ねじれているリムとねじられているリムの違い。

先日お客様から質問があり、記事にしました。リムのねじれについてです。プロショップにチェックしてもらう前のセルフチェックのための知識となります。フォーミュラーシステムでも同じことですが、ILF(グランプリ)システムで説明します。

ハンドルとリムを接合したとき、ブレースをしない限り、ハンドルとリムは接していません。赤い線のように少し隙間がある状態です。これは青の矢印で示したデタントピンの中にネバが入っているためです。これによって、ブレースしていなくても、リムが抜けないようになっています。

写真1

上の写真ではハンドルにリムを差し込んただけですが、この状態で、赤い面と青い面が同じ方向を向いていないことをリムがねじれていると言います(定義)。リムのねじれはブレースされていない状態、何なら、ハンドルにも接続されていない状態で定義されているものです。

しかし、これは実用的ではありません。製造時の誤差・接合部の誤差は存在し、この2つの面が100%、+-0.001mmの誤差もなく真っ直ぐであることを追求することはコスト面から現実的ではないです。また、ブレースするとリムとハンドルが接するので、ハンドル側のねじれ・ハンドルとの相性(*)の影響も受けます。そのために、リムの赤い面は非常に硬くブレース・ドローイング時のテンションを受けても影響を受けない、対して、青い面は柔らかいので、ブレース・ドローイング時のテンションを受けてわずかに変化する、というこの2つの面の特性の違いを利用して、最終的な誤差を調整する作業がリムアライメントの一つの側面となります。

*いくつか違うハンドルを持っているなら、同じリムを差し込んでみてください。差し込んだときのカチッとした感覚、接合後のバタつきに違いがあるはずです。これが相性と言われるものの原因です。ただ、どの状態がベストかは定義されていないので、相性としか呼べません。

写真2

写真は極端な例ですが、リムアライメントが正しく調整されていない場合、ブレース時にリムはその中心ではなく、弦(赤い線)から不均衡なテンションを受けて、そのテンションによって、リムがねじられてしまいます。その状態でシューティングをしたとき、発生する現象(弦溝に戻らない・ドローイングするとハンドルが回転する等)はリムがねじれているときと同じですが、その原因はリムがねじれているわけではなく、リムアライメントが正しくないためです。

また、写真2の状態で、長く使用すると不均衡なテンションによって本当にリムがねじれてきます。その場合には、リムに反対側からテンションをかけて、1-2日ブレースしたまま置いておくことで修正できます…が、自分で試さないで、購入したプロショップに持ち込んだほうが良いかと思います。


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Ryo

(株)JPアーチェリー代表。担当業務はアーチェリー用品の仕入れ。リカーブ競技歴13年、コンパウンド競技歴5年、2021年よりターゲットベアボウに転向。リカーブとコンパウンドで全日本ターゲットに何度か出場、最高成績は2位(準優勝)。次はベアボウでの出場を目指す。

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