久しぶりの業界昔話4 – 日本で拡大するメーカー

記事を書くために久しぶりにフレックスフレッチ(Flex-Fletch)のポームページを見たら、なんと1月にロゴが変わっていました。ベインとボンドくらいしか仕入れていないので全然気が付きませんで…。

さて、前回の記事では日本の定価の不思議について書きました。それによってメーカーでの定価が1100円なのに、転売でもないのに、国内ので定価が1750円になってしまうのです。しかし、それはメーカーには(直接的には)関係のないことです。日本内での構造がどうあろうと、メーカーの卸価格は500円に変わりありません。メーカーにとっての収益に影響はしません。

逆に言えば、そこにビジネスチャンスがあるとも言えます。総合商社や日本メーカーがなくなったことで、既存のプロショップは、英語を覚えてメーカーとは直接取引するか、それなりのコストを払ってプロショップ間の取引に頼るかしかなくなりましたが、新しく、海外のメーカー側が日本語に対応するという選択肢が誕生します。主に韓国メーカーを中心として、メーカー側が日本語に対応することで、より利益を得るという流れが出来上がっていきます。

先の例で言えば、メーカーは500円で販売店に卸していたものを、プロショップ間取引で700円で流通しているなら、メーカー側で日本語に対応することで、そのオプションを望むプロショップには700円で販売することができるようになります。5万円のハンドルが7万円で売れるようになれば、月に20本も売れたら(40万円収益増)、新しく日本語対応スタッフを雇うのに十分です。メーカーが取引に使用する言語に日本語を追加することで利益を増やせるということです。

母国語で仕事できることに対して、これだけの追加コストを払おうとする国はあまり多くありません。日本以上に市場があるフランス語や、スペイン語、中国語では成り立たと個人的には思っています。日本だからかなと。

ただ、日本語でのサービスに追加費用を払うプロショップは年を追うごとに減っていっています。新しくできるプロショップの多くは独自でメーカーや専業の代理店と直接英語で取引しています。そこで、メーカーは国内において、直接お客様に販売をするという業態に移行していこうとしていたのが、コロナ前くらいまでの流れでした。

続く。


リカーブ用ハードケースについて。

ハスコさんより連絡があり、HAC-700の緑とピンクの生産が終了したとのことで、今後は黒・銀・青・赤の4色の取り扱いとなります。また、少し前に生産が終了した舘林のTX-1200ケースのメーカー在庫が完売したとのことです。取扱品から削除しました。

8-9月はパックパックタイプのケースの入荷がありませんでしたので予約がたまっていますが、10月の後半にまとまった数の入荷を予定しています。アーチェリー用ケースはどこも自分で作っていない(ケース専業メーカーに外注)ので、一度切れると入荷までおまたせすることがあります。


いまさら??ちょっとわからないです。

さっきログインしたら、かなり前の記事ですが、告知にために私の個人のFBにもシェアしました。ブヨン的の認定切れのニュースです。下記の記事が何故か今頃、FBからフェイクニュースの認定を受けて、削除命令が来ました…ちょっと意味がわかりません。

競合のショップがネット上に私達の悪い書き込みをするといったやり口は昔からありましたが、これほど、間違っていない証拠を揃えられる記事を、フェイスブックがフェイクニュースと判断して削除を求められるのはびっくりしました。

ただ、無料サービスはそれなりのレベルであり、文句を言う方が悪いので、何も言わず、判断力のないFBから個人情報を少しずつ削除していこうと思います。上の写真はトランジットで到着したCDG(フランス)空港で、何度も乗っている乗り場なのですが、豪雪でいつもと違い足跡がなく(よく見たら少しはある??)、ここでいいのかわからなくなった時の写真。間違いないという自信はあっても、先人の足跡は大事ですね。足跡がなかっただけで自分に自信がなくなりました。

こちらはガチのJPアーチェリー創設メンバーです。ただ、写真はいろいろと間違っていて、この写真を撮った人が最初の社員(世界大会優勝)で、その子供を持ち運んでいる(ベビーカー)人は、現・世界選手権後、無職になるらしいです。

無職は良くない…働こうよ。

ちなみに、後ろにうつっているマンションは、うちの真ん前のマンションですが、値段が5-10倍になりました。こっち買えばよかった…ね。

<同潤会江戸川アパートのコンセプトを継承した建替え>


ベアボウルールの明確化。

前の記事で矢が縦に散らばる現象がわからないと書き、タブの構造を3Dプリンタで改良してからは…矢が2ヶ所にグルーピングする現象が発生しております…理由はわからん。ただ、グルーピングは狭くなってきているので、10月の試合で550点は難しくても試合点最高点の更新はできるかな…。

ベアボウのルールの改正が行われるようで、

Vibration dampeners are permitted. They may be installed in the riser by the manufacturer, or by attaching aftermarket dampeners directly to the riser or to weight. Any combination of weight and vibration dampener must pass through a ring with an inside diameter of 12.2 cm without having to flex vibration dampeners to fit through the 12.2 cm ring. A riser manufacturers “angled” stabilizer insert/s are allowed, but angular brackets or connectors are not permitted. Weights and dampeners may be added below and above the riser’s grip, but must not aid the archer in aiming or ranging in any way.

簡単に解釈すると、アッパーなどの装着も可能となり(見えてはいけない)、ダンパーの装着も可能となります。


ビデオカメラによるセルフコーチングのやり方。

自分がアーチェリーを始めた頃は、テープ式のビデオカメラで撮影して、それを見るのが精一杯でした。当時もビデオを分析して、その結果を選手にフィードバックするシステムはありましたが、プロ選手・チームでないと導入できない価格でした。現在でもプロ用のシステムは100万円位するそうです。

ただ、手間は少しかかりますが、無料のソフトを組み合わせることで、ほぼ同じような解析をすることは現在では可能です。特にコーチ・指導者がいないアーチャーにとっては、必要な作業だと思います。

自分のシューティングフォームを動画で撮ったことある方は多いと思いますが、それを見るだけでは、どれだけわかることがあるでしょうか?それを分析して、練習に生かしましょう。目的もなく2時間練習しても体力だけは付きますが、目的を持った1時間の練習のほうが価値があります。そして、その目的はコーチがいない人にとっては自分で見つける必要があります。

まずは自分の射型の動画を撮ります。スタンスが変わると意味がないので、1回分(1矢取り分)です。今回は9射撮りました。また、スマホカメラなら設定できないかもしれないですが、シャッタースピードは今回1/5000で設定しています。

シャッターは上から下に降りていくので、1/5000でも弦はきれいに撮れませんが、左右はきれいに捉えることが可能です。その分暗くなります。弦の位置から推測するに、写真上部は矢が飛び出したあと、中央部は矢が15インチ程度飛び出し所、下部は矢がもう飛んでいったあとだと思われます。

その動画をkinoveaにインポートして、コマ送り(60コマ/秒で撮影)で確認し、発射する瞬間の写真をイメージの保存機能で出力します。9射しているの9枚写真を得ることができます。

ここからは自分の設定が必要で、9枚の写真を写真の分割ソフト(無料でたくさんあります)で、分割してください。上は6×6で36分割しています。5枚目に発射する瞬間のポイントの引き込み量、6枚目に引手の高さ、8枚目にアンカーの位置が写っています。ここの作業(どう分割するか)は写真の解像度と画角次第なので、いろいろと試してみてください。また、どの写真を選ぶかは流石に自分で決めるしかありません。今、自分は上下にバラけがちなので、アンカーと引き込み量の安定さと、肘の高さのどれかが悪さしているのではないかと考えて、それを調べるためにこの3枚を選んでいます。左右にグーピングがバラけるなら、前からではなく、下のように後ろから撮ったほうが良いです。

そして、今度は画像結合ソフト(こちらも無料であります)を使って、5/6/8枚目の写真を結合してください。

9射のそれぞれのアンカー位置です。個人的に確認した限りでは、大きな違いはなく、上下のグルーピングの問題はアンカーではないようです。

引き込みに関しては見るだけではなく、Kinoveaで違いを測定しました。その結果、引き込みの違いは4.5mmであることがわかりました。横から見れば4.5mmは大きな違いですが、矢を上から見ているので、この違いをドローチェックで解決するのは無理だと思います。この部分は今後の課題として、感覚を磨いていくしかないでしょう。

結論として、引き手のひじの高さに問題があるようです。一番低い3番と高い9番では大きく違います。また、安定もしているように見えません。ただのバラバラです。この差をなくすことで、より高い点数が出ると思われますので、来週からはここを目標としてトレーニングしていきます。

上下にまったくグルーピングしないので、今回の分析を行いました。このフィードバックを持って、肘の高さを揃えていくのは練習しかありません。それが練習です。疑われるべきところは今回、引き込み・アンカー・肘の高さの3点でした。そこの特定に練習時間を無駄使わなくてもいいのではないでしょうか。

問題点の特定まではビデオカメラがやってくれる時代です。そこは時短してみてはいかがでしょうか。


違いのわからない…コードバン。

タブを改造するためにコードバン屋さんに行ってきたのですが、Nタブ→WIN360→セーカー2→ブラックマンバ→YOSTとタブを使ってきて、一度もコードバンに違和感を感じたことがない違いのわからない人間です。バックスキンは手に触れるので、どんな人間でも違いはわかると思いますが、コードバン面は弦に触れていて…弦がコードバンの表面を滑っていく時間は0.02秒。厚みと耐久性(交換が必要となるまでの期間)以外は、一体何が違うのか、ハテナです。ということで、違う3種類ゲットして試してみるつもりですが、多分違いわからないだろーな。。

店舗で購入しましたが、裏面の加工も物によって大きく違うのに、通販サイトだと、表面の写真しかないところがほとんどなのですが、裏は気にすんなってこと? どなたか詳しい方がいましたら教えて下さい。


読めますか?日本語が難しい。

明日から店舗は夏季休暇をいただきます。ご不便をおかけしますが、ご理解ください。私も休みですが、アーチェリーの事はやってます。明日はまた図書館暮らしです。

翻訳したコンパウンドと違い、リカーブのチューニングマニュアルを自分で書くにあたり、チューニングとは何かを問われているような気がします。1960年代の例えば、ビギニングアーチェリー(ロイ・K.ニーメィヤー 著/小沼英治 訳)には、そもそもチューニングというテクニックは存在しません。

しかし、2000年代では、弓を自分に合わせてチューニングしていくのが一般的になります。どこで変わっていったのか、どう変わっていったのかをチューニングマニュアルのストーリーに組み込んでいこうとしているのですが、

日本語が難しすぎて、英語が読みたい状態です(T_T)

日本語はその柔軟さ故に今の立場があるかもしれませんが、その分連続性を持たないように思います。200年前の英語でも、まぁ、読めなくはないのですが、200年前の日本語(江戸後期)は専門知識がないと読むのは難しいように思います。

上の写真はホイットに所属していた、デニス・パーカーさんが書いたものを翻訳したもので雑誌アーチェリーに掲載されました。しかし、私の理解力では読み解けませんでした。

(文字起こし)「A.ホイットは、不完全な誤差範囲を埋めるため、正確なチューニングに頼るのではなく、アジャスタブル・ポケットシステムを生産ベースに載せようとした。B.そこで、彼は誤差に正確性を求めようとしたのである。」

A → リムアラメインとはチューニングではない?

B → 誤差に正確性。しかし、一定した誤差(シャフトのV1グレードのような)では文脈がわかりません。

すみません。パーカーさんが何が言いたいのか理解できる方はいますか?


ミックスは韓国が優勝、決勝の最期は39対39。

先程ミックスが終わり、韓国チームが優勝しましたね。さて、焼肉食べてきます!

この点数の下に出ている矢速表示、なんのためにあるんでしょうか? クリちょんしていない限り、クリッカーで同じドローレングスなので、6点に飛んでいっても、矢速は10点のときと変わらないと思いますが…と文句を言っていても仕方ないので、計算してみました。

X10 410番 30インチ 50ポンド の場合 → 206KM/H(188fps)

X10 450番 28インチ 45ポンド の場合 → 194KM/H(177fps) 

X10 600番 27インチ 40ポンド の場合 → 186KM/H(170fps)

となります。応援している選手がどれほどの弓を引いているのかの推測にでもお使いください。   


男子予選も終了、トーナメントへ。

男子のランキングラウンドも終了しましたね。試合前から、WAのインタービューで100年に一人の逸材だとべた褒めされていた17歳のKIM Je Deok選手が、期待のままに1位、688点で通過しました。

射形はこちらの韓国連盟の動画で見ることができますが、2000年代の韓国選手のようなシンプルでエレガントなフォームで、スタンスもストレートに近く、あまりひねりません。個人的には理想的です。今ではいろんな理論がありますが、彼のような選手が金メダルを取れば、一周回ってクラシックな射形が流行るのかなと?

明日はミックスです。3位の日本は順当に勝ち上がれば、2位のアメリカと対戦、決勝で韓国戦となります。