PSE アーチェリー 2014年ラインナップ発表

F_th_20131001142921d7d.jpg
phenomSD_20131001152331b85.jpg

10月1日にPSEの2014年ラインナップが発表になりました。
新モデルでは、今年のOMEN MAXで366fpsにだった矢速がさらにパワーアップし、370fpsに達しました。
ターゲット用のモデルでは、新設計のモデルはありません。新モデルとしては、今年のフェノムに加えて、40ポンド、23インチから引き尺を設定できるフェノムSD(ショートドロー)が追加されました。
リカーブ向けのラインナップに変更はありません。
全モデルの詳細は帰国後にアップします。
DSC01525.jpg

本日、世界選手権3日目で男子リカーブ予選が行われます。行ってきます。
そして、明日には東京に戻ります。
写真は会場の入り口、会場は素晴らしいのですが、周りには本当に何もない…。


フレックス・フレッチの新商品、フレイムベイン


DSC01461.jpg
DSC01462.jpg

FFPとして知られているアメリカのフレックス・フレッチ社の新商品が入荷しました。
と言っても、現代的な(軽くて薄い)高性能な羽を発表したアリゾナに対して、ライバルのフレックスフレッチ社はデザインを一新した羽を発表してきました。
735447_10151224285367444_1275941711_o.jpg

炎をイメージしたフレイムベインというもので、矢に貼るとこんな感じになるようです。
DSC01462_2.jpg

性能的に優れているというアピールは聞いていません。デザイン重視です。性能的には、上の写真の通り、いわゆるシールドカットデザインに”メラメラ”をつけただけなので、性能はほぼシールドカットのFFPと同じかと思います。
長さは2インチ(50mm)ですが、羽が42mmで、後方のはみ出している”メラメラ”が8mmです。
7色で本日入荷しました。価格は通常のFFP(580円)より少し高い、20枚800円です。


【追記】日本語版見つけた!!!!

pp.jpg

今年、電気通信大学さんから非常に興味深い論文が発表されました。海外での報告用なのか、自分の努力不足なのか、日本語の論文を見つけることができず、英語の論文しか手元にありませんでした。
英語の論文はこちら
http://www.miyazaki.mce.uec.ac.jp/?p=publications

…のですが、この実験をわかりやすくした日本語のパワーポイントを、たまたま調べ物をしていた時に発見しました。PDFです(3MB)。参考になれば幸いです。
アーチェリー矢の空力特性 ‐MSBS風洞実験と飛翔実験‐
http://www.ifs.tohoku.ac.jp/edge/MSBS/2012/msbs_3rd-002.pdf

【追記】
ブログの読者の方から連絡があり、日本語の論文も発表されているとのことです。下記のURLから、日本流体力学会のホームページからダウンロードできます。中身はこの研究に先行する2010年の論文のようです。
矢の空力特性
http://www.nagare.or.jp/download/noauth.html?d=29-4gencho2.pdf&dir=64


FIVICS FV-200サイト について

DSC01437.jpg

FIVICSのFV-200サイトについて、お客様がお待ちとのことでしたので、レビューを書きます。
まず、この商品の背景ですが、ヨーロッパの展示会で各メーカーのサイトの設計と性能を確認し、シンプルなラック・アンド・ピニオン機構のサイトとして、FIVICSのFV-100サイトを選択し販売することとしました。
同時に、今年の4-5月ごろには、こちらの上位モデルのFV-200サイトもテスト入荷してきたのですが、SFからも同グレードのサイトの発売が予定されておりました。ちなみに現行のSFエリートサイトはすでに生産が終了しており、8月の初めごろからは在庫限りで販売しています。現状、赤と青しか在庫が残っておりません。
Viseur_velocity__509e7f782aa2b.jpg

新しいSFアーチェリーのサイトはベロシティ・カーボン・プロ(Velocity Carbon Pro)というサイトで、上の写真は完成品ではなく、2月時点でのイメージです。若干完成品ではデザインが変更されていると聞いています。
当初SFのサイトは7月に完成するということでしたので、このサイトの完成を待って、FV-200と性能を比較して(価格はほぼ同じ)、良い方を販売するという計画でしたが…生産が遅れ、8月中旬にやっと完成したという連絡がありました。問題がない限り、9月の中旬にテスト品が2台届く予定です。
ただ、お客様の方から持てないといった話がありますので、先行してFV-200のレビューと販売を開始する予定です。

レビューですが、簡単に書くと動きもスムーズで、しっかりした作りになっており、良いサイトです。唯一の問題点は重いことです。
ポピュラーなアルティマサイトと比べると、約40g(ウェイト1つ分)ほど重いです。世界的に見ても、多くの選手が最軽量のアチーブサイトに乗り換えていますが、耐久性も必要なコンパウンドを除けば、サイトが重いことの利点はほぼないといってよいと思います。
ですので、今後の予定としてはSFのベロシティサイトが入荷したのち、軽い方を重点的に販売していこうと思っています。もちろん、重さ以外の点でベロシティサイトがアルティマやFV-200と同等程度だった場合の話です。
現状FV-200はアルティマよりも40g重いと書きましたが、逆に価格面では7,000円ほど安く販売できると思います。みなさん予算には限りがあると思いますので、40gをとるか、7,000円をとるかの選択になるかと思います。
DSC01438.jpg
DSC01439.jpg
DSC01443.jpg

まず、サイトの全体ですが丁寧に作られています。某国産サイトの様に標準でバリや傷がついているといった問題はありませんでした。丁寧に仕上げられています。
標準で付属しているサイトピンも悪くないものです。この価格帯のサイトとしては高級なサイトピンが付属しています。
DSC01440.jpg

以前、サイトのレビューの時にサイトピンの左右の可動域について質問がありました。最新のアチーブサイトが10mm、アルティマサイトが8mm、こちらのFV-200サイトは7.5mmとなっております。
ちなみに、通常の使用でサイトピンの左右の可動域が足りなくなることはまずないです。そうなってしまっている場合は、矢がカーブしながら飛んでいる(主な原因はスパインがあっていない)可能性が高いので、チューニングを見直してください。
DSC01441.jpg
DSC01445.jpg

その他の動作に関しては特に特殊なものはありません。一般的なサイトと同じ方式で操作できます。
ですので、本当に軽さをとるか、安さをとるの選択になります。
軽いサイトを求めている方はアクセルのアチーブサイト(34,800円)、バランスを重視する方はアルティマサイト(22,800円)、価格を重視する方はFV-200サイト(15,800円)がお勧めです。


新型ベインの畳貫通テストの結果について

DSC01427.jpg

新しく入荷したアリゾナのWAVは軽量のゴムベインとして、間違いなく一定の地位を得ると思います。WAVベインは耐久性があり、タフなベインであることは間違いないのですが、いくら新素材を使用したといっても、重く分厚いゴムベインと比べると、重さも・薄さも半分以下なので、耐久性はやはり少し劣ると思います。
耐久性があり、分厚いFFPやV-MAXは畳を貫通しても、原型をとどめているので貼りかえる必要がありません。WAVベインも同等の耐久性があるのかというテストですので、畳を貫通するともうだめになってしまうKスピンや、変形してしまうが、逆に曲げてあげれば使えなくはないフィルムベインとは比較しませんでした。
今回はX10に「FFP 175」と「V-MAX1.75」と「WAV」を貼り、42ポンドのリカーブボウで射って、弓から1m地点にある畳を貫通させ、耐久性のテストをしました。
DSC01429.jpg
DSC01430.jpg

畳が新しくとそもそも貫通しないので、畳はこんな状態のものを使用しました。
IMG_20130821_141114.jpg

一点、矢を作るときの注意点として、WAVベインは貼り付け面の幅が狭いです。ベインテックの羽が1.8mmあるのに対して、1.4mmしかありません。接着時には他のベインよりも、脱脂など正しく作業を行う必要がありますのでご注意ください。もちろん、きちんと貼れば取れたりすることはないです(畳を貫通させても取れてはいないので)。
DSC01436.jpg

結果ですが、まずロゴのペイントの強度は低いです。ベインテック(V-MAX)のものと比較すると一目瞭然です。ちなみにベインテックのロゴが薄いのは最初からです。
DSC01435.jpg

写真左の羽はベインテックのV-MAX、右の羽はFFPの175です。どちらも原型のままであることが確認できるかと思います。貼りかえの必要はありません。
DSC01434.jpg

対して、アリゾナのWAVですが、元々のカーブを維持できず、ヨレヨレになってしまっているのが確認できるかと思います。これでは本来の性能を発揮できないので、貼り換えずに使用することは全くお勧めできません。
もちろん、通常に使用している限りで、羽にこれだけのストレスがかかることはまずないので、この結果をもってWAVがタフではないということにはなりませんが、やはり、重さ・厚みが倍もあるゴムベインに比べると耐久性の面では劣るということが確認できるかと思います。


Legendから次なる新製品&Newデザインボウケースが入荷

マイナーチェンジを遂げた「ニッポン」につづき、今回は新たに投入されたLegendの「Double Two(ダブルトゥ)」とリニューアルデザインで再登場の「ActiveLine」の紹介です。

まずは「ダブルトゥー」
その名の通り、弓が2台収納可能となっています。サイズは116センチ。
弓のサイズおよそ*42インチ以下のサイズが対応します。
(*カムサイズによっては異なる場合があります。)

裏面

ボウパートその1

ボウパートその2

底側に貼りついている黒/赤のバンドは弓を固定するバンドです。
良く見るとこのバンド、リベットで固定されています。

赤い部分はフワフワのフェルトで出来ています。傷防止の配慮ですね。
どうせなら、リベットのアタマも隠して欲しかったですね・・・。

内装の仕切りには各所、しっかりスポンジウレタンの板が入っています。

そして、パートその1のカムポケット部はこれまでのポケットの改良版が。

パートその2には三角コーナー型のカムポケットになっています。

外のポケットは「ニッポン」と違い、大きめの矢筒ポケットのレイアウトになっています。
大の方のポケットサイズは、95cmx19cmとなっており矢筒+α(センターロッドなど)の収容力。小さい方のポケットサイズは、66cmx17cmのサイズとなっています。

実際弓を2台入れて運んだら、結構な重さになりそうです。
運用面では最低限の道具をこのバッグに入れ、残りの荷物はキャスターバッグに・・・なんて形になるでしょうね。

さて、次にLegendではベストセラーとなっています「ActiveLine」がデザイン一新で再登場です。
3色あったカラーの展開は無くなりました。
この1種類だけです。

裏面

内装

こちら「アクティブライン」の内装は、先代から基本的には変更はありません。
若干のマイナーチェンジにとどまっています。
サイズは116センチ(およそ42インチ以下の対応)。そして、縦38cm、まちは11cm。
外のポケットサイズは・・・
小・・・17cmx61cm
大・・・19cmx95cm

気軽に持ち運べる、とても使い勝手の良い優れたボウケースです、ね。

ともに店舗、あちぇ屋CPにて間もなく販売開始です♪


に、ニッポン・・・・。(追記あり)

レジェンドからNewデザインとして、「トウキョウ」の後継「ニッポン」が登場しました。
先代「トウキョウ」はハイブリッドボウケースとしてCPとRC両方で運用できるデザインでした。新しくなった「ニッポン」も基本構造は同じで、細かいマイナーチェンジが施されました。

外回りから。
上部のポケット3か所はそのままで下部の矢筒ポケット部分が分割され、センターライザーなどの細い長いポケットと、矢筒などのポケットに分かれました。
しかし、結果的にはこの矢筒ポケットのサイズが小さくなってしまいました。
センタースタビ側ポッケは良いとして、問題は矢筒側ポッケです。
イーストン製やFivics製の丸い円筒形の矢筒や、製図ケースを使って矢筒にしている場合は、収納するとパンパンになってファスナーが閉まらない可能性があります。
当店で扱いのある、カーテルクリアアローケースでピッタリ入るサイズ感です。むぅ・・・。

ファスナーです。

これまでの「指でつまむ」から「指を引っ掛ける」に代わりました。
意外と使い心地がイイ感じですね、ここは。

続いて裏面。

裏面には「背負い」の為のストラップが収納されています。

使用場面によってはこの「背負い」が重宝したりします。

さて、内部です。

内部も基本的にはそのまま継承されています。
バッグ内でカムを保護するカップ部分がマイナーチェンジ。

カム&リムを固定するベルクロが追加されました。

RCのハンドルやリムをしまうポケットも健在。

サイズ展開は、106センチと、116センチの2種類。
106センチはおおよそ38インチ以下のアクセル間の弓に対応します。
116センチは42インチ。
ただし、弓に搭載されるカムのサイズ(大きさ)によっては厳しい場合があるかもしれませんので、カムの上面から下面までの距離を実測してからお求めください。

最後にデザイン。

先代は赤、黒、青の3色展開だったのですが、ニッポンはこの1種類だけ。
そして旭日旗をモチーフにした愛国心あふれるデザインは今回も継承。
しかも1か所から2か所に。
海外から見た日本のイメージは、日章旗ではなく旭日旗なんでしょうかねぇ・・・。
さらにパッと見では判読しづらい「NIPPON」のフォント。
旭日旗といい、色の配色といい、オリジナリティーあふれる独特の世界観が広がります。

レジェンド「ニッポン」は、店舗およびあちぇ屋CPに販売中です♪

【追記】
ご要望がありましたので、写真を追加いたします。
身長175cmの男性が背負った時のイメージ写真です。
使用バッグは「116cm」です。

真後ろから

ぜひご参考にしてください(^◇^)


絵馬の効用

 出勤前、大久保店のすぐそばにある皆中稲荷神社に立ち寄ってきました。
2年前のエントリーで紹介したこの神社。
現在境内の工事が行われていますが、普通にお参りは出来ます。
本殿のすぐ横にある絵馬を祀る箇所には、沢山の絵馬に願いが込められています。

ちょっそのぞいてみました。

ほとんどの絵馬が「宝くじやトトで高額当選しますように」等といった、
「くじ・ギャンブル系」が占めていますが、その中には当然こんな絵馬も・・・・。
*一部写真を加工しています。

とある女子学園、弓道部の絵馬です。
皆中稲荷神社が鉄砲・弓矢の神社とあって微笑ましい願懸けですね。

ところが一方でこんな絵馬も・・・。
黄色の○で囲んだ絵馬。なんだと思います?
*拡大写真は控えます。


裏(字面)がこちらを向いている絵馬約40枚中、13枚に“あるお願い”が記された絵馬となっています。
そこには「アラフェスのチケットが当たりますように」と。
つまり再来月に行われるジャニーズ「嵐」のコンサートチケットが当たりますように、とのお願いです。
1枚2枚程度なら分からなくもないですが、全体の約1/4を占めるこの数は、きっとファンたちの間でこの神社はチケットゲットの為の「聖地」なのでしょうね。


スタビライザーセッティングと弓の飛び出しについての調査

full_chart.jpg

先日、行ったスタビライザーセッティングと飛び出しについてのまとめが終わりましたので、記事にします。
まず、セッティングのパターンとしては5パターンで調査しました。
A : 一般的なセッティング(水平Vバー+エクステンダー+アッパー サイドウェイト1つ)
B : 軽いセッティング (Aからアッパーとすべてのウェイトを取り外したもの)
C : 重心をグリップに置くセッティング=重心が通常よりも後方にあるセッティング(Aのセッティングからアッパーを外し、再度にそれぞれウェイトを4つずつ装着)
D : アッパーのないセッティング(Aからアッパーを取りはずす)
E : ダウン角Vバー(AのセッティングでVバーをダウン30度に設定)

の5パターンです。そのほかにアッパーのウェイトを重くする、Vバーの引き角度を変える、についても行いましたが、誤差以上の違いがみられず、有用なデータにはなりませんでした。
end_01.jpg

まずは、後半のデータを時間軸をずらして、重ね合わせてみました。Y軸(縦軸)は飛び出した距離を示しています。単位はミリメートルです。すべてのセッティングにおいて、ほぼ同じグラフになることが確認できるかと思います。つまり、一般的に飛び出しと呼ばれている現象(感覚・フィーリング)は、飛び出すスピードや飛び出し距離の違いによるものではないということです。
飛び出しと呼ばれていますが、飛び出しが良いとされるセッティングでは勢いよく飛び出し、飛び出しが悪いセッティングでは、弓がほとんど飛び出さないわけではないのです。すべてのセッティングにおいて、いったん飛び出してしまえば、同じようにな弧を描くことが確認できます。
Front_.jpg

では、何の違いが飛び出しという感覚を生み出しているのか。上のグラフは矢が発射されてから、弓が押し手から5mm離れるまでのグラフです。各セッティングで大きく違いが出ているのが確認できるかと思います。
横軸(X軸)は時間です。単位は0.001秒(ms)です。縦軸(Y軸)は弓の移動距離です。単位はミリメートルです。
リリース後、いったん弓はアーチャー側(バック方向)に移動します。そこから押し出されて、弓は飛び出します。各セッティングによる最も大きな差は、ハンドルが手に残る時間です。データを分析する限り、アーチャーが飛び出しと呼ぶ感覚の違いの80%以上は、発射後、弓が手元に残っている時間によってもたらされることが分かります。
Front_1.jpg

上のグラフの丸で囲んだところ。この動きは、弓が飛び出した後、リムの往復運動(バタつき)によって、ハンドルが静止するポイントです。このポイントまでの時間を計測すると、AとCでは同じ14ms、アッパーだけ取り外したDで16ms(15%増)、Vバーをダウン角にしたEで18ms(28%増)、バランスをとるためにスタビライザーのロッドのみでウェイトを一切装着していないBで21ms(50%増)になります。
スタビライザーのセッティングを変更した時に感じる弓の飛び出しとは、弓が実際にどれだけ飛び出すのかではなく、発射後に弓がどの程度の時間手元に残るのかによって決まるものであると言えます。
そして、その時間は重心の横方向の移動(重心がグリップにあるのか、Vバーの部分にあるのか)よりも、縦方向の移動(サイト側にも重さ=アッパーロッドがあるのか、下にしか重さがないのか)による影響を受けます。
個人的に知りたかった部分はまさにこの点で、この結果には満足しています。Vバーのダウン角にしたときには、両方の現象が生じます。重心は横方向にも移動し、縦方向にも移動します。
Vバー下げることによる飛び出し感の減少は、そのどちらに起因するものであるのか、そして、それはどの程度のものであるのかについて、切り分ける事が困難でしたが、今回の結果をもって、切り分けることができましたので、今後より正しく飛び出し感についてのアドバイスできるかと思います。

一応動画作ってみました。ただし、これはあくまでもこんな感じの違いですよというもので、厳密な同期などは行っていないです。今回の調査のデモンストレーションとしてご覧ください。
今回、インドアセッティングなどには触れていません。調べていません。理由としては、そもそも、それらの競技において飛び出しが必要であるのかが明確ではないためです。
*Y軸の距離(長さ)はエクステンダーが694.18ピクセルで長さが14.1cmであることから逆算したものです。多少の誤差があると考えられます。


ガスプロの羽と中ポンド帯の相性

data_arrow02.jpg

2週間前の弓具テストのうちの一つのまとめを書きます。
ガスプロの羽についてのテストです。ガスプロは2010年から製造がはじまった商品で、過去の記事を調べてみると、弊社では2年前の2011年の7月1日に初めて仕入れてのテストを行っています。
ヨーロッパ選手権とか…スピンウィングの独占を止めるかもしれない羽。
http://jparchery.blog62.fc2.com/blog-entry-761.html

実射テストで大変良い結果を残し、また、同時にお客様へも評価用として10パック程度提供し、良い評価が多かったと記憶しています。その後、8月にコンパウンド用のガスプロベインの販売を開始しました。
GAS PROの取り扱い開始
http://jparchery.blog62.fc2.com/blog-entry-801.html

当時はまだ当店だけで販売していましたが、その後、新たに国内で代理店になるところも現れ、今年の2月にパートナーとして累計100万枚製造記念の記念品を頂きました。おめでとうございます。
実射テストをしてから、この羽の事は評価していますし、多くの試合で結果も残しているのですが、お客様へアドバイスするときに、いまいちすっきりしない点があり、今回のテストになりました。詳細に関しては前回の記事をご覧ください
ガスプロの優位性は羽が起き上がっていないため、クリアランスがよく、かつ、風に強いことです。風にスピンの矢の高さが15.6mmに対して、ターゲット専用に開発されたガスプロ・ターゲットでは11.9mmしかありません。この値が少ないほど風に対して強くなりますが、そうすると極論はベアシャフトが一番良いという話になってしまいます。
風に対する強さとともに、羽に求められているのは、修正力です。風への強さと修正力、このバランスの中で羽を選択する必要があります。加えて、低ポンドの場合は、羽の重さも重要になります。
初期のころ、ガスプロの羽は低い(小さい)ので、修正力も弱く、矢速が落ちにくいので、低ポンドの方にもお勧めできるのではないかと思っていましたが、やはり、この羽のネックは重さにあります。ガスプロ・ターゲットの重さは332.4grで、最新のゴム羽とは0.6grの違いしかありませんでした。スピンは327.8grで4.6grも違います。
ゴム羽に近い・ほぼゴム羽と同じ重さであるために、低ポンドアーチャー(~30ポンド)には、やはりお勧めできないです。一方で、高ポンドのアーチャーではガスプロは多くの実績をすでに残しており、世界中で多くのトップアーチャーが使用しています。
今回のテスト中心的なテーマは、中ポンド帯のお客様(30~36ポンド)には、どの程度お勧めできるのかということでした。
過去の記事のコメントではこんなことを書いています。
(ドイツの新しいシャフトメーカー)のコメント欄
http://jparchery.blog62.fc2.com/blog-entry-1253.html#comment1863


>ガスプロ・スピンベインからエフィシェントに張り替えたのですが、
>サイトが少し落ちました。理由を教えてください。
サイトが落ちるかどうかは人それぞれです。サイドが落ちる場合は回転数が上がりすぎている可能性があります。柔らかいACEなどで発生します。逆にお客様がX10の450のような重いシャフトを使っていて、サイトが落ちた場合は、違う原因が考えられますが、詳しくはもう少しお客様の情報がないと分析できません。
>あと、一般的にガスプロよりスピンウィングの方がよく飛ぶと言われますが、その理由も教えてください。
自分はそうは思いません(ガスプロの方が優れているとは思っていません)。一番の違いは羽の硬さです。柔らかい羽根が合う方もいれば、硬い羽根が合う方もいらっしゃいますので、一概には言えません。


このコメントはシューターテスト時点でのものです。今回のテストはシューティングマシンを使っています。前者の返信に関してはこのまま訂正するところはありませんが、後者の返信に関しては、読み返すと修正する必要があると思います。
自分の仮説では、ガスプロの羽は小さいので、風に対して強いものの、スピンよりも修正力は弱く、減速率も低いので、中ポンド帯のお客様ではスピンよりも良いのではないかというものでした。重さによる差を引けば、矢速は同じだと思っていましたが、今回のテストで、重さによる差を差し引いても、0.2~0.5%スピンよりも、矢速が出ません。予想外です。
まとめると
・(良い点) ガスプロの羽は小さいが修正力はスピン同等レベルである。
・(悪い点) ただし、スピンと同等レベルにシャフトを回転させ、同一条件下でも、サイトはわずかに下がる
ですので、ガスプロは高ポンド(36ポンド以上)で風対策をしたい方には絶好の羽です。低ポンド(~30ポンド)では、今まで通り、スピンウィングがお勧めです。中ポンド(30~36ポンド)では、ガスプロではターゲットよりも、ノーマルのガスプロが良いと思います、もしくは、スピンウィングの方が良いでしょう。
*低・中・高ポンドのカテゴライズは今回の結果を見て、今回の結果分析のためのものです。別の記事でも36ポンド以上は高ポンドとして表現しているとは限りません。