フォワードオープンのリリーサーの方がリリーサーのねじれのブレに対して許容性が高いとの結果が。

リリーサーも製造しているAXCEL/TRU BALLから、リリーサーのオープン形式による違いについての検証動画がフェイスブックに公開されました。アクセルでは、ジョーの動きをサイドに開き、弦が飛び出すまで保持される方式をサイドオープン(写真右)、リリース後、弦が前方に動きながら飛び出していく方式をフォワードオープン(写真左)として定義しています。その両方で、リリーサーとDループに対する角度をねじっていくと、グルーピングにどのような影響を与えるのかという検証動画です。

上がサイド、下がフォワードです。明らかにグルーピングに大きな違いがあることがわかると思います。まぁ、それぞれの方式の物理的な原理を考えれば、このような違いが出るのは明らかです。

さて、違いがあることは実証されましたが、その意味を解釈すると違った姿となります。

実証されたこと : フォーワードオープンの方がリリーサーの傾きの差による、グルーピングへの影響を低減する

は正しいです。しかし、動画では90度ほどの差をつけてねじっていますが、初心者であっても、射ごとにこれほどの違いがある人は見たことがないです。この違いは主に引手のひじの位置の違いなどによって生じますが、初心者でもせいぜい20度ほど、トップ選手では2度もないと思います。そのため、上達すれば、そもそも差がなくなり、グルーピングに影響を与えないとも考えられます。実際、サイドオープンのカーターのターゲットシリーズは多くの実績を残しています(私も使用しています)。

では、差がある初心者、中級者にとってはどう評価すべきかという点では、考えの違いによって変わります。コーチがついている人であれば、指摘してもらえると思いますが、リリーサーに限らず、射形の違いによるブレを許容する道具の使用は、上達を阻害する一面も持ちます。

有名なところでは、金属レストなどは、レストダウンの症状があっても、高い保持力があるので、かなりわかりづらくなってしまいます。私は初心者にはスーパーレストをお勧めしますが、アームが柔らかいので、レストダウンの症状はほとんどの場合、実際にレストダウン(レストから矢が落ちる)の症状として現れ、すぐに問題に気がつくことができます。

このような問題と同じで、リリーサーのアンカーポジション(アンカーでの角度)が射ごとに違っていても、それがグルーピングに現れないことは、試合においては選手によっては、有利に働きますが、練習においては自分も問題点に気がつくことを困難にします。この部分をどう評価するかは、人それぞれですが、私としては、あるレベルに達するまでは、失敗の許容性がむしろ”低い”道具を使用する事が上達への道と考えています。

ショップでは表記はしていませんので、お客様が気になっているリリーサーの発射方式がどちらか知りたい方はお問い合わせください。


元の動画はこちらです(英語です)。

B3アーチェリー取り扱い開始します。

Braden Gellenthien選手が使用を開始したB3アーチェリーの取り扱い開始します。在庫モデルは使用しているインフィニティとレンジャーの2モデルです。他のモデルは取り寄せとなります。在庫品届いていますので、レビューは近日中に。

B3 アーチェリー - JPアーチェリー

TRUが新しいシグネチャーモデル「Abyss」「Fulkrum」を発表

10849898_918752431469345_6822120579534765844_n今年の6月に発表されたレオ・ワイルドのシグネチャーモデル「HBC」に続き、新しいシグネチャーモデルの「Abyss(アビス)」と「Fulkrum(ファルクラム)」を発表しました。開発協力はジェシー・ブロードウォーター選手です。

Abyssはトリガー式のリリーサーで、Fulkrumはバックテンションタイプです。。2つ同時に発表された理由はこれから同じハンドルの形を持っているためで、天候や個人的な事情で、バックテンションリリーサーとトリガーリリーサーで切り替えを行っても同じようにリリースできるように設計されているからです。ハンドルの形状はHTリリーサーをベースとして設計されました。親指をかけるフィンガーホールはインサイドアウトが設計のベースです。

fulkrumFulkrumリリーサーの特徴としては、クリッカーのスピードを調整できることです。スタンダードクリッカー、ファストクリッカー、ファスタークリッカーの3種類があるそうです。3本掛けのみでの発売です。

abyssAbyssリリーサーの特徴としては、トリガーリリーサーでありながら、親指を中心として、ジョーの位置を円形状に調整できることです。バックテンションタイプではインサイドアウトなどがありましたが、トリガー式では初だと思います。

入荷は来年の1月の予定です。