッド)、ラインナップのこまめな更新、価格を抑えた高剛性ロッド…これらを、今一番アメリカで持っているのがB-Stingerです。
*↑ただし、昨日突然発表された新しいラインナップはまさにこの3つを満たしています…1月から準備してきたのに…
と、まぁ、B-Stingerの商品の宣伝というよりは、メーカーの宣伝です。B-Stingerのスタビライザーはコンパウンドの通販を始めた時から販売していましたが、知る人ぞ知るメーカーで、弊社としても、あくまでも代理店の在庫を仕入れて販売するだけでしたが、今後はドインカーにかわるトップメーカーとして成長するのではないかという期待も込めて、今年から直接取引する代理店として新しく契約をしました。
beeba.jpg

今週、第一便が入荷したばかりですが、いろいろとテストをして、よりいい形でメーカーとともに成長していけたらと思っています。現在はまだコンパウンドの方にしかお勧めしていませんが、リカーブの方も新しいモデルを開発するようですので、リカーブ・アーチャーの方もこの黄色の蜂がトレードマークのB-Stinger(ビー・スティンガー)、覚えていただけたら幸いです。


新しく取り扱いを開始したINFITEC(インフィテック)が入荷しました。

1月のNIMESの展示会で見つけて発注をかけたINFITECの荷物がやっとどきました。簡単に紹介しますとエントリー向けのプランジャーと、競技向けのVバーとアッパーとサイトピンです。
どんどん新商品が届いているのですが、時間がなく紹介しきれません…当分紹介記事が続く予定です。また、現状の弊社のキャパシティの問題で、あまりに商品が増えると商品を管理しきれなくなるので、新商品が増えた分、いくつかの商品を販売終了にします。ご理解ください。対象商品は特価品のコーナーに追加しました。LEGENDのバックパック、WINのクイーバー、WINのプランジャー、カーテルのプランジャーなどです。今後、状況を見て、もう少し商品絞る予定です。
さて、INFITEC(インフィテック)の取り扱いを開始したのは、他社が作っていない面白い商品に興味があったためです。簡単にいうと、Vバー6段階調節、アッパーは組み合わせ自由、サイトピンは大きく、プランジャーはしめやすいです。アイデアはいいと思います。また、品質はとても良いという事はありませんが、悪くはないと思います。

DSC01050.jpg
DSC01049.jpg

まずは、Vバーですが、カーテルのパーフェクトVバーが無段階で自由に調節できるのに対して、このVバーは0~90度の間で6段階、18度ずつ調整できます。開き角とダウン角を0度→18度→36度→54度→72度→90度と調整可能です。自由度はカーテルのものよりも劣りますが、写真の様に2つのパーツが噛み合って固定される仕様ですので、ネジを締めてしまえば、緩むことはまずないです。また、チューニングを変更したときに無段階調整では、Tゲージなどを使って元のセッティングを再現するしかないですが、このVバーであれば、再現性もばっちりです。自由に調整したい方はカーテルのもの、再現性やしっかりとした固定を求める方にはこちらのチャレンジャーVバーをお勧めします。
DSC01053.jpg
DSC01054.jpg
DSC01055.jpg

次にアッパーですが、ゴムのダンパー部分は普通のダンパーですが、特徴的なのはサイズと組み合わせが自由であること。まず、長さは3インチと一般的ですが、直径は23.5mmもあります。3月に登場する太いHMCでも、22mmですので、かなり太いです(重さは124gなのでそこまで重くはないです)。5つのパーツからなるのですが、自由に組み合わせることができます。写真上がパーツすべてを使用した状態、その次がロッドとウェイトのみの状態(50g)です。ロッド・ゴムダンパー・ウェイト3つがついて、1,800円ですので、かなりお買い得ではないかと思います。
DSC01047.jpg
DSC01046.jpg
DSC01048.jpg

次にサイトピンですが、展示会で見た時にはファイバーは付属していませんでしたが、ファイバー付きのようです。しかし、このファイバーは明らかに長すぎて、公式競技ルールの2cmに抵触します。もともとは、ファイバーなしの普通のサイトピンで、既存の他社商品は丸型だと小さいものしかなく、12mmというのがなかったので、取り扱おうと思ったのですが、ファイバーサイトピンなら、12mmの渋谷のものがあります…ファイバーはおまけくらいに考えて、ファイバーなしでの使用がいいかと思います。ファイバーサイトピンとして使用するなら、渋谷のものの方がお勧めです。また、こちらのファイバーを実際に使用するのであれば、2cmにカットする必要があります。ご注意ください。
DSC01057.jpg

最後はエントリー向けの低価格のプランジャーです。どこの会社からも出ていますが、このプランジャーはボディが六角形になっており、工具がなくても、しっかりとプランジャーを占めることができるので、カーテルのものの販売を終了し、今後低価格のプランジャーはこのプランジャーを取り扱うことにします。
今回の荷物には入っていませんが、今後、クリッカーとスタンドも仕入れる予定です。
こちら、2013年のカタログです。INFITEC、よろしくお願いします。
INFITEC ARCHERY 2013 カタログ
https://archery.co.jp/catalog/INFITEC2013.pdf


Bowtech エクスペリエンス

以前の記事で紹介しました、Bowtechの2013年モデル「エクスぺリエンス」
今日、即納モデルとして右ハンドル・60ポンド、色はブラックオプスが入荷しました。

まずは基本的なデータのおさらいです
≪データ≫
-アクセル間        32インチ
-重量             4.2lb(1,900g)
-レットオフ         80%
-ドローレングス   26.5~31インチ
-ブレースハイト   7インチ
-IBOスピード      335fps
-ドローウエイト   50/60/70
-色     ブラックオプス、モッシーオーク・インフィニティ

構成は、センターピボットハンドルデザインに、オーバードライブバイナリーカム&FLXガード搭載、そして新しくデザインされた新型のダンパーが装着されます。
グリップの形状は昨年発売された「インサニティーCPX」と同じく丸みを帯びた接地面のハンドルとなっています。

・ハンドルのフェイス面に搭載されている「リボルバーダンパー」。
 
周りのウエイトがグニュグニュ動きます。

クラッチストリングストップ(バックストップ)の付け根にも付いています。

・新形状のバックストップ「クラッチストリングストップ」。
 
戻ってくるストリングを“クラッチ”するんですね。ゴムがヘタって来た時の為に取り替えが出来るようになっています。

・色が赤くなった「Dura-FLXストリングダンパー」

昨年発表のインサニティーCPXと同じ「オーバードライブバイナリーカム」を搭載していますが、ブレースハイトが7インチと高くなったためにカタログ数値から見ればIBOスピードが落ちた形にはなっていますが(335fps)、実用スピードとしては全く問題の無いレベルです。
挙動がおとなしく、静かになった仕上がりになっています。
データ上、アクセル間が32インチとなっていますが「オーバードライブバイナリーカム」の直径がとても大きい為に、他の32インチアクセル間のモデルと比べると、持った感じ、とても大きな印象を受けます。

より攻撃的でじゃじゃ馬的な要素を持つインサニティーCPXに対し、静粛性に長け、許容性の広さが持ち味の弓になった「エクスペリエンス」。
とはいえ、デザイン設計はゴリゴリのハンティングですから、どちらかと言うと短距離ターゲットやフィールドでの用途に適してると言えるでしょうね。
反対にロングでの安定性には一抹の不安が残ります。

使用目的を明確に持ってお使いいただく、2台目・3台目の弓として最適ではないでしょうか。

Bowtechエクスペリエンスは店舗およびあちぇ屋CPにて販売中です。
*即納モデルはコチラ


ガスプロ100万枚記念!! 新色入荷しました。来週はMAX

IMG_20130215_172141.jpg

“Thank for your trust”といただきました。クリスタルの中にレーザーでガスプロのベインが刻まれています。100万枚の記念品だそうです。UUKHAもリムの製造で4,000ペアまで成長しましたが、私たちが最初に紹介したメーカーたちが、どんどん成長していくのを見ていると本当にうれしい気持ちになります。
過去の記事を見てみると、11年の7月に初めてテストし11年の8月に取り扱いを開始し、競合メーカーとの間での変な噂を流されたりして大変だった時もありましたが、今では、弊社だけではなく、他の代理店でも取り扱いを開始するほどのポピュラーな商品になりました。商品のラインナップも拡大し、いつには100万枚です!!
取引はじめてから、まだ1年半しかたっていないのにもびっくりしますが、急成長しています。
IMG_20130215_170556.jpg

ということで、本日入荷したのは2.5インチの方のターゲット・エフィシェントの4つの新色です。上から、Cピンク、Cグリーン、Cライム、Cオレンジです。これで、全部で7色になりました(ガスプロのスピンのオリジナルの方は8色)。
あまり見たことはないですが、ROMのスピンと違って、色によって硬さが異なることはないので、色を混ぜて使用することも可能です。オレンジとか、グリーンはかなりスコープで見やすい色に仕上がっていると思います。
今後のガスプロにもご期待ください(現在はタブを開発中)。
それと、現在大急ぎで準備を進めていますが、3月を予定していたINNO MAXが来週の中旬くらいには届きそうです。INNO MAXだけ、HMC22やINNO EX シリーズの新色は入っていないですが、ハンドルだけ予定よりも早く紹介できそうです。ご期待ください。


IMG_20130216_144024.jpg

お客様から連絡があり、Cライム(写真上)とCイエロー(写真下)の比較写真を追加しました。


PSEの折りたたみ傘入荷しました。

IMG_20130214_192024.jpg

前に試しにとってみたFIVICSのアーチェリー傘が結構人気で、入荷してすぐに売り切れてしまいました(現在在庫切れ…韓国メーカーは旧正月休みのため、2月末の入荷予定)。
IMG_20130214_192425.jpg

FIVICSの傘は75cmとかなり大きなものですが、大きすぎるために通常のアーチェリーケースに入れることはできません。ということで、少し小さくなりますが、70cmのPSEの傘も仕入れてみました。折りたたむと約60cm(=24インチ)になり、ハンドルとほぼ同じ長さでアーチェリーケースに入れることができます。
IMG_20130214_192048.jpg

卸値がだいぶ高いなと思いましたが、入荷して検品してみると、強風にも対応している二重構造で結構しっかりとした傘でした。来月くらいからアウトドアの試合がはじまるのでいかがでしょうか。


TRU Ballの新しいリリーサー インクレディブル


ぞくぞくと新しい商品が届いています!!
昨日はTRU BALLのインサイド・アウトXと上のインクレディブルが入荷しました。コンパウンドだと後は、カーターの荷物が昨日メーカーから出荷されています。
リカーブでは、早ければ今週…だけど、旧正月で中国の物流が遅れているので(イタリアからの荷物も中国のハブ空港にいったん届いてから日本に入ってきます)、たぶんの来週の初めに、ガスプロの新色が届きます。後は、昨日の記事で紹介した新型のブロードバンドリムセーバーは昨日メーカーから発送されました。なので、来週の後半に届く予定です。在庫補充のみですが、今日の午後UUKHAが届きます。
ベガスシュートも終わり、旧正月の影響も今週いっぱいなので、1月から続いてきたメーカー担当者の出張による遅れは来週からはなくなると思います…よかった!
IMG_20130213_143415.jpg

ということで、メーカーからもらっていたサンプルのガスプロの新色ピンクを先着1名の方に差し上げます。テストに使ったので、50枚は入っていませんが、40枚以上は入っています。

注文時に備考欄にガスプロのピンク希望とお書きください。先着1名です。(終了しました、昨日21時55分に注文していただいたお客様に発送しました)

先日同業の方とも話しましたが、メーカーから新商品が発表されて、その新商品を一番最初に受け取った代理店が偉いわけではないんですけどね(発注のタイミングの問題なので)…困ったもんですが…と言いながら、ガスプロからは、新色のガスプロを世界中で最初に受け取るのはあなたですと言っていただきました…うん、やっぱりうれしいものですね。。。。すみません。


Nimes 2013 / 世界インドア ステージ2 を見て


Nimes2013の会場で行われていたメーカー展示会に商談に、隣の体育館では、ワールドカップ・インドア2013 ステージ2が行われていました。
3時間くらいしか観戦する余裕はなかったのですが、道具屋という視点からの感想を少し。上のビデオがダイジェスト編になります。
まず、個人的に面白かったのは、ヨーロッパ(の北の方)では大人気でも、日本ではほとんどのプロショップで販売されていないスウィングVバーを使用している選手がリカーブの男子部門で優勝したことです。おめでとうございます。これを機会に検討されてはいかがでしょうか★
DSC00665_20130203185325.jpg

写真は試合に勝った後にみんなのリクエストに応じて、弓を引くリカーブ男子優勝のROHRBERG選手。たまたま見つけて写真撮りました。
さて、リカーブの方では、特に目立った動きはありませんでした。価格でもわかるとおり、フォーミュラはRX/HPX/ION-Xの間では、特にどれが上位機種といった差はないので、ION-Xを使用している選手は特に多くありません。RX/HPXを使用していた選手の多くはそのままでした。
WIN&WINでは、韓国選手が新しいINNO MAXハンドルを使用して試合に出場しましたが、そのくらいです。確か、この時期は韓国選手はナショナルチームの最終選考をしている時期で、毎年ワールドカップのインドアには韓国のトップ選手は出場しません。アジア圏の選手(日本含め)も多くは出ていないので、リカーブではHOYTが目立ちましたが、そんな理由なので特に評価できる結果ではありません。
DSC0065201.jpg

それに比べ、HOYT…というよりもプロコンプ・エリートの圧勝だったのがコンパウンドでした。最後まで残っていた選手のほとんどはHOYTのプロコンプ・エリートを使用していて、ION-Xが新しく出ても、既存のユーザーはGMXやRXから乗り換えない選手が多かったリカーブに比べ、多くのHOYTユーザーがプロコンプ・エリートに早速乗り換えていました。
DSC00628up.jpg

今回のワールドカップでは3位にとどまったジェシー選手ですが、HOYTのブースでプロコンプ・エリートの設計について意見交換したところ、面白い話が聞けました。
プロコンプ・エリートはこれまでにないほどユーザー中心に、ユーザーの好みを取り入れた弓だということです。この弓は、弓単体の性能をテストして開発されたのではなく、近年のターゲット競技においてのスタビライザーセッティングでシューティングした状態を想定して開発したものだそうです。
流行りのセッティング(2つ上の写真のように、センターを長く・おもりを先端に多く、サイドは片側で重量を持たせて、重心は若干低めに)で使うのであれば、プロコンプ・エリートは圧倒的に優れているとのことでした。というよりも、そのスタビライザーセッティングで使うために開発されたようなものです。
逆に、自分のスタイルがあって、写真のようなセッティングにしていないなら、プロコンプ・エリートの特性を生かすことができないので、アルファ・エリートなどの既存のモデルの方がいいのではということでした。
当然・スタビライザーとのセットで使用するのが今の常識ですので、スタビライザーを使用した状態を想定して弓を開発するのはどのメーカーもしていることで、ベアボウで弓具テストするメーカーはありません。しかし、そのセッティングの具体的な中身までも想定して弓を開発するのというのは、かなり新しいやり方で、理に適っているものの挑戦的な設計方法です。
リカーブに例えれば「長めのエクステンダーに水平80度のVバーに上にアッパーを一つ付けて、センターにウェイト3つ、サイドにはダンパー1つずつというセッティングで一番性能を発揮すハンドル開発しました」ということで、ここまで想定して設計したモデルは初めて聞きましたし、逆にこのセッティングにしていないアーチャーの購買意欲を失わせる結果になるので、かなりの挑戦です。ただ、今回、ほとんどのトップアーチャーがこの最新モデルに移行したことを考えると、エンジニアの狙いは当たりだったと思います。
他メーカーの状態を考えると、2013年はプロコンプ・エリートの独走になる可能性が高いです。
マシューズの人もいたので、話ししましたが、「Apex7の優れた設計は色あせていない・今でも十分に通用する」とのことでした。その意見には全く同意しますが、この10年でスタビライザーのセッティングから使用する素材、または、カーボンブレードやSFエリートのように今までにない形状のスタビライザーまで登場しているので、進化したアクセサリーに合わせた再設計はあってもいいのではないかと思います。
弓単体ではなく、全体で高性能の弓を作りこんでいくという話をつなげて、もう一つ目立ったのが、CX(Carbon Express)の矢でした。今回、最終的に残った8選手のうち、2選手もがCXの矢(X-Buster)を使用していました。世界戦では、特に決勝に残るレベルの選手はイーストンを使っているのが一般的でしたが、その法則が、少しずつですが崩れつつあるように感じます。
引き金はイーストン自身かもしれません。内輪の話になりますが、イーストンは1年前にHOYTと流通システムを統合しました。もともとから、HOYTはイーストンの傘下のメーカーでしたが、より結びつきを強化しています。それに対抗してか、他のメーカーも特定の矢のメーカーとの結びつきを強化していて、その関係性の中で、(日本では)無名だったシャフトメーカーが急激に製造技術を向上させています。
DSC0063601.jpg

PSEはCX(Nano pro)との関係を強化し、マシューズはビクトリー・アーチェリー(VAP)との関係を強化、WIN&WINはカーボン・テック(McKinney II)との関係を強化しています。SFはスイスの・SKYARTから供給を受けていますし、今回会場では、カーボン・インパクトというメーカーがいました(フランスと関係が強いメーカーですが、具体的な話は聞く時間がありませんでした…すみません)。
Carbon Impact
http://www.carbonimpact.com/catalog.pdf

当店では、Nano ProとVAPはテストしましたが、自分の判断で、まだ本格的にイーストン以外のシャフトを販売することはしていませんが、大手アーチェリー製造メーカーとシャフトメーカーが関係を強化して、技術を高めあえば、近いうちにはこれらの4つのメーカーのどれかから、イーストンよりも高品質で、低価格のシャフトが登場する可能性はあると思います。実績でいうと、CX(世界選手権で2つメダル、今回のオリンピックで1つのメダル)が先頭ランナーでしょうか。
HOYTとイーストンの倉庫の統合はイーストンのアーチェリー部門のロジスティックの合理化がメインの目標だったと思いますが、その動きが意外なところに影響を与えている気がしました。
まぁ、そんなこと考えないで、素直な気持ちで見ても、面白い試合なので、ワールドカップのステージ2の動画楽しんでください。2月の7~10日はワールドカップ ステージ3が行われるラスベガスに行って来ます。いくつか新商品が発表される予定です。お楽しみに。