壮大な話かと思ったら、10分かからなかった…ヤマハILFモジュール。

一瞬で終わってしまいました。最近古い資料などを調べたりしていたのでヤマハのハンドルについて、ちょっと詳しくなっていたのですが、友人から先日入手したHOYTのゴールドメダリストをヤマハにつけて射っちゃえと言われハテナ?

しかし、調べると実際にヤマハのハンドルにホイットのリムをつけて射っている人がいました。確かに言われてみれば、構造的にはできますね。

【ReStart アーチェリー】YAMAHAのハンドルにHOYTのリムで矢を射つ (ニコニコ動画)

ということで、10分位で適当に設計図書いて、作ってみました(作るのには1時間かかりました)。

ハンドルにはピッタリと装着できそうです(穴は精度が3Dプリンタで出ないので、ドリルで実用の精度出します)。リムにもピッタリ装着できました…えっ?

という事で、企画として面白いかなと思ったのですが、記事を書く時間を入れても30分もかかりませんでした。まぁ、すごいのは3Dプリンタなんですけど。

この部分を7mmで設定していますが、この厚みを変更することでポンド/ティラー調節できます(CADなら10秒でできます)。という事でモジュールの話…終わりました。

射ってこそアーチェリーなので、もう少しいじって、αEXハンドルに負荷をかけたくないので、重い矢を使えば、弓に比較的優しいインドアでも出ようか考えています。


Wroclaw 2021 World Archery Youth Championships

世界ユースが現在ポーランドが行われています。時代は変わっていくもので、今の若い子にはこういう射形の指導がされているんだなあと勉強になります。

チューニングマニュアルのための写真を自分で撮影したものから選んでいますが、2015年の世界大会に出てから、世界大会に行けていないので、写真が若干古いです。

直近だと2022のワールドゲームズ(アメリカ)が全種目(リカーブ・コンパウンド・ベアボウ)集まる世界大会ですが、それまでに海外に行けるようになるといいのですが。。


HOYT 94 Radianのクリーニングを。

届いたハンドルはきれいアルミなので、アルコールで拭いて終了。可動部もほぼなく、リムボルトを緩めて、動くかどうかの確認を。しかし、下リムボルトが固定ボルトと一緒に動いてしまい、チューニングには2つレンチが必要なことがわかり、家にはレンチセットが1つしかないので、3/16″を会社から持ってくる必要が(射場で判明しなくてよかった…)。

リムはおまけで使えればラッキーくらいでしたが、素引きした感じ使えそうでした。GMカーボンプラスはフォームコアなので、そこまで対策は必要ないですが、塗装の剥がれは対処しないと悪化する一方なので、100円ショップのマニキュア用クリアコートを塗ってあげれば問題ありません。100円なのに意外に振動に耐えすごいやつです。

少し手間なのが、ウッドグリップで、手が触れる部分はどうきれいに使っても汗などが染み込み変色してしまいます。問題はどの程度、奥まで変色が浸透しているかです。

表面だけなら200番くらいのヤスリで削ればなんとかなりますが、さすが94年モデル。27年の積み重ねは紙やすりでは無理そうです。

浸透した汚れを削り取れない以上、上からコーティングを重ねることとなります。時間がかかりますが油性のニスを使用します。ニスの塗り方などは検索すればたくさん説明しているところが出ると思いますが、なかなか乾かないのが難点で。明日まで一晩放置して、仕上げを。

(22日の試合中止になってしまいました…)


チューニングしたいのにできない…。

射場について、準備をしていたら、ハンドルに謎の傷を発見。ハンドルケースに入れて持ち運びしているので…クリアランスに問題があり、まさかシャフトがこすっている?? といろいろと悩んだのですが…ベアボウ特有の長いレストピンがあたっているだけでした。ご使用の方はスピンのエンドテープみたいなもので良いと思うので、貼っておけば防げるかと思います。

月曜日にベアボウの的が届いたので初点取しましたが、そんな悪くない点数。でも、絶対にプランジャーがあってない。リカーブ・コンパウンドならすぐチューニングし直しますが、感覚が大事なベアボウでやっていいのかわからなく、22日の試合はこのまま行くことを決定。チューニングマニュアル書いているのに、チューニングする勇気がないとは申し訳ない。。

40mmのベインの矢と65mm(2.5インチ)のベインの矢はなぜ同じところに飛ぶ…ベアボウターゲットではまだわからないことだらけです。


【追記】アーチェリー競技の歴史をすこし。

前の記事で昔の世界選手権に触れたので、どんな競技をしていたのかについて少し触れておきます。今のように70mwからのトーナメントという形式では競技されておらず、今の競技形式の元になったものは30年前の1987年から採用されています。

もともと、アーチェリーの始まりはイギリスの貴族のスポーツでした。アーチェリー場は社交場のようなもので、それぞれの地域で楽しまれていました。そのために、アーチェリーの射場にフォーマットはなく、自分の地域のアーチェリー場の大きさに合わせて、競技が行われていました。

18世紀には、試合が200ヤード(182m)で行われ、888本中5本しかヒットしなかったという記録まであります…それアーチェリーか?と思ってしまいます(笑)

さて、1844年に現在の射場のフォーマットとなるヨークラウンド(*)が導入されます。このときに長距離は100ヤードと定められました。約91mで、この後、1931年にFITAがヤードではなく、メートルを使用していたヨーロッパに誕生したことで、90mとされました。

*海外の資料ではヨークラウンドが最も長い歴史のあるアーチェリー競技(ナショナルフォーマット)とありますが、日本の通し矢のほうが歴史があるきがします。通し矢もローカルルールではなく、全国から参加できたはず。

ヨークラウンドは100yd(91m)を72本、80yd(73m)を48本、60yd(55m)を24本射つというもので、計144本(1440ラウンド)を射つという本数もここから来ているとされています。

20世紀に入り、国際大会というものが行われるようになります。1900年のオリンピックでは”au chapelet 33m”という形式などが採用されますが、これがどういったものだったのか、知られていません。というか、そもそも出場者が6人で、3人は誰だったのかという記録すらないです。

1930年代にFITA(WA)の世界選手権が始まります。当時は男女で同じ距離で競技しており、70m/50m/30mで競技されていました。その後、男女で競技距離が別々となり、長距離(LD)と短距離(SD)を交互に4日間に渡って射つというフォーマットが定まっていきます。55年の世界選手権では長距離は男子の場合90/70/50mの3距離、短距離は50/35/25mの3距離でした。

1957年にFITAは長距離を90/70(女子は70/60)、短距離を50/30にすることを定めます。ショートハーフ(半分の短距離だけ)もこの時生まれました。ただ、4日間の競技(試合に出るために4連休)は貴族ではないアーチャーにとっては現実的ではないため、1-2日あれば開催できるシングルラウンドが一般的で、世界大会に採用されてた形式をダブルラウンドと呼びます。

その形式が30年近く続いた後に、FITA(WA)がメダルを増やして欲しいというIOCの方針に合わせて(と言われている)、現在のランキングラウンド→トーナメントラウンドという形式にうつっていきます。これにより、男子個人・女子個人の2タイトルが、東京オリンピックでは男女個人・男女団体・男女ミックスの5タイトルまで増えました。決勝戦の数が多いほうが放○権が…まぁまぁ。

【追記】根拠のジム・イーストン氏のインタビューを見つけました。

もう一つIOCに歓迎されたのが、団体戦を設けたこと。団体戦が加わったことにより、6個金メダルが増えた。従来の倍以上の数になりました。

雑誌アーチェリー 1998年

その後、ランキングラウンドの距離が70mだけとなり、現在の70mwが主要な競技となります。詳細は上記の記事を読んでいただければわかると思いますが、2011年にリカーブとコンパウンド競技を差別化するために、リカーブにマッチプレイ(ポイント制)が導入され、今に至ります。

WAって結構IOCの言うこと聞くんですね(笑)仲良しなのは良いこと♪

タバコくわえて弓具検査。

的前でもみんなで一服。1961年の世界選手権、そりゃ、1日72本、288本射つのに、4日もかかるわけで…自由な時代ですね。自分がアーチェリーを始めたときにはもうシューティングライン前方は禁煙だったと記憶しています。


1994年ホイットRadian、当たりをゲットしました!

生産したハンドルのある程度にねじれが発生したというホイットがアジャスタブルリムポケットを搭載する前の94年モデルのRadianハンドルを入手しました。70インチ38ポンドで、今ベアボウで使っているは68インチ36ポンドの弓との比較に丁度いいかなと思い1万円で入手しました。

こういったものは保証がないのは当然ですが、パーツ一つ壊れても、(たとえネジでも)交換するのが難しく、説明書がないと、入手すべきもの、サイズもわからないので、購入をおすすめするものではありません。個人的には3Dプリンタがそれなりに使いこなせるようになり、必要なパーツがなければ作れるので、手を出すことにしました。

同梱されているものは怖くて使えないので、新しい弦に交換して、ブレースして確認してみると、ばっちりセンター通っています!良かった…ねじれていた場合に備えて、スペーサーとか用意したのですが、出番なしでした。

持った感じはものすごく軽いです。1000gくらいの感じです。同じようなデザインのハンドルをいくつか知っていますが、可動部が少ないとやはり軽く作れるんですねと、実物を見て改めて実感。そして、グリップはやはり独特です。グリップは射ってみたいと評価はできないので保留。

リムはゴールドメダリストカーボンプラスというフォームカーボンリムです。引いてみると…特に癖がなく、スムーズ(まぁ、70インチのリムがスタックするまで引けるほど腕長くないし)で、今のモデルで言えば、WNSのエリートカーボンのようなスタンダードな中価格帯リムのようです。

2017年にホイットがリムボルト周りの改革として、リムボルトをコレット式に変更しましたが、94年から採用しているじゃないですか(^_^;) この部分はカタログではわからない部分だったので。

ハンドルというか独特なグリップが目的でゲットしたのですが、リムもちょうどよかったので、使ってみてリムに問題がなければ、今年の冬にでもどこかのインドアの試合でデビューさせてあげたいですね。とりあえずはリムのぎす部分にコーティング剤塗って、ウッドグリップを磨きます。

【追記】このハンドルは金属グリップとウッドグリップの間の隙間(確かに少しある)に肉が挟まる可能性があるという非常に恐ろしいコメントを頂きましたので、対策が必要のようです!


スタビライザーセッティングについて。

(アーチェリー教本より / 要差し替え)

スタビライザーセッティングについて説明する時、上のような写真をよく見ると思います。スタビライザー(=安定器)は文字通り、弓を安定させるためのものですか、トルク、ローリング、ピッチングの3つ方向に対して、弓を安定(動きにくくする)させることです。ただ、この中でグルーピングに影響を与えるのは、トルクだけです。

上の動画を確認してください。480pの高速度カメラで撮影したリリースの瞬間のハンドルの挙動です。

矢が動き出す直前、赤いラインはプランジャーチップの中央に合わせています。
矢が半分通過した時点、弓はプランジャーチップの1/2分アーチャー側に移動していますています。
羽が通過する時点、羽に隠れていますが弓は元の位置に戻っています。
羽が通過したあと、弓は前に飛び出します。

20フレーム、約、0.05秒の間の出来事です。ただし、動画は編集されていて、クリッカーが落ちてから、リリース(矢が動き出す)までの時間も入れると、0.1秒強です。

ニュートンの運動の第3法則(作用・反作用)によって、押し手は弓を押しますが、弓も押し手を押し込みます。リリース直後に(A)弓はチップ1/2分押し手を押し込みます。その後に、(A)の時に弓が押し手から受けた力の方向に影響を受けて前方に飛び出します。まっすぐ押せていれば、まっすぐ弓は飛び出します。まっすぐからずれてしまった時、その影響を低減させるのがスタビライザーです。

写真からわかるように、トルクの影響は矢が飛び出すまでの間でチップ1個分もあります。ピッチング方向・ローリング方向への動きは始まっていません。そのため矢(グルーピング)に直接の影響を与えるのはトルクだけです。

スタビライザーのセッテイングにおいて、直接的中に影響するのは、グリップのピボットポイントから弓全体の重心までの距離です。この距離が長いほど、トルクの影響を受けにくくなります。原則はこれだけです。しかし、遠ければよいというわけではなく、Aの方向に移動させすぎる(センターを重くする)と動的ティラーに大きく影響を与え、グルーピングが逆に悪化します。友人からスタビライザーを借りて、アッパーにもロングロッドつけて引いてみれば、どういうことか理解できます。

Bの方向に重心を移動させるためには単純に弓を重くすればよく、理論上何も悪影響はないのですが、保持する体力がなければ、射形を維持できないでしょう。

残りの要素はセッティングによるエイミングのしやすさと振動吸収、弓の飛び出しがテーマとなりますが、原則があるわけではなく、個人の感覚も問題ですので、いろいろと試してみてください。韓国の選手はA方向に重心を持っていくことが多く、アメリカの選手はB方向に重心を持っていくことが多いように感じます。


センターショットがセンターでなくなる時。

センターショットを正しい意味で使うと、それは弦の真ん中から矢を発射する事を意味しています。そのために矢の位置を弦の真ん中に合わせるのは当然のことです。アルミシャフトの時代でも、DIVA(初期のストレートカーボンシャフト)のチューニングガイドでも、矢を弦のセンターに置くのが当然でした。センターショットなのですから、シャフトがセンターにあるのは当然です。

しかし、90年代に入り、X10やACEのようなバレルタイプのシャフトがターゲットで使用されるようになります。このシャフトがプランジャーに接しているときにには先端の細くなっているパートで、プランジャーに接しているので、ブレース時点で真ん中に設定すると、フルドロー時点では、矢は右を向くこととなります。つまり、ブレース時点ではセンターに矢を持ってくるのではなく、少し左側にセッティングしてあげる必要があります。

このオフセット量を理論によって計算するためには、大量の複雑な計算が必要になります。また、シャフトの細くなった分だけオフセットすればよいわけではなく、矢は発射されてから、パワーストロークの1/6を進むまではシャフトはプランジャーに触れません。

そこでイーストンの技術者はより簡単な方法として、弦がシャフトの真ん中(スイートスポット)を押し出したときに最も多く矢にエネルギーが伝わるという原理を用いて、いろいろなプランジャーの位置でテストした結果、(右打ちの場合ブレース位置で)ポイントの右側が弦の左側と接している位置が最も矢にエネルギーを与えることがわかりました。

そのテストの結果より、今日では初期チューニングの位置として、バレルタイプのシャフトの場合には、その位置に設定します。

However, I don’t feel so bad about these theories when you consider that doctors “practice” medicine.

Tuning Tips for Small Diameter Arrow Shafts by Don Rabska

意訳すると「この結論はあくまでも実験の結果ですが、これでうまくいくなら、細かいことは気にするな」です。


リムアライメント機能への理解。ホイットの強気。

(よめないよう解像度調整してます、ご理解ください)

いろいろと細かい記事を書いていて、まとまりがないですが、(順調に記事に出ているにも関わらず今日中に終わらない気が…)、最終的には一本にまとめるのでご勘弁ください。

さて、ホイットがアバロンハンドルに「アジャスタブルリムポット機能」を搭載し、ヤマハはリム側に「リムセンター調節機構」を搭載しました。その調整をホイットでは「リムアライメント」と統一したのに対して、ヤマハでは、海外ではホイットと同じリムアライメントにしておきながら、国内では「ストリングセンター調整」と違う名称を採用しています。

99年5月号 64ページ

この傾向は70年代から見られます。ホイットがティラー調整を導入したときには、「ポンド/ティラー調整機能」として発表されました。対して、ヤマハはスペーサーによる「ティラー・アジャスト」を導入します。これは実質的には同じことですが(ヤマハの方調整幅が狭いだけ)、ホイットの機能に「ポンド」という名前があったがために、ホイットのやり方はティラーを調整するとポンドが変わるという話として誤解されます。ヤマハの方はティラーを変更してもポンドが変わらないと理解されていたようです(*)。

*実際には国産か外国製か関係ない。ホイットで言えば、リムを片方(例えば1/2回転)調整するとポンドが変わる。リムを両方(上リムを1/4回転、下リムを1/4回転逆に)調整すれば、ポンドは変わらない。

その流れで当時を見ていくと、ホイットは写真トップで雑誌アーチェリーで見開き2ページ(誤訳なので参照しません)、自社のホームページに掲載された本文(英語)で6ページにも渡って、リムアライメント機能は性能の低下を意味しないとメダリストのデニス・パーカーさんの署名記事で主張していきます。しかし、ヤマハがリムセンター機能の必要性を声を大にして主張した文書はありません。

具体的なチューニング法を含めて、6ページの文書を公表したホイットに対して、ヤマハからのリリースはこれだけです。リムアライメントの議論からも逃れ、国内ではストリングセンターと言う名前にして、パワーリカーブ(深い弦溝)の真ん中にストリングを持ってくるための機能という主張でした。

私はリムアライメントによるコスト低減は必要だったと考える人間なので、最初から批判していませんが、当時の批判に対して、声を大にして、陣営総勢で立ち向かったのがホイット、声を小にしたのがヤマハであったという考えます(*)。

*ヤマハ撤退時のインタビューで広瀬明さんが「ここ数年、また安い弓、普及タイプの弓が必要になってきたんです。しかし、ヤマハは会社として、それに対応できる態勢に戻れなくなってしまいました」と述べています。よくわかります。

さて、ホイットの主張を見ていきますと(*)、まずは、ホイットの開発者ではなく、オリンピックメダリストのデニス・パーカーさん(ホイットと雇用関係はあったはず)の署名記事という形で発表します。日本で言えば、メダルとった古川選手に技術の正当性・優位性を主張させるようことでしょう。

興味深いので始まりからは全文を。一部意訳、原文全文はネットに掲載されています。

リカーブでは1990年代にアジャスタブルリムポケットの製造が開始されたが、実際のルーツは70年代にあります。ホイットは1978年5月にこの特許を取得しました。彼の特許では、グリップに応じてチューニングしたり、矢のクリアランスを改善するために弓のセンターラインをわずかに調整したりできるという利点を説いています。

今日の誤解は、ホイットが今日までアジャスタブルリムポケットを導入しなかったのと同じ理由です。このキノを導入すると、ホイットがお客様から良い製品を作るのではなく、不完全なチューニングに頼ろうとしているように見える。そう思われないためにホイットは製造時の精度を高める事にフォーカスした。

90年代にお客様に求められるまで、ホイットはこの機能を搭載しませんでした。しかし、ホイットが1978年に主張したように、この機能は弓のチューニングの可能性を拡大し、より弓をアーチャーに合わせるためのものです。私は、多くのアーチャーがこの機能を使いこなせていないことを発見しました。ほとんどの場合、ハンドルとリムの中心に弦が通るようにするだけです。これはスタートには適した場所ですが、チューニングプロセスの始まりにすぎません。トップシューターのマイク・ジェラードが見つけた見つけた最高の方法を紹介しよう。

Tuning your Hoyt Avalon Plus By Denise Parker

歴史的な経緯から始まり、批判的なユーザーの意見も受け止めた上、メダリストに原因は君たちが使いこなしていないからだと言われたら…なかなか、ぐうの音も出ない良い構成です(^_^;)

アメリカでは新しいチューニングメソッドとして受け止められましたが、日本での悲劇はこのガイドラインの翻訳でしょう。

Earl described the advantages in that you could adjust the tune according to individual’s hand placement or adjust the line slightly to improve clearance.

Tuning your Hoyt Avalon Plus By Denise Parker

彼は、アーチェリーの手の位置に合わせてチューニングするメリットつまりクリアランスを良くするためにラインを調整する

雑誌アーチェリーの翻訳

「Or」は一般的には、「また」、と訳され、前後のロジックの関係はありません。しかし、これを、「つまり」と訳されると文書を理解するのが困難であり、今は2020年ですので、検索して彼女の原文を読むことで理解しましたが、グーグルすらない1999年に、これを読んだ方は、ただ理解ができないだけで終わったと思います。こうして、2000年に入っても、正しいリムアライメントのやり方が、一般に理解されることはあまりありませんでした。

さて、このあとに紹介されるマイク・ジェラードの方法ですが、そのまま、現在推奨されいる一般的なやり方です。ただ一点、特殊な点があります。それはスタビライザーを使用しないという点です。

現在では、リムのねじれを確認し、弦を両リムのセンターを通すことでリム面のアライメント、さらにハンドルのセンターとハンドルのスタビライザーのセンターを通すことで、ハンドル面をくわえた3面のアライメントを整えていきますが、当時はシャフトの使用が推奨されていました。

ベテランの方に話を聞くとスタビライザーに対する信頼度が本当に低いんだと思わされますが、そんなにスタビライザーって曲がってたのかと?

ここでもホイットはスタビライザーのストレートさを使用(信頼)せず、リム面に対して90度の角度で削られているハンドルのウィンドウ部分に、真っ直ぐなシャフトを押し当てる事でハンドル面とリム面とのアライメントの正しさを測定するというやり方を推奨します。

ただ、2021年現在、あなたがスタビライザーが曲がっていないと信用できるのであれば、この初期のホイットのやり方を今やるメリットはなく、やっていることはより現代的なメソッドと同じですのでご安心ください。

そして、最後には、

As I mentioned in the first of this article, adjustable pockets have been around a long time and anyone who is afraid of them simply doesn’t understand the benefits.

Tuning your Hoyt Avalon Plus By Denise Parker

グーグルにその意味を聞けば「恐れている人は単にその利点を理解していません。」とのことで。アメリカ人らしい?挑戦的な結びで終わっています。逆に雑誌アーチェリーの翻訳では、「afraid of them」をとても穏やな日本語に翻訳していました。ここだけナイス?