軽さをそのままにより強靭になったコンツアーCSスタビライザー

DSC_1531イーストンの新型コンツアーシリーズのCSスタビライザーが入荷しました。入荷したのはずっと前なのですが、評価に迷い、記事をやっとアップします。というのも、このスタビライザーはスタンダードと同じ重さでより強靭になり、剛性が向上したというセールストークで登場したのですが、テストした結果、その通りで、リカーブであれば、コンツアー(スタンダード)のほうが良い場合もありますが、コンパウンドであれば、圧倒的にCSのほうがすぐれていて、体でわかるくらいに剛性が向上しています。コンパウンド向けとしては、CSは非常に出来の良いスタビライザーであることは間違いありません。この軽さでこれだけの剛性を持つスタビライザーは(超高額なHEROを除けば)ないと思います。

評価して迷って、まわりの方に相談したのは、現状のイーストン販売戦略で、これだけの違いがあるのにもかかわらず、コンツアー(スタンダード)とは1000円しか価格が変わらず…なぜそのような価格付けになったのか非常に理解に苦しみます。結局、他のプロショップの方でも納得できる答えを持っている人はおらず、そのまま記事にすることにしました。感覚からすると4000円程度の価格差はあるべきです。

現状柔らかいスタビライザーを好むリカーブアーチャー以外で、コンツアー(スタンダード)のほうが良いということはないと思います。もちろん、価格差があることは確かですが、1000円でこの価格差であれば、惜しまずに高い方(CS)を選択することをお勧めします。特にコンパウンドボウ向けでは、絶対にCSのほうが良いです。自分もこのスタビライザーにするか迷っているところです。商品は通販ではコンパウンド店で販売します。

イーストン_プロリンク_エクステンダーもう一つ入荷したのは、プロリンクエクステンダー。こちらはコンツアーエクステンダーのモデルチェンジという位置づけですが、設計は大きく異なります(コンツアーエクステンダーは生産終了)。

プロリンク内部構造コンツアーエクステンダーではブッシング周りの問題が報告されたために、ドインカーのように両方のブッシングをロッドでつなげて強度を向上させる設計になりました。この変更によって間違いなく強度は向上しましたが、内部構造が全く違うので、重さも大きく変わり、6インチでは72gから131gと倍です。ちなみに、先ほど紹介したコンツアーCSは33インチでも128gで、6インチエクステンダーよりも軽いです。


ギャレンティン選手、ハロンXでステージ3優勝

NIMES15_B16_3969ギャレンティン(Gellenthien)選手が1月に登場したばかりのハロンX(Halon-X)で名だたるトップ選手を倒して、ステージ3で優勝しました。

day3_pm(5)使い続けてきたコンクエスト4時代(写真上の右の弓)のセッティングに比べると重心(サイドロッド)を下に下げて、さらにスタビライザーのウェイトを少し軽くしているようです。弓自体が2オンスほど重くなっているのでそれに対応してのセッティングでしょうか。

ファイナルステージは1月29日(金)-31日(日)のラスベガスです。


【プロディジー問題】エリソン選手の弓の改造がさらに進む

NIMES15_B16_4349以前に記事にしたプロディジーの安定性の問題ですが、先週末のワールドカップインドア・ステージ3ニームに出場し、予選一位、決勝トーナメントで三位になったエリソン選手の弓で改造がますます進んでいるようです。また、ステージ2で直接話を伺った(リムシステムの改造についてはスポンサーであるホイットとの兼ね合いもあるだろうと思い直接は聞きませんでした)ハンドルのウエイト調節パテはそのまま使用してています。

写真の通り、リムボルトは可動ではないソリッドタイプなのですが、まさかの上リムと下リムで異なる固定方式を採用しています。上ではオリジナルよりも大きい幅のワッシャーをはさんでハンドルに固定し、下ではねじだけでハンドルに固定しています。

ハンドルの上下で異なる固定方式を用いるという話は聞いたことがありません。面白い発想です。今後の改造に期待です。


ハードディスク修理してました

IMG_0617ネタはあるのですが、この2つ日間更新できず…大久保店のPCのハードディスクが不良セクタを出してしまい、ハードディスクの交換作業に10時間位以上かかってしまいました。最近はハードディスクの容量が大きくなっている関係で、不良セクタ(ハードディスクのどの部分が壊れているか)の検出だけで3時間もかかるとは。ここ5年ほどパソコンいじりをしていませんでしたが、いろいろと進歩していないところもありますね。

結局は不良箇所は先頭から21-26%あたりにところにあり、修理は難しいので、バックアップを新しいSSDに入れて、交換し、元の不良があるものは、パーティションを2つに分けて、前半は使用しないことで再利用することになりました。

もろもろの作業をするのにPCのSATAコネクタにハードディスクを接続することが必要なので、自分が使っているケースをあけなきゃいけないかなと思ってみてみたら、なんと外側に取り付けできるようになっていました。矢印の部分に裸のハードディスク/SSDをカチッと指すだけで作業できました。進歩している部分もしっかりありますね。

さて、本来の業務に戻ります。


UUKHAからフランスのカレンダーが届きました

DSC_1525UUKHAから本日納品があり、中にカード式のカレンダーが入っていました。フランスのカレンダーです。

DSC_1528一目で日本のカレンダーとはかなり違うことがわかりますね。情報詰め込み過ぎなカレンダーです。「Mars 7 L Felicite 10 Zone C」とあるのは、「3月 7日 月曜日(L=Lundi) フェリシ 10週目 夏休みC」という意味です。 フェリシのように毎日の日付の横にカトリックの聖人の名前が入っています(*)。○○週目というのはヨーロッパでよくつかわれるもので、こちらからの納期の問い合わせの時に、このサイズだと発送は43週目あたりじゃないかなといった感じで案内されます。

*聖ペルペトゥア殉教者/聖フェリチタス殉教者(?-203年)

ローマ皇帝のキリスト教迫害下に、北アフリカのカルタゴで5人のキリスト教志願者が捕えられた。その中に2人の女性、ペルペトゥアとフェリチタスがいた。 貴族出身のペルペトゥアは乳飲み子がいる22歳の婦人であり、フェリチタスも妊娠中の奴隷であった。5人をキリスト教に導いた宣教師サトルスも、後から捕えられた。5人の求道者は監禁されている間に洗礼を受け、すぐに投獄された。

ペルペトゥアは、棄教するようにとの父親からの説得を拒み、牢獄を宮殿と書き残している。裁判の結果、全員に死刑の判決が下され、猛獣の餌食となる刑を受け、殉教した。ペルペトゥアの殉教録は、3~4世紀のキリスト者の殉教観を見る上で貴重な資料となっており、古代・中世をとおして影響を与えた。

女子パウロ会公式サイトより

carte_france_scolaire夏休みゾーンというのは、フランスにはA/B/Cの3つがあり、住む地域によって異なる時期に休みをとります。 Aゾーンはワールドカップが行われるニームなど、Bは…行ったことないですね。CはパリとUUKHA(ウーカ)があるエリアです。

その他に背景色が赤になっているのが祝日です。グレーは日曜日。1月10日の横にある「●」はその日が新月であるという意味、1月24日の横にある「○」はその日が満月であるという意味です。ヨーロッパ文化にはそこまで詳しくないですが、フランスで自然派ワインを作る人たちは、満月の時にブドウを収穫し、新月の時に澱引きをするなど、月の動きを大事にすると聞いたことがあります。

それにして、この小さなカードにこれだけの情報を詰め込むとは。。以上、フランスのカレンダーでした。


Gripperシリーズ最新作 AAE シングル サイドマウントが入荷しました

DSC_1522グリッパーシリーズの最新作、AAEタイプ(25mm接続)のシングルサイドマウントが入荷しました。シングルバーとの違いは可動部分が2軸のみであること。3軸でない分、設定は限定されますが、その分軽く、より強力にサイドロッドを固定できます。

DSC_1524新しいモデルでは弓への取り付けにも、コーン型のジョイントがついており、より強力な固定が期待できます。現在、クイックデタッチ付きのモデルが開発中で、3月の入荷を予定しています。


2016年最初の世界戦での変化いろいろ

NIMES15_B16_3482現在ワールドカップインドア、ステージ3・ニーム(Nimes)が行われており、今年最初世界戦です。出場選手でいくらか道具の変更があります。まずはリック選手。使用している道具がホイットからMKコリアのアルファに変わりました。リムもMKのリムですね。坂本曰く、マッハXに間違いないとのこと!

NIMES15_B16_3768Gellenthien選手と言えば、マシューズのコンクエスト4!マシューズがどんな新型を出してもずっと使い続けていた印象ですが、ついに、新しいハロンX(Halon-X)に変えて、この試合に出場を。そして、決勝に進出(決勝は今から1時間後くらいなので最終結果はまだ)。弓途中で切れているので…どんなセッティングにしているのか楽しみです。

NIMES15_B16_3363マイボウのオリジン(Origin)が登場しています。アダム選手の点数は585点で予選通過となりませんでしたが、この角度で見るとなかなか魅力的なモデルのようにも思います。

あと1時間くらいで、決勝が始まります~。


【ATA2016】シムス(Sims)新型のエンハンサーを発表しました

DSC_1415ATAでシムス(Sims)が新型のエンハンサーを発表しました。フォーミュラータイプのリムブッシング、アッパー、カウンター、コンパウンド向けスタビライザーの先端などでの使用を想定したものです。ダンパーの先端にブロードバンドリムセーバーがついている形状となっています。

使用する場面に合わせて、2つサイズがあり、スモールタイプは既存のブロードバンドリングで色の変更ができます。ラージの方はより大きなサイズのリングが必要で、今後生産を開始するようです。写真の左がラージで、右がスモールです。どちらもねじは5/16″タイプです。
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DSC_1417もう一つ、ターゲット向けの新型スタビライザー「ブラックアウト(Black Out)」も発表されました。流行の16mmの小口径設計で風の影響を低減し、リムセーバーと同じ素材の振動吸収素材がロッドの内部に入っています。重さは28インチで200g、コンパウンドスタビライザーでは少し重め設定です。非常に現在取扱いしているモデル数がかなり多いので、在庫しての販売は予定していません。

また、AWSは継続ですが、ニューモジュラースタビライザーの生産が終了します。在庫限りです。希望の方はお早めに。新型のエンハンサーは1月の終わりに入荷予定です。


トルク低減の別視点、デュアルスライドケーブルスライダー

デュアルスライド現在、別の視点からトルク低減を目指したデュアルスライドケーブルスライダーなるものをテストしています。メーカー側でもテスト中で、自分がもらった試作品はケーブルがジャンパアップする(溝から外れる)場合があるので、少しデザインを変更してから正式に発売されるようです。
PSE_Colored_Flex_Guardトルク低減というと、2011年に登場したCPRシステムをきっかけに、弓のバック方向でケーブルガードを可動させることでトルクの低減を目指す流れがずっと続いてきました。メーカーごとにいろいろな工夫がされ、現在ターゲットモデルにはほぼ搭載されるようになりました。
DSC_1509cc2063e6ce54d12398136ee9a68e2636この新しいケーブルガードシステムでは、別の視点、弓のサイド面でゲーブルを可動させることで、より一層のトルクの低減を目指します。たとえば、エリートのエナジー35は上下のカムが同じ型をしていて同期して働きます。なので、当然ケーブルも左右対称のX型に交わっています。ただし、ケーブルガードはその左右対称に交わるポイントには設けられておらず、その少し上に設定されています。なので、2つのケーブルの間には距離があり、通常ケーブルスライダーはこの距離を考慮して作られています。

DSC_1508しかし、この距離は一定ではありません。フルドロー時に二つのケーブルは近づくので、当然この距離も近づきます。固定式のケーブルスライドではケーブル同士の距離は一定に設計されているので、この距離の変化に対応できず、そのストレスがトルクを作り出します。

DSC_15091この新しいケーブルスライダーはデュアルスライド機構を搭載することで、ドローイング時にケーブルがスライドするだけではなく、ケーブルの相対関係の変化にも対応し、これによってより一層のトルク低減が実現できます。

面白い発想だと思います。現在テスト中です。


エリベインからリオ・オリンピックモデルP1.75が登場

ELIベインP175 (1)エリベイン(ELI VANES)からリオ・オリンピックに向けて開発された新型のフィルムベインP1.75が登場し、本日入荷しました。オリンピックに向けてオリンピックの代表選手と韓国チームのスタッフによって開発されたモデルです。リカーブでX10/Nano Extremeのような極細のシャフトを使って70mを射つという限定された条件(オリンピックの競技フォーマット)のもとで最大限の性能を発揮できるよう開発・テストされたベインです。

ELIベインP175 (3)0.7グレインの軽量ベインでスピンウィングとほぼ同じです。P1.75(45mm)というのはベインの全体の長さではなく、貼った時の有効面の長さですので、同じ45mm表記のスピンウィングよりも長いです。硬さはフィルムベインの中では硬めの方に入ると思います。ピンク、紫、緑、白、マットブルーの5色での展開で、マットブルーは新色になります。少量のテスト入荷ですが、本日より販売開始します。

ELI ベイン P1.75 ベイン
http://archery.cart.fc2.com/ca29/1188/p-r-s/