以前の記事で写真を元にプロディジーのシステムでどれだけリムをねじれるか計算しましたが、本日納品されたので、実物で計算しました。2つの接点の間隔は約28mmで、4枚のワッシャーでつけられる落差は0.051mmです。この値を基にarctanで計算すると、片側でリムに1.04度の角度をつけられることがわかります。反対側のリムポケットで逆に1.04度角度をつけることができるので、最大で約2.1度リムをねじることができることになります。
それだけではわかりにくいかもしれないので、これを言い換えれば、リムの根元を2度ねじることはリムチップを8mm移動*させることができるということです。クアトロのリムチップの大きさが12mm(M42)だったので、リムチップ半個分以上動かせるということです。ちなみに上の写真のリム(私たちの店舗でねじれ交換に応じたもの)で2mm程度、下リムも同じだけねじれていたら4mm程度でセンター出しできます。
ねじれたリムのチューニングをしたことがある人であれば、これだけ移動させれれば、ほぼすべての製造時のねじれたリムを問題なく使えてしまうことができることが理解できると思います。経年によるねじれではこれ以上のものも存在はします。
*理論値。実際にはハイトによって異なる。
ジェークはこれをリムの(製造時のクリアコートでの厚みの誤差などを調整する)微調整システムと書きましたが、1枚~2枚であれば、または、さらに薄いワッシャーによるシステムであれば…個人的にはチップを1mm-2mmねじって動かすシステムであれば、それは微調整システムに含まれると思いますが、8mmという値は異常です。正しくこのシステムが運用されることを願います。
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