一般社団法人日本身体障害者アーチェリー連盟(日障ア連)コンプライアンス委員会が8月28日に、まるっとフェイクニュースを発表したことに驚いています…こんな事があっていいのでしょうか…嘘と無知のハイブリッドで早急に撤回すべきです。
詳細に裁判記録を読み込んできました。厚み10cm以上ある3冊もの裁判記録で、裁判記録は閲覧(メモ)することしか許可されていない、下記一言一句間違いないとは言えませんが、連盟の嘘と無知に比べれば、多少の不一致はお許しください。また、裁判の詳細に関しては、別途、後日整理して詳細に書きます。
裁判の重要な争点のひとつである「パラアーチェリーのルールにおいてルール違反かどうか」は司法が決めるべきものではないと考えること
パリパラリンピックに関する当連盟の判断について(連盟コンプライアンス委員会)
まずは嘘から。連盟は「裁判の重要な争点であるルール違反」と発表していますが、そんな事は裁判記録には全くない嘘です。連盟は裁判の関わる裁判官・弁護士・原被告すべてが争点を理解していないとでも言いたいのでしょうか??
この裁判はざっくり言えば、ルール違反と勘違いした選手が名誉毀損をしたことの裁判ですが、被告は裁判における自身の真実相当性について「ルールの解釈に最も信頼のできる日障ア連から、ルールの解釈を聞いており、確実な根拠をもとに、誤信していた。」とあります。
原告がルール違反していないというのは当然の主張ですが、被告側もルール違反と勘違いした(ただし、勘違いしたのには理由があるから悪くない)と主張している以上、ルール違反かどうかが争点であるはずがないのです。
ルール違反かどうかは司法が決めるべきものではないと考えること
パリパラリンピックに関する当連盟の判断について(連盟コンプライアンス委員会)
嘘の次は無知について。連盟さん、ルールブックって知っていますか??
ルールブックの最初のページには「This edition contains all current laws and bylaws approved and in effect on the date shown below.」と書いてあります。
Lawに違反しているかどうかをLawyerが決めるべきではないって…本気で言ってますか。
日本スポーツ仲裁機構などというスポーツと司法の関係について書く以前に、じゃ、ルール違反は誰か決めるべきだとお考えか、コンプライアンス委員会の皆さんの法思想を是非伺いたいです(*)。
*「スポーツ紛争と司法権の限界」での指摘等、”高いレベル”では議論があることは理解しています。
山口 諒
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