

AAE(アリゾナ)の新型ベイン WAVが届きました。まだ、テストしていませんが、革新的なベインだということでメーカーの地元アメリカでは話題になっています。
話を聞いている限りでは、設計思想はGAS PROの羽に近いです。GAS PROの羽がフィルムベインでありながら、ゴムベインの性質を持つように設計されているのに対して、WAVはゴムベインでありながら、フィルムベインに近い性質を持つよう設計されています。
その特徴は軽さと薄さです。そして、ゴムベインならではの耐久性も保持しているそうです。
まず軽さですが、
実測で1.73grでカタログ値は1.70grとほぼカタログ通りの値です。以下、他のベインとカタログ値で比較しています。
・スピンベイン(50mm) 0.7gr
・GAS PRO (50mm) 1.07gr
・AAE WAV(50mm) 1.7gr
・AAE EP (*) 3.4gr
・FFP (50mm) 3.7gr
*EPは16と23の平均値
フィルムベインの倍の重さはありますが、これまでのゴムベインと比べると半分程度の重さになっています。また、薄さは0.2mmしかありません。通常のゴムベインは0.4mm~0.5mmですので、こちらは半分以下の薄さを実現しています。写真で見るとなぜか大きく見えますが、ベインの高さも低く、一般的なゴムベインであるFFPの45mm(175)が9.5mmであるのに対して、WAVの高さは8.4mmです。ちなみに、競技用ベインでは最も背が低いと思われるGAS PRO 2.5インチは7.2mm(貼った状態での実測値)です。
販売店への販売は7月に始まったばかりと聞いていますが、すでに世界戦での実績もあります。アメリカ以外での流通はこれからですので、アメリカ以外の選手で使っている人はいませんが、トップアーチャーでは、リカーブで上の動画のカミンスキー選手、コンパウンドではジェシー・ブロードウォータ選手が使用し、大会で優勝しています。
近年、コンパウンドで評価の高いベインと、リカーブで評価の高いベインとは、違うものだという認識が一般的になってきていますが、久しぶりのリカーブでもコンパウンドでもトップに使用されているベインになったかなと思います。

動画は2013年ステージ3の団体戦ですが、非常に風が強い中で行われました。カミンスキー選手以外はスピンウィングを使用していますが、グルーピングを見る限りでは、スピンと比べて風に弱い(風からの影響を受けやすい)といったことはなさそうです。
唯一心配なのは、軽く・薄くなったことで耐久性が低下していることです。耐久テストは近日行う予定です。リカーブ店・コンパウンド店両方で販売します。
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Ryo
(株)JPアーチェリー代表。担当業務はアーチェリー用品の仕入れ。リカーブ競技歴13年、コンパウンド競技歴5年、2021年よりターゲットベアボウに転向。リカーブとコンパウンドで全日本ターゲットに何度か出場、最高成績は2位(準優勝)。次はベアボウでの出場を目指す。

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質問失礼します
この新しいAAEの羽はスピンベインのようにテープではれるタイプか、通常の鳥羽のようにフレッチャーをつかってボンドなどで貼るタイプのどちらなのでしょうか?
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> この新しいAAEの羽はスピンベインのようにテープではれるタイプか、
メーカーは接着剤によって接着することをお勧めしていますので、通常はフレッチャーで貼ってください。ただ、いじった感じでは、ポーニングのテープなどでも貼れると思います。ただし、最後に両端を接着剤でとめることは必要です。
> 質問失礼します
> この新しいAAEの羽はスピンベインのようにテープではれるタイプか、通常の鳥羽のようにフレッチャーをつかってボンドなどで貼るタイプのどちらなのでしょうか?
右射ちのリカーブ暦3年ですが、ベインを変えようかと思いその前に、ベインの貼って無い矢を、畳より1m、2m、3m打つと、ノックで見ると左回転をしています。書物などで、右射ちは、右回転、まれに左回転の人も居ると有りましたが、そんな私の矢は、ベインを左回転用に貼るべきでしょか?、原因は何か有るのでしょうか、または、右回転に変わることがあるのでしょうか、そうすると、定期的に確認するべきでしょか?
>原因は何か有るのでしょうか、または、右回転に変わることがあるのでしょうか、そうすると、定期的に確認するべきでしょか?
矢の回転は発射時のわずかな弦のゆがみが元に戻る時の力で発生します。ですので、取りかけ、リリースが変わってくれば変化する可能性は十分にあり、先天性のものではありません。
>そんな私の矢は、ベインを左回転用に貼るべきでしょか?
ピッチを付けるのであれば、左用のピッチを付けるべきです。