使いやすい!2021年ウィンのリム性能比較表。

ハンドルは見た目・バランス・重さなどカタログでも選ぶことはできますが、リムの性能の可視化はあまり行われてきませんでした。カタログの順番に高いくらいでしょうか。それをWIN&WINは2021年のカタログから数字でわかりやすく表記してくれるようになりました。ちなみにハンドルでも同じ取り組みがありますが、重さの項目は重いと軽いの2パターンしかないなどあまり使い物になっていません。

まとめてみました。3つ最上位モデルの違いが分かりやすくなります。

NS-G – 矢速は最速だが、滑らかさに欠ける、安定性は普通、コアで違いなし

MXT-10 – 滑らかさも安定性の最高・矢速はフォームの方がすぐれている

MXT-G – 非常に滑らかだが、MXT-10の登場でいいとこなしに(MXT-10の販売が始まったら取扱い終了します)

という結果となります。

以上の結果からもわかるようにMXT-10もハンドルに続き、ある意味ベアボウに対応したリムと言えます。

リムの違いはもちろん素材にかなりの程度左右されますが、その形状(によって作り出されるfx曲線)にも影響を受けます。スムース・安定性を追求したMXT-10とNS-Gの違いは写真でわかるほどです。リムのドローイングの最終部(クリッリーゾーン)に快適さを導入することは、すなわちポンドの上昇を抑えることですので、初速を損ないますし、ポンドが上がっていけば、初速は上がるものの、スムースさを損ないます。ですので、売り文句で「最高のスムースさと矢速を」というのは何も言っていないのと同じです(笑)。

リカーブにおいて何を選択するのかは個々人の問題です。極端な話をすれば、引き尺が23インチで30ポンドリムで競技するなら絶対に矢速を重視すべきだし、30インチで46ポンドリムが引けるなら、安定性を重視したほうが良いと思いますが、安定性(衝撃・振動の少なさ)は全体のシステムですので、リムには矢速を稼がせ、安定性はハンドル・スタビライザーのセッティングによって獲得するという考え方も合理的です。

対して、ベアボウでは基本的にはハンドルとリムによって、弓の安定性が決まりますので、矢速以外にもリムには良い多くのものが求められます。また、ベアボウのターゲット競技では、ストリングウォーキングせずに、タブがシャフトに触れる時点ドローイングして、ちょうど50mに届くのがベストであり、その場合、引き尺が27-28インチなら、自動的に最適なポンド34-40ポンドのあたりです。また、クリッカーがないので、クリッカーゾーンでのポンドの上昇の低減は引きの誤差の影響を抑えます。すべての点において、ベアボウに最適なリムです。

と書きましたが、当然リカーブにも良いリムだと思います。個人的には、この2モデルで迷うなら、36ポンドくらいまではNS-Gをお勧めしますが、38ポンドから上は、自分に足りないもの、例えば、クリッカーのコントロールがあまり上手ではないなど、自身に合わせて選択されてはいかがでしょうか。

価格はまだ決めていませんが、NS-Gと同じくらいです。来年からの出荷になると思います。また、超ロングセラーモデルだったINNO EXシリーズは生産終了、在庫のみとなります。(比較的)低価格で性能の良いリムでした。お疲れさまでした。


ウィンの2021年、最上位モデルMeta DXハンドルは。

WINから2021モデルのカーボンハンドルのMeta DXが出ました。ホイットのように日本で特定の代理店がない場合はこちらで名前つけますが、WIN JAPANさんがいますので、メタDX(ディーエックス)と呼ぶのか、メタデラックスとなるのか、発表を待ちたいと思います(この記事時点では発表無し)。

さて、Meta DXですが、ラディカルPROを超える、かなり高価なハンドルです。価格は10万円近くになり、弊社で取り扱っているものの中では最も高くなります。実はラディカルPROが1台も売れていないので、売れるか心配です。

近年ベアボウが広がりを見せていて、弊社では2018年から対応できるよう進めていますが、最近では日本国内でも多くの方が身近にも広がりを感じるほどになっているのではないかと思います。ターゲット競技も始まりました。最近の東京都の試合では、リカーブ33人、コンパウンド22人、ベアボウ11人と3:2:1でした(すべて一般男子部門)。ちなみに個人的には来年からターゲットにも参加したいと思っています。

ホイットは2019年モデルからアメリカのトップアーチャーをGilloから引き抜いて、ベアボウへの対応を進めていますが、ウィンも2021年からベアボウへの対応をします。アドバイザーは2月にベアボウに参入したメダリストのカミンスキー選手でしょうか(韓国のプロベアボウ選手にはあったことがないです)。

最大の特徴がダンパーの内蔵です。ウィンがまだターゲット用コンパウンドを新規開発しているかわかりませんが、自社開発ではなく、コンパウンドではライバル関係にあるマシューズとコラボした、ハーモニックダンパーを搭載しています。

競技規則では「スタビライザーが取り付けられていない限り、弓の一部として、振動吸収用のダンパーを使用することができる。」

とあります。つまり、ダンパーはウェイトとの組み合わせでしか使用できません。その効果を最大化するためにハーモニックダンパーを選択したものと推測しますが、そのコストがそのまま価格に反映されてしまった感じでしょうか。

もう一つがウィンがずっと取り組んでいるトルクの低減。それがグルーピングに影響を与えることは間違いありませんが、他のメーカーはあまり前面に出していません。それはスタビライザーを装着することでも低減でき(*)、ハンドル単体で解決しなくてもよいという考えです。

*コンパウンドで発生するトルクとは違うものです。

対して、ベアボウではスタビライザーは許されていないので、ウィンのトルク低減技術はベアボウとの相性はよいと思います。

また、レストプレートにも何か新しい構造が取り入れられているよわうですが、どこにも発表されていません。おそらくはホイットのような可動式のレストプレートではないかと思います。

まとめとしてベアボウハンドルとしては良いハンドルだと思います。最新のウィンの技術で、ベアボウにも対応できるハンドルを作りましたというモデルです。

訴求ポイントは振動吸収能力・トルク低減ですが、そのコストとして一般的な上位モデルよりも2-3万円高いです。しかし、これはリカーブでは両方ともスタビライザー・ダンパー・アッパーで解決できる問題でもあるので、リカーブ用としてはやはりちょっと高い感じがします。1台は在庫しますが、取り寄せでの対応となると思います。


ウィン&ウィン(WIN&WIN)の2021年、まずはウィネックス(WINEX)が三代目に、価格は維持。

WIN&WINから2021年モデルが出ました。まずは、WINEXがWINEX2になり、WINEXに名称が戻りました。Winstormと同じ流れです。

こちらがWINEX(初代)とWINEX2(現行)ですけど…もう全くデザインが違うような、WNSのフォージド(MOTIVE FX)に近づいた気がします。スペックとしての違うは25インチが1250gから1140g、23インチは1190gから1080gにと、ともに110g軽量化されています。WINの新作は近年ずっと1300g台のものだったので、お客様の選択肢を広げる意味ではよい選択でと思います。

ホイットは10年前から基本全モデル同じグリップを搭載していますが、WINでもその流れを進めていて、グリップ7がスタンダードになっています。WINEXでも、再設計に伴い、グリップ5からグリップ7に変更されました。

価格は変更されていないので、その意味ではコスパのよい(世界大会で実績がある)競技用ハンドルWINEXを引き継いではいますね。

発注はかけましたが、納期見込みは出ていません。例年であれば、来年の2月前後だと思います。弊社でも価格を変更する予定はないですが、在庫しているWINEX2は在庫を整理して、少し値下げして売り切るので、価格差が発生します。


鋳造工学の撮影協力

公益社団法人 日本鋳造工学会さんの発行する「鋳造工学」の撮影協力しました。

協力したあいさつ(?)的なことで見本誌をいただきましたが、アーチェリー以上に専門的な雑誌でして全く理解できませんでした。これからもよい技術で製造業を支えてください!(という結びでよいのかもわかりませんが)