先日、レオ・ワイルド選手が発表したHBXリリーサーのについての詳細の解説です。ただ、まだプロトタイプとのことで、実際の発売になった時には少し変更されるかもしれません。
このHBXリリーサーが開発されるきっかけとなったのは、TRUとの共同開発のレオ・ワイルドシグネチャーモデルHBC(ハニーバッジャークロー)のトリガータイプを作ろうという企画です。レオは自身がバックテンションタイプリリーサーを使用するとき、緊張などで狙いこんでしまうと人差しに力が入ってしまい、リリーサーが回転しなくなり、そのためにリリースのタイミングがおかしくなります。
なので、HBXでは人差し指に力が入ってしまいリリーサーが回転しなくてもリリース可能なリリーサー、これをレオは「トゥルーバックテンション」と呼んでいますが、そのようなリリーサーを開発することにしたそうです。そして、TRUから届いたリリーサーが今回のもので、リリーサーの中央にヒンジがあり、中指と薬指にかかるハンドル部分が「大きなトリガー」として機能することでリリースをする機能を持っています。
今年、デンマークで行われる世界選手権に向けて、さらに改良をして製品化するそうですので、実際の発売はもう少し先になりそうです。新しいレオ・ワイルドシグネチャーモデルHBXにご期待ください。
追記
3本掛けのMサイズが7月末の出荷予定、それ以外は来年(2016年)になるようです。
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山口 諒
熱海フィールド代表、サイト管理人。日本スポーツ人類学会員、弓の歴史を研究中。リカーブ競技歴13年、コンパウンド競技歴5年、ベアボウ競技歴5年。リカーブとコンパウンドで全日本ターゲットに何度か出場、最高成績は準優勝。
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動画などで見ると、ワイルド氏は中指、薬指を握り込んでリリーサーを切っているように見えるのですが。それを行いやすくするための仕組みなんでしょうか?
動画の何秒の部分か教えていただければ、前後関係を確認しますが、この動画では一度も正しい切り方は示していません。
>ワイルド氏は中指、薬指を握り込んでリリーサーを切っているように見えるのですが。それを行いやすくするための仕組みなんでしょうか?
はい、動画中の切り方は、ナーバスになっているときになりがちな切り方で、それでもちゃんと射てるようにするための仕組みについて説明しています。実物は触っていないので、どのような感じで動作するかは、具体的には何ともコメントできませんが…。
言葉が足りませんでした。WCやhow-toの動画です。
https://www.youtube.com/watch?v=zkp2lwb50Ts
1:20秒辺りのシュートです。指の動きで撃っているように見えるのですが、私はこのようなやり方は良くないと教わりました。
指がメインの使い方でも大丈夫なのでしょうか?
>指がメインの使い方でも大丈夫なのでしょうか?
指が動いているように見えるのはおそらく、(クリッカーを鳴らすまでの)射つ準備をしている段階です。
クリッカーがなってから指でリリーサーを操作していることはないと思います。
自分が撮影した資料動画も併せてご覧ください。
RCアーチャーですが、質問させて頂きます。
RCとCP用のスタビライザーの決定的な違いは何でしょうか。
ここ数年、エリソン選手をはじめCP向けの高剛性スタビをリカーブで使用する人をよく見ます。もちろん彼らは高ポンドでしょうが、一部の女子選手も使っています。
使用する際の注意点など有れば教えて頂けないでしょうか。
記事にまったく関係ない質問です
ジェイクカミンスキー選手やブレイディ選手などを見てるとリムボルトを標準のから変えてる場合が結構あるようにおもえます。
あれはただのファッションですよね?
>RCとCP用のスタビライザーの決定的な違いは何でしょうか。
まず、だれが見てもわかる一番決定的な違いはウェイト側のねじの太さです。
リカーブ用のスタビライザーでは1/4″のねじを使用しますが、
コンパウンド用では5/16″のねじを使用します。
1/4″ねじでは折れてしまうためです。
リカーブの選手では多くても150-200g程度(4-6個)のウェイトしかつけませんが、
コンパウンドでは多い人で22-26オンス(620-740g)もウェイトをつける人がおり、
ねじの太さからスタビライザー全体がそれ耐えられるようになっています。
これが一番の違いです。
次に、剛性の定義は簡単なようで難しいのですが、ドインカーではそれ(Rigidity)をロッドに56ポンドのウェイトをつけた時にどれだけたわむかで定義しています。
簡単に言えば、ロッド径を太くして、ロッドの厚みを厚くすればよいのです。
リカーブではおおむねこの手法は通用しますが、コンパウンドでは必ずしもうまく行きません。
リカーブの40ポンドの選手は必ず、エイミング時には40ポンドの力で弓をホールディングしてエイミングしますが、
コンパウンドでは、60ポンドの選手でも、ハイレットオフモデルであれば、ホールディングしてエイミングするときには10ポンド程度しかない場合もあります。
ホールディングポンドが低いほど、スタビライザーが受ける風の影響を大きく受けます。
ですので、コンパウンド用のスタビライザーには剛性だけではなく、十分に細いこと(またはFUSEのような空気抵抗を低減したデザイン)が求めら、
多くの場合でリカーブのスピライザーよりも高価格になってしまいます。
これが一般的な違いです。
>ここ数年、エリソン選手をはじめCP向けの高剛性スタビをリカーブで使用する人をよく見ます。もちろん彼らは高ポンドでしょうが、一部の女子選手も使っています。
使用する際の注意点など有れば教えて頂けないでしょうか。
代表的なビースティンガーのスタビライザーを使用している選手のサイドロッドに注目してみてください。これらのウェイトは1枚で1オンスで約30g、これを片側9枚で255g相当装着しています。ざっくり言いますと、ウェイトで1枚か2枚(30-60g)しか装着しないのであれば、高い値段払ってビースティンガーの高剛性ロッドを購入しても性能を発揮しないと思います。大量のウェイトを装着して初めて性能を発揮するということです。
カラーリムボルトですよね?
まだ、カートにはアップしていませんが、商品はこちらにも届いています。
精度などが高いということはないです。
(というか精度を決める大事な部分にはそもそも塗装されていないです)
トリガーレスについて質問していたものです。色々な情報をありがとうございます。
宜しければリリーサーのきり方などのhow-toを教えていただけませんか?
独学で、英語(海外文献)も出来ないため基本がまったく分かりません。
日本語であれば、弊社で出版している「コアアーチェリーの」5章と6章が該当すると思います。
http://cpbow.cart.fc2.com/ca77/404/p-r77-s/
また、店舗にお越しいただければ、担当の山田が指導できます。
15インチのサイドロッドを使用している選手はどのような効果を期待して使っているのですか?
それとどインカーのウェイトのネジが1/4なのは何故ですか?
>15インチのサイドロッドを使用している選手はどのような効果を期待して使っているのですか?
その選手がなにを重視しているかにもよりますが、一番考えられるのは引き尺が長い選手。Vバーの開き角度とエクステンダーの長さにもよりますが、引き尺が24インチの選手の10インチサイドロッドと、30インチの15インチサイドロッドとでは、フルドロー時の全体に対してのウェイトのバランスはかなり近いものになると思います。つまり、すべてが長い(引き尺・身長・弓の長さ)ので、スケール的に長さロッドが必要になるパターンです。
次に考えられるのは、エイミングの安定性を重視する人で、長いサイドロッドを使用することで、弓の重心を手元に近い場所に置いたほうがエイミングが安定するので、飛び出しよりも、エイミングの安定感を重視する選手に採用されがちなセッティングです。
>それとどインカーのウェイトのネジが1/4なのは何故ですか?
それは何かの勘違いです。1/4が採用されているのはリカーブ用のAVANCEEなどで、コンパウンド用のElite Hi Modなどには間違いなく5/16のねじが採用されています。
返信ありがとうございます。
>>それとどインカーのウェイトのネジが1/4なのは何故ですか?
>それは何かの勘違いです。1/4が採用されているのはリカーブ用のAVANCEEなどで、コンパウンド用のプラチナムHi Modなどには間違いなく5/16のねじが採用されています。
すみません。4-2-1ウェイトで考えていました。プラチナムHi Modにも付いていると思うので。ダンパーにネジのサイズを合わせるためにですか?
最初のコメントの返信の通り、リカーブでコンパウンドということでジェークやエリソン選手のように、コンパウンド用に製造されたビースティンガーのプレミアプラスを使っている流れの傾向についての話を自分の中でしているつもりでしたが、お客様の中ではドインカーの話でしょうか。
ドインカーであれば、最近、ジンヘク選手がワールドカップのファイナルでEstremo Platinum Hi-Modを使っていたと思いますが、2015年シーズンからイーストンのコンツアーに変えています。
どの選手を想定して話をしているのかわかれば、最初の返信から、話の流れを見直してみます。
(正直な話、弊社で421ウェイトは1-2回しか売ったことがないのであまり開発の経緯など詳しくないです)
>ねじの太さからスタビライザー全体がそれ耐えられるよ
うになっています。
コンパウンドで421ウェイトを多くつけている人は、この問題は大丈夫なのかなと思っただけです。
ロッド自体のネジのサイズは5/16なので大丈夫なのでしょうか?
記事とは関係ないのですが、羽のセッティングについて教えてください。X10 450 実質45.5ポンドで引き尺29.5インチです。ガスプロのターゲットエフィシェントを使用しているのですが、横風に弱いような印象を受けています。このセッティングにしてから、他の羽を使っていませんので一概には言えないのですが、私の同じ県に同様の印象を持って、スピンに戻した方がいました。この対策として、羽の変更を考えています。有効な羽がありましたら、教えてください。また、70Mメイン、セッティングは合っているという前提での質問です。以上よろしくお願いいたします。
>コンパウンドで421ウェイトを多くつけている人は、この問題は大丈夫なのかなと思っただけです。
>ロッド自体のネジのサイズは5/16なので大丈夫なのでしょうか?
普通は大丈夫だとは思いますが、何か具体的な状況での使用を想定して質問されているのであれば、
店舗に直接連絡いただけれると幸いです。
>X10 450 実質45.5ポンドで引き尺29.5インチです。ガスプロのターゲットエフィシェントを使用しているのですが、横風に弱いような印象を受けています。
以前はスピンを使用していたということでしょうか。違うセッティングの時でもよいので教えてください。
(以下スピンと仮定して)
可能性としては二つあり、ガスプロのターゲットエフィシェントはより回転が強いために、スピンと比べて矢速が落ちます。羽が横風に影響されている場合はより小さなベイン(オリンピック・エフィシェントなど)、矢速の低下によって横風に流されている場合にはより回転が少ないベイン(スピンなど)が、変更先として適切かと思います。