【プロディジー問題】エリソン選手の弓の改造がさらに進む

NIMES15_B16_4349以前に記事にしたプロディジーの安定性の問題ですが、先週末のワールドカップインドア・ステージ3ニームに出場し、予選一位、決勝トーナメントで三位になったエリソン選手の弓で改造がますます進んでいるようです。また、ステージ2で直接話を伺った(リムシステムの改造についてはスポンサーであるホイットとの兼ね合いもあるだろうと思い直接は聞きませんでした)ハンドルのウエイト調節パテはそのまま使用してています。

写真の通り、リムボルトは可動ではないソリッドタイプなのですが、まさかの上リムと下リムで異なる固定方式を採用しています。上ではオリジナルよりも大きい幅のワッシャーをはさんでハンドルに固定し、下ではねじだけでハンドルに固定しています。

ハンドルの上下で異なる固定方式を用いるという話は聞いたことがありません。面白い発想です。今後の改造に期待です。


ホイットより、2016年のテーマのフルドローATAについての投稿が

フルドローATA昨日、ざっくりとホイットの新しい設計テーマのフルドローATAについての説明しましたが、ホイットのフェイスブックでわかりやすい比較の投稿がありました。写真はカーボンディファイアントとカーボンスパイダですが、ターゲット競技用のハイパーエッジでも同じリム(Ultraflex)とカム(DFX)なのでこの写真でも理解の助けにはなります。

フルドロー時のATA(アクセル間)を長くすることでストリング間の距離がフルドロー時でよりか離れ、この場合では3.45インチの違い。それによってピープの位置フェイス側に移動し、頭のポジションもよりATA(ブレース時通常測定)の長いモデルに近づくということです。一点注意していただきたいのは、リムのカーブ(ディフレクション)を変更することで、フルドローATAを長くするのがこの設計であり、とにかくデカいカムを搭載することでストリング間を離しているわけではないという点です。

ポディウムとハイパーエッジの違い-0.00.00.00そして、もう一点。去年のこの時期にはノーカムシステムで同じことを書きましたが、新しいモデルではハンドルが大幅に長くなっています。写真はおおよその比較で、競技用モデルとしては現行品で一番長いと思われるポディウム40とハイパーエッジの比較です。ATA36インチのハイパーエッジではハンドルの長さはATAの94%でおよそ34インチ、ATA40インチのポディウム40ではハンドルの長さはATAの75%で、30インチ。ATA比で約19%もハンドルが長くなっているのかわかります。ATAはハンドルがほぼ同じ(約100%)のTRGには及びませんが、34インチのハンドルはホイット市場でも結構な長さだと思います。

ホイット2016スペック表それにしても、24モデルもあるのか…すげぇ。


(コンパウンド)ホイット 2016発表 テーマはフルドローATA

carbon_defiant_FX_28本日の早朝にホイットの2016年モデルが発表されましたが、コンパウンドだけです。リカーブは発表されませんでした。聞いたところではプロディジーの問題を修正するための新しいシステムは開発したとのことですが、時間が足りず間に合わなかったようです。今週中か来週には情報が届くと思いますが、しばらく待つことになりそうです。

なので、この記事はコンパウンドのみについてです。

2016年のホイットのテーマはフルドローATAという面白いものです。上の写真は新しいカーボンディファイアントFX(Carbon Defiant)というカーボンハンドルでアクセル間(ATA)が28インチしかないモデルなのですが、新開発のウルトラフレックス(UltraFlex)リムとDFXカムによって、アクセル間が30インチのもの以上の安定感があるとのことです。

一般的にコンパウンドボウはATAが長いほうがエイミングが安定する(ただし長すぎると重くなるので重さとのトレードオフ)のですが、このコンセプトは通常測定するブレース状態(弓を引かない状態)のATAではなく、フルドロー時のATAを長くするということで、ブレース時のATAは短くても、エイミング時のATAが長くなるようにすることで安定性を稼ぎ、かつ、軽量化できるというものです。

12108033_10153030913612735_8251534676452586834_n12088535_10153031246657735_9114711744764070840_nディファイアントシリーズはカーボンハンドルとアルミハンドルがありますが、現行シリーズとの違いはどちらもフルドローATAを稼げる新しいリムとカムが搭載されていることです。

12072742_10153031158247735_5478166414470197964_n競技用としてはハイパーエッジ(Hyper Edge)が登場します。ポディウムに搭載されたケーブルガイドはなかなか評判もよく、トラブルも少なかったのですが、このモデルでは採用されず、去年のハンティングボウの搭載されているダンパー付のケーブルガードになっています。リムとカムシステムはディファイアント同様のフルドローATAを長くする設計のもので、36インチのこの弓の安定性は38インチ以上になっているようです。グリップの調整システムは同じです。また、新しいDFXカムではデュアルケーブルストップに加え、リムストップも選択できるようになります。このあたりは好みの問題かと思います。ドローレングスは25.5-31.5インチです。

12144672_10153031198892735_6359674504613046849_nまた、Eliteが新しいメーカーのカモパターンを追加したのに続き、ホイットもアンダーアーマーと提携して新しいリッジリーパー(Ridge Reaper)というカラーを追加するようです。

普通は一日にまとめてカタログ含めすべて発表されるのですが、プロディジーRXの臨時追加から始まり、今回の発表でも一部情報しか出ず、カタログも出ませんでした。定期発表(毎年のこの時期)ではなく、臨時発表で何か出るかもしれません。

読者の方にはもうしつこいかもしれませんが、GMXハンドルをお勧めしています。


ホイット 2016年の発表は今日の深夜(明日の早朝)の予定です。

ホイットHOYT_2016
ホイット(HOYT)から2016年モデルの発表が今日の深夜(明日の早朝)に行われるというお知らせが。

事前情報としてはリカーブについては特に入ってきていないです。2015年モデルがいろいろと不調だったので、ぎりぎりまで調整が続けられているのかもしれません。

コンパウンドでは、新しいカーボンハンドルとZ5カムの後継カム、それとターゲット用に新しい設計のアクセル間36インチの新しい弓が登場するようです。ターゲット競技用コンパウンドではホイットの2015年モデルのポディウムが好評で結果も出ているので、どこを変えてくるのか楽しみです。

いつもなら、日本時間の深夜の3時-4時くらいの発表だったと記憶しています。

タイミング悪く…明日の午後にワンピース歌舞伎に行く予定が入っているので徹夜でレポートするか悩み中です。


アメリカチーム、プロディジーシリーズの選手はリムポケットから可動パーツを排除の方向へ。

RIO15_B15_9149(WAより)
2015年から発表されたホイットのプロディジーシリーズ。その特徴は以前にレビューした通り、2点でハンドルと接触し、それぞれの点の高さを調整することでねじれたリムでもセンターが出るようになりました。

RIO15_B15_91492
その対価はリムとハンドルが線(面)で接する状態から、2点だけで接するようになったことですが、多くの場合で問題はありませんが、リムのノイズが増えたという意見が存在します。ティラー、チューニングが安定しないという意見もあります。

それについてディスカッションしていたところ、アメリカのナショナルチームでリムポケットから可動パーツをなくすセッティングが流行っているという話になりました。写真はエリソン選手のセッティングを拡大したものですが、デタントピンを排してねじで固定しており(内部構造は調査中ですが…見る限りは手製)、リムボルトもプロシリーズの可動式リムボルトから以前のタイプの動かないリムボルトに戻し、リムポケットから動くパーツを徹底的に排除してセッティングになっています。

ちなみにこれは現在行われているリオ2016のオリンピックテストイベントでの写真。少し前に行われた世界選手権ではデタントピンの固定だけで、リムボルトはプロシリーズのままでした。

RIO15_B15_6598カミンスキー選手はリムボルトのみを固定式のものに交換。

RIO15_B15_6008
クリミチェック(Klimitchek)選手はデタントピンの部分のみを交換。

交換デタントピン
今回のテストイベントにはアメリカから3人しか出場していませんが、もう一人のナショナルチームの選手で世界選手権に出場したギャレット選手はデタントピンだけの交換です。

足元のアメリカのナショナルチームの選手がこれだけ標準パーツをいじっているわけですから、ホイット社としても2016年のモデルから何か対策をしてくるのではないかと思われます。

例えば、今年のワールドカップファイナルリカーブ男子では、現状スタンダードなプロディジーシステムを使用する選手がいないという残念な結果です。

1.Kim Woojin HOYT GMX
2.Lee Seungyun W&W INNO AXT
3.Brady Ellison HOYT Prodigy RX 改造ハンドル(リムボルト・デタントピン両方換装)
4.Jean-Charles Valladont HOYT HPX
5.Xing Yu HOYT HPX
6.Collin Klimitchek HOYT Prodigy 改造ハンドル(デタントピン換装)
7.Miguel Alvarino Garcia W&W Wiawis

8.ホスト国(メキシコ)枠 未定

すべてリムをいじるシステムを搭載していない、あるいはその機能を殺したハンドルです。

旧型の可動式でないタイプのリムボルトは代理店が少し在庫あるようなので、試してみたい方向けに少し入荷する予定です。

プロディジーシステムについては、再度書く予定です。

そろそろ、アクセス数(2007年より)300万を超えると思っていたら、いつの間にか302万を超えてました。ありがとうごさいます。今後とも良い記事が書けるよう努力します。


ホイットがトラディショナルラインを集約してマイナーへチェンジ

hoyt_トラディショナルホイットがトラディショナルラインのリムを集約してマイナーへチェンジするそうです。

今までTiburonやBuffaloなど、弓によって違うリムを用意されていましたが、今後はすべて上記の「HOYT Traditional」というプリントのされた新しいリムになります。新しいリムの出荷はすでに始まっているとのことです。現行デザインのリムは在庫限りとなります。


ホイット?? マルチコンタクト・アローレスト使用できます

マルチコンタクトアローレストWAの新しいニュースレターが届きましたが、その中で、USAアーチェリーより、上記の写真のようなマルチコンタクト・アローレストが競技規則上問題なく使用できるかという質問があり、WAが承認したことが書かれていました。

試したことないので有効性は分かりませんが、スーパーレスト2つあれば簡単に手作りできそうなので試してみてはいかがでしょうか★


ホイット2015の新しいゼロトルクケーブルガード

ホイットの新しいケーブルガイド_ゼロトルクケーブルガイド2015年のターゲットボウに搭載されたケーブルガードはドイツのアークテック社のまねをしただけですが、ハンティングボウに搭載されたゼロトルクケーブルガードは新しい設計のケーブルガードです。

ホイットゼロトルクケーブルガイドホイットケーブルガードブレース
ホイットケーブルガードフルドロー何が新しいかと言うと、通常のフレックスタイプのケーブルガードとは逆に曲がるのです。写真上がブレースの状態。下のフルドローの状態。フレックスバーが通常のものとは逆向きで曲がっているのが確認できるかと思います。

一般的なフレックスケーブルガード(Bowtech2014)
ホイットケーブルガード振動吸収この構造にすることでよりアライメント(矢・羽根との接触を防ぐ)を得ることができます。さらに、写真(下)のようにフレックスバーの最もまがった部分にダンパーを当てることができ、振動吸収性能は飛躍的に向上していると思われます。写真上は現在の一般的なフレックスゲーブルガードバーですが、物理的にバーの途中にしかダンパーを装着できません。

かなり画期的な進歩だと思います…その分、ターゲットケーブルガードもまじめに作ってほしかったですね。2016年に期待です。


ホイットの2015年モデル、ポディウムXエリートの受注開始します。

ポディウムX_37本日よりホイットの2015年モデル、ポディウムXエリートの受注開始します。4モデルとも148,800円に設定しました。今年からフュージョンカラーがなくなったので、どの色でも価格は同じです。
ポディウムXエリート
2015年ホイットカラーオプション1
2015年ホイットカラーオプション2上記の12色から選択できます。納期は色によって異なるようですが、3週間-6週間を見込んでいます。一番早い納品は10月末発送され、11月の初めに到着予定です。

ポディウムグリップ1
ポディウムグリップ2
ポディウムグリップ3新しいグリップシステムですが、初期設定は0度モジュールで18度、そこから20度、22度、24度が設定できます。サイドから2つのねじで固定します。

スパイラルプロカム
新しいスパイラムプロカム。モジュール交換だけで引き尺を調整できます。

ホイット2015コンパウンドスペック
2015年のホイットコンパウンドのスペック表です。

【オンラインショップ】 ホイット ポディウムX エリート シリーズ

ホイット 2015年 カタログ
http://archery-shop.jp/catalog/Hoyt_catalog_2015.pdf


「VertaTune」システムはファインチューニングシステムではない

Vertatune_catalog昨日チューニングシステムとしてのVertaTuneシステムについての評価を書きました。ホイットがカタログがこれをチューニングシステムとして宣伝していたからなのですが、自分はチューニングシステムとしては批判的です。上の写真はカタログでの宣伝文句。

Vertatune
そのことに関して、本日、技術的な説明が届きましたが、これを読むと、カタログと違ってこれを「チューニングシステム」としては捉えておらず、昨日の有用性の可能性の一つとして書いたインドアセッティングからアウトドアセッティングへの変更を素早くできること、及び、レスト周りで故障が起きた時に、バックアップ用のレストへの交換を素早くできることが、このシステムの機能とされています。

おいおい…全然言ってること違うじゃん…カタログは宣伝部門が書いて、技術説明書は技術部門が書いたのかな。。。。この問題、宣伝部が話を「盛って」ファインチューニング機能として誤った文言をカタログに載せたという結論で、終わりとします。