
PSE用の競技ドローストップが入荷しました。目立つ色なので試合の動画を注意深く見ていればわかると思いますが、現在、2011年世界選手権をコンパウンド男子個人を制したクリストファ・パーキンスや、その2回前、2007年の世界選手権を制したトリラス選手、さらに2回前の世界選手権を制したフリーマン選手など、PSEをターゲット競技で使用しているトップアーチャーの多くが使用しています。
その特徴をリストアップすると、
・ソリッドなウォール
・ホールディングポンドの上昇(9mm)
・耐久性の向上
(それに関連して起こるのは)
・ドローレングスが0.125インチ短くなる(9mm)
・矢速が0.3%遅くなる(9mm)
です。
まず、このドローストップに変えると、引き込み時にドローストップに当たった時の感覚が明らかに違います。それ以上無理に引いていこうとした時の感覚は変わりませんが、ウォールの入り口の感覚は確実によりしっかりとしたソリッドなものに変化します。

次に耐久性ですが、わかりやすいようにオリジナルで搭載されていてある程度使いこまれたドローストップの写真を、かなり明るくしましたが、ゴムに多少の摩耗が発生していることがわかるかと思います。どのメーカーもドローストップにゴムが使用されている以上、どうしようもない現象です。
では、ドローストップにゴムを使用しなければいいのかというと、前の記事で書いたとおり、ドローストップはターゲット用とハンティング用を兼ねています。ハンティングでは静かであること、特に、発射前に音がしないことは絶対的に必要なことですので、ドローストップに当たった時に音がしてはいけません。そのため、メーカーはゴムの採用をやめることが困難なのです。
だからこそ、このドローストップは「ターゲット競技用」として販売されているのですが、当たった時に発生する音は多少オリジナルのものより大きいです。ただ、それはあくまでもゴムに当たったか、アルミに当たったかの違いによるものであり、発射後の振動・音は変わりません。
シングルカム用/ハイブリッドカム用があり、サイズは8mmと9mmです。オリジナルのドローストップは7.6mmで、8mmのものに交換した場合、ウォールの感覚と耐久性の向上だけが特徴になります。
9mmのものに交換した場合には、ドローストップが大きくなる分、引き込みが少し短くなります。それに伴い、ドローレングスは1/8インチ(0.125インチ)短くなります。ドローレングスが短くなることは、ホールディングポンドの上昇と矢速の減少を意味します。
メーカー説明では2ポンドほどホールディングポンドが上昇します。こちらで、50ポンドモデルでテストしましたが、ホールディングポンドは13.4ポンドから、15.2ポンドに上昇しました。レットオフは73%から69%に、1.8ポンドの上昇、レットオフは4%ほど変化しました。この変化はポンドが高いほど変化が大きくなります。
矢速は262.8fpsから262.1fpsへ、わずかに(0.3%)減少しました。ドローストップの重さがオリジナルのものの倍(33.6gr)あることも影響しているかと思いますが、0.3%程度ですので、再チューニングが必要なほどの変化ではありません。
テストの結果は非常に良いものでしたが、値段が高いのが唯一の欠点でしょうか。シングルカムモデルは1つだけなので、まだ安いのですが、ハイブリッドカムではストップが2つ必要ですので、値段も倍になってしまいます。こういう時にApex7を愛用していてよかったと思うのですが…マシューズは関係なかったんだった。
少数入荷していますが、本日再度発注し、週末か来週の初めには、まとまった量が入るかと思います。PSEのターゲットアーチャーの皆さんにおすすめです。