この記事は2018年9月30日に書かれたものです。最新の情報とは異なる可能性があります。ご注意ください。

スカイロン(SKYLON)同価格帯比較。

前回の記事では、シャフトの比較からスカイロン(SKYLON)シャフトの性質を分析してみましたが、今回は予算の点から、同価格帯のシャフトと比較してみたいと思います。

(本日時点)
Paragon 13,800円
Carbon ONE 11,800円
Apollo 8,200円
Brixxon 7,200円

(シャフト+ポイント+ピン価格)
Paragon 15,600円
Carbon ONE 15,060円

Apollo 10,660円
Brixxon 9,000円

予算という点ではApolloとBrixxonが同一価格帯でノックとベインを加えて、1万円ちょっとで作れる矢、ParagonとCarbon ONEが2万円弱でつくれることとなります。外径ではParagonが細く、残りの3つは差がありますが、最大でも0.2mm程度ですので、どれも細さは同じといっていいと思います。

逆にGPIは少しの差ですが、矢の長さ分の倍数となるので、これらのシャフトの主な売れ筋、600-900番ではCarbon ONEとBrixxonに差はないのですが(最大で約6gr)、Apolloとでは30インチ時で30-40gr違います。

精度ですが、スカイロンのシャフトはV1、Carbon ONEはV3、ApolloはV5となります。精度が良いほど競技に適するのは当然ですが、最低限V2-V3あたりの必要ですので、趣味ではなく、競技にも参加する場合には、Apolloでは不十分です。

耐久性はこの価格帯のシャフトを購入するのは、多くが低ポンドですので、正直Paragonのような40トンカーボンが必要とは思いません。公表されていませんが、アポロに使用されているグレードでも、特に問題は発生していません。ただ、高ポンド帯で使用する場合には考慮が必要です。

対して、高グレードのカーボンを使用しているメリットは耐摩耗性にはあります。スカイロンのシャフトは長期間使用してもスパインの変化が少ないメリットが期待できます(発売されたばかりなので実証はできませんが)。

正直、同価格帯であれば、どちらもイーストンのものより優れています。このような比較を書いていて思うのは、シャフトもこれからはハンドルやリムのような、住み分けがされるようなマーケットになるかもしれません。

私がアーチェリーを始めたころは、ヤマハが全価格帯のリムを作っていて、ただのグラスリムでも定価で6万円もしました。現在では、大きく状況は違い、上位モデルは当時と同じくらいの価格ですが、エントリークラスのものは、多くのメーカーの参入があり、大きく価格が下がりました。大手メーカーも別ブランドにしたりして、価格を下げてシェアを維持しようとしています(HOYTはほぼ諦めているようです)。

今後、シャフトでも、上位モデルは作れるメーカーも少なく、価格は維持されると考えますが、多くのメーカーが参入してきている、低価格・中価格帯のオールカーボンストレートシャフトでは、全体的に価格が下がっていくと思います。この変化は5-10年単位で今後起こってくるのではないでしょうか。大手プロショップもアバロンに接触していると聞きます。選択肢が増えることは基本的にアーチャーにとってもよいことだと考えます。


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Ryo

(株)JPアーチェリー代表。担当業務はアーチェリー用品の仕入れ。リカーブ競技歴13年、コンパウンド競技歴5年、2021年よりターゲットベアボウに転向。リカーブとコンパウンドで全日本ターゲットに何度か出場、最高成績は2位(準優勝)。次はベアボウでの出場を目指す。

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