ホイットのクアトロリム 評価テスト その1.5 - 全テスト終了

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cxtすみません。1.5ということで。本日すべてのテストを10分前にやっと終了できました。分析もして本日中にすべて書き終えようとしましたが…無理して徹夜するよりも、一晩頭の中で熟成させて明日にその2を書きたいと思います。

写真は上からHPXにクアトロリム、HPXにF7リム、参考としてINNO CXTにINNO EX POWERリムのリムの振動データです。

 

IMG_20131113_195154センサーの位置はここです。すべて各メーカーの最新の上位機種ですので、見てわかるほどの明らかな違いはほとんどないように見えます。このグラフのもとになってい膨大な数字の羅列(CSV)がありますので、それを分析して結果を出します。

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これらは公式に手順が定められたテストですが、一つ参考値になればと思ってやってみたテストがあります。

今回、F7リムとクアトロリムでは、手でリムチップをねじってみればそれだけでわかるほどの剛性の違いがあります。と、口で言っても、店舗から遠くにお住いのお客様には伝わりに行くので、写真のようにリムと交差する位置にレーザーポインタを張り付けて(写真上)、そのドットを紙の上に落とし(写真下)、その状態でリムチップに対して回転する方向の力(トルク)をかけて、2kgの力をかけた時、レーザーの点がどれだけ移動したのかを測定しました。

聞いていてわかるとおり、いろいろな点で誤差が出そうなテストですので、厳密な結果とは言えません。参考値としてください。

 

リムチップを2kgの力でねじったとき、F7リムに生じたねじれを100とした場合、クアトロリムを同等の力でねじったとき、リム発生したねじれは49でした。つまり、少なくともリムチップまわりでは約倍ねじれ剛性があるといえます。(F7でドットは5.3cm移動した、クアトロでドットは2.6cm移動した)

誤差が多いのであくまでも参考値です。15%位の違いだったら発表しないでお蔵入りしようと考えてましたが、予想以上にはっきりとした差が出たので、このテストも手順を改善すれば、価値のある情報になるかもしれません。

 

続く。

Pro Comp Elite FXが入荷!

Hoytの2014年モデル、プロコンプエリートFXが入荷しました。(GTXカム)

2013年発売のプロコンプエリートをコンパクトに、そして軽く、よりハイスピードになったモデルです。重さ2.08kg、アクセル間が35-1/4インチ、ブレースハイトは7インチ。GTXカムかスパイラル-Xカムかの選択です。

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(パールホワイト)

 

手にした時、プロコンプエリート(37-7/8インチ)に比べて明らかに軽く感じます。

 

今年のからいくつかのモデルに採用されている「ショックロッド」

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上に3本、下に3本で計6本。

より静かに、そして余分な振動を取り除く効果に期待が持ています。

 

リアブッシング

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5/16インチのリアブッシングは下向き重心のスタビセッティングの自由度を向上させてくれます。

またハンドルフレームは各所に溝が切ってあり、軽量化が図られています。

 

 

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剛性アップの為に変更されたエアショックダンパーの接続部分。

接合部の形状を変た事で、折損を防ぎます。

 

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プロコンプエリート(37-7/8インチ)との比較。

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上下のリムとハンドルの接合部を結んだ線で見比べると、左のプロコンプエリート(37-7/8in)がストレートハンドルに対し、FXは約1.5インチ引っ込んでおり、リフレックスが強めの設計になっています。

ハンドルの上下間における中心位置はシェルの底。これはプロコンプエリートと同じ設計です。アッパー側により重心が来るようになっています。

 

軽くなった全体重量、ハイスピードになったハンドル。

プロコンプエリートの大きさ、重さが導入のハードルになっていた方にとっては嬉しい追加投入となるでしょう。

あちぇ屋CP店、店舗にて販売中です。

 

ホイットのクアトロリム 評価テスト その1 - 設計と矢速

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ホイット(HOYT)のクアトロ(Quattro)リムが入荷しましたので、本日テストを行いました。その1です。

SONY DSCこのリムの売りは対F7リム比で40%も剛性が向上し、安定性が向上したこと…とカタログに書かれています。これに関しては、明日、再度テストし、その2に書きますので、本日、それ以外の話です。

リムにはSPEED(スピード)とも書かれています。剛性が向上し、スピードも向上していたら、かなりすごい事ですが、カタログを見ると、矢速も向上しているとは書かれていません。

IMG_20131112_120615ということで、まずは矢速をF7と比較しました。

結果は下記の通りです。

F7リム : 202.62fps

クアトロリム : 202.02fps

と2012年に登場したF7リムのほうが矢速が速いという驚くべき結果になりました。わずかな差ですが、およそ1ポンドで2fpsほど矢速が変わるので、0.3ポンドほどF7のほうが矢速が速いということになります。

*初速を計測。5射平均値。HPX25インチハンドル、8190弦(105.4gr)、X10 550(312gr)、実質42.0ポンド、ティラー差5mm、ハイト8.5インチ、ATA28インチ引き、イーストンの矢速計による計測。F7・クアトロいずれもMサイズのフォームコアリム。68インチ。バランスのため、センタースタビライザーのみ装着。シューティングマシンによるリリーサーリリース。

 

なぜ、F7リムのほうが矢速が速いという結果になったのかというと、リムの重さが全く違うからです。

F7リム(M38) : 383グラム(上リム191、下リム192)

クアトロリム(M38) : 415グラム(上リム207、下リム208)

とF7リムと比べて、8%もリムが重くなってしまっているのです。それでも、ほぼ同じだけの矢速を達成しているので、設計としては悪くないと思いますが、アーチャーが体感する矢速という点では、クアトロリムに変えて、矢速が上がったと思うことはないでしょう。その分、引きは柔らかくなり、触っただけでも、ねじれ剛性がかなり向上しているのがわかります。具体的な数値は明日に計測する予定ですが、今回のクアトロリムは重く・矢速が向上しなくても、剛性と安定性を重視したリムになっているといえます。

F7リムという軽く矢速が速いリムが登場した時には、多くのアーチャーがW&Wのリムっぽいという感想を抱きましたが、クアトロリムで矢速よりも安定性を重視した創業者ホイット氏の信念に回帰したリムといえます。

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細かい部分を見ていくと、リムチップまわりはF7リムと同じです。写真はともにクアトロリムのほうが左、右がF7リムですが大きな違いはありません。

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少しわかり辛いですが、上の写真の左側の手前がクアトロリムで、奥がF7リム。写真右の奥がF7リムで、手前が990TX(F4)リムです。リムチップを真横から撮影したものです。今回もリムのカーブはほぼ同じですが、新しいリムになるたびに、わずかにリムチップのカーブが強調されて、立ち上がってきているのがわかるかと思います。

 

SONY DSC多くのディーラーからクレームが上がっているリムロッドを取り付けるブッシングのすき間に関しては、改善がなされなかったのは残念です。弊社ではこのすき間が原因での故障、リムロッドブッシング交換・修理が3件発生しています。金具を変えてブッシングとリムの接する面しっかり密着させるというだけの話だと思うのですが…。その方が振動吸収性も向上するので、2015年に期待というところでしょうか。

SONY DSC改善がなされたという点では、リムとポルトの接合部の設計がW&Wと同じになりました。トラブルが発生してから、シールを貼ってみたり、リムボルト側の素材を変更してみたりしましたが、INNO EXシリーズのような設計が、結局このタイプが一番リムが安定すると思います。

次回に続く…

ホイットGPXハンドルのリフレックスについて

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ホイット(HOYT)の2014年のリカーブモデルがすべて入荷しました。コンパウンドは一部もう少し時間かかります。クアトロリムについては時間がないので明日になりそうです。

まず、GPX(グランプリ・エクストリーム)ハンドルについてのレビューを書きたいと思います。

発表があって、届くまでの3週間の間に最も多かった質問は、具体的なスペック等よりも、GPXとはいったいどんなハンドルなのかというものでした。毎年、ホイットのリカーブハンドルの設計を追い続けている人には、明白にION-Xの作り変えとわかりますが、「久しぶりに普通のリムが装着できるホイットハンドルが出た」と、何年ぶりかにカタログを見た方には、この設計がびっくりなのもわかります。まずはその説明からします。

エアロテックハンドル(2004年ごろ)から、ホイットが作った来た上位モデルのハンドルです。赤線をたどっていけば時間軸に、発売順にたどれます。ホイットの一番の特徴は基本設計をすぐに変えてしまうことです。これが好きな人もいれば、嫌いな人もいて、プロショップとしては…難しいところです。

デフレックスのハンドルの時代(へリックス・ネクサス)には、デフレックスハンドルが一番安定しているので、これが最高の設計だと宣伝し、次のスタンダード(ストレート)設計のGMXハンドルは、人気があり一時代を築いたゴールドメダリストの正当な後続モデルだから、すごく安定していると宣伝し、リフレックス時代のHPXでは矢速を向上させ、安定性も損なわないという宣伝文句…。この間ハンドルに関する特に特記すべき進歩はリムボルトくらいしかないのですが…。

デフレックス・ストレート・リフレックスに、テックありとテックなし。この10年で6つ種類の組み合わせすべてをホイットは作ってきたのです。ホイットの競合・ライバルたちは、W&W・MKコリア・SF・FIVICSに、かつて、一時代を築いたサミックまで、みんな基本設計のハンドルのみに専念しています。競合のアジアメーカーだけではありません。アメリカのPSE、フランスのUUKHA、イタリアのスピギャとファイバーボウも、最上位モデルでは基本設計のハンドルしか作っていません。

グラフでいえば、赤線が画面全体をうごいている間、他の競合メーカーはほぼ緑の枠内でしか、あくまでも基本の設計を変えずに、素材やリムポケットの設計・グリップの設計などに専念して来ました。

確実にその流れの中にこのGPXハンドルというものは存在し、そして、現在のホイットはリフレックス設計にぞっこんなのです。

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GPXハンドルはホイットでは、ILF(*)では4番目の競技用テックハンドルになります(エントリーモデルではエクリプスなどもありました)、これまでの設計の遷移が、上の写真でわかるかと思います。

*HDS・ILF・GP(グランプリ)…すべて同じ事ですが、ようはフォーミュラーシリーズではない、一般的なリム接合ハンドルのことです。

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上の写真は、ILFモデルでは一世代前に相当するGMXハンドルとの比較です。リムボルトの位置を揃えて写真を撮っています。写真の通り、実測で約2cm、GPXハンドルのバック寄り(左側)のプランジャーホールが、GMXハンドルのフェイス寄り(右側)のプランジャーホールと重なる位置に来ます。その分グリップの位置が後退しているのです。ポンドにすると、GMXハンドルからGPXハンドルに変えることで1ポンド強(40ポンドの場合)、実質ポンドが上がります。これがこのハンドル最大の特徴です。

また、このポンドアップはリムの差し込み角度が変化することによりポンドアップ(普通のポンドアップ)ではなく、実質的に引き尺が長くなることによるポンドアップですので、1ポンド強いリムに買いかえるのとは全く別の現象です。実質的に引き尺が長くなるので、引き尺が短く、かつ、ホイット以外のリムを使い続けたいという方には、ぴったりのハンドルと言えます。

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そのほかの特徴としては、リムポケットの軽量化がされ、ハンドルにも溝が入っており軽量化がはかられています。この溝はバック2か所、フェイス側3か所と計5か所に施されています。重さは実測での計測値は約1,360g、カタログ値は1,304gで、5%の誤差です。

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写真で伝わるでしょうか…グリップは2014年仕様のハイグリップが装着されているのですが、もちろん形は同じです。一点、テカりが半端ないです。ニスがかなり塗られていて、触り心地はむしろプラスチックに近くなっています。個人的にはあまり…シックでマットな感じがウッドグリップの良さだと思っているので…まあ、ニスを落とせばいいだけなのですが、今後登場予定のカラーハイリストグリップでは、色も一緒に落ちたりする可能性もあるように思います。

 

 

SONY DSCもう一点、カウンターブッシングは2か所あり、これまでGMXのカウンターブッシングがあったリムボルトの少し上に加え(リアブッシングと言う方が正式らしい)、W&Wなどで採用しているグリップ下にもカウンターブッシングが装着できるようになりました。

別のところの変化としては、ホイットのグランプリシリーズに対して推薦ハイトの範囲が低くなりました。

66インチでは 8.25~9インチ が 8.25~8.75インチに、68インチでは 8.5-9.25インチ から 8.5~9.0インチに変更になりました。短い方のハイトは変わりませんが、あまりハイトを高く設定しないようにという変更です。

 

以上

 

・リフレックス設計で引き尺を伸ばして矢速の向上がはかられる

・リフレックスデザインでW&Wなどの他社のリムが使える唯一のハンドルである

・カウンターを2か所で装着できる

 

が、このハンドルの大きな特徴でしょうか。矢尺が短い方、または、リフレックスに興味があったが、ホイットのリムしか装着できないION-Xは見送っていた方にはおすすめです。

 

ただ、GMXハンドルの基本に忠実なクラシックなデザインを愛する人間は世界中に多くいます。2013年の世界選手権でも、5代前のモデルに相当するGMXハンドルを使用している選手はかなりいました。W&Wなどのメーカーで5代前のモデルを使用している選手は、まず世界大会では見かけないので、GMXの設計がどれだけ評価されているかがよくわかる事実だと思います。

GMXハンドルをリプレイスするだけの力があるハンドルではないです。あくまでも、GMXに代わる選択肢としてご検討ください。

JPアーチェリー大宮店が「モヤモヤさまぁ~ず2 大宮」に取り上げられました。

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大宮 モヤモヤ(する)スポットとして…。。。。。

「弓を引くと顔がおかしくなる」という取り上げられ方でしたが、バラエティをご覧にならない方に前もって説明しますと、バラエティはそういうものです。教え方下手だなとか、重いポンド引かせすぎとかは突っ込まないでおいてください。ご理解を。実際は、そんなにモヤモヤしないと思います★

大宮店長の村田から、収録の報告まではあったのですが、実質に放送されるかはわからないので、事前告知はしないで下さいということでした。まさか、こういうことになっているとは。

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これからもJPアーチェリー 大宮店をよろしくお願いします。

追記

さっそく、ファイバーボウ(明日入荷予定)の通関作業していたら、通関士の方から「昨日のモヤさま見ましたよ」といっていただけました。結構、影響力ありますね。

ホイット(HOYT) 2014商品 出荷開始

ホイットの2014年モデルの出荷が始まったという連絡が木曜日にあり、金曜日に無事出荷されました。

下記の商品が月曜日の予定で到着します。

Hoyt Handle GMX 2014 25″ RH Purple

Hoyt Handle GPX 2014 25″ RH Jet Black
Hoyt Handle GPX 2014 25″ RH Painted Pearl White

Hoyt Limbs Grand Prix Quattro Carbon/Foam
68″-38#
68″-40#
68″-42#

Hoyt Limbs Formula Quattro -Carbon/Foam
68″-38#
68″-40#
68″-42#

GMX/GPXは在庫に登録しました。

クアトロリムは月曜日到着後、テストしてから価格を決めて、在庫に登録し、水曜日までには販売を開始したいと思います。

ホイット自身は40%と言っていますが、実測で、クアトロリムがF7リム比でどれだけ進化しているか楽しみです。

W&Wのハイリストグリップが入荷しました。

WIN&WINのハイリストグリップが入荷しました。同時に、INNO MAXのウッドグリップの標準タイプ(ミドルグリップ)も取り扱いを始めました。なぜかわかりませんが、同じハイリストタイプでも、INNO MAX用とWINEX用は形が全く違います…ハンドルにフィットする側だけ変えればいいと思うのですが。。

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上の2枚がINNO MAXハンドル用のハイリスグリップ標準ミドルグリップ。下の2枚がWINEXハンドル用のハイリスグリップ標準ミドルグリップ。INNO MAXのグリップが直線的なデザインに対して、WINEXのグリップは丸みを帯びています。ハイグリップの角度も若干INNO MAXのほうが高いです。

WINEXのミドルタイプのグリップの在庫数が少なくなっています。次回の入荷は12月の初めになると思いますので、お早目に。それ以外のタイプはそれなりに在庫があるので、ゆっくりご検討ください。

シュアロック(Sure-Loc)がICONの後継モデル「ICON X」を発表

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独自のユニークなデザインのシュアロック(Sure-Loc)のアイコン(Icon)サイトの後続モデル「ICON-X」が発表されました。

Sure-Locから、すべてが新しいサイト、「ICON/アイコン」が入荷しました!
https://archerreports.org/?p=5346

現行のノーマルアイコンサイトと比較するとエクステンションバーの角度調整機能が改良されています。調整精度の方は、0.02/クリックと0.1度/クリックで、以前のアイコンサイトとは変わりません。重さが若干重くなっています。

ICONX 550 Product page1(1)

生産は順調に始まっているそうですが、あまり取引が多いところではないので、入荷は少し先になってしまいます。1月をめどに少量入ってくる見込みです。大幅な変更ではないので、既存品の大幅な値引きセールは行いませんが、現行品のアイコンサイトの新規入荷はもうありませんのでご理解ください。

スコット(SCOTT)の新型リリーサーが正式発表

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昨日の記事で紹介したリリーサーが正式に発表されました。

スコット(SCOTT)の2014年モデルとして、12月中旬に出荷が開始されるそうなので、入荷は12月末か、1月になると思います。メーカー側の説明ですと、より簡単にリリーサーが回転し発射できるよう回転の中心点を再設計したとのことです。2/3/4本指とストレートの4種類で、写真を見る限り、TRU.BALLのようにパーツを変えるだけで、タイプを変更できるようです。

もうしばらくお待ちください。