新しいベアのヒンジガードを搭載したアジェンダ6が入荷。

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ユニークな機能を搭載するベアアーチェリーを定期に仕入れて、レビューしています。

昨年の5月に2013年モデルのエンパイア(Empire)が入荷して以来、昨日、2014年新モデルのアジェンダ6(Agenda6)が入荷しました。

アジェンダ6のレビュー記事はこちらです。

レビューのために入荷した一台は即納モデルとして大久保店・コンパウンドオンラインショップで販売中です


ホイットのリカーブステルスショットの装着ガイド完成です。

Recurve_ion

昨日から販売を開始したリカーブステルスショットの装着ガイドが完成したので、アップしました。当店で購入したお客様には印刷したものを同梱で発送しますので、そちらで確認していただければと思います。

過去の紹介記事はこちらです。


チューニングアプリで一緒に仕事した、ジェークがレビューしている動画がこちらです。

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ちなみに、重量は本体がペアで112gで、取り付けのためのねじ・ワッシャー類が31gです。センターロッド1本分の重さです。確実に振動が減り、矢速も向上するとのことですが、Vバーで重めのセッティングの方で装着する場合は、サイドのウェイトを取り外したりして、一度セッティングのほうを見直す必要があるかもしれません。

装着ガイドのPDF版のこちらです。

リカーブステルスショット装着ガイド_JPアーチェリー
http://archery-shop.jp/manual/Recurve_Stealth_Shot_Stringstopper_Ion-X.pdf

ハンドルを加工すれば(上側のねじを切る)HPXでも使用できますが、保証対象外となりますので、作業されるときはご注意ください。加工しなくても、下側だけならHPXでも取り付きますが、以前の記事通り、上下のダンパーに順番に当たることで振動を吸収するので、下側だけで使用した時には、あまり良い感覚ではなくなると思います。コンパウンドでは下だけで使用しますが、コンパウンドの場合はリムは上下には振動しないからです(近年のモデルはリムはほぼ水平のため)。リカーブで下だけで使うことはお勧めできません。


競技・選考方法変更への対応を開始します。

昨日、全日本アーチェリー連盟より、「来年度主要競技会等予定及び連絡事項について」という連絡がありました。詳細は所属の協会からお知らせがあるかと思いますが、9月のWAの総会での決議に対応して、大会の競技方法が大きく変わります。

例えば、全日本ターゲット選手権では「2015年度以降はリカーブ部門、コンパウンド部門共シングルラウンドでの選考を行わずは、リカーブ部門は70mラウンド、コンパウンド部門は50mラウンドの記録のみで選考を予定しています」とのことです。

全日本ターゲット選手権での選考点は地元の試合で出す必要があるので、それに従って、地元での試合もその形式に従う方向に変わっていくと思います。

商品のレビューや説明で「競技」という言葉を使うとき、今までは、競技=シングルラウンドを念頭に置いて書いていましたが、今後は、競技=リカーブの70m・コンパウンドの50mラウンドを念頭に記事を書いて行こうと思います。過去の記事を見直して、内容の修正は行いません。ただ、通販ページの説明文等は、年内にすべて見直し新しい競技方法に合わせた適切な表現に変更します。

例えば、ガスプロのベインは修正力が高いものの、その分矢速(終速)がスピンベインに比べてわずかに劣るので、低ポンドでは90mでのサイトとのトレードオフの中で選択する必要がありましが、今後は90mで例え点数が落ちる可能性があっても、深刻に考える必要性はなくなります。リカーブで言えば、70mで当たればいいわけですので、サイトでは単距離に最適なボックスロック機能を搭載したアチーブRXLサイトの機能などはより優位性を持つでしょう。

年内には今後の「競技」に対応できるようにしたいと思います。よろしくお願いします。


ホイットGPXハンドルのリフレックスについて

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ホイット(HOYT)の2014年のリカーブモデルがすべて入荷しました。コンパウンドは一部もう少し時間かかります。クアトロリムについては時間がないので明日になりそうです。

まず、GPX(グランプリ・エクストリーム)ハンドルについてのレビューを書きたいと思います。

発表があって、届くまでの3週間の間に最も多かった質問は、具体的なスペック等よりも、GPXとはいったいどんなハンドルなのかというものでした。毎年、ホイットのリカーブハンドルの設計を追い続けている人には、明白にION-Xの作り変えとわかりますが、「久しぶりに普通のリムが装着できるホイットハンドルが出た」と、何年ぶりかにカタログを見た方には、この設計がびっくりなのもわかります。まずはその説明からします。

エアロテックハンドル(2004年ごろ)から、ホイットが作った来た上位モデルのハンドルです。赤線をたどっていけば時間軸に、発売順にたどれます。ホイットの一番の特徴は基本設計をすぐに変えてしまうことです。これが好きな人もいれば、嫌いな人もいて、プロショップとしては…難しいところです。

デフレックスのハンドルの時代(へリックス・ネクサス)には、デフレックスハンドルが一番安定しているので、これが最高の設計だと宣伝し、次のスタンダード(ストレート)設計のGMXハンドルは、人気があり一時代を築いたゴールドメダリストの正当な後続モデルだから、すごく安定していると宣伝し、リフレックス時代のHPXでは矢速を向上させ、安定性も損なわないという宣伝文句…。この間ハンドルに関する特に特記すべき進歩はリムボルトくらいしかないのですが…。

デフレックス・ストレート・リフレックスに、テックありとテックなし。この10年で6つ種類の組み合わせすべてをホイットは作ってきたのです。ホイットの競合・ライバルたちは、W&W・MKコリア・SF・FIVICSに、かつて、一時代を築いたサミックまで、みんな基本設計のハンドルのみに専念しています。競合のアジアメーカーだけではありません。アメリカのPSE、フランスのUUKHA、イタリアのスピギャとファイバーボウも、最上位モデルでは基本設計のハンドルしか作っていません。

グラフでいえば、赤線が画面全体をうごいている間、他の競合メーカーはほぼ緑の枠内でしか、あくまでも基本の設計を変えずに、素材やリムポケットの設計・グリップの設計などに専念して来ました。

確実にその流れの中にこのGPXハンドルというものは存在し、そして、現在のホイットはリフレックス設計にぞっこんなのです。

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GPXハンドルはホイットでは、ILF(*)では4番目の競技用テックハンドルになります(エントリーモデルではエクリプスなどもありました)、これまでの設計の遷移が、上の写真でわかるかと思います。

*HDS・ILF・GP(グランプリ)…すべて同じ事ですが、ようはフォーミュラーシリーズではない、一般的なリム接合ハンドルのことです。

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上の写真は、ILFモデルでは一世代前に相当するGMXハンドルとの比較です。リムボルトの位置を揃えて写真を撮っています。写真の通り、実測で約2cm、GPXハンドルのバック寄り(左側)のプランジャーホールが、GMXハンドルのフェイス寄り(右側)のプランジャーホールと重なる位置に来ます。その分グリップの位置が後退しているのです。ポンドにすると、GMXハンドルからGPXハンドルに変えることで1ポンド強(40ポンドの場合)、実質ポンドが上がります。これがこのハンドル最大の特徴です。

また、このポンドアップはリムの差し込み角度が変化することによりポンドアップ(普通のポンドアップ)ではなく、実質的に引き尺が長くなることによるポンドアップですので、1ポンド強いリムに買いかえるのとは全く別の現象です。実質的に引き尺が長くなるので、引き尺が短く、かつ、ホイット以外のリムを使い続けたいという方には、ぴったりのハンドルと言えます。

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そのほかの特徴としては、リムポケットの軽量化がされ、ハンドルにも溝が入っており軽量化がはかられています。この溝はバック2か所、フェイス側3か所と計5か所に施されています。重さは実測での計測値は約1,360g、カタログ値は1,304gで、5%の誤差です。

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写真で伝わるでしょうか…グリップは2014年仕様のハイグリップが装着されているのですが、もちろん形は同じです。一点、テカりが半端ないです。ニスがかなり塗られていて、触り心地はむしろプラスチックに近くなっています。個人的にはあまり…シックでマットな感じがウッドグリップの良さだと思っているので…まあ、ニスを落とせばいいだけなのですが、今後登場予定のカラーハイリストグリップでは、色も一緒に落ちたりする可能性もあるように思います。

 

 

SONY DSCもう一点、カウンターブッシングは2か所あり、これまでGMXのカウンターブッシングがあったリムボルトの少し上に加え(リアブッシングと言う方が正式らしい)、W&Wなどで採用しているグリップ下にもカウンターブッシングが装着できるようになりました。

別のところの変化としては、ホイットのグランプリシリーズに対して推薦ハイトの範囲が低くなりました。

66インチでは 8.25~9インチ が 8.25~8.75インチに、68インチでは 8.5-9.25インチ から 8.5~9.0インチに変更になりました。短い方のハイトは変わりませんが、あまりハイトを高く設定しないようにという変更です。

 

以上

 

・リフレックス設計で引き尺を伸ばして矢速の向上がはかられる

・リフレックスデザインでW&Wなどの他社のリムが使える唯一のハンドルである

・カウンターを2か所で装着できる

 

が、このハンドルの大きな特徴でしょうか。矢尺が短い方、または、リフレックスに興味があったが、ホイットのリムしか装着できないION-Xは見送っていた方にはおすすめです。

 

ただ、GMXハンドルの基本に忠実なクラシックなデザインを愛する人間は世界中に多くいます。2013年の世界選手権でも、5代前のモデルに相当するGMXハンドルを使用している選手はかなりいました。W&Wなどのメーカーで5代前のモデルを使用している選手は、まず世界大会では見かけないので、GMXの設計がどれだけ評価されているかがよくわかる事実だと思います。

GMXハンドルをリプレイスするだけの力があるハンドルではないです。あくまでも、GMXに代わる選択肢としてご検討ください。


HOYT Archery 2014年 コンパウンドのラインナップ

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http://archery-shop.jp/catalog/HoytCatalog2014.pdf

カタログはこちらでダウンロードできます。サーバーのスピードの関係で国内のサーバーに移動させています。メーカーのページよりも早くダウンロードできると思います。44MB。

さて、ホイットの2014年のラインナップのうちのコンパウンド商品について書きます。

リカーブについての簡単なレビューはこちら

カーボンスパイダーなど予定通り発表されたものもありましたが、まず、一目見てよくわからなかったのが、ラインナップを増やしたのか???減らしたのか???

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上の表がホイットの2013年の全モデル、下が2014年の全モデル。2013年は22モデル、対して、2014年は24モデルとスペック表ではモデルが増えているように見えます。

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しかし、競技用ハンドルとしては、アルファエリート・ヴァンテージエリート+・コンテンダーの3機種の生産が終了し、傘下のFUSEが販売していたフリースタイルが生産終了になり、本格的なコンパウンドボウとしてHOYTのラインナップに移籍しただけで、残りのモデルはすべてプロ・エリート・シリーズに集約されました。

実際のモデル数は増えていますが、製造するデザインは減っているように思います。

プロ・コンプ・エリートはなかなかの人気で、世界選手権でも、表彰台を独占したので、悪い判断ではないと思いますが、長くて安定性(ATA)があり、かつ、軽量なモデルがなくなってしまいました。2013年モデルではアルファエリートが36インチで4.4ポンドだったのに対して、プロ・エリート・シリーズでは、同じ重さ(4.4ポンド)の「プロ・コンプ・エリート・FX・ショートドロー」という弓があるものの、33.75インチしかなく、ドローレングスが23.5インチまでにしか対応していないので、使用できる選手はかなり限定されます。一般的なモデルでは5%ほど重く、ATAも1インチ短い「プロ・コンプ・エリート・FX」が軽量モデルに相当するのでしょうが、ターゲット用の全モデルの重さが4.6-5.0ポンドの中に限定されてしまったのは少し残念です。

プロ・エリート・シリーズでの新規モデルは、FXとエッジの2モデルです。エッジは50mラウンドとフィールドアーチェリー向けに開発されたモデルで、新規開発されたZ5カムが装着され、ドローレングス調整可能なカムでは、一番速い321fpsを得ることができます。FXはドローレングスの調整ではカム交換が必要になってしまうスパイラルXカムが装着でき、その場合328fpsというプロ・エリートシリーズで最速の矢速を得ることができるモデルです。現在のプロ・コンプ・エリートの矢速では満足できない人向けのモデルです。

スペックではエッジとFXは大きな違いがないのですが、写真のとおり、ハンドルのデザインが全く違います。FXがプロコンプを短くしたようなデザインであるのに対して、エッジはシュートスルー周りが全く違いものとしてデザインされています。実際のエイミング時の景色は全く違うものになると思われますが、入荷後に紹介したいと思います。

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また、もう一つの大きな特徴として、こちらもFUSEのAXIUMスタビライザーに使用されていたショック・ロッド・ダンパーが、ハンドルのリムポケット部分に標準装備されるようになりました。もともとのスタビライザーにも6本装着されているロッドですが、上下のリムポケットに3つずつ装着されています。劇的な効果があるとは思えませんが、振動吸収性能は向上しているでしょう。

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もう一つ最軽量モデル、新しいデザインのカーボンハンドルとして期待されていたカーボンスパイダーですが、新しいZ5カムの搭載に、AXIUMのショック・ロッド・ダンパーを搭載して、長さ(ATA)30インチで重さは3.6ポンド…ホイットの中で最軽量モデルになっていますが、少し前に発表されたカーボンナイトの31インチで重さ3.2ポンドに比べると、衝撃の軽さには全く言えない重さになってしまっています。矢速はカーボンナイトの330fpsよりも速い331fpsですが、誤差の範囲でしょう。同時に、ホイットの初めてのカーボンハンドルだったカーボンマトリックスと、カーボン・エレメントは生産が終わってしまいましたが、それらの弓にとってかわる新時代のモデルとしては…フルモデルチェンジではなく、マイナーチェンジ程度の差かと思います。

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新しいカーボンスパイダーの振動吸収性能が優れていることを示す実験データがカタログに掲載されていますが、なぜか、他社の”アルミ”ハンドルとの比較で意味が分からないです。イーストンのアルミ矢と、CX(カーボンエキスプレス)のカーボン矢を比較しているようなものですので…それでカーボンエキスプレスのほうが優れているといわれても困るでしょう。

他社からもカーボンハンドルが登場している状況では、自社の前世代のカーボンモデル(カーボンマトリックス)か、他社の”カーボン”ハンドル、同じカーボンハンドル同士で比較して、振動が少ないことを示せないと、何を比較しているのかわかりません。

残るは価格でしょうか。カーボンスパイダーの価格がカーボンナイトに比べて大幅に安ければ、お得にお客様に提供する商品としては価値がある商品だと思います。

リカーブ・コンパウンドともに、価格等は本日の発表される予定です。リカーブは来週には入荷しますが、コンパウンドの入荷は少し遅れるかもしれません。


HOYT Archery 2014年 リカーブのラインナップ

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http://archery-shop.jp/catalog/HoytCatalog2014.pdf

カタログはこちらでダウンロードできます。サーバーのスピードの関係で国内のサーバーに移動させています。メーカーのページよりも早くダウンロードできると思います。44MB。

さて、ホイットの2014年のラインナップのうちのリカーブ商品について書きます。

コンパウンドについての簡単なレビューはこちら

まず、7月から言われていたホイットの2014年の新しいリムですが、予定通り発表されました。新しいリムをテストしていたエリソン選手が、F3リムに戻し、カミンスキー選手も結局はF7リム(このリムで登場した試合でも決勝にF7リムに戻している)に戻しているために、2014年で発表しないで、もう一年寝かせるのかなと思っていましたが、スケジュール通り発表されました。

予想通りといえば、予想通りですが、少し意外でもあります。

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ハンドルのほうですが、フォーミュラータイプでの新しいハンドルはありません。そのかわりに、コンパウンドでも発表されますが、紫(パープル)色が新色アルマイトカラーで登場します。

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さらに、2013年後期モデルから、ホイットはミドルグリップを廃して、すべてハイリストグリップに移行しましたが、カスタムカラーのハイリストグリップが発表されました…在庫するの大変そう。。。

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一方GP(グランプリ)シリーズでは…これを新モデルと呼ぶのは、一生懸命に設計しているハンドルの設計者に失礼ではないかという思いが…というのはいいとしても、新モデルとしてGPXというハンドルが登場します。まぁ、写真のとおり、2013のION-XにGMXのリムポケットを移植したハンドルになっています。90gほど、ION-Xより重くなっています。

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リムでは、GP/フォーミュラーともに、新しいリムクワトロシリーズが登場します。フォーミュラー・クワトロリムとGP・クワトロリムの2種類で、かつ、フォームコアとウッドコアがあるので、4種類…お客様にとっては良いことですが、すっきりしたホイットのラインナップが、また一気に拡大して在庫のやりくり大変になりそうで気が重いです。

細かい点では…以前の記事で内部構造が丸見えのF7リムでは試作品のテストもできないと書きましたが、クワトロリムは両サイドがしっかりと塗装されています。これで、2014-2015年シーズンは都市伝説はもう産まれないことでしょう。

さて、リム自体の設計は、どうなっているのでしょうか。実際には届いてからテストして記事にしますが、2013年の世界選手権では、W&Wとホイットを使用している選手が最も多かったのですが、W&W使用の選手のほぼ全員が最新のリムを使用しているのに対して、ホイットの使用者のかなりの割合で古いリムを選択していました。エリソンもF3リムでした。

なぜ、このを調査したのかというと、ホイットはF7リムで大きな設計変更を加え、F7リムはとても良いリムですが、正直ホイットらしくないリムになっています。W&Wが作りそうなリムです。

かつて、ホイットの創業者はインタビューの下記のように答えています

「メーカーによってそれぞれが異なる特定の能力に力を入れているのが分かる。多くは精確性を犠牲にして、スピードに傾倒している。しかし、高いパフォーマンスから発生するストレスによって、弓の寿命は縮んでしまう。どの能力に力をいれるか、重要度はそれぞれ異なる。僕の場合、最も優れた弓とはこれらすべての要素のバランスが良く取れている弓で、かつ安定性に重きを置いているものだ。」
(Traditional Bowyers Encyclopedia P.191)

F7リムしか知らない方はびっくりするかもしれませんが、それ以前のホイットのリムは決して矢速の速いものではありませんでした。そりよりも安定性を追求した、とてもバランスの良いものでした。対して、ずっとねじれ強度と矢速を追求してきたW&Wは、2000年代は剛性を上げるためにリムを丸めた設計をして大量に破損を出し、矢速を上げるためリムの中を中空にして大量に破損を出したりして、失敗が続き、それによってさらにバランス・安定性を重視するホイットが評価されていましたが、イノ・EX・パワー(INNO EX POWER)で、ついに強いねじれ強度と、速い矢速を実現し、かつ壊れないリムの開発に成功し、そこから一気にW&Wの評価が高まっていきます。

そこに登場したF7リムは、ホイットのリムとしてはかなり軽量で、矢速も速いものの…破損が多いリムで、矢速を追求して折れていた昔のW&Wを見ているようでした。ホイットらしくないリムです。そして、2014年、クワトロリムの一番の売りは折れにくく、F7リム比で40%もねじれにくいそうです。路線をもとのホイットの設計方針に戻しつつあるように見えます。もし本当に広告通りの性能が実現できていれば、INNO EX POWERのように素晴らしく完成度との高いリムとして、他のメーカーを引き離すアイテムになると思います。楽しみです。

そのほかに2012年に発表して、ついには製造されなかった25インチハンドルに装着して64インチの弓を作ることができるエクストラ・ショートリムが、New For 2014として再度発表されました…今度こそ作っていただきたいです。ラインの状況からクワトロリムのエクストラショートは、すぐに出荷されそうですが、F7とカーボン720のエクストラショートの入荷には、まだまだ時間かかりそうです。New For 2015として再再度発表されないことを祈るのみでしょうか。

ということで、最大のポイントは昔のホイットの設計方針に回帰したっぽいクワトロリムでしょう。実物が宣伝文句どおりであることに期待です。

ハンドルはホイット・リムはW&Wがベストという評価が近年続いていましたが、このリムがカタログ通りの性能を発揮するものであれば、2014年はこれまでの評価がひっくり返る年になるかもしれません。面白くなってきました。


スタンから新しいリリーサーが発表されました。

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スタン(Stanislawski)から新しいリリーサーが発表されました。ジャストX(Just X “Xtraordinary-並外れたという意味”)という、トリガータイプのリリーサーのようです。代理店からはすでに発送されているそうで、今週末か、来週の月曜日に入荷するはずです。自分は世界選手権でいませんが、コンパウンド担当の山田にCPブログでのレビューと販売開始の登録を依頼します。
M3本指/M4本指/L3本指/L4本指の4サイズで入荷です。
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このタイミングで新しいリリーサーが入荷するとは思いませんでしたが、ちょうど先月のアーチェリー業界紙の表紙と記事がスタンだったのを思い出したので、このメーカーについての歴史についての部分を少し翻訳しました。
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写真は今年のフランスでの展示会でスタンの人間とミーティングした時のものですが、少し前にリカーブサイトから撤退し、現在はハンティング用のサイトに注力しているカッパ・ジョン(Copper John)とスタンは現在同じ会社です。記事でインタビューを受けているのは社長のドーグ&エリック・スプリンガ(Doug & Eric Springer)です。

43年前、スタン(Stanilawski Archery Products)はトリガーレスバックテンションリリーサーの発明によって私たちのリリーサーによるシューティングのあり方を変えた。2001年、その会社はカッパ・ジョン(Copper John Corp.)によって買収されることとなる。以来今日までの半世紀で、様々なリリーサーをフルラインナップで提供し、さらなる革新とパフォーマンス領域の拡大に尽力している。
カッパ・ジョンを起業するきっかけは、自分たちの故郷であるニューヨーク州オーバーンへ帰るためだったと、創始者であるドーグとエリック・スプリンガーの兄弟は語る。
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「オーバーンは経済的にも強い立地ではない」
「経済が活性化したことなんてないんだ。だから私たちは自分たちで仕事を生み出す必要があることを知っていたし、顧客の99%がコミュニティの外側にいるという前提で計画をする必要があったを作らなければならないということも分かっていた」とドーグは語る。
エリックは想像力に富み、そのアイデアを実際の商品にするスキルと技術を持ち合わせていた。一方でドーグはビジネスの才にあふれ、以前から自分の会社を持ちたいと思っていた。しかし、どんなビジネスを展開するかについては決めかねていたのだ。
エリックは当初、二つのアイデアを持っていた;スキューバのベストとアーチェリーのサイトだ。ドーグはそれぞれの市場の規模を見極め、そして遂に選択肢がはっきりとした。ハンティング市場だ。
ドーグは今でもカッパ・ジョンを立ち上げたときのインスピレーションについて笑い話にする。「私たちは最初から緻密の計画されたビジネス判断なんて持っていなかった」と彼は言った。「ただ単純に地元に帰って、仕事がしたかっただけ。それこそがインスピレーションだったんだ。私たちがアーチェリーを市場に選んだのは、エリックがそのスポーツに情熱を注いでいたからで、私もそこいらのネジを売る商売には興味がなかった。私は何か”クール”なものを売りたかったんだ。」
Copper Johnのハンティング商品が最初のラインナップだった。そして、それらはマーケットに受け入れられ、ラインナップは多様化した。そして、2001年、遂に彼らはスタンの創設者、メル・スタニロースキーと出会い、スタニロースキーの会社を買収した。
「BCYファイバーのボブ・デストンは私の友人で、メル・スタニロースキーが引退を考えていると教えてくれたのも彼だった」とエリックは説明する。「我々は2001年のIBOワールドでメルに一度会い、それから彼の工場があるオレゴンに行く約束をした。」
「私は、私が育てた会社を大事に扱ってくれる人物に売りたかった」
「私は彼らの隅々まで渡る注意力もそうだが、個人的に彼らのことが気に入ってね」とメル・スタニロースキーは語る。
「私たちはビジネスの幅を拡大したかった。でもただ拡げるだけでなく、賢く拡げたかった」とドーグは言う。「リリーサーが良いと思ったのは、丁度そのときいくつかのリリーサーのアイデアを持っていたからだ。スタンは1970年代から存在し、その生命力と品質は素晴らしかった。最高の案件だった。」
スタニロースキーという名前は発音の仕方が難しいので、世界中のアーチェリーコミュニティからは愛をこめて、アメリカでは「スタン」、ヨーロッパでは「スタニ」の愛称で呼ばれていた。2006年、その影響を受けて会社はロゴを「スタン」に変更した。
スプリンガー兄弟にとって最も重要であろう要素はキラー商品の提供である。
「私たちはいつも前に押しやられているんだ。両親には毎年の夏、サマースクール(補習)に通わされていたけど、それは決して点数が悪かったからじゃない。あるとき算数で94点を取って、クラス最高の点数だったと思うときもあった。でもその年の夏も、結局サマースクールには行かされたよ。」エリックは笑いながらそう話す。
「最高の努力を可能とするのは、どんなときも情熱だ。もし熱意を持ってやらなかったら、私たちがきちんとやるまで何度もやらされた」とドーグは付け加える。だが彼らの両親は正しかった。その夏、エリックは100点を取れたのだから。
ドーグ曰く、彼らの商品に対する献身はやはり両親から来ているものだという。「私たちの父親は電気機械を作っていた。父は若くして自分を雇っていた雇用主にいろいろと提案したが、彼らは父を夢みがちな若者として見限った。ほどなくして父は自分の会社を起業して、元の職場を離れていったけど、父が引退するときには元の雇用主も父の傘下に入った。以前にいた会社では商品は故障のため返品されることが多かったけど、父の商品はそんなことはなかった。」
「顧客の新商品に対する関心に訴えかけてビジネスすることは簡単だ」
「でも、それでは誰かが自分のアイデアを真似してしまったら終わりだ。模造品との差別化を図らないといけない。次の新商品のためにほんの少しだけ余力を残して、商品を開発すると模造する相手に付け入る隙を与えてしまう。次世代のトレンドを作った自分の商品が、他人のものになってしまうかもしれない」とエリックはいう。
2010年、カッパ・ジョンは第3世代のデッドナッツラインのサイトを発表し、過去にないほど目覚ましい成長を遂げた。今日、カッパ・ジョンはアーチェリー市場において最も大きいアクセサリーサプライヤーとなり、スタンはリリーサーのブランドとして確立していた。

まだまだありますが、スタンの今のオーナーさんはこんな感じの人です。記事はアーチャーではなく、アーチェリー業界向けのものなので、彼らがどれだけの広告費をかけたかなどのマーケティングの話や、経営についてのノウハウなどがメインなので、その部分は省きました。
新しいリリーサーにご期待ください。


新入荷はテスト入荷アポロ・シャフトとCXTの白グリップ

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今週は昨年東京で行われたワールド・カップのファイナルがパリで行われ、週末にはトルコで世界選手権が行われます。その関係で、営業が出払っているメーカーも多く、新規入荷は多くないです。
W&WからはCXTカラーグリップの白が入荷しました。CXTハンドルにはない色ですが、AL1ハンドルでは白グリップが装着されています。AL1とCXTではグリップが共通なので、CXT用の新色・白として入荷しました。想像以上にCXTにあう気がします。
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次に先週発表されたイーストンの新しいシャフト・アポロが入荷しました。シャフトにターゲット的が印刷されており、ターゲット用のカーボンシャフトであることがわかります。
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上の2枚の写真はカーボンの編み方がわかるようコントラストをかなり上げたものですが、多重構造のカーボンシャフトです。写真上がノックエンド、下がポイント側です。Gノック・ピンノックが使用で、ポイントは専用のポイントです。
このシャフトのコンセプトは耐久性の高いターゲット用のエントリーシャフト。日本ではまだ一般的ではありませんが、多くの国ではエントリー向けのシャフトもカーボンシャフトに移行しており、先行しているのはCX(カーボンエキスプレス)です。それに対抗するシャフトです。
さっそくテストしたいのですが、今年の世界選手権に顔を出すために、9月28日にはトルコに出発しないといけないので、テスト・レビューの時間がとれません。戻ってからやりたいと思います。10月4日に戻ります。ただ、すぐに東京国体(10月5~7日)があるので…もう少し後になるかと。ご理解ください。


SFの新しい競技用高性能サイト…驚きの展開に

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以前、FIVICSのFV-200サイトについてのレビューを書いた時に、近日SFの新しい競技用カーボンサイト ベロシティ・プロ(Velocity Pro)が入荷すると書きましたが、昨日入荷しました。
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このサイト自体は何度も見ています。プロトタイプは2012年10月だったと思います。一番上の写真はカタログ写真です。そして、下の写真2枚が届いた実際の商品です……えっ、サイトピンの接合が全く違う。。。
これまでのSFサイトでもコンパウンド用のサイトピン(10/32)を取り付けることはできましたが、取り付けることができるというレベルのもので、とても競技においての実用レベルではありませんでした。
ただ、今度は違います
…と思って再度写真見たら、マウントブラケット逆かも…。
かなりしっかりしたデザインで重さは300gあり、リカーブでも使用できますが、コンパウンド”でも”使用できるデザインというよりも、コンパウンドでの使用を考えて作ったようなサイトです。
コンパウンド担当の山田に見てもらった結果、シュアロックのチャレンジャー(21,800円)と同等、もしくは、それ以上のレベルの商品という評価でした。
総合的に判断した結果、新しいSFのベロシティ・プロ・サイトは、リカーブでは取扱しません。同価格帯のFV-200のほうがより、リカーブ用サイトとして優秀であると判断します。
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このサイトは13,000円前後で販売できる商品なのですが、コンパウンド用のものでは、最も安いサイトでも21,800円でした。SFのベロシティ・プロ・サイトと同価格帯のものとして、カーテルのハンターサイト(写真上)も存在しますが、とても競技用として、または価格に見合うものではありませんでしたので、競技用のサイトとしては2万円いじようのものだけを販売してきましたが、1万円台前半でも、競技用として通用するサイトが誕生したことは、素晴らしいことだと思います。
このサイトに関しては、今後、来週をめどに、コンパウンド店のブログに詳細のレビューを掲載し、コンパウンド用としての販売を開始する予定です。


FIVICS FV-200サイト について

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FIVICSのFV-200サイトについて、お客様がお待ちとのことでしたので、レビューを書きます。
まず、この商品の背景ですが、ヨーロッパの展示会で各メーカーのサイトの設計と性能を確認し、シンプルなラック・アンド・ピニオン機構のサイトとして、FIVICSのFV-100サイトを選択し販売することとしました。
同時に、今年の4-5月ごろには、こちらの上位モデルのFV-200サイトもテスト入荷してきたのですが、SFからも同グレードのサイトの発売が予定されておりました。ちなみに現行のSFエリートサイトはすでに生産が終了しており、8月の初めごろからは在庫限りで販売しています。現状、赤と青しか在庫が残っておりません。
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新しいSFアーチェリーのサイトはベロシティ・カーボン・プロ(Velocity Carbon Pro)というサイトで、上の写真は完成品ではなく、2月時点でのイメージです。若干完成品ではデザインが変更されていると聞いています。
当初SFのサイトは7月に完成するということでしたので、このサイトの完成を待って、FV-200と性能を比較して(価格はほぼ同じ)、良い方を販売するという計画でしたが…生産が遅れ、8月中旬にやっと完成したという連絡がありました。問題がない限り、9月の中旬にテスト品が2台届く予定です。
ただ、お客様の方から持てないといった話がありますので、先行してFV-200のレビューと販売を開始する予定です。

レビューですが、簡単に書くと動きもスムーズで、しっかりした作りになっており、良いサイトです。唯一の問題点は重いことです。
ポピュラーなアルティマサイトと比べると、約40g(ウェイト1つ分)ほど重いです。世界的に見ても、多くの選手が最軽量のアチーブサイトに乗り換えていますが、耐久性も必要なコンパウンドを除けば、サイトが重いことの利点はほぼないといってよいと思います。
ですので、今後の予定としてはSFのベロシティサイトが入荷したのち、軽い方を重点的に販売していこうと思っています。もちろん、重さ以外の点でベロシティサイトがアルティマやFV-200と同等程度だった場合の話です。
現状FV-200はアルティマよりも40g重いと書きましたが、逆に価格面では7,000円ほど安く販売できると思います。みなさん予算には限りがあると思いますので、40gをとるか、7,000円をとるかの選択になるかと思います。
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まず、サイトの全体ですが丁寧に作られています。某国産サイトの様に標準でバリや傷がついているといった問題はありませんでした。丁寧に仕上げられています。
標準で付属しているサイトピンも悪くないものです。この価格帯のサイトとしては高級なサイトピンが付属しています。
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以前、サイトのレビューの時にサイトピンの左右の可動域について質問がありました。最新のアチーブサイトが10mm、アルティマサイトが8mm、こちらのFV-200サイトは7.5mmとなっております。
ちなみに、通常の使用でサイトピンの左右の可動域が足りなくなることはまずないです。そうなってしまっている場合は、矢がカーブしながら飛んでいる(主な原因はスパインがあっていない)可能性が高いので、チューニングを見直してください。
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その他の動作に関しては特に特殊なものはありません。一般的なサイトと同じ方式で操作できます。
ですので、本当に軽さをとるか、安さをとるの選択になります。
軽いサイトを求めている方はアクセルのアチーブサイト(34,800円)、バランスを重視する方はアルティマサイト(22,800円)、価格を重視する方はFV-200サイト(15,800円)がお勧めです。