APEX7からTRG7に その2 マニュアル大事!

DSC_0875前回の続きです。重心のバランスを考えて、スタビライザーはこんな感じのセッティングになりました。当分の間、バックストップは取り外します。
DSC_0868以前にメーカーと話をして、こんなマニュアルを作りました

「ノッキングポイントは高めにセットする必要はなく、直角に、高くても1/16インチまでがスタートポイントです。」

とマニュアルには書かれていますが、Apex7までのマシューズの競技用モデルでは少し高め、自分の場合1/8くらいにノッキングポイントを付けていたので、前の設定のままでまずはDループを作ってもらいました。
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その状態で射ってみると…見事にシャフトが浮きました。マニュアルの言うことはやはり聞くものですね。。。
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ノーカムシステムが設計通りに上下対称に働くと分かったところで、ノッキングポイントを真直角の場所に設置して直して動画を撮りました。上記動画の後半部分です。ノッキングポイントを直角に取り付けたところで、まっすぐ矢がレストと最後まで接した状態で、きれいにクリアしていることがわかるかと思います。

これでチューニング・セッティングの95%は終了です。あとは距離でレストの微調整とセンター・サイドロッドのウェイト数の調整をします。


【アーチェリーテクノロジーを読む1】パワーストロークに対しての新しいアプローチ

この3連休、アーチェリーテクノロジーを読んでました。全日本前なのですが…ちょっと肩を痛めています。

下記、専門的な話です。興味がある方だけに。

先週届いたアーチェリーテクノロジーの中身を少し紹介できたらいいかなと思い。記事にまとめました。

90年代の日本メーカーのアーチェリー技術に対しての理解について残されている資料はアーチェリー教本(2000年版)などしかないのですが、そこに書かれていることが本当に2000年段階での最新の知識であれば、その知識はあまり古いとしか言えません。誤りも多数あります(もちろん2014年の段階で2000年に書かれた本を指摘するのはフェアではありません)。

日本の弓が世界を席巻した時期もあったので、おそらくはそうではなく、欧米と違い、公立の研究組織に所属している(メーカーから)独立した研究者が存在せず、アーチェリー技術を研究していた研究者がみんな商業メーカーの人間だったので、最新の理論を発表できなかったのが理由なのではないかと推測しています。

ヒックマン博士の次に有名な研究者にボブ・コーイ(Bob Kooi)さんがいるのですが、工学ではなく、数学者の方で、論文が(自分には)難解すぎて、何度か挫折しました。

Bob_kooi
(Bob Kooi, On the mechanics of the bow and arrowより)
この本の中では、新しいコーイ博士の理論を解説してくれているのですが、それが上のグラフです。昔の日本メーカーのカタログを読むと、とてもfx曲線を大事にしていることがわかります。理由はわかりませんが。

弓を引いた時のドローフォースカーブ(fx曲線)とリリースした時に発生するフォースカーブは異なります。後者はよく、ダイナミックフォースカーブと呼ばれます。それは測定することが困難です。測定のためのセンサの自重が結果を狂わせるためです。

1937年にヒックマンはそれを計算より導き出し、E(Hickman)のようなカーブになることを発表しました。リリース時にいったん落ち込み、最後でドローフォースカーブを超えて一気に矢にエネルギーを伝えます。自分も考える時にこのカーブをもとに考えてしましたが、ボブ・コーイさんは83年の論文で、違うカーブを発表します。それが、グラフのE(This theory)の方です。正直、この理論は知りませんでした。

そして、その根拠、ヒックマン博士との違いはどうやら、弦を直線として計算するかということにあるようです。

コンパウンドボウのストリングの変化Youtubeより

リカーブボウのストリングの変化Youtubeより
上の2つは適当なハイスピード動画から撮ったキャプションですが、リリース時に弦が直線ではなく曲がっていることが確認でするかと思います。これによって、弦にかかる力は一定ではなく、その力も静的と動的では違いがあり、それを織り込んで計算するとリリース後のフォースカーブは2つの山と2つの谷を持つ形になるというのが、83年、現在で最も新しい理論です。

ボブ・コーイ(Bob Kooi)博士の論文はこちら。大学レベルの知識が必要です。

On the Mechanics of the Bow and Arrow
http://www.bio.vu.nl/thb/users/kooi/thesis.pdf

第三章(The Bow)ではこのあたりの話について書かれています。(第一章は単位の話、第二章はアルミやカーボンの素材の特性について)

第四章(Limb Design)に続く。


アーチェリーの工学的分析本が届きました。

Archery_Technology_james_Park_01アーチェリー研究の第一人者の一人であるJames Parkさんが書いたアーチェリー用品に関する技術的・工学的な分析本「Archery Technology」が届きました。直筆のサイン入りです! ありがとうございます。先月印刷されたばかりなので、最新のアーチェリー関連の本です。

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IMG_20141010_134302中身は射形ではなく、道具についての研究です。専門的な内容なので、高校生以上でないと中身を理解するのは難しいと思います。グラフ上はX10の600番が1次モードで振動するときのフロントノードとリアノードの位置を測定したもので、下は、コンパウンドドローイング時のケーブルとストリングにかかるテンションの変化を測定したものです。

Archery_Technology_james_Parkもう一冊、アーチェリーの世界に初めて科学を持ち込んだヒックマン博士の本と合わせて読むと、アーチェリー技術の進歩を実感できます…ヒックマン博士の本は入手困難ですが、頑張れば見つかります。

Jamespark著者のジェームズさん。

この本、あと2冊あるので興味がある方はぜひありがとうございました。ただ、オーストラリアから直送されているので多少痛んでいます。ご理解いただける方のみ。知識としては、下記のPDFの内容を理解できるくらいであれば、大丈夫です。

Modelling the 3D vibration of composite archery arrows under free-free boundary
conditions


バイターのペンにパーカーサイズのリフィル入りました。

DSC_0320ちょうどXS Wingsの紹介を書いているときにアマゾンから届きました。インクはパーカーのクインクフロー0.8で書きました。

目測通り、何の問題もなくパーカーのリフィル装着できました。パーカーサイズのリフィルの互換性ありとして商品ページの説明を更新しました。

Beiter ターゲットボールペン
http://archery.cart.fc2.com/ca19/1077/p-r-s/


ストッカライズドの2014年モデルとダネージターゲットが入荷しました。

1527798_10151843805097231_1635597478_n久々にストッカライズド(STOKERIZED)から入荷がありました。2014年モデルのサイドブラケットと、上の写真のマシューズのハーモニックダンパー・ハーモニックスタビライザーを計4つ使用したオフセットバーが入荷しました。近いうちにコンパウンド店にアップされると思います。

1dcfd5aace7619ddea12e8cbe566f06cそれと、ダネージのXHDターゲットを仕入れてみました。オリンピックや世界選手権で使用されているフォームターゲットマット使用し、セットで折り畳み可能なスタンドがついています。サイズは44cm x 44cmです。6,000射までは防矢ネットなしで使用できます。防矢ネットを使えばもっと使用できます。
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また、真ん中の部分を交換することで、(交換した部分は)さらに6,000射できます。交換パーツは8,000円くらい(*)なので、コストはシングル1回分(144本)で200円くらいですね。

*初めての入荷です。良い商品だったので交換パーツ含め本格的な交渉はこれからします。この価格はあくまでも予価です。


FLEXのアーチェリーレース(組みひも)

DSC_0218FLEXからアーチェリーレースが入荷しました。組みひもです。

DSC_0217ベースはただの靴紐ですが、そこに黄/赤/青/黒/白の5色のターゲットカラーが編み込まれています。

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120cm x 1cmでサイズが合えば、普通に靴紐として使用することも可能です。ほかにも日常生活で使用できると思います。


アーチェリー用としてはスリングを作るためのひもとして販売します。簡単に自作できます。

上がリストスリングの作り方、下がフィンガースリングの作り方です。参考にしてください。


EASTON プロツアーサングラスが入荷しました。

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小物が新規入荷。いつか入荷するといわれていたプロツアーサングラスがついに入荷しました。イーストンのアパレル同様、継続的に生産されるものではなく、外注で年に一回まとめて作って、在庫が終わり次第終了のものです。

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フレームとレンズにイーストンのロゴがあります。競技上のパフォーマンスを高めるような高価なレンズを使用したものではなく、一般的なサングラスです。

以前のモデルではキャリングケースが付属していたと記憶しているのですが、今回のものは付属していません。お客様のほうで用意する必要があります。


PILLA  560A(Archery)サングラス

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まずは当社スタッフ坂本のデモンストレーションから。

*装着レンズは25CBなので本来は屋外晴天用です。

シューティングサングラスのトップブランド「PILLA」(ピラ)からアーチェリー専用のサングラスが入荷しました。

入荷したのは「560A(Archery)」。

付属するレンズは25CB(屋外晴天用)

さっそく手に持ってみます。

軽い!!

レンズとフレームを合わせても40グラム。

では装着してみます。

フレームのサイズは基本的にフリーですが、面長、丸顔、、、ほぼ大人サイズの幅であれば心地よく装着できると思います。

一方で小顔の方にとってはもしかすると若干もてあますかもしれません。

このサングラスはレンズとフレームがスナップボタンで留められています。

注意点としては装着時、乱雑に装着するとこのスナップボタンが外れます。もちろんすぐに留める事は出来ますが、ご注意を。

ツルは粘りのあるステンレス。耳あて部分は合成ゴムで耳の裏に回り込むものではなくこめかみの延長上をやさしく、しかし確実にホールドしてくれます。

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そして一番の?驚きはノーズブリッジが無い事。

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このおかげで見事に視界全体が色に制御され、また視野を邪魔するものが一切ないので対象物やターゲットに意識を向ける事が出来ます。

装着前はレンズ上部に渡るフレームが気になりましたがそれも全く忘れるほどに、です。

・・・・・・で、ここでちょっと気になる事が。

視界全体を覆う様に深く掛けてしまうと、(個人差が有りますが)まつげやまぶたがレンズ裏に当ってしまいます。また、環境によっては曇り易くなりますので適度な位置で鼻に置く(装着)事をおすすめします。

 

ではレンズについて。

このPILLAは、光学分野ではトップブランドである「ZEISS(ツァイス)」とタッグを組みこのサングラスを開発しました。

アーチェリーに最も適したレンズを、と言う事で様々な環境下においてもゆがみのない高精細な色彩・色調を選手にもたらすために用意されました。

ざっくり分けると、、、、

屋外で直射日光、晴天、曇天。

室内で明るい時、暗い時。

この5パターンでレンズを切り替えられれば理想的だと思います。

レンズの品番の見方ですが、例えば付属レンズ「25CB」や当社で別売りのレンズ「70CY」。

これらのアタマについている二けたの数字は、そのまま可視光の透過率を指します。

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レンズの色味は茶色系~オレンジ系、黄色系。

屋外晴天用の透過率の低いレンズは余計な光を抑え、ターゲット面の色彩をより際立たせてくれる事で集中力を高める効果に期待が持てます。

ちなみに下の写真は大久保店の窓の外の様子です。*この日は曇天でした。

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これに下の写真は(あくまでもイメージですが)、25CBレンズを通して見た時の色調です。

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そして次は、70CYの色調です。

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どうでしょうか。いずれもイメージですが雰囲気を掴んでいただけたかと思います。

室内用レンズについても晴天用と同じことが言えます。

これらの色調は例えば霧の中、暗い室内、電灯の灯りの下などで出来る限りの光を取り入れ、標的をより鮮明にする効果があります。

いずれも目の疲れを抑制し、認知と判断力を最大限に維持することは最高のパフォーマンスを実現するために非常に重要です。

 

サングラスを用いる、と言う選択。

大いにアリですね。

 

以下はセット内容です。

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PILLA 560アーチェリーサングラスは店舗およびあちぇ屋にて絶賛発売中です!!


PSEの折りたたみ傘入荷しました。

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前に試しにとってみたFIVICSのアーチェリー傘が結構人気で、入荷してすぐに売り切れてしまいました(現在在庫切れ…韓国メーカーは旧正月休みのため、2月末の入荷予定)。
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FIVICSの傘は75cmとかなり大きなものですが、大きすぎるために通常のアーチェリーケースに入れることはできません。ということで、少し小さくなりますが、70cmのPSEの傘も仕入れてみました。折りたたむと約60cm(=24インチ)になり、ハンドルとほぼ同じ長さでアーチェリーケースに入れることができます。
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卸値がだいぶ高いなと思いましたが、入荷して検品してみると、強風にも対応している二重構造で結構しっかりとした傘でした。来月くらいからアウトドアの試合がはじまるのでいかがでしょうか。