この記事は2013年4月23日に書かれたものです。1年以上前の記事は内容が書かれた当時とは異なる可能性がありますのでご注意ください。

古い本の収集

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昨日、人類学の院試を控えたスタッフと話し、アーチェリーの古い本の収集を始めることにしました。
日本で現在のアーチェリーがはじまったのは戦後ですが、日本には現在の弓が完成した形で伝わってきたようで、アーチェリーの弓具の進化の歴史についての、(知っている人はいると思いますが)完成された形の記録が日本にはありません。
個人で所蔵している方はいらっしゃるかもしれませんが、国立国会図書館でも戦前に出版されたアーチェリーの本はないです(何冊かありますが、どれも文化的な視点からみたアーチェリーの本です)。
もちろん、今の弓は突然完成されたものではなく、30~40年代のロングボウ安定性の改善(ハンドルが生まれる)、材料工学の点からのリムの合理化(平たいリムの誕生)、トルコ弓の”発見”(イスラム文化学者には昔から知られていたが、ついに弓職人がそれに気づく)によってコンポジットとリカーブという2つのトルコ弓の特徴を取り入れて、やっと現在の弓が完成します。
日本にない本を世界中からかき集めて、このあたりの歴史をもう少し詳しく理解できたらと思っています。
写真はアーチェリーの業界団体(ATAの前身、AMDA)を作ったラリー・ウィフェン(Larry C. Whiffen)さんの本から。「自分の弓を作ってみよう」という授業。読んでいると自分でも弓が作りたくなってくる…しかし、一番左の彼、木工作業しているのに、ほぼ正装??…作るところから紳士のスポーツだったようです。木くずだらけになって奥さんに怒られないのだろうか。


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Ryo

Ryo

山口諒 - JPアーチェリー代表。担当業務はアーチェリー用品の仕入れ。リカーブ競技歴13年、その後コンパウンドに転向。リカーブ・コンパウンド両方で全日本ターゲットに何度か出場、最高成績は2位(準優勝)。

2 thoughts on “古い本の収集

  1. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    トルコ式複合弓を研究する過程で、短弓化への動きは無かったのか気になります。後のコンパウンドがそれだとも言えますが、リカーブにも小型化を望む声はあったのではないかと。取り回しの良さはもちろん、機械一般の原則からは小さい方がエネルギー効率がいい筈ですし、メリットは多いと思うのです。

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    トルコ弓の研究はフライトボウのメーカーによって進められ、その意図はパワーアップ(飛距離の向上)と効率性の向上でしたので、弓が短くなることはありませんでした。
    トルコ弓の正確性は低いです(グルーピングが悪い)。現在のコンパウンドもそうですが、パワーを重視する弓は正確性が低く短いです。逆にターゲットで使用する弓はパワーが劣りますが、正確性は高いです。
    単純に効率性だけ考えれば、弓は短い方がいいです。精度よりもパワーが重視される軍事用(現在ではハンティング用)の弓はみな短いです。ただ、スポーツとしての弓はパワーだけでなく、グルーピングの良さも重視されます。
    また、以前の記事でも書きましたが、「弦が鼻につく」ことを重視して、わざと効率性の悪い大きさの弓を選択するトップ選手もいます。鼻につくことを一つのアーチャーにとっての重要なチェックポイントとすれば(鼻に弦をつけないアーチャーで1400点アップした人はまだいません…1350点アップくらいならいるかもしれません)、今後、弓が短くなる可能性はないと思います。
    http://jparchery.blog62.fc2.com/blog-entry-1251.html
    > トルコ式複合弓を研究する過程で、短弓化への動きは無かったのか気になります。後のコンパウンドがそれだとも言えますが、リカーブにも小型化を望む声はあったのではないかと。取り回しの良さはもちろん、機械一般の原則からは小さい方がエネルギー効率がいい筈ですし、メリットは多いと思うのです。

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