SFアーチェリーが2015年モデルの ベロシティ(Velocity)カーボンハンドルを発表

SF_velocity_riserSFアーチェリーが2015年モデルのベロシティ(Velocity)カーボンハンドルを発表しました。以前に書いたWIAWIS Nano MAXハンドルも、現行のINNO MAXハンドルと同じデザインでしたが、今回のこのベロシティ(Velocity)ハンドルも、2013年まで製造していたアルティメイトハンドルとほぼ同じデザインを採用しています。

流れとしては2009年のSFプロカーボン、2011年のアルティメイト、そして、2015年モデルのベロシティで全体を通してほぼ同じ設計です。ちなみに、鍛造アルミモデルのForgedもほぼ同じでサインで現在3代目です*。

*Forged → Pro Forged → Forged plus

発表されたのはカタログ写真のみで、詳細と価格と納期の連絡を待っているところです。


MKコリア ベラシティ(Veracity)リム テストしました。

IMG_20141216_131355バンコクのワールドカップが終わり、やっとスタッフとMKコリアのベラシティ(Veracity)リムのテストをすることができました。

まずは重さから。軽いほど低いポンドでも矢速を得ることができるのですが、WAのルールが変わり、90mを射つことが必要なくなってきたので、今後リムに矢速を求める人は減ってくるかもしれません。実際、ルール変更後に発売されたクアトロリムは決して速いリムではありません(関連記事)。

(すべて M42ボトム)
ベラリム 2007年 183g
INNO EX POWERリム 2010年 180g
ベラシティリム 2014年 173g

MK_archery_vera_veracity(1)MK_archery_vera_veracity(2)
173gという値は現行のものの中でもかなり軽いです。ベラリムと比べて10g、上下で20g(308gr)軽いなった理由で一番大きいのては、リムのフォルムがかなり細くなったためです。見た目でも細くなったことがわかります。

MK_archery_vera_veracity(8)

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MK_archery_vera_veracity(10)リム全体で測定するポイントはいくつかありますが、ここでは、引いたときにしなる部分としならない部分の境目あたりを測定して比較しました。ベラでは41.5mmだった幅は、38.7mmに変更されていて、7%程度細くなっています。厚みもいくつかの部分で測定しましたが、厚みに関しては変化といえるほどの変化はないです。リムの幅がこれほど大きく設計変更されるということは経験上あまりないことです。面白いポイントです。その結果のリムの引きですが、ベラと比べてよりスムーズに少し柔らかい感じになっています。

MK_archery_vera_veracity(3)リムのチップの形状は他のメーカー同様小型化(左がベラ、右がベラシティ)。

MK_archery_vera_veracity(7)リムのカーブのついては多少のカーブが緩やかになっているイメージはありますが、緩くなりましたと声を大にしていうほどの変化はないです。

ws_s2_RM_決勝_veracity
3本入荷し、現在はM38とM40の在庫があります(M42はテストで使用しました)。受注生産で入荷までは2か月程度かかりますが、今後、生産量を増やして納期が早まるという話はあります(確定ではないですが)。8月発表で予定通りに10月に入荷。12月初めに行われたワールドカップ・バンコクでは、韓国選手の多くが使用し、リカーブ男子決勝では、ベラシティを使用している選手同士の対戦となりました。面白いのはどっちもILF(グランプリ)タイプのリムではなく、ホイットのフォーミュラーハンドルに、フォーミュラータイプのベラシティリムを合わせているのが印象的でした。どっちも見れば見るほど、2014年のセッティングという感じです。

今のところ生産数は多くないものの、品質が確かなのがMKコリアの売りです。このまま実績をさらに積み重ねれば、来年に向けて生産量はさらに増えていくでしょうから、2015年も現在の品質のレベルを保ったまま生産を拡大し、納期をより縮められるかに注目したいと思っています。


ジェーク選手のプロディジーハンドルのレビュー

20141215191430ジェーク選手がプロディジーハンドルの新しい機能のレビューを公開しました。ジェシー選手同様基本的なチューニングについての話で、より高度なチューニングについては、彼らが製作するアプリを参照してください

以下、要約です。ただし、赤字の部分は自分の意見です。ジェークの意見ではありません。

20141215_191530まずは、プランジャーの高さを調整するシステム。1/8インチ(約3mm)差で3つのポジションで調整できます。ミドルはフォーミュラRXなどのスタンダードなホイットハンドルで採用されている位置。ハイはフォーミュラHPX/フォーミュラION-Xなどのリフレックスハンドルで採用されている位置。ローはスタンダードよりも1/8インチ低い位置の3つです。好みで試してみてください。

20141215191622プロディジーハンドルのチューニング機構を分解したところ。かなり多くのパーツから構成されています。工場出荷でリムをねじる機構の部分には2つずつワッシャーが入っていますが、ジェークはすべてのワッシャーを外して使用するようです。外したものはなくさないように。

20141215191724センターショットの調整では、まずはいつも通りのセンター調整を行ってから、リムをねじる調整という順番でやります。ジェークのセンター調整のやり方は日本でも一般的な方法と同じです。センターの真ん中、上リムの中央、下リムの中央に弦を通します。上の写真では下リムがセンターの位置になく調整が必要です。

2014121192129前後しますが、動画の最後でスタビライザーがまっすぐであることを確認してくださいという注意が入っています。センターがまがっていたら正しく調整できません。もう一つの可能性としてセンターブッシングがまがっている可能がありますが、ジェークは数百のハンドルをチューニングしてきて、ブッシングがまがっていたの1つだけだったので、あんまり神経質になることもないでしょう。

20141215192110リムがねじれているかの確認はハンドルの上部を持って弦を引いて、弦溝にまっすぐ入るかで確認。

IMG_20141215_203943(↑参考資料。リムがハンドルの接する部分のクリアコート)

プロディジーのリムをねじる機構ですが、あくまでもリムはストレートであるべきです。ただ、リムを塗装するとき、全面に均等にクリアコートが吹き付けられない場合があり、リムはまっすぐだけれども、クリアコートの厚みがリムの左右で異なるときに、そのクリアコートの厚みの差によってリムがまっすぐハンドルに装着されない場合があり、この機構はその修正を行うためには最適のものである。
(9:30あたりで説明しています)

コメント欄
動画で説明していても、動画を見ていない人から動画にコメント(メーカーはストレートなリム作れよな的な)が入って、再度ジェークがコメント欄で説明しています。

ジェークの説明はもっともですが、このシステムが発表されたときには「プロディジーは捻じれたリムでもセンターが出る機構を搭載」という記事を書きました。これは自分がジェークとは違う意見を持っているということではありません。ワッシャー1枚は0.005インチ(0.127mm)です。もし、このシステムにワッシャーが1枚しかないのであれば、クリアコートの厚みの問題を解消するためのものに疑いようはありませんが、このシステムには4枚ものワッシャーが装着されています。その計は0.5mmで、断言できますが、クリアコートの塗装時の厚みの違いの解消に0.5mmもリムをねじる必要は絶対にありません。

勘違いされやすいところなので、勘違いされないように最初の記事の時にも書きましたが、自分は別にこのシステムに批判的なわけではありません。このシステムによってねじれたリムでも使用できるようになります。これを悪用する人間(ねじれたリムを売る)が現れるかか問題であり、このシステムは有用なものです。使う側の倫理の問題です。ジェークのように性善説に立って考えればこの機構は素晴らしいものです。

20141215192207以上、ジェークのブロディジーのレビューでした。


Loc Outddor Zの2015年ライン、ダンパーにかわるVRI搭載スリングを発表

Loc_outdoor_z_2015今年の4月に新しい代理店となったLoc Outdoor Z社から2015年モデルの情報が届きました。全体に大きな変更はありませんが、マシューズのハーモニックダンパーにかわって、バイブレーション・リデュース・インサートという資料からはリムセーバー社(SVL)などが使用している素材に近い素材を使用した制振素材を搭載したダンパースリングが登場します。

来年の1-2月頃の入荷予定です。


TRUが新しいシグネチャーモデル「Abyss」「Fulkrum」を発表

10849898_918752431469345_6822120579534765844_n今年の6月に発表されたレオ・ワイルドのシグネチャーモデル「HBC」に続き、新しいシグネチャーモデルの「Abyss(アビス)」と「Fulkrum(ファルクラム)」を発表しました。開発協力はジェシー・ブロードウォーター選手です。

Abyssはトリガー式のリリーサーで、Fulkrumはバックテンションタイプです。。2つ同時に発表された理由はこれから同じハンドルの形を持っているためで、天候や個人的な事情で、バックテンションリリーサーとトリガーリリーサーで切り替えを行っても同じようにリリースできるように設計されているからです。ハンドルの形状はHTリリーサーをベースとして設計されました。親指をかけるフィンガーホールはインサイドアウトが設計のベースです。

fulkrumFulkrumリリーサーの特徴としては、クリッカーのスピードを調整できることです。スタンダードクリッカー、ファストクリッカー、ファスタークリッカーの3種類があるそうです。3本掛けのみでの発売です。

abyssAbyssリリーサーの特徴としては、トリガーリリーサーでありながら、親指を中心として、ジョーの位置を円形状に調整できることです。バックテンションタイプではインサイドアウトなどがありましたが、トリガー式では初だと思います。

入荷は来年の1月の予定です。


ワールドカップインドアステージ2 バンコク 前日

IMG_20141204_235023JPアーチェリーからは3人で参戦。本日から公式練習ですが、前泊で前日に現地入りし、ムエタイを観戦してきました。

IMG_20141204_235835IMG_20141204_235436-SMILE試合は軽量級が中心で、リングサイド席の特典で、メインイベントの勝者と写真撮影できました。

ひざが決まった時に、「イー」と掛け声をかけることは理解できました。アーチェリーは今日からです。現在、現地は11時、12時から公式練習なので、そろそろ出ます。


インドアワールドカップ・ステージ2 バンコクの出場者リスト出ました。

japan先ほど、WA担当から届きました。今年は日本から18人も参加です!!

申し込みのやり方はこちらの記事で(今年はもう終了しています)。

出場される方、要綱はこちらです。

そして、ざっと見たところ、有名選手では、

-Mike Schloesser
-Peter Elzinga

-Logan Wilde
-Henry Bass
-Bridger Deaton
-David Houser
-Reo Wilde
-Braden Gellenthien
-Erika Jones
-Brady Ellison
-Rick Van der Ven

などが参加されます!!

全出場者のリストはこちらです(PDF)。


PSEアーチェリー2015年のコンパウンドモデルは新しいカムがメインです

PSEドミネータ3D2015PSEドミネータ20152015年のPSEアーチェリーのコンパウンドではフラッグシップラインに大きな変更はなく、規格の測定方法を守っているメーカーでは最速の370fpsを誇るフルスロットルでスペックの変更などはありません。

ターゲットボウでは、ドミネーターとドミネーター3Dで新しいカムが選択できます。どちらも現在のカムよりもソリッドなウォールを持つことが特徴です。ドミネーターの新しいMDカムはショートドローにも対応し、引き尺24.5インチから対応します。

PSE2015年FeverOneProそのほかの取り扱いモデルでは、フィーバーのVSとONEのうち、ONEの方に70ポンドが追加されたくらいです。あとは特に大きな変更はありません。

PSE2015サマリー
ハンセン選手が2014年の初戦からスープラで713点をマークしています。小売で10万円を切る値段の弓でこの点数が出るのはPSEだけだと思います。非常のコストパフォーマンスの良いメーカーです。2015年もこのままでいこうかと思います。

PSE Archery 2015 コンパウンド
https://archery.co.jp/catalog_CP/2015_PSE_compound_Pro.pdf


HAMSKEA Versa RESTが新しくなりました。

あると便利なちょっと変わったアーチェリー用品(と言ったら叱られますが)でおなじみのHAMSKEA(ハムスキー)から絶賛発売中の“神レスト”「Versa REST」(ヴァーサレスト)が、マイクロ調整機構を搭載して新登場となりました。

CM140831-195334001

*従来のマイクロ調整機構のないモデルも引き続き販売中です。

上下(縦方向)の調整、左右(横方向)の調整は、ロックネジを緩めて本体を適宜動かし、再度ロックネジを締める手順となりますが、これだとロックネジを締める最中にもしかするとズレたりする可能性もありました。

このロックネジ~調整の部分で、もう一か所、本体を移動させる際にネジを使うことでさらに微調節ができ、しかもロックネジを締めこむ際のズレも起きないという目的で設計が見直されました。

CM140831-195343003-1

*赤矢印・・・ロックネジ

*黄矢印・・・マイクロ調整ネジ

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そもそもこのレスト、なにが“神”なのか。

それは、この1台で、、、、、

・リムドライブ(上リムor下リム)/フォールアウェイ

・ケーブルドライブ/フォールアウェイ

・スプリングテンションレスト

・ブレードテンションレスト

と、実に1台4役の対応が可能な優れたマルチレストなのです。

このレストにマイクロ調整機構が追加された、と言う事なんです。

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さらにこのハムスキーから、もう一つこんなパーツが発売されました。

「Versa Overdraw」(ヴァーサオーバードロー)

CM140831-201844007CM140831-201745005

レストブレードの先端と矢が接触するポイントを従来の位置よりも後ろ(射手の顔に近づく方向)へずらし、発射の際の矢に伝わるトルクを低減させようという目的で「AAEフリークショウ・ロングマウント」等をはじめとするオーバードローレストが 販売されていますが、ハムスキーから今回発売されたこの商品は、現在お手持ちのレストを使ってお手軽にオバードローレストに変貌させようというエクステンションパーツとなっています。

延長できる幅は、約1インチ~約2インチ。

まず最短位置で取り付けただけで約1インチ下がります。それが最大2インチまでとなります。

と言う事は、最近のHOYT弓はテックハンドルになっているので、デザイン上その時点で無理です。残念ながら使用出来ません。

HOYT以外のモデルで使用が可能となっています。

CM140831-202145010

イラストは、ハムスキー/Versaレストをあてがったイメージです。実際は下の写真です。

CM140831-203212040

同一メーカーなので当然バッチリピッタリです。

では、他のメーカーのレストはどうか?

今回試したのは、トロフィーテイカー、スポットホッグ、AAEフリークショウです。

ポイントはレスト取り付け部の幅です。

この部分の内幅が約23ミリなので、おのずと23ミリ以下の幅を持つレストに限られてきます。

CM140831-202847028

結論から言うと、今回のレストの中では約19ミリのトロフィーテイカーだけが取り付可でした。

CM140831-203005030CM140831-203047034CM140831-203117037

その他のメーカーのレストは幅が合わないため不可となりました。

見た目からしてかなり大がかりな部品になるので、好みが分かれる部分かも知れませんね。