この記事は2015年9月20日に書かれたものです。最新の情報とは異なる可能性があります。ご注意ください。

アメリカチーム、プロディジーシリーズの選手はリムポケットから可動パーツを排除の方向へ。

RIO15_B15_9149(WAより)
2015年から発表されたホイットのプロディジーシリーズ。その特徴は以前にレビューした通り、2点でハンドルと接触し、それぞれの点の高さを調整することでねじれたリムでもセンターが出るようになりました。

RIO15_B15_91492
その対価はリムとハンドルが線(面)で接する状態から、2点だけで接するようになったことですが、多くの場合で問題はありませんが、リムのノイズが増えたという意見が存在します。ティラー、チューニングが安定しないという意見もあります。

それについてディスカッションしていたところ、アメリカのナショナルチームでリムポケットから可動パーツをなくすセッティングが流行っているという話になりました。写真はエリソン選手のセッティングを拡大したものですが、デタントピンを排してねじで固定しており(内部構造は調査中ですが…見る限りは手製)、リムボルトもプロシリーズの可動式リムボルトから以前のタイプの動かないリムボルトに戻し、リムポケットから動くパーツを徹底的に排除してセッティングになっています。

ちなみにこれは現在行われているリオ2016のオリンピックテストイベントでの写真。少し前に行われた世界選手権ではデタントピンの固定だけで、リムボルトはプロシリーズのままでした。

RIO15_B15_6598カミンスキー選手はリムボルトのみを固定式のものに交換。

RIO15_B15_6008
クリミチェック(Klimitchek)選手はデタントピンの部分のみを交換。

交換デタントピン
今回のテストイベントにはアメリカから3人しか出場していませんが、もう一人のナショナルチームの選手で世界選手権に出場したギャレット選手はデタントピンだけの交換です。

足元のアメリカのナショナルチームの選手がこれだけ標準パーツをいじっているわけですから、ホイット社としても2016年のモデルから何か対策をしてくるのではないかと思われます。

例えば、今年のワールドカップファイナルリカーブ男子では、現状スタンダードなプロディジーシステムを使用する選手がいないという残念な結果です。

1.Kim Woojin HOYT GMX
2.Lee Seungyun W&W INNO AXT
3.Brady Ellison HOYT Prodigy RX 改造ハンドル(リムボルト・デタントピン両方換装)
4.Jean-Charles Valladont HOYT HPX
5.Xing Yu HOYT HPX
6.Collin Klimitchek HOYT Prodigy 改造ハンドル(デタントピン換装)
7.Miguel Alvarino Garcia W&W Wiawis

8.ホスト国(メキシコ)枠 未定

すべてリムをいじるシステムを搭載していない、あるいはその機能を殺したハンドルです。

旧型の可動式でないタイプのリムボルトは代理店が少し在庫あるようなので、試してみたい方向けに少し入荷する予定です。

プロディジーシステムについては、再度書く予定です。

そろそろ、アクセス数(2007年より)300万を超えると思っていたら、いつの間にか302万を超えてました。ありがとうごさいます。今後とも良い記事が書けるよう努力します。


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Ryo

(株)JPアーチェリー代表。担当業務はアーチェリー用品の仕入れ。リカーブ競技歴13年、コンパウンド競技歴5年、2021年よりターゲットベアボウに転向。リカーブとコンパウンドで全日本ターゲットに何度か出場、最高成績は2位(準優勝)。次はベアボウでの出場を目指す。

15 thoughts on “アメリカチーム、プロディジーシリーズの選手はリムポケットから可動パーツを排除の方向へ。

  1. カミンスキー選手って前からこのボルト使ってますよね
    オシャレなのかと思ってたら意味あったんですね!

  2. カミンスキー選手のリムがブッシングがついていないように見えるのですが、これは意図的にやったことなんでしょうか。

  3. Hi could you plz translate some of the text in english (main points) Google translate dosen’t do a good job. Also do you think Hoyt will launch a new riser or limbs next year?

  4. Thank you for clarifying this for me. i want to buy a new bow and i don’t know if i should wait for them to launch something to improve this maybe something in December?

  5. 記事確認しました。
    英語で問い合わせには基本的には対応していないので、日本のショップと書いてくれたありがとうございます。

    来年はオリンピックイヤーです。その時にアメリカ選手が自社の機構を自国選手に改造されて使用される状況はホイットにとって望ましいものではないので、
    この問題に対して、10月のホイットの新商品発表で対応してくるとは予想しています。

    あと3週間くらいでしょうか。

  6. >wedjat

    Olympic will be held in Rio next year, and HOYT has been launching new models before the Olympic year until now. Therefore I assume that you will get the answer in around 3 weeks.

    By the way, both of recurve individual winners of this year’s world championship were using GMX. I have been highly evaluating GMX up to now, and I have no doubt that this riser will still be active in 2016. It is the most classic and elegant riser for me!

  7. 旧型リムボルトの入荷はいつぐらいになるでしょうか。できれば予約したいのですけど。

  8. The problem is, your article is completely wrong. There is no “problem” with the Prodigy at all, they were simply experimenting to see if a locked limb would be better, and they proved it was not better.

    Your statement that Hoyt will introduce a “fix” is also wrong. Of course you are not an official dealer so this is no surprise.

  9. Mr. Aerotec

    あなたが記事を理解しているのかわかりません。英語の質問には返信できるものは努力していますが、英語のディスカッションをするつもりはないです。私の記事は日本語によって書かれているのであなたがどれだけ理解しているのかわからないし、私たちの記事は日本国のアーチャーのためのもので、あなたの国では違う状況にある可能性は否定しません。

    >Your statement that Hoyt will introduce a “fix” is also wrong.

    ネイティブの方が”fix”をどのように使用しているか、私の英語力では語れませんが、この記事ではナチームの米選手がパーツの交換”Retrofit”とか”Replacement”とかそんなことが書かれています。

    fixが修理という意味なら、この文書で日本人がプロディジーは修理が必要でホイットはそれを修理すべき(willなら修理するだろうということでしょうか)と読解する人はおおよそいないと思います。それは間違った日本語の理解です。

    現行技術の進歩は認めますが、おそらく、Google翻訳などで記事を読むのは困難です。

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