この記事は2013年12月11日に書かれたものです。最新の情報とは異なる可能性があります。ご注意ください。

ArcTec ヘキサゴンドローストップ

ARCtecから新しく発売されました新商品「ヘキサゴンドローストップ」

色は4色での展開。色の違いによるスペック差はありません。好みでお選びください。

どの色も何とも言えない半透明感。あめ玉のような風合いです。

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内容は、ヘキサゴンドローストップ、ヘキサゴンストップ専用レンチ、六角レンチとなっています。

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六角レンチは抜いて使って下さい。

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さて、このドローストップですが、2つの観点から使うことが出来ます。

1つ目はレットオフ値を下げてホールディングウエイトを増やす目的に使う事。

2つ目は適正ドローレングスを探る目的で使う事。

 

レットオフを下げると、ホールディングウエイトが増すのでエイミング時の体にかかる負担は増します。その分しっかりと体幹を保持する意識が高まるのでアウトドアでのシーンにおいて、より安定したシューティングに期待が持てます。

一方で、少しでも気を抜くと“グイッ”と引き戻されやすくなるので、そこそこの体力が無いと意識の集中と維持が大変かもしれません。

HoytのRKTカムや新しいZ5カムはレットオフが75%で設定されているので、保持する身体の負担が少なくて済むので体力面で心配の方はこのドローストップは使わない方が良いかもしれません。

メリットとデメリットをしっかり理解したうえで導入を決めた方が良いでしょう。

 

次に適正なドローレングスを探る為・・・・ですが、このストップピンは写真の通り六角形状に留めネジが中心から外れた位置に通してあります。

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純正のドローストップピンは“純”円筒形ですから、当然ネジの中心から外側まで均等です。

ところがこのヘキサゴンはネジの中心から外側までの距離が4つ存在します。

1の位置にケーブルが当るようにセットすると、純正と同じパーセントのレットオフと引き尺が得られ、

2から4にかけて引き尺が短くなっていきます。最大の4で、1/4インチ(約7mm)短くなります。

*これは1つ目の使い道「レットオフを下げる(負担が増す)」と同時進行で変化します。

 

 

見た目で分かり易くしてみました。

*例)26インチの弓だった場合。

*矢印で引き尺を示し、色でホールディングウエイトを表しました。

IMG_7517

 

このドローストップを使う事で、レットオフを変化させることができ、同時に引き尺を短くすることが出来ます。

そしてどのポジションで使うかを決めたら、最終的には上下のカムタイミングを再調整してあげる必要があります。

下カムのストップピンが先にケーブルにあたるので(引き尺が短くなる)、上のカムは当然遅れます。

なので、適宜スプリットバスバスケーブルを巻き上げて(短くして)上カムのタイミングを合わせましょう。

 

と、ここで少しばかり疑問が生じます。

1)レットオフだけを変化させたいが、引き尺は変えたくない

2)引き尺は変化させたいが、レットオフの変更はしたくない。

という上記の場合はどうするのか?という疑問です。

単純に今のままでこのストップを装着すると同時進行で2つの項目が変化してしまいます。

その対策としてドローストップをどの目的で使うかによって装着後の微調整が必要になってきます。

 

1)の場合の対策

・短くなった分だけDループの高さを長くする。

ただこの場合はストリングのフェイスタッチが微妙に変わるので最大1/4インチ(約7mm)とは言え、気にする方はとことん気にするかもしれません。

・Dループはそのままでケーブル類を巻き上げる。

これはケーブル類を巻き上げる(短くする)事でストリングの巻出し量を増やすので引き尺が伸びます。ただし弊害としてピークポンドが上がるのでリムボルトを若干ゆるめてポンド調整を行わねばなりません。

 

2つの方法を比べると、Dループを伸ばす方が手軽で確実です。ケーブル類をいじるのは、ボウプレスが必要であり、かつ調整のノウハウをしっかりと理解した上級者でなければ手を出さない方が良いでしょう。

 

2)の場合の対策

もうこれは好みの引き尺が決まった時点で純正品に戻すか、「1」のハイポジションでセットして、後は・・・・・・

・Dループを短く作り直す

ただ、現状の高さから限界値に近い場合もあるのでこの方法は、Dループの高さがもともと有る場合に限られます。フェイスタッチの感触も変化します。

・ストリングを適宜巻き上げ(短くする)て、引き尺を短くする。

しかしこの時の弊害としてピークポンドが下がってしまうので、その分を取り戻したい場合は、リムボルトを締めてポンド調整を行う必要があります。

*リムを最大まで締めこんでいてもうそれ以上締めこめない場合はケーブル類をいじる方法が無くもないですが、手を加える箇所が多くなりすぎるので、本末転倒な結果になりかねないため、この場合はポンドが下がったままで使う方が良いでしょう。

 

いずれの場合でも最後には上下のカムタイミングのチェックが必要です。

また、使い続けているうちにケーブル類は必ず伸びて来るので、このドローストップの“面”がケーブルににきっちり真っ直ぐ当たっているかを随時チェックしてください。IMG_7516

ARCtecヘキサゴンドローストップは店舗およびオンライショップで販売中ですヽ(^o^)丿

 

 

 


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Yamada

山田ヒロ - JPアーチェリープロショップ店長。主にコンパウンドを担当。元日本記録(コンパウンド70mW)保持者。 連絡先 cp_jp@archery-shop.jp
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