おはようございます。2日連続おかゆでお腹が減ってしまって…。
さて、日本のアーチェリー業界がどんどんと変わりつつある中で、先日、立て続けにある質問を受けました。「非正規品」「アウトレット品」は売らないんですかといったものです。2006年まで大手のショップで仕事していましたが、その時にはどちらもなかった言葉です…。
正直わからなかったので、お客様に言葉の出所を聞いて、問い合わせて確認しましたが…うん、結論から言うと今までの在庫処分品を英語風にかっこよく言い換えたものですね。特に新しくアウトレット品というジャンルが誕生したわけでは有りません。
(文書では)お客様に説明するときに大変苦労したので、図を使って現在の一般的な流通ルートについて説明させていただきます。今後同様の問い合わせをいただいたときには、この記事にリンクさせていただきます。
以前に仕組み自体はとても本屋・出版の流通に似ています。そして、アマゾンという巨大なネットショップの誕生に対して、小さな本屋が取っている対策がそのままあちぇ屋のモデルです。
メーカーから代理店は買取で商品を仕入れます。つまりは、安く仕入れる代わりに不良品以外は返品しないという約束で仕入れを行います。対してプロショップは、相対的に高い価格で仕入れる代わりに、売れなければ、代理店側へ返品することができます。
当店でもたまに売り出しますが、代理店の在庫処分品とは、
①メーカーから買取で仕入れたが不良品として返品を受け付けてもらえない小さな傷物
②プロショップからの返品で戻ってきた古い商品
③仕入れたが一回も出なかったもの
と3つからなっています。傷物はともかく、型落ち品の売れ筋のポンド(INNOリム M40とか)は大体が返品もの(②)、売れないもの(ネクサスハンドルLHピンクとか)は在庫品(③)です。
この3つは今まではずっと在庫処分品ということでしたが、アウトレット・非正規品という名のもの売られているようです。まぁ、
中身は在庫処分品と同じだと思ってもらっていいと思います。確かにアウトレットの方が今風な気もしますが、あちぇ屋では在庫処分という名前を使い続けるつもりです。
で、アマゾンと町の本屋の話ですが、町の本屋で取次ぎから配本された本を並べて、売れなければ返品という運営をしているところはどんどんと潰れています。たいして、がんばっている本屋では営業努力は当然のこと、仕入れ側で返品自由の配本だけではなく、安くしてもらう代わりに買取で本の仕入れを行っているようです。
あちぇ屋では、大手メーカーの商品はすべて代理店を経由して仕入れています。なので…仕入れ値は高いです。。。高くても、大手の代理店のように大量の在庫を抱え込む体力はないので、代理店手数料=金利・倉庫代・売れなかったときの保険代として計算しています。
対して、売れ残りの心配がなく買取でもリスクが少ない商品(スピンとか弦とか)は直接買取でメーカーから安く仕入れています。
別に本屋の戦略を真似したわけではないのですが、体力がない、小さなところが生き残るためにはみんなここに行き着くのでしょう。このハイブリットで大手に対抗できる価格を実現しています。
最後にアウトレット品(在庫処分品)の取り扱いですが、うちでは多く扱う予定はありません。モデル落ちした商品で売れ残っているものでは、二種類あり、普通の処分品と、赤字で販売しているものがあります。へリックスなどはまだ利益が出ている価格で売れていますが、以前にはHOYTの最上級ラインで、現行モデルの時には8万円程度だったハンドルが1万円とか5千円で処分されたものもありました。もちろん、在庫を開けてあげるために協力しているという意味では良いことなのでしょうが、代理店側は大赤字間違いなしです。あまりそういう商売はしたくありません。
老舗では積極的に在庫処分品を売るショップが登場しているようですので、自己責任でチャレンジしてみるのもいいと思います。とにかく、選択肢が増えるのはいいことです。ただし、前払いのショップには気を付けてください。
*①の傷物は現行モデルでも出ますので、気にしない人にとっても大変いいものだと思います。

話変わりますが…ネットで見つけた写真。おおー、
あんなにWIN&WINの広告に出てたのに、すっかりフォーミュラユーザーにw あ~無常。