この記事は2009年1月4日に書かれたものです。1年以上前の記事は内容が書かれた当時とは異なる可能性がありますのでご注意ください。

正月のお勉強。素人では力及ばずでした。

(ハンドルに装着したスタビライザーにそっくりのモデルですがパスタの話)

失敗の報告。

昨年の8月あたりからショップが忙しくなり、技術的な記事や実験をする余裕がなくなってしまいましたが、もともとはいろいろな実験をやったりして、利害関係にとらわれずにハンドルやリムなどのアーチェリー用品を評価できたらなという企画をずっと考えていました。加速度や高速度カメラと力学の理論を使えば、ある程度の評価はできるはずだと。

例年、アーチェリーショップに限らないことですが、2月が一番暇です。その時期に実験をしようと、正月休みを使って、ハンドルやリムの評価をするための力学の計算プログラムを作っていましたが、残念ながら、自分のレベルをはるかに超えた問題だったことが判明しました。

ここからはあくまでも素人の考え。

物理というと最先端は量子力学や素粒子の話で、ニュートン力学はちょっと古い学問で、せいぜい微積分方程式くらいの知識で全部理解できると思っていましたが、大きな間違いでしたね。

矢速、振動、ねじれ、重心、破損の問題。どれもとても難しい問題で、定義することすら困難…。

勉強していて、知った面白い話があるのですが、物が折れるという現象について。

少し前に亡くなった大物の物理学でファインマンさんという方がいるのですが(朝永さんと一緒にノーベル物理賞)、パスタの折れ方について研究し、20年間その謎が解けなかったのだとか。

「パスタに両端から力を加えて折ろうとすると、必ず3つ以上に折れる」という仮説で、証明されたのは何と2005年。

Fragmentation of Rods by Cascading Cracks: Why Spaghetti Does Not Break in Half
(なぜ、パスタは2つに折れないのか)

http://www.lmm.jussieu.fr/~neukirch/files/preprints/spaghetti_3pieces.pdf

論文のほうを少し読んでみたけど、難しいぞ…こんなにも簡単そうな問題なのに。

何冊か本を読んで出した結論ですが、パスタの折れ方が解明されたのがたったの4年前。リムの折れ方について方のは100年早い気がしました。

ということで、今考えているモデルは完全に断念。今後のことはまだ考えてないです。

うん。アーチェリーでは道具について説明するときに(一次方程式のような)単純なニュートン力学で理屈づけて語る方がいますが、軽く聞き流した方がいいとおもいます。アーチェリー用品を物理的に語ろうとするのはまだまだ早いようです。


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Ryo

(株)JPアーチェリー代表。担当業務はアーチェリー用品の仕入れ。リカーブ競技歴13年、コンパウンド競技歴5年、2021年よりターゲットベアボウに転向。リカーブとコンパウンドで全日本ターゲットに何度か出場、最高成績は2位(準優勝)。次はベアボウでの出場を目指す。

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