【新発想】ボーニング、2016年ラインナップにフィールド向けのAir Vaneを追加。

Bohning_air_vane_blackついに発表されました! これ、面白いですよ! 非常に挑戦的な発想をもったベインです。

2016年に向けてボーニングが開発していたフィールド競技用の新型ベイン「エアベイン(Air Vane)」が発表されました。上の写真はワールドカップ・ファイナルでナノプロにこのベインの組み合わせで最終テストをしているドミニク選手(最終順位3位)です。

まず、ドミニク選手とボーニングから振り返ると、2014年に発売されたICEベインを共同で開発したコンビです。その後、ICEベインは多くの大会で結果を残しています。ICEベインの特徴は、ハンティング用のベインと同じ素材を使用したことによる高い耐久性と、背を低く設定した分、長さを長くした事による高い修正力・安定力です。これらを裏返すと、耐久性を持ったことによって重くなったことと、回転力が高いので長距離のシューティングに向かないことです。開発したシューターも同じコメントを残しています。

bohning_air_vane_2016_catalogICEベインはターゲット競技に非常にマッチしましたが、これをフィールド競技用に再設計したのがAIRベインです。求められるのはより長距離(60m)までのシューティングとより速いスピードです。

フィールドの世界のためのICEベインを再開発するとどうなるのか。この部分を今年の1年間ボーニングとICEベインの開発に携わったドミニク選手とセバスチャン選手がいろいろ形の試作品をテストしながら開発していました。ICEベインの特徴を生かしつつ、長距離での安定性と矢速を上げるために出た答えは…ベインを小さくすること(これは予想がつきます)とより角度をつけることでスパインを柔らかくすること。後者は面白い結論です。

ワールドカップファイナルでは、両者とてもにこのベインを使用し、3位と6位でした。その後、公表されたテストの結果では、このベインに変更したことで、セバスチャン選手はマッチするスパインが420番から470番になり、28インチシャフトで11grシャフトを軽くなり、FOCを同一にするのであれば、ポイントも軽く出来ます。自分の弓でのシミュレーションでは5fps矢速が向上し、2.5ポンドほどポンドアップした時と同じスピードの向上を得ることができます。

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かなり面白い発想です。普通ベインを工夫して矢速を稼ごうというときには、性能を犠牲にしてても、ベインの重さを軽くする事で対応させますが、このベインでは逆により柔らかいシャフト(軽いシャフト)をマッチングさせることで矢速を稼いでくれます。ベインの素材はICEベインと同じです。長さは2インチ(50mm)に。高さはICEと同じ0.3インチ(7.62mm)。AAE MAX(0.33″)、FFP187(0.312″)、V-MAX187(0.32″)よりも低い設計のままです。重さはICEベインより30%ほど軽くなっています。メーカーではこれをICEよりも1度程度多く角度をつけて貼ることを推奨しています。

1月の入荷予定ですか。入荷後さっそくスパインを変えてテストしてみる予定です。楽しみです。ちなみに、”AIR”は空力をうまく利用するといった意味で、他のメーカーのように空気のように軽いといった意味ではありません。このベインは4.5grある、どちらというと重めのベインです。


VICTORY(ビクトリー)が2016年のラインナップに新しいシャフトを2つ追加。

Victory_2016_arrowVICTORYから新しいシャフトが2つが2016年モデルとして追加されることが発表されました。VAP-TKOは既存のVAPターゲットモデルと同じ0.166、RIP-XS も既存のRIPと同じ0.204サイズを採用し、既存の部品がそのまま使えます。

特徴は現在のラインナップとは違うカーボン編み方を採用したことで、より耐久性が向上しているとのことです。写真を見る限りでは、CXの大口径CXLなどで採用されているダイヤモンドウェブに似ているように感じます。出荷はもう少し先になりそうです。

VAP-TKOのほうがA/C/Gや、Nano SSTよりも安い価格で販売されれば、ちょっと面白いことになりそうな気がします。RIP-XSに採用されている0.204″は日本ではあまりみけませんが、ハンティングの世界では一般的なサイズで(これより細いとブロードヘッドインサートの装着が難しくなるので)ハンティング用シャフトでは最も細いサイズです。イーストンのハンティング用のXノックの大きさが0.204″(0.202″-0.205″)なので、イーストンのDeep Six SD/FMJ/AXISシャフト、GTのKINETIC、CXのメダリオン(弊社で扱っている1300-2000は特別に細く作られているのでこれは除く)などと同じサイズです。この上のサイズがGTのウルトラライトの0.246″になります。0.204″が日本で使用された経験はほぼない思いますので、どうなるか楽しみです。


Myboが今度は競技用コンパウンドボウ、Originを発表

Mybo_shooter10月末に新型のリカーブハンドルWaveを発表したMyboですが、今度は新しいコンパウンドボウ「Origin」を発表しました。ちなみに、Wakeは来週の中ごろに届きます。
12310029_531364007022615_3500075310398955706_oエントリー向けラインナップがメインのリカーブと違い、本格的な競技用のコンパウンドボウでイギリス代表の現世界ランキング24位のアダム・レーベンスクロフト(Adam RAVENSCROFT)選手がさっそく使用を始めています。
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12370672_532040190288330_4800823922384211645_oアクセル間は35インチ、ブレースハイト7.75インチ、矢速は318fpsで、重さは4.5ポンド(2,040g)、希望小売価格は14.5万円です。バーティカルなリムに高いブレースハイトと、なかなかのクラシックなデザインのように見えます。

メイド・イン・UKのコンパウンドボウです。近いうちにイギリスのアーチェリー雑誌「Bow International」誌に詳細のレビューがのるはずですので、それを見てから取り扱いを判断したいと思います。

まずは、来週届くWaveですね。3万円台前半の価格帯のハンドルがあまり市場にないので期待しています。


CX(カーボンエクスプレス)の2016年新商品について

carbonwxpress_medallion_XR_2016カーボンエクスプレス(Carbon Express)が2016年ラインを発表しました。現行のターゲットラインに変更はなく、弊社で取り扱っているメダリオンXRのロゴの変更だけです。多くのメーカーがやっていることですが、ロゴをカラフルにすることで、XRシャフトであることをよりわかりやすくするというマーケティング戦略的なものだと思います。性能に変化はないので、特に区別することく販売します。

RZ_selectもう一つはハンティングの世界で大成功したMaxima BLU Red Zoneをターゲット用として精度を向上させたRZ Selectです。コンパウンド競技が50mwになってから多くの競技大会で結果を出しているGold Tipのウルトラライトとほぼ同じ0.286″(7.3mm-500)のシャフトで、重さもほぼ同じは6.6gr(ウルトラライトは6.3gr-500)。

違いは大口径シャフトで初めてバレルシャフトと同じように矢飛びを安定させる効果を持つデュアルスパインシャフトとして設計されていることで、ポイント側とノック側が硬く、シャフトの中央部分が柔らかく製造されています。このシャフトでどれだけ射つ機会があるかは微妙ですが、メーカー側の実験では、既存の大口径シャフトに比べて、100ヤード先(92m)でのグルーピングが大きく違うそうです。

X10/ACEの真直度は0.0015″ですが、本来のハンティング用に用意されたBlu RZが0.0025″であるのに対して、Ble RZ Selectでは真直度が0.0010″以内で用意されます。イーストンで同じ精度を実現しているのはX7だけです。

新しいXRシャフトは現在通関中の荷物ですぐに入荷します。新しいBlu RZ Selectは来年の2月くらいになる予定です。


SOCXのエイムオフトレーニングターゲット

SOCX_ターゲットアーチェリータオルやアーチェリーマフラーなどを製造しているSOCX社から実験的なエイムオフターゲットが発表されました。現在どう取扱いするか相談中です。

ディファレンシャルトレーニングと呼ばれるもの用に開発されたもので、いつもの的と差異がある(違いがあるが違い過ぎない)的を練習に使用する事で、真ん中しか狙えない(エイムオフがうまくできない)選手や、真ん中が狙えない(ターゲットパニックの一つ)選手の手助けとなるものです。

実験的なテーマでどれだけ有効かアーチェリー業界での評価は固まっていないですが、取り扱ってみたいと思います。1か月程度で入荷する予定です。


FLEX SOLOFLEX取り扱い始めます。

ストリングフレックスコンパウンド弦FLEXからSOLOFLEXが入荷しました。ワンセットで4,200円です。ミドルクラスで最も売れているBowtechのFUEL用で発注しました。

現在取扱いしているWinners choiceは多くトップアーチャーが使用し、販売量の多さから特別にBCYから8190Xという素材を作ってもらっている一流の弦メーカーですが、その引き換えに価格が高いです。全部取り換えると1万円以上はします。先日紹介した動画を見ていただければわかるとおり、高品質な弦を作るために莫大な投資をしているからなのですが、3-5万円の弓の弦交換で1万円以上かかってしまうのなんともバランスが悪いです。

そこで、弊社で販売しているリカーブ用のストリングを作っているスペインのStringflex社と相談し、エントリー・ミドルクラス向けにコンパウンドボウのためのストリング/ケーブルセットを作れないかという話をしました。

スタートが価格なので、5,000円を切る価格ということが前提で、妥協しない点は素材。素材はすべてBCYから選び、ストリング/ケーブルにBCY-X、センターサービングに62XS、エンドサービングにHaloを使用しました。Winnersのように素材の選択はできませんが、ストリング・ケーブルの全交換で5,000円を切る価格を実現しました。Dループ用のロープが入っていますが、あまり耐久性が高くないので、おまけ程度に考えてください。

まずは、一番売れている5万円台のFuel用のものからテストしていますが、入荷したものを見る限りかなりしっかりとした作りです。今後、需要があれば、他のモデルでも販売を開始します。色は指定できません、Fuelは在庫しますが、取り寄せの場合入荷には1-2か月はかかります(今後短縮できるよう相談中です)。

高品質の素材を使用した低価格のストリング・ケーブルセット。いかがでしょうか。


アリゾナ(AAE)がコードバンタブの生産開始、入荷しました。

KSLタブ_コードバン_2016コードバンの高騰のために2014年から生産が止まっていたKSLゴールドタブ・エリートタブのコードバンタイプですが、先月生産が再開し、本日入荷しました。

価格は少し高くなりましたが、現行のスーパーレザーに加わる選択肢としてご検討ください。


TRU BALLからスイートスポットのブラスモデルが発表されました。

3finger_sweet_spot_WebTRU BALLからスイートスポット2のブラスモデルが発表されました。スイートスポットに搭載されりているものと同じ安全装置を搭載し、ハンドルはブラス(真鍮)を使用したヘビーウェイトリリーサーになっています。
sweetspot_2_pro
最近のTRUのリリーサーと同じように、アルミの部分(黒いところ)を交換することで、2本掛け/3本掛け/4本掛けに変更できるようになっています。

来年の初めの入荷予定です。また、同時にHBXリリーサーについての連絡があり、年末入荷と言われていたHBXの4本掛けの生産が来年の中旬(approximately August)に延期になったとのことです。残念です。


Martin Archery 2016年モデル発表

carbon新しいスタートを切ったマーチンが2016年モデルを発表。新しくカーボンハンドルモデルが加わりました。作り方はPSEのようなコストのかかるモノコックデザインではなく、ボウテックなどが採用しているコンポジットデザインで、価格も抑えられたモデルとして登場するようです(取り扱いの予定はなし)。


hellfire35もう一つ新規モデルは、独立業者でテストして、ホイット、マシューズ、ボウテック、エリート(PSEは??)の弓と比較した結果、これらの中で最も静かだったという売り文句のHellfire35という弓です。328FPSですから、パワーがないから静かだというわけではなく、2つケーブルに計4つ装着されているリング(ゼロリーンシステム)の効果なのかもしれないですね。いやー、でも弦・ケーブルセットで全交換するとかなり高そうな弓です。まだ、どこにも定価が出ていないので、評価しようのない部分もありますが、マーチンも面白いメーカーになってきたと思います。これからも定期的に見守っていきたいと思います。