お待たせしました。Nimesの前回の記事の続きです。現在、スペインのサンタンデールという町にいます。明日、23日はString Flexの方が会社を案内してくれることになっています。24日の早朝に帰国し、25日から本社に出社します。
さて、会場で回った順番に書いていきます。まずは、Bowtechのブース。2013年の新モデルのエクスペリエンスが展示されており、出荷の準備も完了しているそうです。即納を50ポンドにするか、60ポンドにするかで迷っています。
写真のとおり、とにかくダンパーがたくさん標準装備されているのですが、静かさ・安定性・(ハンティングサイズの中では抜群な)ミスに対する許容性を追及したモデルになっています。確かに、このサイズの小さな弓にしてはハイトも高いですし、小さい弓にこだわっている方には良さそうな気がします。
近年、ハイパワーの弓で元気なBowtechらしくない弓ですねという話をしたところ、春にはもう一本弓を発表する予定とのことでした。詳細は教えてくれませんでしたが、3D・ターゲット向け(予想するにATAの長い矢速の速い弓)モデルとのことでした。
次にKAYAのブースに。期待のK3ハンドルをテストしてみました。予想通りに、オールカーボンで細身で軽く、昔のイオラや、HOYTのネクサスのようなハンドル全体も振動して弓全体でしなるタイプのハンドルです。
細かい点を見ていくと、まだ仕上げが十分でない点がありますが、展示されていたハンドルは試作品だというので、量産モデルに期待します。仕上げのレベルさえ上がってくれば、結構お勧めできるハンドルです。
KAYAのメインの市場ヨーロッパなのですが、近年の不景気のせいで、売れ筋商品が変わってきていて、2012年から中位モデルに力を入れてハンドルとリムの開発をしてきたそうです。ちょっと、写真を撮り忘れましたが、SOULタブも展示されていました。ハンドルと違い、タブにはたっぷりとお金をかけて、最高のものを作ったそうです。そのおかけで…販売価格も最高級になりそうなのですが…特に目を引いたのはコードバンで、触っただけでわかるほどのいいものを使用していました。確認したところ、タブは韓国で作っているものの、コードバンはアメリカ・シカゴの専門業者から最高のものを輸入しているとのことでした。2月に入荷するのが楽しみです。
近年、中国のOEMメーカーが台頭し、50万円くらいお金を払えば、誰でも一応タブを作れる時代になってしまったので、高価格帯のメーカーはコードバンやプレートの形、アイデアで勝負していますが、KAYAのSOULタブはなかなかの完成度だと思います。
次は、明日もお会いするString Flexの新しいダンパー。リムセーバーのようにして使うこともできるし、グリップに貼って使ったり、サイトやハンドルにも使用できます、もちろん、上の写真のように実際には強力な両面テープで貼り付けて使用します。
このダンパーの面白いところは、写真のように、別にお風呂場なんかで使えような吸盤でダンパーを固定することができます。リムセーバーなどでは、よくどこに貼るのが一番効果的か議論になりますが、このダンパーは吸盤で効果があると思われる場所にいったん固定してテストし、効果があると感じたら、両面テープで実際に固定するというチューニングができます。
一応、理論上理想的な場所というのはある程度決まっていますが、弓はそれぞれに全部が違う振動となるので、こうやって吸盤タイプのものでチューニングしながら、本当に効果的なポイントをピンポイントで見つけるのが一番理想的だと思います。
次に、カーテルのブース。アルミ・カーボンとFINEカーボンのモデルチェンジしたものが展示されていましたが、実物が自分が帰国する時期にはもう会社に届いているので、実物のほうでレビューします。
それ以外に新規に取り扱おうと思ったのが、写真の2種類の新しいタイプのサイトピンです。写真ではわかりにくいかもしれませんが、できは良さそうです。サイトピンはとにかく自分があうものを見つけるしかない道具なので、選択肢が増えるのはいいことかなと思います。
次に新しく登場したINFITEC。自社で製造しているわけではないブランドで、特に面白いものは多くありませんでしたが、このアッパーとクリッカーは扱ってみようかなと思います。こちらは交渉中です。
こちらは今回初めてブースを出したメーカーさんです。メーカーというよりは、オーダーをまとめて工場に発注して、自分たちの手で直販するという感じでしたので、あまり深く突っ込んだ話はしませんでした。商品のラインナップも特にとく面白いものはなかったので、来年に期待します。
WINのブースではINNO MAXの現物を確認してきました。良さそうですが、まだ、グリップの製造が安定していない感じでした。モデルによって、ピボットポイントの位置が微妙に違っています。生産が始まるまで修正されるといいのですが。
上の写真はマット色のINNO EX POWERです。たぶん3月ごろに出荷が始まります。写真上の左がマットで、右がグロッシーです。写真下は逆になっていますが、バック側のリムの金具がマットでは黒、グロッシーでは銀(現行のまま)です。当然性能が違うことはないので、マット色を狙っている方は入荷をお待ちください。
次は、GAS PRO。写真上は製品ではなく、現在開発中のタブです。コードバンなどは決まっているようですが、プレートの設計がまだ本決定ではなく、価格も決まっていません。こんな感じのをこれから出しますよという感じの展示。
対して、こちらはすでに生産が始まっているGASPROのターゲット・エフェシェントの新色です。4色新しい色が出ます。写真が手元にありませんが、オリジナルの2インチのスピンベインの方は、ライム色に近い緑が新色として追加されます。いずれも、2月の後半に入荷してくる予定です。
こちらはSCOTTの新しいリリーサー…標準的な機能はすべて搭載されていますが、このモデルだけにある特徴、すごいアピールポイントは特にないようです。SCOTTの方、フランス語がしゃべれず苦労してました。。。
UUKHAは新しいサービスとして、カスタムグリップの販売を開始し、種類を6種に増やしました。リカーブハンドルの中では、最もカスタムグリップの選択肢が多いハンドルなると思います。昨年に会社訪問したときに、3Dプリンタを導入したという話は聞いていましたが、30種類以上試作して、結局6種類に絞ったようです。ただ、まだ値段は決めていないとのことで、出荷は2月の終わりごろになると思います。
久しぶりにSTAN / COPPER JOHNの人に会いました。下のリリーサーは新しいモデルではなく、シュートオフのブラックアウトバージョンです。ブラックアウトがちょっと流行のようです。
これとは別にベガスで新しいモデルを1つ発表するようです。STANの新作は久しぶりだと思います。期待してます。また、2年前にリカーブサイトからCOPPER JOHNは撤退してしまいましたが、2014年を目標に新しいモデルを開発して再参入する計画が社内にはあるようです。ただ、当分先の話なので、まだ具体的になってきたか紹介させていただきます。
大まかに書くとこんな感じのNIMES 2013でした。まだ、細かい話はいろいろとありますが、帰国後に整理してから書きたいと思います。写真はNIMES市内のカテドラルを背景に素敵に写真に写る京都店店長。。。夕飯食べてきます。