現在、日本のアーチャーのみなさんが熱い議論を交わしている場所はどこでしょうか? 東京から田舎に引越して、一番不便なところは、他のアーチャーの皆さんとリアルの場でお話をする機会がほぼなくなったことです。ネット・SNSでつながることは出来るので、何も情報が入ってこないことはないのですが…まぁ、仕方ないとして。
「海外では一般的に知られている」という日本語、そんなに好きではないのですが、ここでは使うしかない気がします。この記事を書いている段階で特に繋がる話はないのですが、ふっと、「Angular Draw」と「Linear(Straight) Draw」という2つのリカーブでの引き方は、どのように日本語として受容されているのか気になって調べてみました。
スタンスで言えば、多くの射形の解説本では、「ストレートスタンス」「オープンスタンス」の両方に触れて説明していますが、一方ドローイングに関しては、KSLでは「角運動」などの用語を使用して「Angular Draw」だけに触れているし、日本人コーチによる本では「真っ直ぐ引く(Linear Draw)」だけに触れていて、両方のテクニックを紹介している本は意外にないのではないかと思います。
引き方(引き手)の話をしているのですが、ヒジの動きは小さいので、その動きで増幅されて大きく表現される、センタースタビライザーの先端を基準に見るのがわかりやすいです。正しく引けていれば引き手のヒジはスタビライザーの延長上にあり、引き手と反対に動きます。
例: 引き手が上がる → スタビライザーは下がる
「Angular Draw」を使用するトップ選手の代表格のエリソン選手。ドローイングが真っ直ぐではなく、曲線的にドローイングしていることがわかると思います。細かい説明は上記のKSLについての記事を読んでください。
一方、まっすぐ引く選手の代表格の一人kim je deok選手のドローイングです。スタビライザーはきれいに真っ直ぐ上から下に降りてきます。
ただ、スタンスにおける明確なオープンスタンスという角度があるわけではなく、ストレート寄りのオープンスタンスがあるのと同様に、Kim Woojin選手のようにその中間のドローイング、若干の角運動を伴うドローイングも存在しているので、明確に分類できるものではないです。
【アーチェリー初心者必見】ドローイングの基本とチェックポイントをやさしく解説
などと書いていたら、タイムリーに11月14日に、kerokuma Archeryというサイトで、同様の話が取り上げられていました…あれ、そっちが先で私がインスパイヤされて記事をパクったと思れたら…まぁ、気にしていませんが、ここでは、日本語で「インサイド引き」「アウトサイド引き」として分類されています。「アンギュラ引き」よりも遥かにわかりやすいですね。自分もこれからはそっちを使おうかな。kerokumaさん、参考にさせていただきました。良い記事をありがとうございます。
山口 諒
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