この記事は2017年11月2日に書かれたものです。最新の情報とは異なる可能性があります。ご注意ください。

【追記】超絶 凄(すご)ワザ! … 凄ワザ???

【追記】本日11月2日深夜(3日深夜 1時25分)に再放送されます。ご覧になっていただいた方がこちらの記事の中身がより伝わると思います。また、この番組に関しての議論は今週で締めきります(話題のベースになるこの番組の内容いつまでも覚えてられないので)。

下記のNHKのサイトで216円で見れます。

NHKオンデマンド – 超絶 凄ワザ! 「東京オリンピック全力応援 究極の競技用具を作れ!」

(追記ここまで)

同じNHKでも、なんでこんなに違うのか…。

昨日、超絶 凄(すご)ワザ!「東京オリンピック全力応援 究極の競技用具を作れ!」というNHKの番組で、より良いアーチェリー用品(ハンドル)を作ろうという企画がありました。先日の超人パラでは弊社が関わり、私の方で責任をもって協力したので、中身のテクニカルな部分で納得のいかないところがあれば、私の責任ですが(まだ見てないのでNHK総合で流れてからにしてください…)、この凄ワザはいったい誰が監修したのでしょうか?でたらめすぎて…つらいです。

ハンドル製作企画は金曜日に再放送があるので、見てない方はどーぞ。

さて、番組の中身はより良いハンドルを作るということから…リムとハンドルの接合の精度向上という流れに…へ?

(ホイット2018カタログより)
精度向上って…そこからアルミをいきなり削り出すのですが、接合部の遊びをなくして、がっせつ接合したいのであれば、ピンを抜いて、エリソン選手のようにハンドルに直接リムをねじ止めしてしまえば完璧かと思います。いくら精度を高めても、はめ込むよりねじ止めのほうが確実ですよね…と。

しかも、そのアイディアの説明、ピンが入る部分を斜めにすることで全体で接するということらしいのですが、横から見ると、やっぱり2点で接しているようにしか見えません。

他にも突っ込みどころ満載ですが、それはともかく、何でアーチェリーはこういう扱いを受けるのか非常に不満です。結果、70メートルでトップ選手の前田さんが実射して、9点と10点の2本で番組終了…あの…アーチェリーは一定性、道具は安定性が大事なのですが…2射で何がわかるのでしょうか。超人パラと違ってバラエティ枠なのかもしれませんが、もう少し真面目にプロの意見を聞きながら、まじめなアーチェリーを取り上げていただきたいものです。

国産ハンドルをこれから目指していくみたいですが、カーボンのような今までにない素材を使ったり、”ORIGINAL EARL HOYT GEOMETRY”と呼ばれるホイットが開発した配置を革新したり、コンポジットのような新しい製法で作ったりしないで、既存のアメリカや韓国製のハンドルに少し改良を加えて、これが国産だ!と言われても、あまり個人的にはワクワクしないですね。。

明日、シンポジウムを行うそうなので興味がある方は、ぜひ。
シンポジウム【東京オリパラを目指して ~プロジェクト桜 純国産アーチェリーの復活~】
https://www.facebook.com/prjsakura/


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Ryo

(株)JPアーチェリー代表。担当業務はアーチェリー用品の仕入れ。リカーブ競技歴13年、コンパウンド競技歴5年、2021年よりターゲットベアボウに転向。リカーブとコンパウンドで全日本ターゲットに何度か出場、最高成績は2位(準優勝)。次はベアボウでの出場を目指す。

8 thoughts on “【追記】超絶 凄(すご)ワザ! … 凄ワザ???

  1. いつも楽しく記事を読ませていだたいています。

    私もこの放送を見て疑問を思うところが多くありました。

    1つ質問があるのですが以前からエリソン選手はリムを通常とは異なる方法でハンドルに固定していますがどのような仕組みになっているのでしょうか?

  2. フェイスブックにコメント欄があったので、誰が監修したのかと聞いたところ、「40年来弓具に精通された方々からお力添えを頂戴しております」
    としか回答が得られませんでした。

    身障者のリリーサーなどの補助具ですら、アーチェリーを知らないド素人が身障アーチャーを監修させずに考案している実情があります。個人名すら不明、素人の集まりでこんなプロジェクトが絶対に成功するはずがありません。

  3. 直接聞きましたが、「リムを直接ねじで固定している」と言われました。それ以上具体的なことは言ってくれませんでしたが、写真の通り大きなブッシング入れてDOWELに直接ねじ止めしているの思います。

  4. >「40年来弓具に精通された方々からお力添えを頂戴しております」

    していないと思いますよ。展示品はまずセンターショットが出ていないねじれハンドルでした。サイドウィンドウもまっすぐ出ていません。精通している人がいたら展示させないと思いますし、弓具に精通している人でセンターショットを重視していない人がいたらお話が聞きたいくらいです。

    >素人の集まりでこんなプロジェクトが絶対に成功するはずがありません。

    会場に実際に行ったのでわかりますが、税金を使ったお上のお仕事です。シンポジウムが終わった後の懇談会場はビールもブュッフェも用意されていました。参加費無料です。どこからお金が出るんですかね。素人と批判するつもりは私にはありません。私も製造のプロではないです。

    が、自分のポケットからお金を出さないプロジェクトは…まぁ、私たちは税金を払うのがお仕事です。

  5. リカーブが成功すれば国産コンパウンドが打てるのではと期待していたのですが、はっきり言って韓国以下の物づくりの国になってしまったのはざんねんです。
    予算管理を仕事としている人間からすれば、有意義な予算の使い道をと思ってしまいます。
    レポート有難うございます。

  6. 補助金の関係で縛りがあるのか、江戸川区の企業縛りみたいな感じでした(確認はしていません)。

    オールジャパンで頑張ればいいと思うのですが、色々と難しいのでしょうか。

    自社の独自規格で世界と戦った国産メーカーの栄枯盛衰に学ぶものはなかったのだろうか。

  7. 番組見ましたが…うむむ。
    社長さんが楽しそうにもの作りされており、それは良かったです。

    この番組の2日前に放送されていたアーチェリーパラリンピック選手の特集、こちらは友情がテーマで非常に良い内容でした!
    地上波とBSとはいえ、短期間に3つもアーチェリーが特集されていたのですね。

    http://www.bs-asahi.co.jp/with/

  8. >この番組の2日前に放送されていたアーチェリーパラリンピック選手の特集、こちらは友情がテーマで非常に良い内容でした!

    すみません、BSの視聴環境ないため見れていませんが、友情がテーマというのは興味深いですね。2020年に向けて今後とも取り上げられる機会は増えていくと思います。監修を依頼されたときにはしっかりとアーチェリーを理解してもらったうえで、テクニカルに正しい番組とする協力ができたらと思っています。

    超人パラは NHK総合で 11月20日(月曜日) 午前0時10分~午前1時00分 に再放送となります。よろしくお願いします。

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