RamRods JVD OPEN アーチェリーセミナー 日本語要約

Ramrods/JVDが素晴らしいリカーブチューニングガイドをYoutubeに公開してくれています。解説者のデントン氏は今年Denton Archeryを立ち上げるので、ぜひ応援よろしくお願いします。

話は一般的なリカーブチューニングをベースとしていますので、それらの理解をまずしてください。また、私の翻訳は意訳で、私の解釈が含まれます。
その上でより専門的な追加知識としてデントン氏は

アライメント調節においてスタビライザーを絶対的な基準点として推奨します。理論上スタビライザーが100%真っ直ぐに組み建てられ、ハンドルのセンターブッシングが100%の精度を持っていれば、ハンドルのアライメント=センタースタビライザーです。しかし、100%の製品はなく、さらに、5+30インチ程度の長さを持つことで0.1mmのズレが、トップウェイトでは10mm=1cmのズレになります、このとき、ハンドルのアライメントとスタビライザーのアライメントと同一ではありませんが、100%真っ直ぐなスタビライザーに出会うまで買い替え続けることを選択しない限り、スタビライザーを基準点とすることを推奨しています。

バイターゲージを使用するとき、これはリムにほぼ任意の位置に取り付けられるわけですが、最もハンドルに近い場所に取り付けるべきです。これはその点が最も弦から離れている位置であり、弦からゲージまで距離があったほうが精度が高くなります。

リムのチップねじれの確認を忘れずに(下記参照してください)。その上でハンドルのアライメント調整には幅があります(例えば、リムを左右にあるネジ)。それが10mmの調整幅を持っていても、チューニングによって、その調整幅を使い切らないと正しいチューニング結果がでない場合には、何かの問題が起きている可能性が高いのでプロショップに相談しましょう。

矢についてですが、リカーブにおいて世界大会でメダルを獲得しているシャフトは基本的にX10なので、X10をベースとして説明しています。

2023年の世界大会で確認したところ、ほぼすべての選手がセンターショットはシャフト幅の1/2-1/4外にあった。矢を発射したとき、完璧なチューニングであっても、弓のその非対称性から、わずかに矢を下に押し出します。そのために矢(シャフト)はプランジャーチップの真ん中か、もしくは僅かに上で接触しているのが望ましい。

現在は渋谷のレストを使っているが、以前にはAREレストを使用していて、レストバーの硬さ(太さ)を調節できた。このチューニングは再び蘇ってもよいのではないか?また、レストバーは消耗品だと理解し、年単位では交換を推奨します。

弦については韓国選手はすべてBCY 652 Spectraの20本弦を使用しています。この場合、0.014-15″のセンターサービングがSサイズノック(#1)に合います。私が知る限り、バイターアウトサートノックでLサイズ(#2)を選択する選手はいません。

弦をねじる回数はグルーピングに関係ありません。Vic Wunderle選手(シドニーオリンピック銀メダル)は弦がまるまるほど捻っていました。(山口注:ねじりゼロはおすすめできません。回数の上限は特に無いという意味であり、下限はあります。10回以上は捻ったほうが良いです)

ホイットでの実験からコンパウンド用の原糸使用は弓の破損リスクを5倍にします。

ファインチューニングをドイツチームは70mで行いますが、韓国チームは30mで行います。ドイツチームは4-5ダースのX10から競技用のシャフトを選別しますが、韓国はチームはそこまでせず、シャフトの厳密なスパインと重さを測定するだけです。また、彼らは完璧な結果ではなく、わずかに矢が弱めがゴールとしています。つまり、弓が僅かに強い状態です。これは韓国や日本のトレーニングセンターのような屋内からシューティングしてチューニングする場合、屋外での競技本番では、日光の影響で弓が僅かに弱くなります。そのために屋内での完璧は屋外での完璧ではありません。屋外での弓の変化はブレースハイトの変化に主に現れます。ブレースハイトを維持することが大切です。

以前はFOCが話題にのぼたりしていましたが、X10においては、buckle(バックリンク)のほうが大きな問題です。X10はバレルタイプのシャフトなので、ノックエンドか始まるパラドックスはポイントの重量が大きすぎるとは問題となり得ます。

樽型シャフトとポイント重量による矢の挙動

正常なパラドックス vs 座屈と干渉

待機中

ボタンを押すと、4秒間のスローモーションで物理挙動を確認できます。

物理学の要点

  • アーチャーズパラドックス: 矢は一定の周波数で左右にしなりながら飛びます。
  • 座屈(Buckling): 先端の慣性が強すぎると、復元できないほど大きく折れ曲がります。

(山口)上記に図示しました。x10/100grにおいて矢が正しく挙動するという意味ではなく、100grにおいて正しく飛び出すとしたら、過剰にポイントを重くした場合、FOCの数字が上がっていく以上に何が起こるのかを示しています。

X10においてポイントを重くしていくことは、FOCを変化させる以上の意味を持ちます。バレルタイプシャフトであるX10では、ポイントがある程度以上になるとバックリンク(座屈)という現象が発生する危険性があります。X10でクリアランスの問題が発生している場合、この可能性を考慮してください。

キム・ウジン(Kim Woo-jin)選手は120grを選択していますが、エリソン選手は90/100grのポイントを選択しています。120grと100grで風に対する抵抗力が異なるという実験結果はありません。ポイントによって重心の位置だけではなく、クリアランスに変化が出る可能性があります。


ほかにも色々と語っていますが、このサイトでガッツリ触れてこなかった情報は以上かと思います。参考になれば幸いです。

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山口 諒

熱海フィールド代表、サイト管理人。日本スポーツ人類学会員、弓の歴史を研究中。リカーブ競技歴13年、コンパウンド競技歴5年、ベアボウ競技歴5年。リカーブとコンパウンドで全日本ターゲットに何度か出場、最高成績は準優勝。

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