超軽量ハンドル 580gのFB5.3ハンドルが入荷

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2013年世界ターゲット選手権の観戦記”その1″しか書いていないことに今気が付きました。帰国後、すぐに2014年のラインナップの発表が多くのメーカーからあり、その更新作業の中で忘れていたようで申し訳ないです。

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SONY DSCというのをこのハンドルの入荷で思い出しました。世界選手権でフランジィーリさんと話した時に、新しいファイバーボウのハンドルFB5.3を娘のカーラがこの試合で使用しているから、あとで見せてあげるよ言われ、予選終了後に何枚か写真を撮って感触を確かめさせてもらいました。上の写真は実際にカーラ選手が試合で使用した弓のものです。

そのことの記事を書いたつもりだったのですが…見つけられず。

軽量ハンドルという言葉を1,000g前後のハンドルで使ってしまっているので、このハンドルは超軽量といっていいと思います。基本設計はFB6.3ハンドルと同じです。FB6.3ハンドルが25インチハンドルであるのに対して、FB5.3ハンドルは23インチハンドル。25インチハンドルが630gで、新しく入荷した23インチハンドルは580gしかありません。

高剛性の高性能フルカーボンハンドルでありながら、重さはオプティモのようなウッドハンドルや、ローランのような樹脂ハンドルよりも軽いです。

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グリップは丸みがあるスタンダートなサイズのミドルウッドグリップです。

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リムポケットはファイバーボウ(Fiberbow)独自のシステムで、基本的には下リムのボルトだけを偏芯させてセンター調整をします。上のボルトもボルトを交換することで偏芯させての調整は可能ですが、別売りです。

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ハンドルは軽ければいいというものではありません。競技スタイルに応じ適切なハンドルの重さが存在します。この600gを切る超軽量ハンドルは、例えば、ベアアーチャーにとっては軽すぎてほぼ使用されていませんが、車いすで競技されているアーチャーの間ではかなりの人気を得ています。

高性能なハンドルです。ただ、とても軽いが軽すぎるになってしまうアーチャーにはおすすめできません。軽さを追求するアーチャーにとっては最適な選択肢だと思いますが、すべてのアーチャーに勧められるものではありません。とにかく軽いハンドルを買って、あとはスタビライザーなどで調整すればいいというものでもありません。重心はその作戦で調節可能ですが、モーメントの調整はかなり困難です。

また、出版日の古いアーチェリー技術ガイドなどで「軽いハンドルがお勧め」などと書かれていたとしても、著者の人が想定しているのはたいてい1,000g程度のハンドルのことであり、このような超軽量ハンドルをことを指しているケースはあまりないと思われます。ご注意ください。


センス&フィール ワックスが入荷しました。

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以前にFLEXの香りつきサービングをテストしましたが、香りの持続性で問題がありました。いろいろと相談した結果…香りづけするものがあればいいのではないかということで、香りつきの弦ワックスという形になりました。

SONY DSC香りの種類は8種類です。

・サン(太陽)

・ビタミン

・エナジー

・オーシャン

・トロピカル

・ホワイト

・フォレスト

・ベリー

です。具体的な香りは…説明する自信がないのでイメージでお願いします。どの香りもケミカルな香りです。

明日より各店舗で全種類展示しますので、実際に試してから購入することをお勧めします。

そもそもの性能は、大手弦メーカーのフレックス(FLEX)社が使用している通常の弦ワックスで、UVカット効果(弦の紫外線による劣化を防ぐ)が付加されています。

17g…シールタイトより少し少ないですが、弦ワックスを使い切る人はめったにいないので…問題ないと思います。

一点注意していただきたいのは、カラーワックスということです。キャップの色がワックスの色です。白または同等の薄い色の原糸・サービングには、無色ワックスであるホワイトとトロピックをお勧めします。それ以外のワックスを使用すると弦にはわずかにワックスの色が付きます。

通販でも販売しますが、ぜひ、店舗でお試しください。


インドア的、リカーブ用/コンパウンド用取扱い開始

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どっちにも使える両用タイプのほうが便利でいいと思いますが、両用タイプのメーカーの在庫がなくなったために、リカーブ用の取り扱いを始めました。

上の写真の左がリカーブ用でXが印刷されていません。右がコンパウンド用で10点がありません(リカーブのXが10点です)。

両用タイプの次回入荷は未定ですが、もう作らないということではないそうです。


MKコリアアーチェリーの2014年カタログ届きました。

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MKコリアの2014年カタログが届きましたのでPDFにしました。特に変更はありません。ラインナップは2013年と同じです。

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ベラ2リムも発売されましたが、ベラリムもまだまだ現役で、公式記録ではないようですが、韓国の国内の試合で70m350点を記録したそうです。現在、韓国代表チームの補欠選手に選ばれたそうで、今後に期待の選手ですね。射形のビデオ探したのですが見つけられませんでした。

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今年の世界ターゲット選手権では個人優勝の両選手がMKX10ハンドルを使用。リムの生産は相変わらず時間がかかりますが、スケジュールも安定してきましたので、2014年も信頼できるメーカーとしてお勧めです。

MK KOREA ARCHERY 2014年 カタログ
https://archery.co.jp/catalog/MK_Archery_2014.pdf


ハーモニックダンパー搭載の新しいハンドルVanquish(ヴァンキッシュ)

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1月に紹介したスカイアーチェリーのハンドルに続いて、また、新しいハーモニックダンパーを搭載したハンドルが登場しました。現状で取扱い予定はなく、紹介のみとさせていただきます。

メーカーは2000年前半に創業されたドイツのStolid Bull Bowsというメーカーさんで、主にベアボウにフォーカスした設計をしてきたメーカーです。

よく知られているてハンドルは、通常単体だけでなく、スタビライザーを装着した状態をあらかじめ想定して設計されています。ただ、ベアボウ競技ではスタビライザーは使用できないので、ベアボウに合わせたハンドルは、上の動画のように何も装着していない状態でも、弓がきちんと飛び出します。HPXハンドルなどで同じように射つと、アッパー側が頭の方に回転し、まっすぐは飛び出しません。

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ベアボウの世界では知られているメーカーでしたが、そのメーカーが満を持して発表したハンドルがVanquish(ヴァンキッシュ)ハンドルです。Vanquishは打ち負かすという意味です。26インチで1,800gとかなり重いハンドルになっています。

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そして、このハンドルでもっともユニークな点は、ハンドルとレストとプランジャーホールが独立しているというところです。高い剛性を実現するために、ハンドルに大きな穴をあけずに、ねじによってレストとプランジャーホールがある独立したプレートをハンドルに取り付ける構造になっています。そして、このプレートには種類があり、これによって細かいグルーピングのチューニングができます。
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以前、、同じような発想のプランジャーホールの高さを調整できるハンドルがありましたが、固定が甘く、プランジャーホールの位置がずれてしまうトラブルが多く発生して、結局他機種に広まることはありませんでした。ただ、プレートを取り換えるこのタイプの設計であれば、一度調整した位置がずれてしまい心配はまずないでしょう。

価格は、以前に紹介したスマートライザーに負けないほどの130,000円ほどです。直接メーカーから購入することができます。

Stolid Bull Bows
http://www.stolid-bull.com/


PSE用競技用ドローストップ

 

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PSE用の競技ドローストップが入荷しました。目立つ色なので試合の動画を注意深く見ていればわかると思いますが、現在、2011年世界選手権をコンパウンド男子個人を制したクリストファ・パーキンスや、その2回前、2007年の世界選手権を制したトリラス選手、さらに2回前の世界選手権を制したフリーマン選手など、PSEをターゲット競技で使用しているトップアーチャーの多くが使用しています。

その特徴をリストアップすると、

・ソリッドなウォール
・ホールディングポンドの上昇(9mm)
・耐久性の向上

(それに関連して起こるのは)

・ドローレングスが0.125インチ短くなる(9mm)
・矢速が0.3%遅くなる(9mm)

です。

まず、このドローストップに変えると、引き込み時にドローストップに当たった時の感覚が明らかに違います。それ以上無理に引いていこうとした時の感覚は変わりませんが、ウォールの入り口の感覚は確実によりしっかりとしたソリッドなものに変化します。

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次に耐久性ですが、わかりやすいようにオリジナルで搭載されていてある程度使いこまれたドローストップの写真を、かなり明るくしましたが、ゴムに多少の摩耗が発生していることがわかるかと思います。どのメーカーもドローストップにゴムが使用されている以上、どうしようもない現象です。

では、ドローストップにゴムを使用しなければいいのかというと、前の記事で書いたとおり、ドローストップはターゲット用とハンティング用を兼ねています。ハンティングでは静かであること、特に、発射前に音がしないことは絶対的に必要なことですので、ドローストップに当たった時に音がしてはいけません。そのため、メーカーはゴムの採用をやめることが困難なのです。

だからこそ、このドローストップは「ターゲット競技用」として販売されているのですが、当たった時に発生する音は多少オリジナルのものより大きいです。ただ、それはあくまでもゴムに当たったか、アルミに当たったかの違いによるものであり、発射後の振動・音は変わりません。

 

シングルカム用/ハイブリッドカム用があり、サイズは8mmと9mmです。オリジナルのドローストップは7.6mmで、8mmのものに交換した場合、ウォールの感覚と耐久性の向上だけが特徴になります。

9mmのものに交換した場合には、ドローストップが大きくなる分、引き込みが少し短くなります。それに伴い、ドローレングスは1/8インチ(0.125インチ)短くなります。ドローレングスが短くなることは、ホールディングポンドの上昇と矢速の減少を意味します。

メーカー説明では2ポンドほどホールディングポンドが上昇します。こちらで、50ポンドモデルでテストしましたが、ホールディングポンドは13.4ポンドから、15.2ポンドに上昇しました。レットオフは73%から69%に、1.8ポンドの上昇、レットオフは4%ほど変化しました。この変化はポンドが高いほど変化が大きくなります。

矢速は262.8fpsから262.1fpsへ、わずかに(0.3%)減少しました。ドローストップの重さがオリジナルのものの倍(33.6gr)あることも影響しているかと思いますが、0.3%程度ですので、再チューニングが必要なほどの変化ではありません。

テストの結果は非常に良いものでしたが、値段が高いのが唯一の欠点でしょうか。シングルカムモデルは1つだけなので、まだ安いのですが、ハイブリッドカムではストップが2つ必要ですので、値段も倍になってしまいます。こういう時にApex7を愛用していてよかったと思うのですが…マシューズは関係なかったんだった。

少数入荷していますが、本日再度発注し、週末か来週の初めには、まとまった量が入るかと思います。PSEのターゲットアーチャーの皆さんにおすすめです。


ターゲット競技専用ドローストップ

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20131122164901PSEの弓をお使いのアーチャーに朗報です。

ついに入手できそうです!!

先日、中国の無錫で行われた世界ジュニア選手権のコンパウンド男子で優勝した、デンマークのステファン・ハンセン選手(Stephan HANSEN)が使用していた謎のドローストップ。

調べてみると、2011年の世界ターゲット選手権を制したクリストファ・パーキンス選手などPSEの弓を使用している多くのトップ選手が使用しているドローストップでした。

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こんなやつです。多くのメーカーでは全機種で同じようなドローストップが装着されていますが、ハンティング用のドローストップとターゲット用のドローストップとでは、求められる性能に差があり、多くのメーカーはその中間に設計して製造しています。

その中で、このドローストップはターゲット競技に特化して設計された商品です。残念ながら、現状で対応モデルはPSEだけです。

メーカーの説明によると、ドローストップを交換することで、弓のウォールをよりしっかりとしたものにできます。8mmと9mmの2サイズで、9mmサイズのほうは、さらにホールディングウェイトを2ポンド増加させます。

来週の入荷予定です。テスト結果は山田のほうが書くかと思います。お楽しみに。


BCY-Xストリング、Winners Choiceで一足先に取り扱い開始

logobcyx先日BCYから新しいストリング素材として、「BCY-X 」が発表されました。2013年に発表された8190は圧倒的な支持を集めました。8190はSK90ダイニーマを使用していますが、BCY-Xでは、SK90ダイニーマを83%使用し、耐久性・安定性を向上させるベクトラン(Vectran)を17%配合しました。8190が登場した後も、特にコンパウンドでは452Xを愛用するアーチャーが一定数おり、そのニーズに答えた次世代製品です。

BCY-X素材の発注はもうしているのですが、まだ弊社には入荷していません。その中、一足先にウィナーズ・チョイス(Winners Choice)で、BCY-Xを使用した弦の製造開始のお知らせがありました。

BCY-Xは8190X(ウィナーズ・チョイス向けの8190)の上位モデルというわけではありません。452Xのリプレイスに相当するもので(メーカー発表・弊社では未テスト)、SK90ダイニーマは非常に耐久性がある素材ですので、どちらも耐久性は十分ですが、そのうえで8190Xが矢速重視、BCY-Xは安定性重視の素材です。

 

builder_wcウィナーズ・チョイスのホームページも更新され、スクリプトで、ホームページ上で弦の色を組み合わせた時の完成予想を確認できるようになりました。ぜひ、一度お試しください。

Winners Choice String Builder
http://www.winnerschoicestrings.com/products/

再度お伝えしますが、決して新しいBCY-Xのほうが8190より上位という位置づけではありません。2014年もウィナーズ・チョイスの基本素材は8190Xです。弊社でもお客様から特に指定のない場合は、8190Xでメーカー発注します。BCY-Xをご希望の場合は必ず明記してください。価格は同じです。


ホイット・フォーミュラーの価値とは

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大久保店のほうでお客様から煎餅をいただいきました。ありがとうございます。やる気が出ますね!!

さて、クアトロリムのGP(グランプリ)リムのほうは販売を開始しました。さっそく購入いただいたお客様のうち、初期チューニング希望のお客様がおり、3度目のクアトロリムの検品・チューニングに立ち合いましたが、今のところ全部優秀な結果が出ています。益々、期待できるリムです。

ところで、フォーミュラーリムのほうですが、弊社だけではなく、国内で弊社以外ですでに販売用在庫を受け取っている他社でも販売がなかなか開始していないようです。

他社さんの具体的な内部事情までは分かりませんが、やはり、フォーミュラーの将来性について気になっている人が多いのではないでしょうか。

ヤマハがアーチェリー事業から撤退してから、国内で順調だったホイットは(2006年ごろ)G3リムでほぼ全量破損というトラブルを起こし、その次の900CXでは大量のねじれが発生しました。リムの生産がうまくいかない間に、ハンドルはアバロン以来大きなトラブルなく順調だったせいもあり、世界中でハンドルはホイット、リムはリムの品質が良い各地のメーカーという組み合わせのアーチャーが一気に増えました。そこで、2010年にホイットは他社と互換性のないフォーミュラーという規格を新たに発表します。

フォーミュラー規格が発表された当時には、多額の広告費がつぎ込まれて、この規格の素晴らしいさが宣伝されましたが、2013年ラインで既存の互換性があるグリンプリ(2009年までのHDS規格の呼び名を変えただけの旧規格)に再び尽力することになり、2014年にはION-Xハンドルの旧規格モデルGPXハンドルを発表し、フォーミュラー規格が「旧規格=のグランプリ」よりも優れているという宣伝をなくなりました。2014年モデルで、GPXハンドルとION-Xハンドルは同列の競技用最上位モデルとして宣伝しています。

ホイットは当時最新モデルのF7リムを開発した時には、フォーミュラーで優先的に販売を開始し、その一年後にやっとグランプリ規格でもF7リムを解禁しましたが、2014年は同時に2つの規格で発売を開始しました。ハンドルの設計においても、リフレックスデザインのハンドル・テックデザインのハンドルをグランプリで開発し、もちろん、お客様のお好みで選んでいただくのがベストですが、迷っていてアドバイスをもとめられた場合、積極的にフォーミュラーをお勧めする理由がなくなりつつあります。

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↑2014年のカタログでのホイットの旧規格(グランプリ)についての宣伝文句は、「Still the best and original = 私たちが開発した旧規格はいまだ最高である

 

今後も、ホイットが今年のようにフォーミュラーとグランプリと両方に最新の技術を使用した新モデルを投入するのであれば、フォーミュラーという排他的な規格を積極的にお客様に販売する理由がなくなり、グランプリという形で旧規格を復活させたホイットは、もはや以前のように旧規格に対するネガティブなキャンペーンはできないでしょう(上記画像参照)。それは、つまり、フューミュラーの優位性の宣伝もできないということです。

ホイットの2014年の商品力は非常に良いですが、今後の販売戦略は転換点にあるように思います。ホイットがフォーミュラーの生産をストップすれば、排他的規格ゆえにユーザーにできる対応はわずかです。UUKHAとMKのリムを特注することくらいでしょうか。

フォーミュラー・クアトロリムの「価格」を決められないという点では、申し訳なく思いますが、その「価値」に関しても、迷う点が多いのです。他社さんがどんな思いでその「価値」を判断し、どのような「価格」をつけるか見てみたいと思います。

 

*2-3年のうちにフューミュラーに何かあるとは考えません。5-10年単位先の話です。


BCY 3Dエンドサービングについて

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気が付きませんでした…お客様から指摘があり、メーカーに連絡したのですが、BCYの3Dエンドサービングの直径が、サービングのパッケージでは「.016」と表示されているそうです。

カタログでは「.017」と書かれていて、オンライン・ショップでもそのように販売していましたが、メーカーに問い合わせたところ、仕様が変更されたわけではなく、実際の直径は「.0165」であり、その関係で「.016」「.017」表記が混在しているそうです。

同一商品です。よろしくお願いします。