柴田勘十郎 編「四巻之書」を2026年に読む

弓道の本でアーチェリーでも通じることを説く本が…たぶん…たくさんあります。しかし、言葉遣いが古く、弓道独自の用語も多いので、読むことに苦労することが多いのですが、AIの時代に、AIを使ってみると結構読めます。そのシリーズのパート1です。

今回紹介する四巻之書とは16世紀に書かれた弓道・弓術に関する本で、下記の文書は著作権切れで国立国会図書館で公開されたている大正十四年(1925年)刊の柴田勸十郎によるものを文字起こししました。それを現代語訳+難しい用語に注釈+読者(アーチャー)向けに該当するアーチェリー用語がある場合には追記という指示を出して、まとめたものです。

柴田勘十郎 編『四巻之書』,体勇社,大正14. 国立国会図書館デジタルコレクション

400年以上の弓術についての本ですが、現代のアーチャーの役に立つものであるのではないかと思います。練習のオフ日、遠征の帰宅時の道中(*)にでもいかがでしょうか。

*遠征に向かう道中で新しい技術論を読んで失敗したので、帰路に読むことをおすすめします。

四卷之書

し か ん の し ょ
大正十四年(一九二五)刊 體勇社・柴田勸十郎 編輯
日置流系 弓術秘傳書 現代語訳と解説

蜘蛛の糸、鳥と兎、鷺の首、龍田の紅葉——譬えに満ちた「口傳(くでん)」のことばで、足踏みから離れ、そして奥義の位までを説く。仏教・神道・五行・六道の思想が織り込まれ、骨法・剛弱・父母の調和・五重十文字など、射の本質は現代弓道にも通じる。

初卷

冒頭の誓文

願わくは衆生の百八の煩悩・無量の重罪が、ただちに消え滅びんことを。我とは誰か——生まれる以前の、本来の面目とは何か。一つの円に引き入れ、大いなる円の中で仏(真理)を学ぶ。弟子よ、わが道場(伽藍)に来たって、信心をもって安らかに住せよ。

常に的の中心へ流れるように射形を保ち、師弟が起請(誓約)を交わして、秘すべき事柄を記す。

百八煩悩:仏教でいう百八の煩悩。弓の稽古を、煩悩を断つ修行として位置づける。

本来面目(ほんらいのめんもく):禅語。生まれつきの、飾りのない本当の自己。

起請(きしょう):神仏に立てる誓い。秘伝を他に漏らさぬ誓約。

三體(さんたい)の教え

体は父母から授かったもの。剛健になれるかどうかは自分の力だけによるのではなく、弱くなるのも自分だけではどうにもならぬ。弱い者であっても、水が鉄を削るように少しずつ骨力を養い、正直(まっすぐさ)を旨として、心の底から修練することが大切である。この心の深い者には伝えてよいが、表面だけの者には伝えてはならぬ。

三體:剛・弱・調和の三つの体のあり方。骨・筋・肉の三要素と解する説もある。

七道(しちどう)

七道:この流派が説く射の七つの根本。おおむね現代の射法八節(足踏み・胴造り・弓構え・打起し・引分け・会・離れ・残心)から残心を除いた七段階に相当すると見られる。

足踏(あしぶみ)の事

口傳に「蜘蛛の尺(くものものさし)」という。蜘蛛が巣を作ろうとして、追風(おいかぜ)を受け、向かいの木や雲にも目を付けて糸を吹き付けるように——という意味である。「夜の鐘」という口傳も同じ意である。

心構えとして、蜘蛛が等間隔に糸を張るように、両足を均等に開いて安定した土台を作る。

足踏み:射位に立つ際の足の踏み開き。蜘蛛の尺=蜘蛛が糸を等間隔に張る様の譬え。〔洋弓:スタンス〕

弓構(ゆみがまえ)の事

口傳に「墨指(すみさし)」という。矢を番(つが)え、弓・矢・身の三つが一つに程よく定まるよう、目中(めなか)を執る。遠近によって替わる所はあるが、主となる骨法に従って弓の立つ所(弓の傾き)を定めよ。

弓構え:弓を持ち、矢を番えて構えるまで。取懸け・手の内・物見を含む。骨法=骨格の正しい用い方。三重十文字に通じる。矢を番える(やつがえ)〔洋弓:ノッキング〕

胴造(どうづくり)の事

口傳に「月身(つきみ)」という。心は、我は大日如来(宇宙の真理そのもの)であると思え。いずこにあっても心をゆるりと保ち、筋骨を伸びやかにし、馬上の武者が鞍の内で揺るがぬように、身形(みなり)の軸を据えよ。

胴造り:引く前の体幹・姿勢の確立。中心軸を整える。月身=月のように満ち円かな体幹のイメージ。大日如来=真言密教の本尊。自己と宇宙の一体の境地の譬え。

口傳に「弦道(つるみち)」という。射る時の手の内は、いかなる時も相応の掛かり(力の通り)で応じられるようにせよ。

弦道(つるみち):弦の通る道筋。引分け・離れにおける弦の軌道。弓道の実語である。

打起(うちおこし)の事

弓に「二度の反橋(そりはし)」があるとは——弓のしなりを活かした打起しが良いということ。打ち渡すのを「鳥莬(うとう)の掛橋」といい、まっすぐに弓を持ち上げる。これが口傳の核であり、伝えは数多い。引き渡しには「直(すぐ)の反橋」ともいい、矢の上下の整えにも口傳がある。

打ち渡す 鳥莬の掛橋 これ直なり
矢答(やこたえ)上下に 口傳有り

打起し:弓を持つ両腕を引き上げる動作。射法八節の一節。鳥莬(うとう)=鳥(鵜)と兎の譬え。軽やかに、素早く、の意か。矢答(やこたえ)=矢の番え(上下)の整え・応じ。

引取(ひきとり)── 引分け の事

口傳に「鳥莬の横」という。鳥(鵜)は餌場から追われて来るもの、兎は草むらに身を潜めるもの——その心持ちで引く。弓を押す働き(押手)を「鳥」、弦を引く働き(勝手)を「莬(うさぎ)」と表す。矢を弓に掛けることを「掛橋」と名づけ、左右の釣り合いを大切にする。

ゆるやかに、立っても坐っても、船中でも用いられる——その心が「同心」であり、本来の震えるほどの矢の力がここにある。奥深い口傳は灌頂(かんじょう)の巻に記す。

引分け:弦を引き絞る動作。押手(おして・弓手/ゆんで)=弓を的方向へ押し出す手(左手)。勝手(かって・妻手/めて)=弦を引く手(右手)。灌頂=密教で奥義を授ける儀。ここでは最高秘伝の巻。〔洋弓:ドローイング〕

弓懐(ゆみぶところ)の弦道を造れ——剛(こわ)い弓懐の弦道とは「猿臂(えんぴ)の射」のことで、大切な口傳である。弓懐の口傳は、日本の弓書に往来して数多い。

弓懐(ゆみぶところ):弓を持つ腕と体との間の懐。猿臂の射=猿の腕のように肘を柔らかく構えて引く、古来の技法。

會(かい)の口傳

  • 一文字の教え:「恵(めぐみ)」「休(やすみ)」「善」「力」——いずれも大事の口傳
  • 十文字の教え:この十文字は惣体(そうたい、全体)にも通じ、諸々の十文字すべてに口傳がある

会(かい):弓を引き絞り、伸び合う局面。体各部が整い、心も静まる。十文字=弓・矢・体が縦横十文字に組み合う、射の中核理念。後出の五重十文字に展開する。〔洋弓:フルドロー/アンカー。ただし会はより広く、伸合い・詰合いを含む〕

五重十文字(ごじゅうもんじ)の事

一 弓と矢の十文字/二 手の内と弓の十文字/三 弽(かけ)の大指(拇指)と弦の十文字/四 胴骨と肩の十文字/五 胸筋と矢の十文字。
右、五重十文字といい、一大事の口傳である。

五重十文字:射形における五つの直交(十文字)。現代弓道で説く五重十文字(弓と矢/弓と押手の手の内/弽の拇指と弦/胸の中筋と両肩を結ぶ線/首筋と矢)とほぼ一致する、和弓の根幹概念。

七障(しちしょう)

喜・怒・憂・悲・恐・思・驚

七障:射を妨げる七つの心の動き。これらに乱されぬことが会・離れの要諦とされる。

占掛合(うらかけあい)の事

弓をよく射る人を「弓を師となす」という詞(ことば)で知るべし。これは離れを覚るための詞であり、万事に強く用い、弓道に専一たれ、という。

離れ(はなれ)の事 ──「切・拂・別・劵」の四離

「四部の離れ」という。四箇所において離れが起こることで四部の離れが成る。これは先の「五部の諸(もろ)」に連なる。一所を梗(こう、要)と必ず心得て、四つを石火のごとく一瞬に出だし、四方へ離れを起こす——これが四部の離れの真髄である。

この四つに口傳があり、それぞれの心を了簡(理解)して離れること。「鸚鵡(おうむ)」というのは「掛け(弽)の離れ」を指す。次に「未来身(みらいしん)」という事があり、押手・勝手(父母)の収まりが「未来身」となって離れる。これと離れ前との骨法をよく心に刻むことが肝要。これを七重(ななえ)にわたって大事とし、その大形は七道に通じ、頂上(究極)と心得るべきである。

離れ:会から弦を放つ瞬間。弓道で最も重んじられる局面。石火=火打石の閃光のように一瞬で。鸚鵡・鷺・鶯・鶴・鶏=離れの質を譬える鳥。父(押手)・母(勝手)・子(矢)=三位一体の譬え。〔洋弓:リリース〕

骨相筋(こつそうすじ)・矢束 の事

七道の五部の諸と、始・中・終の骨法を、射形のうちに途切れさせず延ばし続けること——これを「骨相筋」という。「矢束(やづか)」と深く関わり、引けぬ矢束のことも本書の説にある。大事の口傳に「長きをもっては次、短をきれ(長過ぎは慎め、引き過ぎるな)」。

引分けにおける三つの矢束を、よく口傳として習得せよ。矢束は射手の斗(はかり)であり、真実は一つよりほかにない。引かぬ矢束は長く、骨相筋の道に附(つ)いて引く矢こそ究むべし。

骨相筋:骨格・姿勢・筋の連動した用い方。矢束(やづか)=引き絞った時の引き幅(体格に応じた自分の引き尺)。〔洋弓:ドローレングス〕

皮肉骨(ひにくこつ)の事

万事、人の骨と力をもって弓と矢とし、皮の人には皮の事を、肉の人には肉の事を、骨の人には骨の事を伝うべし。その軽重をよく口傳すべし。

皮肉骨:達磨の「皮肉骨髄」になぞらえ、修行段階・体質に応じて伝えを変えること。

手の内(てのうち)の事

心は「五ケ(ごか)」といい、「吾加(わがか)」ともいう——大事の口傳である。「鷺の首が浮(う)いたるなり(自然に伸びている)」状態が理想。「定・恵・善」の三本の指に口傳があり、神力(しんりき)の三指による「鷺鸚(さぎおうむ)の離れ」、「鶯(うぐいす)中軽し」などの口傳がある。

手の内:弓を握る押手の、弓に対する整え方・指の配り。弓道で最重要の技術の一つ。洋弓の「グリップ」より広く、押手全体の働きを含む。

剛弱(ごうじゃく)の事

剛と弱の教えは慈体(全体の調和)に用いるが、まず学ぶべきは「脈(みゃく)の間を専らにする」——間(ま)・タイミングを大切にすること。押し過ぎると下へ弱くなり、後ろへ過ぎると弱くなり、上へ過ぎても弱くなる。いずれにも偏らぬよう修練せよ。

  • 剛(押手)は父、繁(しげ、密なる引き=勝手)は母であり、矢は子(二つの力の生むもの)
  • 父母(押手・勝手)の心を思いやれば、矢は育つ子のようになる。片方だけが身に出て離れるのでは足りぬ

打起し・引分けの矢束を身に通し、左右へ偏らず、骨で引き分けよ。

剛弱:押す力(剛)と収める柔らかさ(弱)の釣り合い。弓道でいう詰合い・伸合いに通じる。

弓脈(ゆみみゃく)の事

遠近を知る心を「長短の息見越(いきみごし)」といい、「金(きん)」の教えともいう。誠実な弟子は、師の初手の教えに至っても、隠れた弓の聲(こえ、射の妙音)を聴き取る。神道にいわく、日本の初めの修行は神への奉仕として行われた。約束(師弟の誓約)に違えば末世まで障りとなる。疑うことなく、草木の内に隠れた矢(機会)であっても、一人ひとりが遠きを成す積み重ねの学びで究むべし。

古(いにしえ)の達人は——漢(中国)に二百歩を隔てて双(ふた)つの矢先を射合わせた者あり〔養由基〕、また高野山の弘法大師は虚空より声を発して弓を射通したと伝う。奥州へ修行に下った折々の話も多い。

弓脈:弓に通う力の流れ・呼吸。弓全体に生命が宿るような状態。養由基(ようゆうき)=百発百中で知られる中国・楚の弓の名手。

堅臥之二義(けんがのにぎ)の事

「堅(けん)」は剛き弓、遊弓に用いる。真の弓に通じる。この二つの心をよく心得て稽古を積むべし。紅紫の口傳という事もある。

目付(めつけ)の事

「雪の目付」という口傳がある——蚊が細い目で巣を営むような、静かで広い目つき。また「朱(しゅ)の目付」の事も口傳に多い。

目付:的を見る目の使い・視線の置き方。現代弓道の物見(ものみ)・狙いに当たる。弓道では的を「見る」より「感ずる」ことを重んじる。〔洋弓:エイミング〕

右 四卷書 初卷終

第二卷 歌智射之卷

歌(和歌)に智慧を込めて弓を射ることを学ぶ巻。

一段 ── 弓に任せる

引けるだけ引いても、腕だけで引いてはならぬ——弓にしっかり感じさせよ。弓に感じさせられぬ者は、どう引いても道理に合わぬ。抱えるように頼る引きは、人の物を当てにするようなもの。大切なのは、安んじて弓に任せること。弓の弾力に頼り切って引き過ぎても力は出ない。掻き集めるような引きは、いくらやっても整わぬ。身に合った引きこそ大事。

矢束ほど引いてはじめて弓の味(醍醐味)が分かり、無心になれるほどよい。身の丈に余ること・足りぬことも、いずれも奥義につながる。この三首の理をよく射抜けば、奥義を免れぬ者はない。

いかほども 剛さを好め 押す力
いかにして 心の有るを 思えよ

龍田山(たつたやま):奈良の紅葉の名所。力が紅葉のように自然に散る(力まず離れる)譬え。

三段

この五首をよく磨き、惜しまず、前の学びを堅固にしてのち、後の人に伝えよ。前の学びなくして後を伝えることはできぬ。口傳をよく伝えよ——「押していたりつら(じわりと押す感)」とはこのこと。胸の骨(胸骨)で引き分けよ。剛は父(押手)、繁は母(勝手)、矢は子。

打起し・引分け・矢束を身に通し、左右へ偏らず、骨で引き分けよ。

四段 ── 聲(こえ)

聲は唯(ただ)弓によって生ずるもの——切聲(きりごえ)も騒聲(そうごえ)も吉、掛聲(かけごえ)にすべし。掛け声、後の息——いずれも重々の大事である。他流では五臓より出すという。師より書き取り、軽々に伝えてはならぬ。この流は澤山(さわやま)に深く思う物。自分が知るからとて、軽く他へ伝えてはならぬ。

掛聲(かけごえ):射に際して発する声・息。気を整える働きがあるとされる。

五段

出ると引くとで 弦道にも月を
繁みと近きを見せよ 山のごとく動じぬ心で
  • 口傳をよく伝えよ——長く引くことが矢束に通じる
  • 出ずると引くとで、弦道の中にも月(満ちた状態)が宿る
  • 押し引きの釣り合いを保ち、山のごとく動じぬ心で

弓積古(ゆみつみこ)の人 ── 起請の端書(はしがき)

  • 高山に推車(すいしゃ)——口傳
  • 玉竹の遊車(ゆうしゃ)——口傳
  • 神爾(しんじ)の口傳——計り知れぬほど深い

この三か条を心底に合点して後に、師弟の契りを交わして奥義を伝える。道の達者より相伝あり。稽古は信より起こり、奇(くす)しき変化も一口の伝えによって神変(しんぺん)へと至る。道は一歩より始まる。男であれ女であれ、賤しき者も貴き者も、共に習い、甲乙ともに同じ師の名のもとに並んで生まれ育つ——この事は弓道においても同じ。

一人は薄紅に生れ来て
千人になれば紫の雲

二卷の終わり

第三卷

万事に中王(ちゅうおう)の教え

万事に「中王」という義がある。まず四方を取って中王を加えれば五形が生ずる。これに矢と弓の応(こた)え合わせの口傳が無数にある。「五方」といい、五味も同義、五色を合わせれば黄(中央の色)となる。

「三つ」という矢束の教え——五部の諸の中で知るべきは「引かぬ矢束は長し」ということ。矢束は世間の骨相筋の道に附いて、よく究めてこそ吉。十段は稀にして難く達する位。この十段の法度は、手の内・掛稽古の五重十二字が中心で、詳しくは灌頂の巻に記す。

六道(りくどう)の喩え ── 射における心の状態

弓を射る心の状態を、仏教の六道に喩える。六道はいずれも輪廻=脱すべき迷いの状態であり、理想は六道を超えること。

一 地獄の弓

苦しい骨格で弓を弱く引き、力がなく悲しい弓。

二 餓鬼の弓

強い骨格でありながら弱く引いて、力の出ぬ弓。

三 畜生の弓

矢束を無理に引きたがり、上手ぶって急(せ)く弓。

四 修羅の弓

無理に剛を出して、正しい位(フォーム)から遠い弓。

五 人道の弓

ほどよく緩やかだが、その緩さに頼りすぎ、これも位に付かぬ弓。

六 天道の弓

ただ美しく射ることばかりを頼む=美への執着に堕した弓。

苦・辛・塩の味を射に込め、その主(心の主)に合いて、しかして奥義に至る。よき射手となれば、十段も「不立文字(ふりゅうもんじ)」——文字を超えた境地となる。三病・五緩は、文字ではいずれにも片付かぬ。

六道=地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天。六つともが克服対象であり、人道・天道も「良い状態」ではない。不立文字=禅語。最高の悟りは文字では伝わらぬ。三病・五緩=射の三つの病、五つの緩み・崩れ。

五輪碎(ごりんくだき)の事

弓射の五つの要素を碎(くだ)いて(崩して再構築して)自在に使う。配当は五行(木火土金水・五色・五方)による。

方位射における用い
土體中央四角足踏みを大地のごとく据え、中心を定める
水體水が器に従うように、真円に引いて弱所を補う
木體三角拳の形で大きく使い、まっすぐ仕上げる
火體三角身を奮い立たせ、露のごとく自然に真円の離れへ
金體西半月先を前に向け、弦の煙を立てて離す

懸母(かけはは)── 父母大三(ちちははだいさん)の事

心は剛(押手の力)として推(お)し、引く両方の気味(感触)を合わせる。大目(おおめ)に引いて三分の一——この五箇所に種々の口傳がある。「父母の収まり」とも同じだが、少し心が替わるゆえ口傳が分かれる。父母大三(父=押手・母=勝手・大三=引分け途中で両腕が三角を描く中間)でも同じく、よく修学してこそ矢束が見えてくる。

大三(だいさん):打起しから引分けへ移る中間。両腕が大きな三角を描く形。正面打起しの流れで用いる。

三卷終 大正十四年五月 體勇社 柴田勸十郎

第四卷

會(かい)の事 ── 口傳の階梯

  • 弦掫(つるとり)の口傳:弦道(弦の通り)の働き
  • 淺深(せんしん)の口傳:弦を引く深浅
  • 腕力遠(わんりょくえん)の口傳:腕力と距離の関係
  • 腕力一騎当千:わずかな腕力で千人に当たる働き
  • 一大将:全体を一手に引き受ける心
  • 大無理/剛無理:力の極限の見極めの口傳

嫌好(けんこう)の事

心は慈体(全体感)にて——

  • 美しくとも弱ければ嫌う
  • 剛くとも延び縮みせず固まれば嫌う
  • 細くとも縮み延びぬのも嫌う
  • 賤しくとも剛ければ好む

右、医師の評定(診断)のごとし。牛角(ぎゅうかく)の療(やまいの直し)に口傳が無数にある。

嫌好:射において嫌うべき癖と、好むべき性質。牛角の療=牛の角のような張り・形を射に活かす譬え。

手の内(てのうち)の事〔再出〕

「鶏(にわとり)の首の開閉」——口傳に「三德」といい、三つの手の内の注意。「三毒(さんどく)」は上下の開閉の口傳。「骨法」は諸法に口傳あり。呼吸を立てて矢を起こす時——諸病あり。これ一つにて走り(通じ)、二度乳子(にゅうし)に成るという。骨の相応と骨法を七重にわたって大事とし、形の大きさは七道に通ず。

三毒:仏教の貪・瞋・痴になぞらえた、手の内の戒め。

弓の收矢(しゅうしゃ)の別の事

先の条に「呼吸を立てる」とある。無心で離れた手の弦の収まり(弦が手を離れる感)について——「驚鶴(おどろきづる)の離れ」がどこに在り、何が起こるか。大事として秘すべし。

收矢(しゅうしゃ):射た後、矢が収まり、動作が静まること。残心(残身)と深く関わる。驚鶴の離れ=鶴が驚いて飛び立つような、自然で伸びやかな離れの譬え。〔洋弓:フォロースルー〕

五部(ごぶ)の諸 ── 陰陽・胸と肩

肩に剛を加える「剛肩の諸」、胸を整える「胸の諸」、右肩を整える「右肩の諸」、腕力を引き出す「腕力の諸」。右、五部の諸といい、「剛の諸」という。

  • 剛の緩み:押手の手の内、または撃ちの緩み——剛の諸で直す
  • 繁の緩み:左の肩——脳力(はかる力)の諸で直す
  • 肩の緩み:妻手(勝手)の緩み——脳力の諸で直す
  • 右肩の緩み:右肩口の諸で直す
  • 胸の緩み:胸で直す

緩み(ゆるみ):射中に力が抜ける箇所。最も注意すべき欠点の一つ。陰陽=押手(陽)と勝手(陰)、剛(陽)と柔(陰)の対比。

四部の離れ の事

右の五部の諸を真中(まなか)に、水の心(柔らかな中心)を持ち、五臓五体の情を胸に収め、その色(内なる色)を合わせて見れば——四つの離れは、この紫の胸の内に大石(たいせき)を打ち込むように収まる。離れの心をよく覚えれば、至りの心も一度にさっと切れ、弓道の心の境(儀)に到る。

四部の離れ:離れを四側面(体・心・弦・矢の一致)から捉えること。

牛角の療 の事

牛には角があり、その働きは自然だが、五体が弱ければ見事な角も用をなさぬ。射形が美しくとも、五体が(力なき)牛のようでは意味がない。真の角は弱くとも実(じつ)に勝る——見た目より実質を、自然の力(牛角)に求めよ。

弓の文(ゆみのふみ)── 絹綾錦(きぬあやにしき)の事

心は五体の筋(の力)を引き上げ、十王(宇宙の理)へ向けて入り違える(交差させる)。習い勤めるにつれ、弱き所に加減した賢覚(知恵ある覚え)を弓に与える。冷・熱・平の三張りの弓、矢の皮・肉・骨(三層)。自師(じし)に教わるべし。深く信じ、賢覚によって口傳を取り入れる。紅紫の口傳とは、口傳によって裏表を知ることが肝要、という。

七道の諸(もろもろ)の善悪をみな覚(さと)りて、一尺八寸の諸——これを「小間(こま)の口傳」という。

絹綾錦:絹・綾・錦の三織物。初歩・中級・上級、あるいは皮・肉・骨に配する譬えか。一尺八寸=弓・矢に関わる基準寸法。

十八界(じゅうはちかい)ということ

仏教の十八界(六根・六境・六識)になぞらえた射の十八要素——剛々と正直(まっすぐ)たること。大事の口傳——この歌にて合点すべし。

十八界:六根(眼耳鼻舌身意)・六境(色声香味触法)・六識の十八。射の全要素をこれに配した独自体系と見られる。

四の卷 終 ── 奥義の位について

六四雀積(ろくしすずめづみ)一町三尺・十段百手——これが当流奥義の位の究(きわみ)である。弓縁の五德(ごとく)の位を次のように説く。

年德位

年・経験に応じて積む徳

習德位

習い積んで得る徳

見德位

見て得る徳

身德位

体で得る徳

意德位

意・心で得る徳

主要用語対照表

弓道用語読み洋弓の対照語解説
足踏みあしぶみスタンス射位での足の踏み開き
胴造りどうづくり体幹・姿勢の確立
弓構えゆみがまえセット/セットアップ(部分対応)取懸け・手の内・物見を含む
物見ものみエイミング(狙いの面)的へ顔を向け狙いを定める
打起しうちおこし直接対応語なし弓を引き上げる動作
大三だいさん引分け途中の三角の中間形
引分けひきわけドローイング弦を引き絞る
かいフルドロー/アンカー(+伸合い)引き絞り伸び合う局面
離れはなれリリース弦を放つ瞬間
残心(残身)ざんしんフォロースルー射後の心身の保ち
押手(弓手)おして/ゆんでボウハンド弓を押し出す手
勝手(妻手・馬手)かって/めてドローイングハンド弦を引く手
手の内てのうちグリップ(より広義)押手の弓への整え
矢束やづかドローレングス自分の引き尺
弦道つるみち—(弓道の実語)弦の通る道筋
弓懐ゆみぶところ弓を持つ腕と体の間の懐
猿臂の射えんぴのしゃ—(古語)肘を柔らかく構えて引く
十文字/五重十文字じゅうもんじ—(弓道の中核理念)弓・矢・体の縦横の直交
三病/五緩さんびょう/ごかん射の三つの病、五つの緩み
剛弱ごうじゃく詰合い・伸合いに通じる押す力と収める柔らかさの釣り合い
收矢しゅうしゃ残心に関わる射後、動作が静まること

本書について

書名 四卷之書
刊行 大正十四年(一九二五年)
編輯 柴田勸十郎
発行 體勇社(京都・非賣品)/印刷 三秀舎

日置流系の弓術秘傳を四巻にまとめた口傳書。仏教(真言・禅)・神道・五行・六道など多様な思想が織り込まれ、骨法・剛弱・父母の調和・五重十文字など、射の本質は現代弓道にも通じる。

── 終 ──

令和のスタビライザー理論 – 3.当たり前のサイト

前回の続きとなります。全ア連のアーチェリー教本におけるスタビライザーの、そしてそこから現在でも何人かのアーチェリーのスタビライザー論について日本語で発信している人の間違いは上の写真です。

ここからは当たり前の話、勘違いしている人の洗脳を解くための記事ですので、正しく理解している方はパート3は読まなくても問題ありません。

全ア連のアーチェリー教本でスタビライザーを装着した状態で、慣性モーメントを計算して、図示しています。そして、アッパーはたった145gとして計算しています…え、200gくらいはあるサイトは?

慣性モーメントを計算する場合、実際には存在するレスト・プランジャー・クリッカーを計算に含めずとも、大きな違いはありませんが、9インチもエクステンションバーを持つ、実質スタビライザーとしての機能を持つ、サイトは流石に入れないとまずーいでしょうよ。

1973年のジョン・ウィリアムズ選手(John Chester Williams)、70年代にはエクステンションバーをもつ現代的なサイトは広く存在していました。

Controlling Bow Behaviour with Stabilisers – Steve Ellison

これは同時期の英語で書かれたスタビライザー論です。当然ですが、現代アーチェリーでは不可欠なサイトを装着した状態で慣性モーメント論が語られています。

9インチものエクステンション、そのバーの剛性・減衰を追い求めてのカーボン材の採用、サイトダンパーといったダンパー機能。70年代からサイトとスタビライザーなのです。スタビライザー論を語るときにサイトを抜いて語る理由は全くの理解不能であります。

この記事を読んで理解していただきたいこと、サイトをスタビライザーとして扱っていない理論には価値がないです。

RamRods JVD OPEN アーチェリーセミナー 日本語要約

Ramrods/JVDが素晴らしいリカーブチューニングガイドをYoutubeに公開してくれています。解説者のデントン氏は今年Denton Archeryを立ち上げるので、ぜひ応援よろしくお願いします。

話は一般的なリカーブチューニングをベースとしていますので、それらの理解をまずしてください。また、私の翻訳は意訳で、私の解釈が含まれます。
その上でより専門的な追加知識としてデントン氏は

アライメント調節においてスタビライザーを絶対的な基準点として推奨します。理論上スタビライザーが100%真っ直ぐに組み建てられ、ハンドルのセンターブッシングが100%の精度を持っていれば、ハンドルのアライメント=センタースタビライザーです。しかし、100%の製品はなく、さらに、5+30インチ程度の長さを持つことで0.1mmのズレが、トップウェイトでは10mm=1cmのズレになります、このとき、ハンドルのアライメントとスタビライザーのアライメントと同一ではありませんが、100%真っ直ぐなスタビライザーに出会うまで買い替え続けることを選択しない限り、スタビライザーを基準点とすることを推奨しています。

バイターゲージを使用するとき、これはリムにほぼ任意の位置に取り付けられるわけですが、最もハンドルに近い場所に取り付けるべきです。これはその点が最も弦から離れている位置であり、弦からゲージまで距離があったほうが精度が高くなります。

リムのチップねじれの確認を忘れずに(下記参照してください)。その上でハンドルのアライメント調整には幅があります(例えば、リムを左右にあるネジ)。それが10mmの調整幅を持っていても、チューニングによって、その調整幅を使い切らないと正しいチューニング結果がでない場合には、何かの問題が起きている可能性が高いのでプロショップに相談しましょう。

矢についてですが、リカーブにおいて世界大会でメダルを獲得しているシャフトは基本的にX10なので、X10をベースとして説明しています。

2023年の世界大会で確認したところ、ほぼすべての選手がセンターショットはシャフト幅の1/2-1/4外にあった。矢を発射したとき、完璧なチューニングであっても、弓のその非対称性から、わずかに矢を下に押し出します。そのために矢(シャフト)はプランジャーチップの真ん中か、もしくは僅かに上で接触しているのが望ましい。

現在は渋谷のレストを使っているが、以前にはAREレストを使用していて、レストバーの硬さ(太さ)を調節できた。このチューニングは再び蘇ってもよいのではないか?また、レストバーは消耗品だと理解し、年単位では交換を推奨します。

弦については韓国選手はすべてBCY 652 Spectraの20本弦を使用しています。この場合、0.014-15″のセンターサービングがSサイズノック(#1)に合います。私が知る限り、バイターアウトサートノックでLサイズ(#2)を選択する選手はいません。

弦をねじる回数はグルーピングに関係ありません。Vic Wunderle選手(シドニーオリンピック銀メダル)は弦がまるまるほど捻っていました。(山口注:ねじりゼロはおすすめできません。回数の上限は特に無いという意味であり、下限はあります。10回以上は捻ったほうが良いです)

ホイットでの実験からコンパウンド用の原糸使用は弓の破損リスクを5倍にします。

ファインチューニングをドイツチームは70mで行いますが、韓国チームは30mで行います。ドイツチームは4-5ダースのX10から競技用のシャフトを選別しますが、韓国はチームはそこまでせず、シャフトの厳密なスパインと重さを測定するだけです。また、彼らは完璧な結果ではなく、わずかに矢が弱めがゴールとしています。つまり、弓が僅かに強い状態です。これは韓国や日本のトレーニングセンターのような屋内からシューティングしてチューニングする場合、屋外での競技本番では、日光の影響で弓が僅かに弱くなります。そのために屋内での完璧は屋外での完璧ではありません。屋外での弓の変化はブレースハイトの変化に主に現れます。ブレースハイトを維持することが大切です。

以前はFOCが話題にのぼたりしていましたが、X10においては、buckle(バックリンク)のほうが大きな問題です。X10はバレルタイプのシャフトなので、ノックエンドか始まるパラドックスはポイントの重量が大きすぎるとは問題となり得ます。

樽型シャフトとポイント重量による矢の挙動

正常なパラドックス vs 座屈と干渉

待機中

ボタンを押すと、4秒間のスローモーションで物理挙動を確認できます。

物理学の要点

  • アーチャーズパラドックス: 矢は一定の周波数で左右にしなりながら飛びます。
  • 座屈(Buckling): 先端の慣性が強すぎると、復元できないほど大きく折れ曲がります。

(山口)上記に図示しました。x10/100grにおいて矢が正しく挙動するという意味ではなく、100grにおいて正しく飛び出すとしたら、過剰にポイントを重くした場合、FOCの数字が上がっていく以上に何が起こるのかを示しています。

X10においてポイントを重くしていくことは、FOCを変化させる以上の意味を持ちます。バレルタイプシャフトであるX10では、ポイントがある程度以上になるとバックリンク(座屈)という現象が発生する危険性があります。X10でクリアランスの問題が発生している場合、この可能性を考慮してください。

キム・ウジン(Kim Woo-jin)選手は120grを選択していますが、エリソン選手は90/100grのポイントを選択しています。120grと100grで風に対する抵抗力が異なるという実験結果はありません。ポイントによって重心の位置だけではなく、クリアランスに変化が出る可能性があります。


ほかにも色々と語っていますが、このサイトでガッツリ触れてこなかった情報は以上かと思います。参考になれば幸いです。

令和のスタビライザー理論 – 1.重心位置

2021年に下記の記事を書きました。当時、自分の理解では(リカーブターゲットでの)スタビライザーセッティングは、重心はハンドル前方の下部にあるのが絶対条件で、その範囲内において、実射しながら調整していくものであるというものでした。

今回、リカーブボウチューニングマニュアルの更新において、個人的にもっと情報量を増やしたいのはスタビライザー選択理論のパートです。そこで、WA世界ランキングトップ5の男性選手のセッティングを読み込んで、セッティングの重心位置を推定しました。使用しているウェイトの素材は写真から判断できるものではないので、完璧に正しい計算結果ではないですが、概ね正しい結果が得られたかと思います。

その結果がこちらです。原点(0.0)はピボットポイントです。ドローフォース軸とは弓が手に押し付けられる力です。押す方のグリップは当然ピボットポイントにありますが、引く方の引手はその反対側4.5cm程度ほど上方にあるノッキングポイントを引くので、このラインは水平ではなく、角度を持ちます。

ピポットされている点はそれぞれの選手の重心位置です。Baptiste Addis選手はほぼ同一線上にいます。つまり弓をまっすぐ押していることを意味します。これは理論上最も正しい重心位置です。一方で、多くのトップ選手は理論上あるべき位置よりも下に弓の重心を押しています。なぜ、ドローフォース軸よりも下に重心を置くのか、その理由を解き明かして行きたいと思います。

*ここでしているのは重心位置だけの話で、そもそも論として、弓の重量に対して十分な体力がなければ意味がありません。すべての議論はあなたに十分な体力があることを前提としています。

おまけ: これは以前の全ア連発行のアーチェリー教本に掲載されていた図です。私もなんとなく眺めて理解したつもりでいました。しかし、ちゃんと見ると何かがおかしいことに気が付きますよね。ピッチングとはなにかは説明できていますが、矢の位置がおかしいです。Z軸はピボットポイントを通っていますが、一方その線は矢のノックに伸びいています。これは絶対的におかしいです。

Z軸が平行ならば、矢のノックエンドはピボットポイントから4-5cm上方にあるプランジャーホールの延長上にあるはずです。このパートは当時のヤマハが図を提供していると思うのですが、なぜ、こんなでたらめな図を作ったのか気になるところです。1988年に最初に出版された初版はもっていないので、次回国会図書館に行くときに確認してみたいと思います。

Angular Draw と Linear(Straight) Drawについて

現在、日本のアーチャーのみなさんが熱い議論を交わしている場所はどこでしょうか? 東京から田舎に引越して、一番不便なところは、他のアーチャーの皆さんとリアルの場でお話をする機会がほぼなくなったことです。ネット・SNSでつながることは出来るので、何も情報が入ってこないことはないのですが…まぁ、仕方ないとして。

Angular Draw Linear(Straight) Draw archery での検索結果

「海外では一般的に知られている」という日本語、そんなに好きではないのですが、ここでは使うしかない気がします。この記事を書いている段階で特に繋がる話はないのですが、ふっと、「Angular Draw」と「Linear(Straight) Draw」という2つのリカーブでの引き方は、どのように日本語として受容されているのか気になって調べてみました。

スタンスで言えば、多くの射形の解説本では、「ストレートスタンス」「オープンスタンス」の両方に触れて説明していますが、一方ドローイングに関しては、KSLでは「角運動」などの用語を使用して「Angular Draw」だけに触れているし、日本人コーチによる本では「真っ直ぐ引く(Linear Draw)」だけに触れていて、両方のテクニックを紹介している本は意外にないのではないかと思います。

引き方(引き手)の話をしているのですが、ヒジの動きは小さいので、その動きで増幅されて大きく表現される、センタースタビライザーの先端を基準に見るのがわかりやすいです。正しく引けていれば引き手のヒジはスタビライザーの延長上にあり、引き手と反対に動きます。

例: 引き手が上がる → スタビライザーは下がる

「Angular Draw」を使用するトップ選手の代表格のエリソン選手。ドローイングが真っ直ぐではなく、曲線的にドローイングしていることがわかると思います。細かい説明は上記のKSLについての記事を読んでください。

一方、まっすぐ引く選手の代表格の一人kim je deok選手のドローイングです。スタビライザーはきれいに真っ直ぐ上から下に降りてきます。

ただ、スタンスにおける明確なオープンスタンスという角度があるわけではなく、ストレート寄りのオープンスタンスがあるのと同様に、Kim Woojin選手のようにその中間のドローイング、若干の角運動を伴うドローイングも存在しているので、明確に分類できるものではないです。

【アーチェリー初心者必見】ドローイングの基本とチェックポイントをやさしく解説

などと書いていたら、タイムリーに11月14日に、kerokuma Archeryというサイトで、同様の話が取り上げられていました…あれ、そっちが先で私がインスパイヤされて記事をパクったと思れたら…まぁ、気にしていませんが、ここでは、日本語で「インサイド引き」「アウトサイド引き」として分類されています。「アンギュラ引き」よりも遥かにわかりやすいですね。自分もこれからはそっちを使おうかな。kerokumaさん、参考にさせていただきました。良い記事をありがとうございます。

【検討中だそうです】いつから50歳?

WAルールに基づく年齢基準の統一化が進んでいるわけですが、50歳はいつからなのか。私の場合で考えれば、

・誕生日(2035/4/7から)

・誕生年(2035/1/1から)

・(旧日本)年度(2036/4/1から)

という3つの基準がありました。最大で50+に参加できるまで、16ヶ月も違いがあります。年度(4月1日)は日本独自の制度で、未成年(同じ学年で競う)では意味がある基準ですが、50歳以上では、もう学年とか関係ないのではないかと思います。一方、以前イギリスなどが採用していた誕生日では、3日もある大きな競技中に誕生日を迎えて参加すべきクラスが変わってしまう問題点がありました。

そこでWAはアーチェリー競技イベント参加中の可能性が極めて低い、1月1日に参加クラスを変更すると決めています。

日本はずっと年度を使って、部門分けの判断を行っていましたが、50+を正式な記録として記録することを2024年から開始したことで、WAルールに従う必要が生まれます。

全ア連 競技規則 2024-2025

私の誕生日のケースで言えば、50+種目には競技規則では、2035年1月1日以降に行われるすべての競技会に参加することができます。

第 57 回全日本社会人ターゲットアーチェリー選手権大会 開 催 要 項

一方で、50+が設定されている全日本社会人ターゲットでは、競技規則2024-2025によると規定しているにも関わらず、独自ルールとして、2024年4月2以降に50歳になる選手の参加を認めていません。日本独自のレジャー大会であれば問題ないですが、WA公認競技会ですので、日本の競技規則で50+部門に参加できる選手を、自分たちの競技規則を無視して参加不可とするのは、筋が通らない話なわけで、全ア連に問い合わせた所、競技部さんから、競技規則通り、1月1日から参加できるように検討をするとのことでした。

1月1日から参加できると、全ア連自身の競技規則にある以上、検討の結果、却下されることはないと思いますが、…私に関係するのは11年後ですけどね。

【更新】カムリーンチューニング

【更新2】2025年TitleとTRXを分割しました。

【更新1】2025年モデルとして発表されたホイット(HOYT)とダートン(Darton)を追加しました。

コンパウンドボウはストリングだけではなく、ケーブルと組み合わせて使用されるシステムです。ケーブルはフルドローの時にカムをサイト側に引っ張ります、そのため、プライムのシステムでも0.4度のカムの傾きがあります。その傾きはストリングに影響を与えます。

Bowtech https://www.youtube.com/watch?v=dbvVuH-nTks より

リリース後のストリングはまっすぐに返るのではなく、多少サイト側にカーブを描いて戻ります。映像はボウテックのチューニングガイドのものですが、シャフトが6mm系のものだとすると、1mm程度ストリングがシャフトに対して右にあるのが確認できると思います。

PSE ez.220

1mmというのはわずかな動きですが、競技で高いパフォーマンスを出すためには無視できない数値です。例えば、上記のPSEのEZ220システムでは、カムの位置を0.5mm単位で調整できます。特許の関係などで、各社カムリーン(カムの傾き)の調整方法、システム名が異なるので、ここにまとめました。

名称方法ボウプレス
PSEEZ.220スペーサーの入れ替え必要なし
(旧)MathewsTOP HAT筒状ワッシャーの入れ替え必要
HOYT(-2024)シムの入れ替え、ケーブルの長さ調整必要
HOYT(2025-)上下交互のシムの入れ替え必要
Dartonリムポケットでのポンド調整必要なし
BOWTECHDEADLOCKレンチでの無段階調整必要なし
ELITES.E.Tレンチでの無段階調整必要なし
Methews Limb Shiftレンチでの無段階調整必要なし
PRIMECOREできるだけ発生しない技術で工夫

PSE/Mathewsのスペーサーなどを入れ替えて調整するタイプ、HOYTのケーブルの長さと合わせて調整するタイプ、レンチだけで調整できるタイプの3パターンになります。

この技術がコンパウンドボウに搭載される前の古いチューニングマニュアルでは、ペーパーチューニング時の矢の左右差はレストを左右に動かすことで調整するとありますが、カムの傾き(位置)を変更することは相対的にストリングのレストの位置を変更することと同じです。

レストを左に出す = カムを右に動かす

レストを右に出す = カムを左に動かす

となります。矢が真っすぐ飛ばない理由は多々ありますが

①レストを動かして調整

②カムを動かして調整

③矢のスパインやポイントの重さを変更して調整

この順番がおすすめです。

2024年 理想の動画管理に到達かな

自分が(自前の射場設備がある)高校生・大学生であればもっと早くに実現できていたかもしれませんが、2024年、ついに理想的な動画管理ができるようになりました。

昔から練習の動画の記録はしていましたが、当時はスマホがまだなく、デジタルビデオカメラで、練習の感想・メモといっしょに管理するしかありませんでした。2001年頃はテープだった記憶があります。上は2003年、この年からデジタルデータでの管理を始め、あれから、4回位の引っ越しを経て、現在はデジタル化していない練習記録はすべて失われました…。デジタル・Googleありがとうです。いつか、リカーブに復帰するときの参考になると思っています。

練習での動画などの保存・管理時には、その時の練習の時のメモをつけておくことも有効ですが、それだけではなく、的中の状況も合わせて管理するのがベストです。今後は、前の記事で導入に成功したカメラでの映像と、自分の映像を、DaVinci resolve 19(無料です)の中のワイプ機能(DVEエフェクト)を使用して合わせて、上記のように射形と点数を同時に管理できるようになりました。

DaVinci Resolve 19 | Blackmagic Design

こんなことになんと価値がある?と思う方もいるかも知れませんが、長くアーチェリーやると、本当に価値はあります。逆に、高校3年間に練習に打ち込んで、もうアーチェリーはしないと考えている人は、こんな編集している時間(10分はかかる)があったら、3エンドでも多く練習に当てたほうが良いかもしれません。

とりあえず、現状での課題は「アンカーを顔にではなく、逆に顔がアンカーに合わせに行っている」ことです。

https://www.youtube.com/shorts/-r8X8q-QIUI

調べ物していたら、関連動画で出てきました。なんとも理想的な環境です。どこだろか?

こちらでやっている話は、工夫とアイデアでいかに安く同様な練習環境を作り出すかということ。

・パソコン(編集用/中古/AMD Ryzen 5 2400G with Radeon Vega Graphics 3.60 GHz) 4万円

・編集ソフト無料

・ターゲットモニター(15インチノート型/3805U 1.9GHz) 1万円

・カメラと延長コード 1万円

計 6万円  2024年現在、これより安く実現するのは難しいと思います。

パラスポーツとルール

ルールとは何かについての質問をいただきました。回答を書いていたら長くなってしまったので、記事にしました。ただ、アーチェリーにとってルールとは何かという一般論は難しいので、今回の事件を前提とした記事になります。

ルールはつくられたものです。ルールを作っている人の頭の中では完璧な運用が見込まれていると思いますが、ルールは言語を介して表現されており、さらに、日本に入ってくるときには翻訳も介しています。言語ですら完璧な体系ではない以上、ルールは理論上完璧にはなりえません。では、どうするのか。WAが発行している審判のガイドブックはこのように考えています。

審判はどういう意味でしょうか。私のコンピューターの辞書と類語辞典には、JUDGEという単語の12以上の解釈が載っています。 検証、証明、確立、試行、立証、学習、確認、考慮などです。 その中で私が特に気に入っているのは、「正義」と「仲裁者」です。「審判はただルールを引用し適用するだけ」とはどこにも書かれていません。

盲目的と常識的なルールの適用における違いについて、簡単な例を挙げてみましょう。警察官が時速100キロ以上でスピード違反をしているドライバーを停止させた場面を想定してみましょう。ドライバーは飲酒運転をしていたことが判明し、警察官は職務を遂行し、そのドライバーに手錠をかけ、刑務所に連行しました。10分後、同じ警察官が同じエリアでまたも時速100キロ以上でスピード違反をしている別のドライバーを停止させます。2人目のドライバーは、トラックにはねられ、後部座席に重傷を負って意識不明の子供がいること、そして病院に急いで連れて行かなければならないことを説明し、見せました。同じ法律がほぼ同時に破られたのです。同じ罰則が適用されるべきでしょうか? もちろん違う!と皆さんは言うでしょう。

しかし、判事たちは時にそのようなことをします。①ただ本を開いて、射手のスコアを減点する罰則を見つけようとするのではなく、可能であれば、選手のスコアを救うルールを見つけましょう。もし選手が他の競技者に対して有利になるようなルール違反を犯していた場合、距離、時間、矢の本数、スコアなど、②その選手に有利になるようなルール違反を犯していた場合、厳格かつ即座に処罰しなければなりません。これは、ルール違反を犯していない他の選手の権利を守るためです。

このガイドブックは、審判や大会主催者が仕事をし、③アスリートが競技を楽しむのを助けることを目的としており、WAルールブックに代わるものではなく、また完全であると主張するものでもありません。 疑問がある場合は、ルールブックと④現在の解釈を参照してください。

WORLD ARCHERY JUDGES’ GUIDEBOOK V1.2024 意訳

さすが審判のトップの意見です。もう論点がすべて含まれており、私がお伝えしたいこともすべて含まれているのですが、解説しながら話を進めていきたいと思います。下線を引いた部分は4点です。まずは③と④、記事の最初に書いた通り、ルールブックも審判のガイドラインも完璧ではありません。そのためにWAに質問して解釈(Interpretations)を求めることができます。

https://www.worldarchery.sport/rulebook/article/82

今回にからめて言えば、WAのルールに関するページでは、オランダの協会からのパラアーチャーがパラ競技以外(つまりは一般の70mwラウンド等)でも1.25m以上のスペースを要求できるかという質問があり、パラアーチェリー委員会から、パラアーチェリーの規則はパラアーチェリー競技のみに適用されるという回答を得ています。

パラ競技ではなく、一般の競技にも適応されるパラアーチャーに関するはものは、一般大会のルールの中に盛り込まれています。例えば、上記の項目はパラアーチェリー競技に関する第19章ではなく、第12章にあります(全ア連競技規則)。

つまり、パラアーチャーの場合

→ パラ競技に参加する 第19章のルールが適応される

→ 一般大会に参加する 第19章のルールは適応されない

となるわけです。下線①(スコアを減点する罰則を見つけようとするのではなく、スコアを救うルールを見つけましょう)の精神にあるように、アーチャーは自由であるべきであり、危険でない限り、自由に大会に参加する権利がありますし、大会主催者側も私が知る限りは、多くの選手に参加してほしいと思っていますので、パラアーチャーが一般の大会に参加することを不快に感じる人はいないでしょう。

一方で、下線②(自身に有利になるようなルール違反を犯していた場合、厳格かつ即座に処罰する)の精神から見た場合、一般の大会でパラアーチャーがクラス分け時に使用して良いとされた補助具以外を使用したとき、一般の審判が、例えば、スツールから車椅子に変更した時に、この変更が選手にとって有利になるかどうか、判断基準が存在しません。なので、その大会での点数を非公認記録とすることで、他の選手の権利は守られると考えられます。

以上をルールがどうなっているのかと言えば、問題になっている第19章はWAの見解によれば、パラ競技だけに適応されるので、一般大会に参加するパラアーチャーには適応されない。パラアーチャーは健常者と同じレベルで自由に競技に参加する権利を持っている。しかし、他の競技者との公平性の担保のため、一般競技に一般の競技規則(第19条の除くもの)で参加したときの記録は、ランキング等には使用できず、非公認記録として記録されるが、私の理解するルールです。

WAがパラアーチェリーの章はパラ競技のみに適応されると判断している以上、その傘下の全ア連も当然同じ解釈を共有します。一方で、正式な資料を見つけることはできませんでしたが、日身ア連は全ア連の傘下にないという組織図が見つかりました。全ア連のホームページでも確認しましたが、加盟団体事務局一覧には日身ア連はありません。つまりは、日本身体障害者アーチェリー連盟はWAとは上下関係になく、WAのルール解釈を共有すべき立場ではないわけです。なので、独自の思想に基づいてアーチェリー競技のルールの解釈することは立場的には可能ですが、同じ内容の通知に対して、2つの解釈があるのはいかがなものでしょうか。

そして、これに巻き込まれたAさんBさんは…残念です。

アーチェリーとスーパースロー撮影の歴史

アーチェリーとハイスピード撮影についてのコメントが来ました。それに関しては別途返信ましたが、考えてみれば、このテーマについてちゃんとした情報発信をしてこなかった責任はあるので、まとめてみることとしました。

現在では動画と写真という概念がありますが、20世紀前半には同じものでした。写真を連続で撮影して、それを連続再生したものが動画です。記録映像で見たことがあると思いますが、当時は手回し撮影機で動画(連続写真)を撮っていました。手回しなので、現在のように30fpsと設定すれば、勝手に毎秒30枚の写真を撮ってくれるわけではなく、カメラマンの技術で一定にする、この記事を書くにあたって初めて知ったのですが、そのずれを更に上映する機械も手回しだったので、カメラマンの撮影速度のブレを上映技士が補正してあげていました。そのために定まったフレーム数という概念はなく、大正時代の日本映画は約11-13fpsと約20%程度の誤差もあります1

浦上栄、海軍兵学校関係者協力、120fps

カメラに自動設定がなく、手で調節できるわけですから、スローモーションを撮るためには「高速度」でレバーを回せばよいだけなので、高速度撮影と呼ばれます。時期を特定することができませんでしたが、戦前には弓道の動作分析に海軍の120fpsの高速度撮影写真機が使用された記録があります2

機械を速く回せばいいと言っても物理的な限界があるわけで、1951年に出版された「高速度写真: その問題と限界」3によれば、当時のカメラを250fps以上で回転させるとフィルムが損傷して判読できなくなったり、場合によってはカメラ自体が文字通りバラバラに分解してしまうという問題が発生するようです。まぁ、そりゃそーだろと思いますが…。

米国映画テレビ技術者協会は1949年の会合で250fps以上4で撮影できるカメラをハイスピードカメラとして定義づけます。現在に至るまで定義は変わっていないように見えますが、今は10fps低い240fps以上のカメラをハイスピードカメラと呼ぶことが多いと思います。

当時、高速度カメラでは回転プレズムという仕組みによって250fpsを達成していたようですが、この仕組みの限界点が10000fpsで、それ以上はスーパーハイスピードカメラと呼ばれ、ストリップカメラという別の仕組みが導入されているそうですが、ここでは取り扱いません。

上記は1980年代の1000fpsの撮影に使用されたシステムです。見ての通り、カメラはちょこっとあるだけで、それに比べシステム全体は大変な大きさです5

こちらはハイスピード撮影の父と呼ばれたハロルド・エジャートンによって、1939年に撮影されたアーチェリーの連続写真です。300-500fps程度で撮影されたものと推測します。1940年前後にはすでに500fps程度の撮影機材は存在していました。しかし、1990年頃までアーチェリーにおけるハイスピードカメラの利用は屋内に限定されていました6

ここで冒頭の1986年にバイター社によって撮影された8000fpsのフィルム式ハイスピードカメラによる映像になりますが、8000fpsの場合、シャッタースピードは16000-20000程度設定する必要があります。つまりシャッターは写真1枚につき1/20000秒しか開かないので、直視できないほどの光が必要になります。これが2個前のシステムでカメラ以外の装置がたくさんある理由です。また、核爆発など高速度動画が比較的早い時期に収録されているのは、撮影対象自体に十分な明るさがあったからです。

https://www.apex106.com/monthly/202012/

2000年代のカメラ機材のデジタル化によって、ハイスピードカメラの低価格化が進むと同時に、センサの改良も進んでいきます。よく少ない光でも補助光源を使わず、センサの感度を上げることで実用的な画像を取得してくれます。上の写真はApexレンタルのブログのものですが、目では真っ暗でもISO409600(α7S III)ではこれほど明るく映ります。

オリンピック競技中に撮影のためにバイターの動画のように選手に光源を当てるわけには行かないので、センサの感度が太陽光で実用に耐えるようになった、2010年代後半にハイスピードカメラが中継でも使用されるようになります。

Paris hosts archery test event for 2024 Olympic Games

これはパリオリンピックテストイベントで撮影されたハイスピード動画(240fps)を明るさ無加工で切り出したものですが、放送で使うには暗すぎる印象です7。まぁ、問題点・不具合を見つけるためのテストイベントなので、ここから1年間の調整がされて、2024年の見事なライブ中継に繋がっていくわけです。

パリオリンピックでは選手は背(体の引手側)が南に設定されており、南側からハイスピード撮影がされているので、十分な太陽があれば、この条件では240fpsまで自然光で、違和感のないハイスピード動画が撮影できるところまで技術は進化しています。

一方で研究目的ではないアーチェリー放送の場合は16倍速スローで十分です。現在ではテレビは30fpsなので480fpsが16倍速になりますが、一般的なパソコンで60fps(60Hz)で、人間の目は240fpsまで差を感じることができので8、今後テレビが1秒あたり240フレームで表現された場合、16倍速スローは3840fpsに相当します。ここが技術の終着点です。その時代まで人間が画面視聴するのかはわかりませんが…2028年ロスオリンピックではどんな動画が見られるか楽しみですね。

  1. 入江良郎,無声映画の映写速度:日本の場合(下) ↩︎
  2. 浦上 栄 (著), 浦上 直 (著), 浦上 博子 (著),紅葉重ね・離れの時機・弓具の見方と扱い方,1996 ↩︎
  3. Van Oss, Willis Burton, High Speed Photography: Its Problems And Limitations, 195 ↩︎
  4. Maynard L. Sandell, “What is High Speed Photography?” Journal of the Society of Motion Picture Engineers,52:5, March 1949 ↩︎
  5. Dalton, Stephen,Caught in motion : high-speed nature photography,1982 ↩︎
  6. Harold Eugene Edgerton, James Rhyne Killian, Flash!: Seeing the Unseen by Ultra High-speed Photography,1939 ↩︎
  7. Paris hosts archery test event for 2024 Olympic Games ↩︎
  8. 肉眼を凌駕するカメラの「目」、進化止まらず イメージセンサー[ソニー、キヤノン] ↩︎