とにかく安いリム、コアのイグナイトであれば、海外では46.50ユーロ=5,800円から買える(送料込みの価格ではないので、弊社で売るなら7,000円くらい)。
昨日の記事の続きです。
世界中のアーチェリー用品には幅広い価格帯がありますが、1から10まであるとすると、日本で販売されているのは4-9あたりとなっています。1-3あたりの低価格帯と10の高価格帯は基本的に日本では売られていません。10の商品が売られていない理由はそこまで高い商品(例えば18万円のハンドル)に対しての需要は多くないし、そこまでこだわる人は海外から直で入れるくらいの手間を惜しまないので国内のプロショップで購入する方がいないからだと理解しています。
では、低価格帯が日本で販売されていない理由はというと品質です。単純に商品としての品質が日本人、特に低価格の商品を購入するメインのターゲットである初心者の方に受け入れられず、トラブルとなるので日本のアーチェリーショップは積極的に低価格商品を取扱いしてきませんでした。
*以下、ある程度一般論として書いています。特定の商品をイメージしてはいないので、あれはどうなのといった質問をされても困っちゃいます。
例えば、日本ではVバーは安くても2000円台でしょうか。しかし、もっと安い1000円前半のVバーも存在します。そして、その間に顕著な性能差があるのかと言えば、ほぼないです。値段の差はケースが付属つくかどうかくらいです。では、なぜそれが日本では販売されないのかと言えば、ずばりケースがつかないからです。Vバーはある程度重量があります。ハードケースではなく、ただのビニールのパッケージで海外から日本まで運送されれば、かなりの確率で細かい傷がつきます(あとは製造時の仕上げ加工の差もあります)。
(↑新品ですがこんな感じ、お蔵入り商品ボックスから見つけてきました)
Vバーの細かい傷、それが性能の差にはつながらないこと、または、Vバーであれば、5000円くらいが中間価格帯なのだから、その1/5の値段であれば、仕方ないということは経験者のユーザー・お客様にとっては理解していただけることだと思いますが、初心者の方にとっては傷が付いたものを売っている店だというクレームにつながります。低価格帯の商品であっても、日本人のお客様にとっては傷がなく、仕上げがきれいで、塗装がきれいで、きれいな状態であることが求められます。
そうすると自然に価格帯として1-3のものは日本人の審美眼には合うない確率が高くなってきますし、Gripperに傷があれば交換してくれると思いますが、1000円台前半のVバーを作っているメーカーにそんなこと言っても「マジックを塗っとけば目立たない」程度の返信です。
日本で低価格帯の商品を扱うとき、ここが一番の問題となってきます。今月に取扱商品を増やしていく予定ですが、この部分で、どのように事前にお客様に理解していただけるのか。成功させるためには、この部分をしっかりと設計していくことが一番の課題です。
*日本にあまり入ってこない1-3のうち、これから扱うのは3、2はどうするか迷い中です。1については品質だけではなく性能にも問題があるものがあるので見送ります。