アメリカチーム、プロディジーシリーズの選手はリムポケットから可動パーツを排除の方向へ。

RIO15_B15_9149(WAより)
2015年から発表されたホイットのプロディジーシリーズ。その特徴は以前にレビューした通り、2点でハンドルと接触し、それぞれの点の高さを調整することでねじれたリムでもセンターが出るようになりました。

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その対価はリムとハンドルが線(面)で接する状態から、2点だけで接するようになったことですが、多くの場合で問題はありませんが、リムのノイズが増えたという意見が存在します。ティラー、チューニングが安定しないという意見もあります。

それについてディスカッションしていたところ、アメリカのナショナルチームでリムポケットから可動パーツをなくすセッティングが流行っているという話になりました。写真はエリソン選手のセッティングを拡大したものですが、デタントピンを排してねじで固定しており(内部構造は調査中ですが…見る限りは手製)、リムボルトもプロシリーズの可動式リムボルトから以前のタイプの動かないリムボルトに戻し、リムポケットから動くパーツを徹底的に排除してセッティングになっています。

ちなみにこれは現在行われているリオ2016のオリンピックテストイベントでの写真。少し前に行われた世界選手権ではデタントピンの固定だけで、リムボルトはプロシリーズのままでした。

RIO15_B15_6598カミンスキー選手はリムボルトのみを固定式のものに交換。

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クリミチェック(Klimitchek)選手はデタントピンの部分のみを交換。

交換デタントピン
今回のテストイベントにはアメリカから3人しか出場していませんが、もう一人のナショナルチームの選手で世界選手権に出場したギャレット選手はデタントピンだけの交換です。

足元のアメリカのナショナルチームの選手がこれだけ標準パーツをいじっているわけですから、ホイット社としても2016年のモデルから何か対策をしてくるのではないかと思われます。

例えば、今年のワールドカップファイナルリカーブ男子では、現状スタンダードなプロディジーシステムを使用する選手がいないという残念な結果です。

1.Kim Woojin HOYT GMX
2.Lee Seungyun W&W INNO AXT
3.Brady Ellison HOYT Prodigy RX 改造ハンドル(リムボルト・デタントピン両方換装)
4.Jean-Charles Valladont HOYT HPX
5.Xing Yu HOYT HPX
6.Collin Klimitchek HOYT Prodigy 改造ハンドル(デタントピン換装)
7.Miguel Alvarino Garcia W&W Wiawis

8.ホスト国(メキシコ)枠 未定

すべてリムをいじるシステムを搭載していない、あるいはその機能を殺したハンドルです。

旧型の可動式でないタイプのリムボルトは代理店が少し在庫あるようなので、試してみたい方向けに少し入荷する予定です。

プロディジーシステムについては、再度書く予定です。

そろそろ、アクセス数(2007年より)300万を超えると思っていたら、いつの間にか302万を超えてました。ありがとうごさいます。今後とも良い記事が書けるよう努力します。