アーチェリーは視力じゃない。世界記録の更新とセバスチャンの努力

韓国のイム・ドンヒョン(Im Dong-hyun)さんがワールドカップ第四戦で自分が持っていた世界記録を更新したとのこと。新しい記録は70mWで345-346の691点!
うまいなぁ。以前持っていた記録は687点だったそうですが、その記録を調べていた時に、ロイターのインタビュー記事を見つけました。ロイター(230都市に支局がある通信社)ってアーチャーのインタビューもするんですね。
In land of archery, the “blind man” is king (2008/8)
http://www.reuters.com/article/idUSSP33971220080814

2年前の記事ですが、その記事によれば、的を見たときには的の色の違いもあまりわからないのだそうで、視力はわずか0.1(*)だそうです。2010.9現在、それを矯正したのかはわかりませんが、記事が出た当時の自己べ(=世界記録)が687点ですから。見えればいいってものでも…メガネ屋でわざわざ遠くがはっきり見えるように強い度の入ったメガネを作ってもらっている自分って…。。。
<追記>
予選順位1位で、そのまま個人優勝しました。おめでとうございます。日本は男子団体で準優勝でした。おめでとうございます。
*he can see at 20 feet what a person with perfect vision can see at 200 feet. → 20/200 → 視力 0.1

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それと、SFアーチェリーのセバスチャン・フルートが頑張っています。去年、自分のブランドの弓を作ったのだから、それを使ってもう一度世界で勝ちたいとアーチェリーの競技の世界に復帰。現在、2012年のロンドンオリンピックを目指してトレーニングをしているそうですが、だんだんと調子も上がってきたようで、今度のワールドカップのランキング・ラウンドで662点(331-331)の26位、フランスチームではトップの点数。
On the day we will have enough money, our sport will become more professional and the worldwide level will improve.
セバスチャンがインタビューでこんなことを言っていました。あえて訳しませんが、日本にもこのような視点は必要だと思います。トーナメントでは、1/32で同じくベテラン・アーチャーのサイモン・テリー(TERRY Simon)さんに負けてしまいましたが、8年間引退していたとはいっても、まだ38歳。今後の活躍に期待しています。


世界戦ナイターの決勝


ワールドカップ第三戦がアップされました。男女ともにリカープは韓国選手同士の戦いになっています。FITAが試合をセット制に変更したのが、むしろ韓国に有利に働いていますね。
(ちなみに3:55あたりでKAYAの社長がアップで映っています。。。)
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コンパウンドの決勝はナイター。スケジュールを確認した限りでは、運営がしくって延びてしまったのではなく、最初から意図してのナイターの決勝。選手からしたら大変だとは思いますが…見応えはありますね。


FormulaRXついに敗れる

お盆期間中も休まず営業します。でも…別に社員に無理難題を言っているわけではなく、JPアーチェリーでは10日間の夏休みを社員に付与しています。お盆期間中はみんなで休みを調整して交代で休みを取ることで営業を続けています。ちなみに自分は8月はフル出勤。9月の半ばに長期出張があり、その後に遅めの夏休みをとる予定です。


さて、FITAのアーチェリーワールドカップの第3戦も終わりました。なかなか試合のビデオがアップされませんが(練習風景は既にアップされています)、ショップ的に一番の注目はアジア勢の活躍。
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発売以来、すべてのFITAメジャートーナメントで勝利。
(抜粋 雑誌アーチェリー2010年7月号のHOYTの広告より)
2010年に入り、メダルはほぼHOYTの新しいFormulaRXとF3/F4リムが獲得していて、HOYTは大きくそのことを宣伝してきましたが、それらの試合にはアジア勢の選手(韓国・中国・台湾などなど)はほとんど出場していません。出場選手がほとんどFormulaRXを使っているからFormulaRXが勝ち、HOYTはそれを宣伝に使うというよくわからない状況でしたが、今回のステージ3はアメリカで行われたこともあり、多くのアジアのトップ選手が出場しています。
その中でもFormulaRXがメダルを取れば、本当のメダルになると思いますが…結果は
リカープ女子最終結果
金 KIM Moon Jung (韓国)
銀 KI Bo Bae (韓国)
銅 YUN Ok-Hee (韓国)
4 JOO Hyun-Jung (韓国)
5 MOSPINEK Justyna (ポーランド)
6 RICHTER Elena (ドイツ)
7 XU Jing (中国)
8 ZHU Shanshan (中国)
リカープ男子最終結果
金 KIM Woojin (韓国)
銀 OH Jin Hyek (韓国)
銅 IM Dong-Hyun (韓国)
4 DUENAS Crispin (カナダ)
5 SUNG Chia Chun (台湾)
6 XING Yu (中国)
7 CHENG Chu Sian (マレーシア)
8 CUDDIHY Tim (オーストラリア)

別にどこかのメーカーの肩を持つわけではありませんが、個人のメダルは全部韓国に持っていかれてしまいました。もちろん、今まで活躍していたアメリカのブラディ・エリソンが自国開催のワールドカップに出場しないわけはありませんが、6位の中国選手に2勝1引き分けで3回戦敗退。最新情報ではありませんが、韓国・中国でFormulaRXを使用している選手はいなかったと思います。
今回の記事は商品とは全く関係ありません。これで、Formulaが悪い製品だと言うつもりは無いですし、逆に韓国製の弓がやはり強いというつもりもありません。HOYTのFormulaRXはなかなか面白いと思っていますので、応援したいとは思いますが、アジア勢が出場しない試合での結果を早まって誇る広告はちょっと残念というか、マーケティング的にもマイナスではないのかと…HOYTもこうなると薄々気づいていたと思うのですが…。試合の映像がアップされたらまた書いてみたいと思います。


Archery Fan Reporter – FIELD 2010 Day 5

お昼。。3連休の後はいつもですが忙しいです。。。経験から…明日の午後くらいには通常に戻ると思います。この後、ショップにリリースを出しますが、夏の間も通常通り営業します(土日祝休み)。
HOYTの新しいハンドルFormula Excelが届きました。詳細のレポートを本日中に出したいです。
先日紹介したユニークなレポーターたちに日本チームもついに絡まれました。

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一瞬ですのでリンクは張りませんが、3:20あたりで登場します。5本ほどアップされていましたが、見てたらこのレポーターのノリになれてきた気がする。
Archery Fan Reporter – FIELD 2010 Day 5
http://www.youtube.com/watch?v=FpJRB8_mbks


ARCHERY WORLD CUP 2010 ステージ2 団体三位決定戦 → 銅メダル

昨日アップされました。団体戦です。三位決定戦。サムネイル(再生していないときに表示されている画像)は個人戦と全く同じアングルの田畑選手。
世界大会でHOYTが大量にFormulaRXを配布しているので使っている選手も増えていますが…ウクライナの選手はFXリム(1999発売?)使ってますね。。。G3、900CX、990TX,F4とどれも気に入らなかったのでしょうか。


継続は力なり。2008年に始まったArchery TVですが、アングルやカメラ・マイクの位置などがすこしずつ改良され、2010年版の動画の質はかなり良いと思います。
選手からしたら、かなり”邪魔”だと思いますが…。国内でもこういう事ができたらいい気がします。雑誌アーチェリーのホットな選手のインタビューの射型とか絶対動画のほうがわかりやすいと思うのですが、お金が取れる動画配信の方法がないと難しいですかね。


ARCHERY WORLD CUP 2010 ステージ2 三位決定戦

まだ、団体の方がアップされていないようですが、個人の方はアップされました。ワールドカップのステージ2の三位決定戦です。アメリカのBrady ELLISONさんと田畑選手の戦いです。
今年のアーチェリーワールドカップから、ロンドンオリンピックまで採用が決定した新しいルールについては最新の雑誌アーチェリーに詳しい解説がありました。日本では今年の秋頃から採用されるのだとか。


簡単に三位決定戦のルールを書きますと、3本うって1セット。そのセットで点数が高かった選手が2ポイント、同点はお互い1ポイントずつ。で、セットを繰り返して、6ポイント先取した選手の勝ちです。詳細は雑誌アーチェリーさんの記事か、いずれ、全ア連からお知らせがあるかと。


World Cup 2010第二戦は日本チームが3位

いろいろと連絡です。
現在在庫を確認している段階ですが、6月も後半になり、2011年の新商品の発表が近くなってきました。(代理店側は)いろいろと値段を下げながら在庫を減らしていく時期です。その中から、まずは990TXを選びましたが、現在、Apecs Primeで話が進んでいます。たぶん、N-Apecsと同じ価格になると思います。
アクリルスタビライザーは昨日オーダーが通りましたので、後15~20日程度で在庫が補充される予定です。
大分県に新しいアーチェリーショップが誕生したそうです。ホームページはまだないようですが、2000~2007年でできたショップの総数よりも、2008~2010年の3年間に誕生したショップの数のほうが多い(はず)です。アーチェリー界もいろいろと変わって行っています。良くしていきましょう。
ちょっと在庫の少なくなってきたスピンウィングの次回便はすでにアメリカを出ました。入荷は10日後の予定です。
EASTONのCARBON ONEシャフトは日本だけでなく、世界的に人気のようで代理店側の在庫が品薄になっています。入荷にすこし時間がかかるかも知れません(3週間程度)。
来週の初めにFivicsから入荷があります。現在在庫切れの商品とCEX5のワンカラータイプが入っているとのことです。(V-ZEROは補充されません…)
RBT-1000EXの入荷が始まりました。1000より軽くなって、デザインも個人的には好きです。色によって入荷時期が異なります。渋谷アーチェリーさんのリリースでご確認ください。
http://www.shibuya-archery.com/news/images/rbt1000ex.swf


World Cupの第二戦の個人決勝のダイジェストがアップされていました。今回はFormulaの圧勝とはいかなかったようです。

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日本チームは男子団体が3位でした。おめでとうございます。女子団体は6位です。個人では田畑さんが男子個人で4位でした。皆さんお疲れ様でした。


初心者ハンドルについて

お客様からコメントがありましたので、返信を書いていたのですが、長くなってしまったので記事にまとめました。
ちなみに、友人の記事で知ったのですが、タイで行われた「ASIAN ARCHERY GRAND PRIX 2010」は、
男子団体
1位 インド
2位 イラン
3位 タイ(地元)
4位 日本

女子団体
1位 インド
2位 韓国
3位 カザフスタン

7位 日本

となった男女でインドが優勝した模様です。
(男子韓国/男子中国本土/女子中国本土は不参加)
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いつも興味深く拝見しています。
もう少し詳しく教えていただけるとありがたいのですが、
>ウィンスターやミザール、アギュラなどがありますが、
>いずれもハンドルとしてとても評価に値するものではないので
具体的にどのような点が上級ハンドルに劣っているのでしょうか。
また、その性能差は点数にして何%ほどのダウンになるのでしょうか。
ご教授いただけえば幸いです。
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>その性能差は点数にして何%ほどのダウンになるのでしょうか。
いずれもテストしましたが、何%ダウンではなく評価不可能という意味です。
加工後のバリをとらない状態で、さらに上に塗装をしたり
→検品でバリを取ってあげると傷のようになります。
センターブッシングがそもそもズレていたり
→センター調節が出来なくはないですが、
 とても初心者に教えてあげられるような簡単なやり方ではできません。
初心者用のハンドルであるのに全ラインナップの中で一番チューニングがむずかしかったり
→初心者のためのハンドルとはとても言えません。
 SAMICKウルトラのチューニングが時間を1とすると、
 SAMICKのミザールで同じ制度のチューニングを出すためには3~5程度の時間が必要です。
 
メーカーのレベルがその程度であれば良いのですが、
いずれのメーカーもトップモデルのハンドルでは世界トップの品質でので、
このような事態はあきらかに「手を抜いて適当に作って出荷」したからです。
このような商品は評価のしようがありません。
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> 返信ありがとうございました。
>
> メーカーを擁護するわけではありませんが、
>
> >「手を抜いて適当に作って出荷」
>
> と、言いきってしまってはかわいそうな気もします。
> 「コストを重視し品質レベルを緩和して歩留まりをあげた」
> と、思いたいです。
>
> 質問の意図は、多少ブッシングやリムセンターがズレていても、
> 初級用としての許容範囲かどうかと言うことです。
> 調整の難しさや意匠外観の見てくれは重要視していません。
>
> ハンドル以外は全くの同一条件で、
> ウルトラとアギュラでどれくらい点数が違うか実験してみたいものですね。
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コメントありがとうございました。
> 「コストを重視し品質レベルを緩和して歩留まりをあげた」と、思いたいです。
私個人の意見ですので、客観的に絶対正しいとは思いませんが、初心者用=低価格という図式であれば、HOYTのように機能を省き(エクセルはセンター調節機能がありません)、シンプルな構造にし(リムポケットなし)、使用する材料を減らす(GMX比35%程度軽量)ことで、コストを下げるべきであり、「品質」は維持すべきです。その点ではホイットの最安ハンドルのエクセルは(18,800円)は模範となる作り方だと考えています。
> 質問の意図は、多少ブッシングやリムセンターがズレていても、
> 初級用としての許容範囲かどうかと言うことです。
> 調整の難しさや意匠外観の見てくれは重要視していません。
こちらもまた個人的な考えですが、指導者として多くの初心者を教えてきましたが、初心者用として”おもちゃ”的な使い方であれば十分だとは思いますが、多くの初心者はより高いレベルを目指しています。
そうなった時、1100~1200点程度で上位機種への乗り換えが必要になってきますが、グリップの形状が全く異なる(押し方の再習得)、チューニングの仕方が全く異なる(これも再習得)などでは、上位モデルに移行すること自体がリスクになってしまいます。望ましいことではありません。こちらもHOYT(なんかセールスっぽいなってしまいますが…)のエクセルハンドルでは、グリップは上位と同じ形で、かつ、チューニングの仕方も同じです。
> ハンドル以外は全くの同一条件で、
> ウルトラとアギュラでどれくらい点数が違うか実験してみたいものですね。
以前のコメントでSEされていたとおっしゃっていたと思いますが、PHPとCを比べるようなものだと思います。上位機種は点数を出すことを目的に作られるべきですが、初心者用のハンドルはそこから性能とコストを落としての引き算の設計をされるべきではありません。
初心者用のハンドルとして、点数ではなく、チューニングのしやすさ、ハンドルの軽さ、操作しやすいグリップなど、上位機種からの引き算ではなく、まったく別のアーキテクトで設計されるべきだと思います。初心者にとって必要な性能とトップアーチゃーにとって必要な性能は異なります。
そのような設計をするメーカーはなかなかありませんが、主要メーカーの現行商品をテストした上で、現在、当店では、HOYTのエクセルハンドルのみ販売をしています。
もちろん、いろいろな考えがあります。自分の考えが絶対的に正しいとは思いません。
しかし、このブログをはじめて3番目の記事で書きましたが、各社出ている初心者ハンドルをそれぞれ評価したうえで、当社とは別の観点からそれら(ウィンスターやアギュラ・ミザール)を初心者用ハンドルとして高く評価して販売しているのであれば、何も言うことはありませんが、”プロ”ショップと呼ばれる店で「大手のカタログに初心者用として載っているから売っている」という現状は…いかがなものかと思っています。
道具のプロとして、自分の店で何を売るかは一番大事なことだと思います。現状、売りたくても仕入れルートがわからない商品は、Jagar ArcheryのCustum Gripくらいですので、在庫して売っていない商品=評価していない商品ですね…。


EUROPEAN TOURNAMENT OF ARCHERY NIMES 2010

今年のニームでの試合は見に行けませんでしたが、KAYA ARCHERYから報告がきました。

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フランジーリ(Frangilli)が119対118でガリアッツォ(Marco Galiazzo)との決勝を制したとのこと。ちなみに、トーメントでは 117-117-118-119-119という安定した点数でした。フランジーリがKAYAのリムで優勝した事よりも、賞金(50万円)がかかった大事な試合で彼がKAYAのリムを選択した事の方がいい宣伝になると思いますが。
現時点では一般販売はしていないという事でしたが、Nimesでの実績でヨーロッパでのディストリビュー契約も順調に進んでいるようです。2010年いっぱいテスト販売し、一般販売は2011年から考えているとのことでしたので期待しましょう。(…スタビライザーは販売しますが、当店でKAYAのリムを販売するという意味ではありません。)