昨年に発売されアメリカのベアボウアーチャーの間で人気となっているZniperベアボウレストが入荷しました。磁石の力で矢を支え、発射時のドライショットのテンションを利用したドロップアウェイタイプのレストです。リカーブでは使用できません(メインの機能が稼働しません)。
ベアボウをやって事のない方向けにドライショットとは何かについて少し。リカーブでは多少のズレがあるものの、矢は最も引かれた場所に位置しています。そのために発射時にすぐに上の弦と下の弦によって引っ張られ、まっすぐ矢は飛び出していきます。
対して、写真のようにベアボウでは最も引っ張られた場所に矢はなく、1-2cm程度前方にあります。そのために発射にはすぐに上の弦は矢を押しす力が働きますが、下の弦はリリースされても、矢より後方にあるので、弦が矢に追いつくまでは矢に力を伝えることができません。この下の弦がある時間働かない(力を矢に伝えない)現象をドライショットといいます。
この現象は、ノックの上方への移動、およびその後は下の弦が追いつき、元に戻るので、レストのバーを下に押すテンションが発生します。このレストはそのテンションを利用してバーを下げて矢のクリアランスを確保します。リカーブではこのテンションが発生しないので、このレストが機能しないわけです。
The following two tabs change content below.
山口 諒
熱海フィールド代表、サイト管理人。日本スポーツ人類学会員、弓の歴史を研究中。リカーブ競技歴13年、コンパウンド競技歴5年、ベアボウ競技歴5年。リカーブとコンパウンドで全日本ターゲットに何度か出場、最高成績は準優勝。
最新記事 by 山口 諒 (全て見る)
- 【第5回】訳あり品をヤフオクにて放出します - 2024年12月25日
- GASボウストリングから新作ライン「SystmX」を発表 - 2024年12月15日
- SCOTT アーチェリー 2025年リリーサー - 2024年12月15日
とても参考になりました! ベアボウで矢の飛び方を高速度カメラで撮ったところ、下向きに大きな力が掛かっているのが見えたのですが、理由がわかりスッキリしました。
動画から測定したところ(メガネのフレームを基準として)、私の設定(36ポンド)では4mmほど上に上がります。参考になれば幸いです。