9万円で参加しませんか? インドアワールドカップ・ステージ2 バンコク

indoor_archery_world昨日の記事の続きです。まずは、仕組みを理解していただくために、インドアワールドカップのルールブックを翻訳しました

*記念参加ではなくファイナルの出場を狙う競技者としての前提で書きます。

インドアワールドカップは4試合予選が行われますが、予選後、すぐに決勝が行われるラスベガスは参加が必須です。そして、大会の規模を考慮して、ステージ3のニームとステージ4のラスベガスでは順位によって与えられるポイントが2割増し、かつ、16位までポイントが与えられます。対して、大会の規模が比較的に小さいステージ1のマラケシュとステージ2のバンコクでは、ポイントが少なめ、かつ、8位までしかポイントが与えられません。

そして、全4ステージ、4試合が開催されますが、選考は(そのうちで結果の良かった)3試合で行われます。参加するだけで1ポイントもらえるので、もちろん、4試合全部参加することが望ましいのですが、(ポイントが少ない)マラケシュとバンコクのどちらか、そして、多くのポイントが与えられるニームラスベガスに出場することが最も効率の良いルートになるでしょう。

ラスベガスもニームも何度か行っているので、特に調べることもなく案内できますが(いつか書きます)、バンコクの参戦について調べてみました。

登録まずは試合登録しようとしましたが、登録には到着日や宿泊ホテル名が必要のようなので、先にホテルと航空券の手配をしましょう。

インドアアーチェリーバンコク2014スケジュールこちらが試合のスケジュール。12月5日の昼には会場につき練習、7日の午後まで試合は続きます。このスケジュールに合わせて航空券をとりましょう。ついてすぐに練習はきついですし、また、ロストバッケージに備えて、前日には現地入りすべきかと思います。

ここで注意していただきたいのは、バンコク行きで安いチケットを調べると、一番安いのはエアアジアだと思いますが、バンコクには国際空港が2つあり、こちらのキャリアが使っているのは試合会場から遠い
DMK(ドンムアン空港)という空港です。予算との兼ね合いなので、好みもあると思いますが、会場に近いBKK(スワンナプーム国際空港)に直行便で着陸するキャリアで安いのはタイ航空かと思います。往復で4万円ちょっとです。乗継便を使えばもっと安いのもありますが…3万円を切るのは難しいです。

会場マップ
次に、ホテルですが、観光もしたいのなら好きなホテルをとればよいかと思います。試合に集中するのであれば、会場近くのホテルが良いでしょう。上の写真は自分が出張の時に使っているHOTELS.COMというサイト。地図でホテルを探せるので便利です。これで見ると会場の近く、上の1件ホテル、下に1件ホテルがあるのがわかるかと思います。

アーチェリーインドアワールドカップ_安い方のホテル
下の方が近いのですが、こちらはかなり安宿で、長期滞在向けのレジデンスのようです。

アーチェリーインドアワールドカップ_高い方のホテル
上の方のホテルは宿泊費が安いホテルの三倍ですが…こちらの方が今回の試合のオフィシャルホテルです。こちらの方が良いのではないかと思います。

アーチェリーインドアワールドカップ_ステージ2モデルケース以上の情報に基づいて、HISさんに見積もりを出してもらうと、1名1部屋と言う条件で、上記の見積もりとなりました。

これとは別に250シンガポールドル(21000円くらい)の登録費がかかりますので、計9万円の予算で参加できます。

ホテルを公式ホテルではなく安宿に変更、LCCの乗継便に変更、2名で1つの部屋に泊まるなどをすれば、ここから3万円程度安くすることは可能ですが、コンディショニングを考えれば競技に行くのなら選択すべきではないでしょう。記念参加であれば問題ないとは思いますが。

ちなみに、昨年のステージ2の予選通過点は

リカーブ男子 536点 → 決勝ラウンド初戦はエリソン選手
リカーブ女子 342点 → 決勝ラウンド初戦はKIM Yu Mi選手(587点)
コンパウンド男子 555点 → 決勝ラウンド初戦はマイク・シュロッサー選手(今年ジュニア世界記録更新)
コンパウンド女子 最低点386点(出場選手32名満たず)

以上、参考になれば幸いです。自分は参加する予定です。

追記:自分がこのルートで行くかは未定です。


IAWC(The Indoor Archery World Cup) 2014-2015シーズンルールブック

IAWC2014-20151. インドアアーチェリー・ワールドカップステージ(IAWCS)

1.1. IAWCS 2014-2015シーズンには、リカーブ部門・コンパウンド部門の男女の部で、4つの大会が開催される。

・マラケシュ、モロッコ(2014年11月8−9日)
・バンコク、タイ(2014年12月6−7日)
・ニーム、フランス(2015年1月23−25日)
・ラスベガス、アメリカ(2015年2月6−7日)

IAWCのランキングで選考されるためには、選手は最低でも2試合で競技をおこなわなければならない(ラスベガス大会は必須)。(最高3つの結果から)最も多くのポイントを得た選手が、ラスベガス大会期間中におこなわれるIAWCF(ファイナル)への出場資格を得る。

1.2. 競技形式
マラケシュ、バンコク、ニームではすべて同じ形式で競技がおこなわれる。

−クオリフィケーションラウンドは18m60本、40cm三つ目的で競技がおこなわれる。
−エリミネーションラウンドは1/16エリミネーションラウンドフェーズで決勝のゴールドマッチまでおこなわれる。
−準決勝で敗退したセミファイナリスト同士はブロンズメダルマッチで勝敗を決する。

またラスベガスの最初の2日間のクオリフィケーションラウンド(最初の60本の合計点)は、選手のランクを決めるためにおこなわれる。

1.3. IAWCSの各大会では、下記の競技が開催される。
・個人部門(リカーブ男子、リカーブ女子、コンパウンド男子、コンパウンド女子)

1.4. IAWCR(ランキング)のポイントはIAWCSの4つの大会のいずれにおいても獲得できる。

ニームとラスベガス大会はポイント数が多く、マラケシュとバンコクはポイントが少ない。下記のテーブルを参照し、与えられるランキングポイントを確認すること。

1.5. すべての出場選手はIAWCSの各大会に参加する毎に1ポイントを得ることができる。しかし、下記の順位を獲得した選手については、いずれの大会においても付随するポイントがIAWCRに付与される。
IAWCR2014-2015

またIAWCSの4大会すべてに参加した選手は、上から3つの結果がIAWCRにポイントとして記録される。

1.6. IAWCSの4大会すべてが終了した時点で、各カテゴリー(リカーブ男子、リカーブ女子、コンパウンド男子、コンパウンド女子)における上位16名の選手がIAWCFに参加する資格を得る。

1.7. IAWCRにおけるタイ(同点)は下記の要領で処理される:

1位から16位まで:
・コンピュータによるコイントス

16位の決定(足切り)
・ラスベガスステージでのランキングポジション
・それでもタイの場合は、前の3つのステージ(マラケシュ、バンコク、ニーム)でのランキングが考慮される。4大会すべての参加した選手は、ランキングの最高順位のみが含まれる。
・それでもタイが解消しない場合、ラスベガスでのファイナルがおこなわれる前にシュートオフがおこなわれる。シュートオフは40cm垂直三つ目的に対して3射でおこなわれる。そこから点数の最も高い選手たちが1射のシュートオフをおこない、的の中心に最も近かった選手がファイナルへ進出する。

2. インドアアーチェリー・ワールドカップファイナル(IAWCF)

2.1. IAWCFは2015年2月7日、アメリカ、ラスベガスにておこなわれる。

2.2. ファイナル進出選手はラスベガスでおこなわれるワールドアーチェリーフェスティバルの第2ラウンドが終了した時点で発表される。ファイナル進出を希望する選手は、ラスベガス大会に参加しなければならない。

2.3. リカーブ個人部門ではセットシステムが採用され、3射5セットマッチでおこなわれる。決勝戦の形式は1射20秒の交互射ち、的はバーチカル、またはトライスポット40cmワールドアーチェリーターゲットフェイスを使用する。

2.4. コンパウンド部門では3射5エンドの累積点で競技をおこなう。決勝戦の形式は1射20秒の交互射ち、的はバーチカル、またはトライスポット40cmワールドアーチェリーターゲットフェイスを使用する。男女ともにXリングを10点、リカーブの10点のリングを9点として計算する。

2.5. ワールドアーチェリーの規則に則り、矢の直径は9.3mm(アローラップ含まず)までとする;ポイントの直径は最大9.4mmとする。

2.6. 2014年IAWCRによって各カテゴリーで選手は1位から16位までランク付けされる。選手はそれぞれ対戦相手が決定され、1対1のマッチプレイブラケット形式でエリミネーションラウンドがおこなわれる(1位対16位、2位対15位…)。したがって、競技は1/8ファイナルから始まり、次に準々決勝、準決勝、そしてブロンズ、ゴールドメダルマッチと続く。ブロンズメダルマッチは準決勝敗退者同士でおこなわれる。

2.7. IAWCFの競技スケジュールや詳細についてはwww.worldarchery.orgにて随時発表される。

3. 賞金

3.1. 2015年2月8日土曜日におこなわれるIAWCFラスベガス大会において、各カテゴリーの上位3名(リカーブ男子、リカーブ女子、コンパウンド男子、コンパウンド女子)は下記の「賞金」が与えられる:

1位:3,700USD
2位:1,800USD
3位:1,000USD

またファイナルの各カテゴリーの優勝者は、次回のIAWCSへの無条件参加資格が与えられる。これらの招待にはトーナメントへの参加費、3泊分の宿泊費が含まれる。

4. ラスベガス大会の関連情報
2015年には、下記の2つのインドアイベントがラスベガスでおこなわれる:

・2015年2月6−8日の期間、ラスベガスワールドアーチェリーフェスティバル、つまり、毎年伝統的におこなわれるラスベガスアーチェリートーナメントとトレードショーが開催される。最初の2日間はインドアアーチェリーワールドカップステージとして開催される。
・インドアアーチェリーワールドカップファイナルは2月7日の夜に開催される。

したがって、2015年ラスベガス大会で優勝する機会は2度与えられる!

5. 規定
インドアアーチェリーワールドカップルールは、ここに記載されている特定のルールを除き、原則としてワールドアーチェリー規約・ルールに則るものとする。

翻訳によるこれらのルールの誤解があった場合、原則的に英語版のものを参照するものとする。またワールドアーチェリーと運営機関は、いついかなるときでもルールの変更をおこなう権限を保持する。

IAWC RULES 2014-2015 原文

IAWC RULES 2014-2015 日本語訳 PDF(160KB)