ボウテックから新しいハイパワーモデルが2つ発表

本日、アメリカのアーチェリー展示会ATAショーで、ボウテック(BOWTECH)が2モデル、新型コンパウンドボウを発表しました。

事前発表の「ピュア・パワー」という言葉通り、2つともハイパワーモデルです。

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こちらが、カーボンハンドルのハイパワーモデルのカーボン・オーバードライブ(Carbon OverDrive)です。昨年の後半に発表されたカーボンナイトと比較すると、ハイトが7インチから6.5インチに下がり、その分、矢速が7fps向上、342fpsに。これまで最速のカーボンボウだったカーボンスパイダー・ターボを追い抜きました。

対応するドローレングスは25-30インチになり、カーボンナイトが26.5-30.5インチ、カーボンローズが22.5-27インチ、3つのカーボンモデルで、ほぼすべてのアーチャーのドローレングスにフィットします。

重さはカーボンナイトよりも、45g(0.1ポンド)重い、1,495gで、ホイットのカーボンスパイダーよりも、220g軽いです。

ハンドルはカーボンナイト/カーボンローズ/カーボンオーバードライブで共通です。ボウテックでは100万射のテスト、的方向から800ポンドの圧力をかけても、歪まない高性能のカーボンハンドルです。

rpm360次に、アルミハンドルのRPM360では、ボウテック最速のインサニティCPXよりも5fps速い360fpsに達しました。マシューズとPSEはすでに360fpsのモデルがありますが、いずれもブレースハイト5インチと5.25インチで、どちらも取り扱いが難しいですが、RPMでは取扱いしやすいブレースハイト6インチで360fpsのスピードをたたき出します。

どちらもまだ卸価格の連絡が来ていませんが、例年の流れからして2月に出荷開始です。RPM360は在庫の予定はないです。カーボンオーバードライブは、テルフォードの展示会で確認してから、即納モデルとして在庫するか決めます。


2013年もありがとうございました。

sparkle

気がついたらもう12月30日でしたか…。明日も出勤の予定はありますが、今年一年の反省と来年の抱負は余裕がある本日に。

去年の記事によれば、今年の方針は、グレン・グラント5年の1979年を飲みながら考えたようです。今年の反省と来年の方針は…このカクテル(飲み屋が暗くて写真が撮れないので代用)、「午後の死(Death in the Afternoon)」を飲みながら考えてきました。このカクテルは当初、火薬(!?)のシャンパン割りとして考案されたそうで…現在では、火薬よりも飲みやすいアブサンをシャンパンで割って作ります。独特としか言いようのないカクテルです。1979年のボルトよりはるかに手に入れやすいので、お酒が飲める方はぜひお試しください。

2013年、個人的な一番の変化は、創業以来初めて休みを取りました。2007-2012年まで、年10日程度しか休みをとっていませんでしたが、作業をする時間よりも考える時間がほしくて、2013年は計20日は休みをとったと思います。ゆっくり考える時間ができたおかげで、迷いはなくなりましたので、2014年からはまた休まず仕事するモードに切り替えます。

2013年のJPアーチェリーを数字で見ると、円安が進んだことにより、仕入れ価格は上昇し、収益は悪化しました。その一方でより多くのお客様に来店していただき、本当にありがとうございます。2013年塁計で8,770名(前年比 1,708名増)の方が店舗にお越しくださいました。本当にありがとうございます。

売り上げ面では、千葉店の前年度比34%増を筆頭に、4店舗平均で前年比21%増加しました。本当にお客様に感謝です。他社が通販の増強をしている中、地域型の店舗でも努力すればきっと認めていただけるという営業方針をお客様が支持してくださった結果かと思います。今後も、地域密着型の店舗でお客様の支持を得られるようより一層努力します。

また、2013年は大きなトラブルもなく、大変だったのはINNO MAXハンドルの青の塗装リコールと、HOYTのエアショックスのアーム破損くらいでした。品質を正しく管理してくださったメーカーの皆様にも感謝です。

自分の仕事では、取扱いメーカー・代理店となっているメーカーの数は正式に数えていませんが、年始のB-Stingerに始まり、先日カンタピンチだけ入荷したブラックマンバ(タブは今日届いています)まで、10社程度は増加したのではないかと思います。また、問い合わせシステムの更新、ブログシステムの更新、新しい社内情報共有システムの導入など、管理系システムの増強に力を入れてきました。

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管理系のシステムはお客様が見えない裏側の業務ですが、将来に備えて早めに更新したものもあります。これで2014年は安心して新しいことに取り組めます。

2014年に向けては、11月に社員の募集をしましたが、さっそく1名、1月に入社が決まりました。落ち着いたら紹介したいと思います。それと合わせて、現在研究機関の専門家の方と話し合いを進めており、正しい弓具の性能評価と情報の提供について、2014年にはさらに新しい取り組みを開始します。

何度か書いていますが、弓具の性能がここまで向上した時代にあっては、弓具を研究し、よりそれぞれの個人にあった弓具をお客様に提供することがプロショップに最も求められている仕事だと思います。弓具を購入するところが限定されている部活の部員全員が、男女、体格・身長・ポンド関係なく、みんなが同じメーカーのスタビライザーを使っている学校を見ると、本当にかわいそうになります。そういう悲しい状態を減らしたいです。

2014年は新しいスタッフ迎え入れるとともに、新しいサービス・豊富な情報を提供します。国内のアーチェリー業界全体が通販にシフトしていく中で、来年も今年同様に店舗を利用していただけるよう、また、通販では流れに乗って、ヤフー・アマゾン・楽天の3強が競争しながらも、共に成長している構図をイメージに、大手の競合の皆様のと共に成長していけるよう競争していきたいと思います。

このブログも今週で累計者アクセス数が220万回を超えました。ありがとうございます。

2014年でアーチェリーショップを初めて、7年目になりました。新しいプロショップが誕生するところも目にしましたし、力尽きたプロショップも目にしてきました。営業を続けて行くためには、8年目を迎えるためには、お客様に評価される成果を生み出していくことに尽きると思います。2014年もよろしくお願いします。

さっそく、ブラックマンバの荷物をあけましょう。


PILLA アーチェリー競技用 サングラス

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準備に時間がかかってしまいましたが、今年の9月の話です。ワールドカップ・ファイナルのコンパウンド競技で、金銀銅のメダリスト全員が競技中にサングラスを着用することがありました。そのうちの、1・2位の選手が着用していたのが、新しくアーチェリー競技専用に開発されたPILLAのサングラスです。

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アーチェリー専用のサングラスの開発は世界初のことではないかと思うのですが、2013年は世界選手権の競技ルールが改定され、特にコンパウンドでは50mという短距離の重要性が一気に高まりました。この商品は、アメリカとデンマークのトップコンパウンドアーチャーのBraden Gellenthien選手(現在世界ランキング3位)とMartin Damsbo選手(現在世界ランキング4位)がメーカーに開発をオファーし、実現したものです。

距離が短くなることによって、エイミング作業の重要性が高まっています。サングラスによって、的が見やすいように色彩を強調し、天候によって全5種類のレンズを交換して使用することで、透過率を調整して目に入ってくる光量を調整して、安定したエイミングを実現することが目標です。

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PILLAというメーカーはクレー射撃の世界ではかなりのシェアを持つメーカーだそうなのですが、今回アーチェリー用に3つフレームが投入され、また、カール・ツァイスと共同開発した高性能レンズの中から、アーチェリー用に5つのレンズが選ばれました。

-直射日光用 22ED
-晴天用 42ED
-曇り用 58HC
-明るいインドア会場用 78HC
-暗いインドア会場用 88ED

の5種類で、会場のコンディションによって使い分けすることが推奨されています。

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フレームは3種類があり、エントリーモデルの560A、可動式カーボンチタンフレームのOutlaw X6A、最上位モデルのMAGNETO Aの3つです。ちなみに最上位モデルのメーカー定価は16万円(1,500ドル)ですので、これはさすがに取り扱う自信がないです。

前から話していて、年明けには少量ですが、入荷しそうです。リカーブではルール改定後も70m&裸眼ですので、サングラスの必要性が高まったとは言えませんが、ルール改定で50m&倍率レンズになったコンパウンド競技においては、一度サングラスというアイテムを見直してみてはいかがでしょうか。

PILLA ARCHERY サングラス カタログ
https://archery.co.jp/catalog_CP/PILLA_Archery_2014_Brochure.pdf

PILLA ホームページ
http://www.pillasport.com/pilla-world/archery.html


WIN&WINの2014年コンパウンドのティーザー広告

win_2014_eclipse

クリスマス後から続々と新商品の発表が続いています。ちょっと処理しきれないくらいに…。。。少しずつ記事にしますので、お待ちください。

さっきのウィンのリカーブ2014年に続き、ティーザー広告ですが、ウィンのコンパウンドの2014年モデルのエクリプスが発表されました。

win_compound_shop

上の写真はイギリスのアーチェリーショップですが、2011年に発表され、2012年から販売が開始されたWIN&WIN製造のコンパウンドボウはヨーロッパを中心に売れています。日本でもWIN&WINのコンパウンドを販売するかという話をしたときに、カーボンハンドルなどの技術があっても、リカーブのリムに相当する部分はコンパウンドではリムではなく、カムです。そのカムのデザインが進歩しないと日本では販売が難しいのではないかというのが、その時の感想でした。

win_new_cam
今回の新しい2014年のWIN&WINのエクリプス(Eclipse)では、センターシンクロカムという新しいカムが搭載されます。その一番の特徴はリカーブ同様にカムの中央から弦を送り出すことを特徴としています。

この話で思い出したのが、プライムのこのカムの傾きを比較した広告ですが、確かにびったりリムの中央から弦を送り出している弓は多くはありません。ただ、弦がセンターから送り出されることでどのような利点があるのかは不明です(プライムのようなカムでない限り、カムは傾いているので)。

1月のテルフォードの展示会で確かめてきたいと思います。


WIN&WINアーチェリーの2014年ラインナップ

win2014WIN&WINアーチェリーの2014年ラインナップが一般公開になりました。

 

ハンドル

・INNO MAX

・INNO CXT

・(new) INNO AXT

・INNO AL1

・RCX-100

・WINEX

・(new)WINACT-VT

・(new)PAPIDO

 

リム

・INNO EX POWER

・INNO EX PRIME

・RCX-100

・WINEX

・(new)WINACT-VT

・(new)RAPIDO

 

となります。WINACT-VTの登場に伴って、WINACT-XTの販売が終了するかはまだ聞いていないです。年始に決まるかと思います。

ハンドル・リムともにエントリー・ミドルクラスのテコ入れで、最上位モデルは2013年と同じです。

PDFのカタログ(英語)は間もなく公開予定です。


ブラックマンバ・アーチェリーのハイブリッドカンタピンチが入荷

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最近、赤いカンタピンチで話題のブラックマンバ(Black Mamba)・アーチェリーのカンタピンチが入荷しました。メインの商品であるタブは次の荷物で届く予定です。コンセプトはハード・ソフトの2種類のゴムが使用されている独特のフィーリングを持つカンタピンチ(特許出願中)と、フィンガーコードをカンタピンチの中を通すことで、リリース時にタブが弦に引っ張られず、手の中にしっかりタブが残るという設計です。

少しわかり辛いですが、上がブラックマンバのタブ、下が競合他社のタブです。リリース時にタブが弦に引っ張られていないことがわかるかと思います。ちなみに、セーカータブのピンキーレストも同様の効果がありますので、セーカータブをお使いであれば、すでにこの効果は得られています。

さて、なぜかカンタピンチのほうが先に届きましたので、本日はカンタピンチの紹介です。カンタピンチを固定するねじが3.4mmで、すべてのセーカータブ、JMタブ、SF カーボンタブ、W&W パーフェクトタブで使用できることを確認済みです。

axios-finger-spacers-6カンタピンチはロングとショートの2種類あります。ただ、深がけで手が小さい場合、ロングタイプのカンタピンチでは先端が矢に接触する危険性がある位置まで来るので、ショートタイプをご使用ください。

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写真はAAEカンタピンチとの比較ですが、ブラックマンバのカンタピンチでは先端に行くほど幅が広くなっており、弓がノックと接触するのを防ぎます(接触すると矢飛びに影響します)。

タブの到着はおそらく来年です。タブについて届き次第、再度報告します。


カヤ(KAYA)アーチェリーの2014年カタログが発表されました。

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本日、KAYAの2014年のカタログが発表されました。既存のラインナップに加えて、K3カーボンハンドルの新色と、新しいリム、新しいカーボンスタビライザーACE、ボウスリングが発表されました。

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写真がK3ハンドルの新色マットブラックです。ほかに現行の黒・赤・青・白の4色があります。

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リムは新しくウッドコアのデルフィナスと、フォームコアのアマゾンが登場します。新しいリムはまだテストしていないので何とも言えませんが、これまでのモデルで他メーカーと比べて、悪い点もありませんが、ずば抜けて優れている点も見つけられない、今どきの平均的な競技用リムというのが感想です。新しいリムでは新しい素材が使用されているようなので期待しています。1月のテルフォードで実射してみる予定です。

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スタビライザーでは5層構造のカーボンスタビライザーACE(…聞いたことあるような)が登場します。5層構成のロッドはあまり聞いたことがないので、ちょっと性能・特性は想像ができないです。テストし次第報告します。

入荷はすべて2月を予定しています。

KAYAアーチェリー 2014
https://archery.co.jp/catalog/2014KAYACatalog.pdf


2014年ウィンの新ハンドル発表 INNO AXTアルミハンドルと低価格カーボンハンドル

1496108_551455741615405_1837815495_o↑Bogensport Magazinのページより

 

毎年、W&Wアーチェリーの新商品が発表されるベルリンオープンが本日より行われています。この日までにどこかから2014年の新商品情報が出ない限りは、毎年ここでの発表なのですが、Bogensport Magazinから新ハンドルINNO AXTアルミハンドルの写真が届きました。

INNO MAX Carbon 思ったより早かった WIN&WIN 2013年モデル発表

また、INNO MAXに黄色・ピンク・緑が追加されることも発表されました。

1483479_551457481615231_928935301_oまた、SFアーチェリーの商品から2014年はカーボンハンドルがなくなりましたが、かわりにW&Wブランドで低価格のカーボンハンドル・Rapido(ラピード)が発表されました。

クアトロリムの実射テストで、ホイットの新しいリムがINNO EX POWER/PRIMEと同等の矢速、それ以上の安定性があることが確認されたので、W&Wが挽回するリムを発表するか注目していましたが、新しい最上位リムの発表はなかったようです。ちょっと残念。

毎年書いていますが、ウィンは12月発表ですが、ホイットなどと違って入荷するのは、3月の終わりごろです。1月のテルフォードで実物を見てきます。再度感想書きたいと思います。

また、SFアーチェリーの2014年カタログは、もらったものをスキャンしたものでしたが、PDF版が届きましたのて差し替えました。変更はないです。

 

追記 : 記事を書いて2時間後くらいに公式ページでも発表されました。

1482896_403559646444766_1479570373_n(1)ウィンの営業の人たちがベルリンでこのブースを出している最中なので、詳細のスペックは後日かと思います。


矢のディンプル効果がついにターゲットの世界に

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↑下記論文より引用

アーチェリーとディンプル効果についてご存知でしょうか。ディンプル効果とは、物体の表面にディンプル(くぼみ)を設けることで、より遅い速度で空気を乱れさせる(乱気流を発生させる)効果のことを指しています。

ディンプル効果が、結果として、どのようなメリットをもたらすかは、運動の状態によって違います。例えば、回転するゴルフボールでは飛距離が伸びるそうです。

アーチェリー業界ではどうかというと、2009年にディンプル効果により、横からの力から受ける力を低減することができるというレポートが発表されました。ポイントは、この実験が矢のような低速で動くものにも働くことを証明したことです。

Side Force Suppression by Dimples on Ogive-Cylinder Body(英語 – PDF)
http://www.texasarchery.org/Documents/Dimples/Side%20Force%20Suppression%20by%20Dimples%20on%20Ogive-Cylinder%20Body.pdf

横からの力ということで、さっそく2011年にはFUSEがスタビライザーにディンプルをスタビライザーに設けることで、横からの力(横風)から受ける影響を低減するカーボンブレードESスタビライザーを発表し、ある程度の支持を得ました。

NAP-Crossfire

アーチェリーにおけるディンプル効果がはっきりと実証される前に、アメリカのNAPアーチェリーが、おそらく経験則によって、矢のポイントにディンプルを設けることで、矢飛びをよくするというポイントを開発しました。

詳しくは時間ある時に読んでみようと思いますが、NAPは矢におけるディンプル設計の特許を持っていると主張しています(*)。

*原文 : The one-piece cartridge is packed with features starting with patented dimpling, similar to that on a golf ball, which prevents air from “Sticking” to the cartridge that in turn provides increased flight control.

コンパウンドから発射される、特にポイントの重いブロードヘッドにおいては、矢のポイントが左右に触れながら飛んでいくパラドックス運動を大きく考慮する必要はなく、矢はほぼまっすぐ飛び出します。

対して、ターゲット競技ではそれほど簡単な話ではないので、なかなかディンプル効果を利用した商品は登場しませんでしたが、いつに、ターゲット用のディンプルポイントが登場しました。

dimplespointイタリアメーカーのポイントです。メーカーの説明書がイタリア語で残念ながら読めません…。申し訳ございません。素材はイーストンの純正ポイントと同じステンレスですが、価格は約3倍です。

メーカー商品説明書
http://www.texasarchery.org/Documents/Dimples/Punta%20al%20vivo.pdf

少し前から販売されていて(確か2011年)、ちょっと不具合があり、一度マーケットから消えましたが、マイナーチェンジして再登場するそうです。よりパラドックスの大きいリカーブでの実績はほぼないですが、パラドックスの影響をほぼ受けないコンパウンド競技では使用アーチャーが国内記録を塗り替えるなどの実績を残しているそうです。

mike5コンパウンド用のみとしての取り扱いで現在検討中です。


超軽量ハンドル 580gのFB5.3ハンドルが入荷

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2013年世界ターゲット選手権の観戦記”その1″しか書いていないことに今気が付きました。帰国後、すぐに2014年のラインナップの発表が多くのメーカーからあり、その更新作業の中で忘れていたようで申し訳ないです。

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SONY DSCというのをこのハンドルの入荷で思い出しました。世界選手権でフランジィーリさんと話した時に、新しいファイバーボウのハンドルFB5.3を娘のカーラがこの試合で使用しているから、あとで見せてあげるよ言われ、予選終了後に何枚か写真を撮って感触を確かめさせてもらいました。上の写真は実際にカーラ選手が試合で使用した弓のものです。

そのことの記事を書いたつもりだったのですが…見つけられず。

軽量ハンドルという言葉を1,000g前後のハンドルで使ってしまっているので、このハンドルは超軽量といっていいと思います。基本設計はFB6.3ハンドルと同じです。FB6.3ハンドルが25インチハンドルであるのに対して、FB5.3ハンドルは23インチハンドル。25インチハンドルが630gで、新しく入荷した23インチハンドルは580gしかありません。

高剛性の高性能フルカーボンハンドルでありながら、重さはオプティモのようなウッドハンドルや、ローランのような樹脂ハンドルよりも軽いです。

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グリップは丸みがあるスタンダートなサイズのミドルウッドグリップです。

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リムポケットはファイバーボウ(Fiberbow)独自のシステムで、基本的には下リムのボルトだけを偏芯させてセンター調整をします。上のボルトもボルトを交換することで偏芯させての調整は可能ですが、別売りです。

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ハンドルは軽ければいいというものではありません。競技スタイルに応じ適切なハンドルの重さが存在します。この600gを切る超軽量ハンドルは、例えば、ベアアーチャーにとっては軽すぎてほぼ使用されていませんが、車いすで競技されているアーチャーの間ではかなりの人気を得ています。

高性能なハンドルです。ただ、とても軽いが軽すぎるになってしまうアーチャーにはおすすめできません。軽さを追求するアーチャーにとっては最適な選択肢だと思いますが、すべてのアーチャーに勧められるものではありません。とにかく軽いハンドルを買って、あとはスタビライザーなどで調整すればいいというものでもありません。重心はその作戦で調節可能ですが、モーメントの調整はかなり困難です。

また、出版日の古いアーチェリー技術ガイドなどで「軽いハンドルがお勧め」などと書かれていたとしても、著者の人が想定しているのはたいてい1,000g程度のハンドルのことであり、このような超軽量ハンドルをことを指しているケースはあまりないと思われます。ご注意ください。